Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「この俺、てぇんさい科学者の卵こと 桐ヶ谷晴夜 はある日、大貝第一中学校に転校することに!」

クローズ「そして晴夜はそこで生徒会長である 相田マナ と出会い…」

晴夜「ちょ!何出てきてんだよ!?お前の出番まだ先だから!」

クローズ「はぁ⁉︎なんで俺の出番まだ先なんだよ!プロローグではちゃんと……
って、なんで名前表記がクローズのままなんだよ!!」

晴夜「うるさいなぁ…バカは出しゃばってくるんじゃないよ」

クローズ「バカってなんだよ!バカって!?」

晴夜「…俺達は見学先であるクローバータワーで楽しんでいると、突然カニの化け物が現れみんなは大パニック!!その時!マナが突然、伝説の戦士 プリキュアに大変身!!
そして俺も仮面ライダービルドに変身してカニの化け物である『ジコチュー』に立ち向かうのでした」

クローズ「おい!何スルーしてんだよ!!せめて俺の名前紹介だけでも…」

晴夜「どうなる第2話!!」

クローズ「だから無視するんじゃねぇ!!」


第2話 バレちゃった!? 仮面ライダーとプリキュア

ジコチューの仲間であるイーラとマーモは、突如プリキュアが誕生した事と、謎の戦士・仮面ライダーが現れた事で混乱していた。

 

「二人目のプリキュアだと⁉︎ しかも、仮面ライダーってなんだよ⁉︎」

 

「でもプリキュアの方はまだ生まれたてよ!」

 

「くそ!また面倒臭くなるな……! だったらここで倒してやる‼︎」

 

そう言ってイーラはハートに向かっていくが、ハートはイーラの攻撃を全て避けた。

しかし、イーラはまぐれだと懲りずに再びハートを攻撃するが、ハートはまた躱した。

 

(こいつ……!)

 

一方、ハートは自分がいつも以上に動けていることに驚いていた。

 

(軽い!)

 

「何やってんのさ!」

 

それを見ていたマーモは何をしているのだと呆れ、ハートに攻撃を仕掛けようとする。

だがハートはそれも軽く躱し、ビルドが更に追撃しようとしたマーモの前に立った。

 

「お前の相手は俺だよ!」

 

「くっ!邪魔だよ!」

 

彼女はビルドに攻撃をしてきたが、ビルドは左足に力を込め、高くジャンプした。

 

「ハッ‼︎」

 

「何!!?」

 

マーモの後ろを取り、ドライバーからドリルのような形状をした武器、『ドリルクラッシャー』が形成されると、1本のボトルを差し込んだ。

 

『ハリネズミ!』

『Ready go!』

 

するとドリル状の刃『ドリスパイラルブレード』が回り始め、再び音声が流れてきた。

 

『ボルテック ブレイク!』

 

ビルドはドリルクラッシャーから多くの針を飛ばし、マーモに攻撃した。

 

「きゃぁー‼︎」

 

「どう!おれの発明品の威力は!」

 

「おのれ〜」

 

マーモはビルドの武器の威力に驚いていると、ビルドは何かを思いついた。

 

「そうだ!ついでに新しいボトルの実験に付き合ってもらうよ!」

 

ドライバーに差し込んであるボトルを外し、先まで使っていたのとは違うボトルを2本出した。

それを振り始めると、その2本のボトルをドライバーに差し込んだ。

 

『ゴリラ! ダイヤモンド! ベストマッチ!』

 

すると今度はゴリラとダイヤらしき宝石のシルエットが出現。

ラビットタンクフォームに変身した時と同じ様に“ベストマッチ”と言う音声が鳴ると、二つのシルエットが合わさり『G/D』というシルエットに変化する。

 

「おぉ〜、ベストマッチき〜た‼︎」

 

そして、レバーを回し始めた。

すると変身した時と同じように前と後からランナーが出てきて、今度は茶色と水色のアーマーが作られ、また音声が流れてきた。

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ‼︎」

 

二つのアーマーが装着されると、体から蒸気を出しながら音声が流れた。

 

『輝きのデストロイヤー! ゴリラモンド! イェーイ!』

 

その姿は左側の複眼と右腕はゴリラがモチーフ、右側の複眼と左手はダイヤモンドがモチーフの姿に変わっていた。

 

「変わった!」

 

「ゴリラ?ダイヤモンド?」

 

ハート達が驚いている中、ビルドはゴリラモンドフォームの特性を解析し始め、全てを理解した。

 

「なるほど、このフォームの使い方がよくわかった」

 

するとビルドの左手から大きなダイヤモンドが現れ、それを右手の大きな手――『サドンデストロイヤー』でダイヤモンドを砕き、砕いたダイヤモンドが飛び散り、それがマーモに直撃し吹き飛ばされた。

 

「うわぁー‼︎」

 

「おぉ‼︎ なかなかの威力だ!」

 

ビルドは自分を関心して言っていると…

 

「うわあああああああ⁉︎」

 

ハートの悲鳴に気付き、彼女の方を向くとなんとハートが空から降ってきたのだ。

ビルドは先に彼女の落下地点に到着し、ハートをキャッチした。

 

「大丈夫か?ハート」

 

「うん!ありがとう!」

 

ハートがビルドに礼を言うと、ビルドはイーラとマーモの方を向いた。

 

「どう?俺とハートの実力は!」

 

イーラとマーモへ自慢げにそう言うと、マーモは悔しがった。

 

「こうなったら……!ジコチュー‼︎」

 

「ジコチュー!」

 

するとジコチューはソードを捕らえている方のハサミを展望台の外へ突き出し、ビルド達に脅し文句を言う。

 

「ちょっとでも動いたら、あなた達のお友達が地面に真っ逆さまよ」

 

「ちょ……そんなのアリ?」

 

「ちょっと……卑怯だろ!お前ら恥ずかしくないの!」

 

敵の卑怯なやり方に、二人は思わず叫んだ。しかし…

 

「わかってねぇな……」

 

「この世界の全て、キングジコチュー様を中心に回ってるいる!どんな汚いやり方もアリなのよ‼︎」

 

と、二人は全く恥ずかしがらず、堂々と言い放った。すると…

 

「……わかってないのは、あなた達よ……」

 

ソードが言ったことを耳にした二人は彼女の方を向いた。そこにはソードが鋭い眼で二人を睨み付けていた。

 

「私とその子達は、友達でもなんでもない……私のためにその子の命を投げ出すと思ったら大間違いよ!」

 

「何ですって!?」

 

自身を人質にとっても無駄だとマーモ達に言うと、ソードは掴まれている腕を振り、掴まれているハサミに蹴って離して強引に開かせ、手すりに足を掛けると、ジコチューに背負い投げをした。

しかし、投げ飛ばされたジコチューはもう片方のハサミでソードの足を掴み、道ずれにしようとした。

それを見た二人は驚き、ハートが急いで走り出して落ちたソードの元に向かった。

ビルドも後に続こうとしたが、イーラ達がビルドの前に立ちふさがった。

 

「行かせないわ!」

 

「お前の相手は僕達だ!」

 

「邪魔するな‼︎」

 

ビルドはゴリラモンドの右手に力を入れ、マーモとイーラの二人に強烈な一撃を見事直撃させた。

 

「「ぎゃあああああ‼︎‼︎?」」

 

攻撃を食らったイーラ達はそのまま飛ばされ、その隙にハート達のところへ向かった。

するとハート達はロープに掴まって、ぶら下がっていたのが見えた。どうやらソードを救出した後にゴンドラのロープを掴んで落下を防いだようだ。

 

「大丈夫か⁉︎ハート!」

 

「う、うん……なんとか……!」

 

ハートはそう言っているが、掴んでいるゴンドラのロープは今にも切れそうな状態だった。

 

「待ってろ!」

 

ビルドは新たな2本のボトルを出し、振り出すと、それをドライバーに差し込んだ。

 

『タカ! タンク!』

 

ドライバーのレバーを回すと、前後から橙色と青色のプラモの様なランナーが現れた。

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

今度は左側がタンクで右側がタカのような姿になった。

そしてビルドは羽を広げ、そのまま飛び立つとハート達の方へ向かい、落ちそうなハートの手を掴み、地面に着地した。

 

「大丈夫か?」

 

「うん!ありがとう、晴夜君!」

 

ハートは笑顔でビルドに礼を言った。

一方のソードは…

 

「……どうして私を助けたの?」

 

と、鋭い眼で見ながら問う。それに対してビルドは…

 

「助けるのに理由なんてないよ!それに俺は目の前を人を放っておけないタチでね‼︎」

 

ビルドがソードとハートにそう言い放った。

その時だった…

 

『……助けて!』

 

「え?今、声が……」

 

ビルドが呟くと、ハートは少し驚いた様子で彼に聞いた。

 

「晴夜君も聞こえたの?」

 

「ああ、聞こえた!あの声間違いなく、ジコチューからの声だ!本当はこんなことしたないんだよ!」

 

「だったら、助けないと!」と、ハートが言ったと同時に、彼女の左胸につけてあるハート型の宝石から、金色の光が輝いた。

 

「これは……!」

 

ハートは宝石を手に持って行くと、彼女の手にさっき変身する時に使ったキュアラビーズとは違う、別のキュアラビーズが出てきた。

 

「よし…ハート!俺があいつの動きを止めるから、同時に止めを刺すんだ‼︎」

 

「分かった!」

 

それを見たビルドはハートにそう言い、最初に使ったラビットボトルを取り出し、タカボトルと入れ替え差し込んだ。

 

『ラビット!タンク!ベストマッチ!』

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

『ラビットタンク!イェーイ!』

 

再びラビットタンクフォームに戻った。

 

「勝利の法則は決まった!」

 

決め台詞を言ったビルドはレバーを急速回転させる。

するとドライバーが赤と青に光り、軽快な騒動を響かせる。

 

『Ready go!』

 

「ちょっと待ってて」

 

「?」

 

ハートはビルドの言ったことに一瞬だけ疑問に思ったが、ビルドはそのまま後ろへ走り、地面を踏みしめる度に衝撃波が生まれ、青い右足を勢いよく踏み砕くと地面へと潜る。

すると化学式や数字の式に使われる図表の放物線のようなものが出現し、ジコチューを挟む。

それと同時にハートはシャルルを呼んだ。

 

「シャルル!」

 

「シャ〜ルル!行くよ!」

 

ハートはさっき出てきたキュアラビーズをセットすると、ラブリーコミューンの中心のハートが点滅した。

そして左胸のハートの宝石からエネルギーを放った。

 

「貴方に届け!マイスイートハート‼︎」

 

ハートがエネルギーを放ったと同時に、ビルドが地面から出てきた。

そしてジャンプし、図表に飛び乗るとジコチューに向かって滑り降りてくる。

 

『ボルテックフィニッシュ!イェーイ!』

 

「はあぁぁぁぁ〜‼︎ はぁッ!」

 

ビルドがジコチューにキックを当てて動きを封じた。

そして、ハートが放った必殺技にジコチューはそのまま直撃し…

 

「ラブラブラーブ!」

 

ジコチューはハートが放ったエネルギーに包まれ。そのまま浄化されると、白煙の中からジコチューを呼び出すときに出たはずの羽根の着いたハート型の物が、黒からピンクに変色して現れた。

イーラとマーモはいつの間にかいなくなっていた。

 

――仮にこのまま戦うとしても、ビルドにボコボコにされたダメージがあるので全力で戦うのは難しいだろう。

 

「やったな!」

 

「うん!」

 

ビルドはそのまま着地した後、ハートに労いの言葉を言った。

 

「「やったケル(ランス)!!」」

 

突如出てきたシャルルと同じ妖精であるラケル・ランスも、ビルド達と一緒に喜んでいた。

その様子を見ていたソードは…

 

「この子……ジコチューを浄化した。

……それと、あのビルドって?」

 

と、ジコチューを浄化したハートとビルドを見ていた。

――特にビルドの方は腰に付けているドライバーの方に目を向けて…

そんな中、さっきジコチューから出てきた羽根の着いたハート型の物が、ハートの周りを飛び、そのままどこかへ飛んで行ってしまった。

 

「あ、行っちゃった……」

 

「あれは?」

 

晴夜はシャルルにさっきのハートの様なものについて問いかけた。

 

「あれは『プシュケー』。人間の心なんだシャル」

 

「「心?」」

 

ハートとビルドが首を傾げながら言うと、シャルルは説明を始めた。

 

「誰にでも、自分勝手なわがまま気持ちが芽生えてしまう事があるシャル。

みんなその気持ちに負けないように生きているけど、ジコチューはそんな気持ちを膨れ上がらせて怪物にしてしまうのシャル!」

 

シャルルが説明をして、ビルドとハートは頷きながら聞いていた。

そんな中、ソードは何処かへ去ろうする。

 

「あ、待って!」

 

ハートはそれに気付き、ソードを呼び止めた。

 

「初めまして!あたし、キュアハート!よろしくお願いします‼︎」

 

「俺は仮面ライダービルド、ビルドとは、作る・形成するという意味のビルドだ。

以後お見知り置きを!」

 

と、二人が自己紹介をし、ハートは右手を差し出したが…

 

「…助けてくれたのは感謝するわ。

だけど、いい気にならないで‼︎」

 

ソードから厳しい言葉を言われたハートは動揺し、ソードはまた話した。

 

「言ったはずよ。私達は友達でも何でもないって……」

 

「まあまあ、一緒に闘う者同士、仲良くしよう!」

 

ビルドはソードを宥めようとするが、今度はビルドの方にも睨み付ける。

 

「奴らが本気で攻めてきたとき、貴方達は本当に大切なものを守れるの?」

 

ソードはキツく言っていたが、その目には怒りと悲しみが混ざっている眼だった。

しかしビルドは気にせず、自身の信念を語る。

 

「わからないけど、少なくても俺は誰かを守るためにこの力があるんだ。

だから俺は大切な物はかならず守る。そのためにこの力を使う‼︎」

 

ビルドが最後に意志を強く話す。ソードはそれを聞いて去って行く。

 

「あっ!待って!まだ聞きたいことがあるのだけど〜!あの〜これ、どうやって戻るの〜!?」

 

しかし、ソードはハートの呼びかけに答えず、行ってしまった。

 

 

 

ビルド達と別れたソードは階段を下りていると、パートナーのダビィが声を掛けた。

 

「……どうして仲間にならなかったダビィ?」

 

それを聞いたソードは立ち止まるが、ダビィは言い続ける。

 

「仲間なれば、私達が探している『うるさいわよダビィ‼︎』ああ…」

 

「わたしは仲間なんて……いらない!」

 

そう言ってソードは再び歩き出した。

その時、彼女の脳裏には一人の少年の姿が映し出されていた。

 

「わたしの仲間は……あいつだけなんだから……」

 

そんな彼女の呟きを聞いた者は、ダビィ以外誰も居なかった…

 

 

 

 

場面が変わり、クローバータワー。

晴夜達は変身を解除し、エレベーターに乗って下の階に降りていた。

そして下の階に着いた二人がエレベーターから出てくると、六花がこっちに振り向いた。

 

「マナ!晴夜君‼︎」

 

六花が二人を呼ぶと、他の生徒や先生達も二人の所へ来た。

 

「無事だったか、二人とも!」

 

「マナ、怪我はない⁉︎」

 

「えっ?あ〜…うん……」

 

「大丈夫だよ!」

 

六花達の質問にマナと晴夜が答えた。

 

「そうだ!マナ!あのカニの化け物は⁉︎」

 

六花はジコチューの事をマナに聞いたが、彼女は疲れた状態で答えた。

 

「えーと……ごめんよくわからない……」

 

「えぇ⁉︎」

 

「一日動きっぱなしでしたから疲れたかも……」

 

「……お前そんなに動いていたのか?」

 

マナが言った事に流石に驚いた晴夜。そして、晴夜達はそのままバスに戻った。

 

 

その帰り、晴夜はマナ達と一緒に家へと帰っていた。

 

「はぁ〜……疲れた〜、今日は流石に色々ありすぎー!」

 

「確かに、転校初日に色々ありすぎだー!」

 

マナと晴夜は疲れながら色々あったと言った。

 

「左様でございますわね、幸せの王子」

 

「……幸せの王子?」

 

「何それ?」

 

晴夜とマナは六花を見ていると、彼女は『幸せの王子』について語り出した。

 

「むかしむかし町角に瞳はサファイア、服のボタンはルビー、金箔で彩られた王子の像が建っていました。

ある日、王子はツバメに頼みます。ツバメよ、町の恵まれない人々に私の体の一部を分け与えおくれよ……」

 

…と童話は語り終え、最後にポーズを決めた。

 

「童話?」

 

「そう、マナは昔からその王子さまにそっくり。他人の幸せばかり考えて、自分をすり減らしちゃうんだから」

 

六花は呆れながらマナに言った。

 

「べ、別にすり減ってなんかないよ?」

 

マナは髪を弄りながらそう答える。

 

「まだ言ってないことがあるでしょう?」

 

「え⁉︎ どうしてわかるの⁉︎」

 

「伊達に10年マナの友達やっているわけだからね。それに晴夜君も何か隠しているようね」

 

「……何のこと?」

 

「誤魔化さなくても、あなたはマナと似過ぎるから」

 

六花の言ったことに晴夜は黙ってしまい、晴夜はマナの方を見て、お互い頷いた。

 

「うん、じゃあ……驚かないで聞いてね、実は……」

 

「うんうん」

 

六花はマナの話を真剣に聞き、マナは自身達の秘密を語ろうとする。

 

「あたしと晴夜君…プリキュアと仮面ライダーに変身したの!」

 

マナが自分達が変身したことを話すと、六花はしばらく黙っていた。

 

「……はい?」

 

そして、マナの言ったことに我にかえった彼女は、意味が理解できずにいた。しかしマナは説明を続けた。

 

「トランプ王国から来た妖精が私に不思議な力を与えてくれたのよ。

アタシはその力で変身して自己中な人達と闘ったの。それと晴夜君は2本のボトルをベルトに差し込んで変身して………」

 

「だったら私は白いウサギの後を追いかけて世界の真実を暴きに行くわ」

 

(うわぁ、これは絶対に信じてない‼︎)

 

苦笑いをしながら、晴夜は心の中でそう思っていると…

 

「マナ〜!」

 

三人の背後から呼び声が聞こえ、三人は背後を振り向くと、そこに二人の男女が一軒家から出ていた。マナの父親の健太郎、そして母親のあゆみだった。

 

「ただいま〜!」

 

マナはそんな二人に明るく答え、六花は言った。

 

「それじゃあ、また明日学校でね!」

 

「えっ……ちょっと!」

 

マナにそう言った後、階段を降りていく六花。

 

「今日は晩御飯を食べていかなくていいのかい?」

 

健太郎は六花にそう訊くが…

 

「大丈夫ですー!さよならー!」

 

そう言って六花は自宅に帰っていった。

 

「……晴夜君、あたしどうすれば〜?」

 

「さあ……どうすればいいのかな〜……

じゃあ、俺もうちこっちだから」

 

「晴夜君、この辺りに引っ越してきたの?」

 

「まぁね。じゃあ、また明日‼︎」

 

「じゃあね‼︎」

 

そう言って晴夜も自分の家の方へ帰っていく。

それを見ていたあゆみはマナに問いかけた。

 

「マナ、あの子って?」

 

「今日、うちの学校に転校してきた桐ヶ谷晴夜君‼︎」

 

「ふぅ〜ん………」

 

「どうしたの?」

 

何か考えている様子の妻に健太郎は聞き出した。

 

「あの桐ヶ谷君って子……もしかして、将来マナの恋人なるかも〜?」

 

「えぇぇぇぇ〜‼︎」

 

 

 

 

しばらくして、晴夜は自分がお世話なっている祖父母の家と帰宅した。

 

「ただいま〜」

 

「お帰り〜!晴夜君!」

 

晴夜が帰宅すると、ハットを被った晴夜の叔父:石動総一郎がテンション高く現れた。

 

「どうだった。転校初日は?」

 

「うん、楽しかったよ。まぁ……ちょっとゴタゴタに巻き込まれたけど……」

 

「ゴタゴタって、お前なんかまた、誰彼構わず人助けしたのか?」

 

総一郎が彼が何をしていたのかを察すると一息入れて、晴夜を見る。

 

「まぁ、それがお前らしいけどな」

 

笑顔で晴夜に言うと、晴夜も笑顔で返しそのまま歩いていく。

晴夜はそのまま目の前にある。冷蔵庫の扉を開ける。

 

すると、中は冷蔵庫ではなくどこかへ続く階段になっていた。

中に入り階段を降りると、中は思ったより広く。部屋の中は、無数の数学の計算式に作業するための道具や機材が置かれていた。

そして、何より特徴的なのは巨大な電子レンジのような機械が置かれていることだった。

すると突然、レンジから爆発音ともにレンジの扉が開いた。

 

「出来たー!」

 

晴夜は勢いよく装置に向かっていき、中に置かれていたボトルを掴む。

 

「ガトリングか〜今度はどんな技が使えるんだろ〜?」

 

晴夜がテンション高く自分の髪をかきながら呟くと、机に座って何かを作り始める。

 

 

 

翌日、晴夜は一人で学校へと登校していた。そして、鞄から小さな機関銃の形の銃を出した。

 

(昨日はこいつを完成させるのに時間掛けたな。今日もまた奴ら出たらこれを使うか!)

 

普通の人が聞いたら物騒だなと思われる様なことを考えながら、晴夜は銃を鞄に入れる。校門の前に止まると、校門の前では生徒会が挨拶をしていた。

 

「お、生徒会の挨拶か!マナと六花は朝から大変だなぁ、よし!俺も挨拶するか‼︎」

 

晴夜はマナ達のところへ行き、晴夜は挨拶した。

 

「おはよう!」

 

「おはよう、晴夜君!」

 

晴夜が六花に挨拶すると、晴夜はチラッとマナの方を見た。だがマナは元気がないのか、昨日の明るさが出ていなかった。

 

「……まさか、昨日の事で悩んでるのか?」と晴夜が思っていると、マナは近くの木に向い、途中で晴夜も一緒に連れて行き、彼女のポケットからシャルルが出てきた。

 

「どうしたシャル?」

 

「やっぱり話す‼︎」

 

「ええ⁉︎」

 

マナの言った事に驚くシャルル。

 

「六花に隠し事なんて出来ないよ!」

 

「でも、もし六花が巻き込まれたらどうするんだよ?」

 

「そうシャル!友達が戦いに巻き込まれても良いシャルか?」

 

晴夜達の言ったことにマナは黙ってしまった。

…そんな二人を、六花は不安そうに見ていた。

 

 

 

同じ頃、大貝中学の通学路。そこに一人の男子生徒が急ぎで登校していたが、信号が赤になってしまう。

 

「あ〜もう!また引っ掛かっちった!これじゃあ間に合わねぇ〜!」

 

男子生徒は慌てながら言った。

 

「信号が好き勝手に変えられたら……遅刻しないで済むのにな……」

 

そう呟くと、男子生徒の心が黒くなり出したが、次に「でも、寝坊した俺が悪いからな……」と冷静になると、男子生徒のプシュケーの黒い部分が小さくなった。

 

「変えちゃいなよ……信号」

 

「だ、誰だ⁉︎」

 

突然の囁き声に驚く男子生徒は上を向いた。そこに電柱に立っているイーラがいた。

…なぜそこにいるのかって?俺に質問するな!

 

「お前の望むの望み、叶えてやるよ!」

 

イーラはそう言うと、指を「パチン!」と鳴らした。

すると男子生徒の胸から真っ黒に染まったプシュケーが出てきた。

 

「暴れろ!お前の心の闇を解き放て‼︎」

 

イーラが叫ぶと、黒く染まったプシュケーは信号機の姿をしたジコチューに変わった。

 

「ストップ!」

 

ジコチューが叫ぶながら顔の赤い信号から赤い光線を放つと、車や人が止まってしまった。

それを見たイーラは笑いながら「いいぞ!その調子だ‼︎」と言いながら、ジコチューと共にそのまま大貝中学へ向かった。

 

…そしてイーラ達がいなくなると、倒れている男子生徒の近くに血のように赤いワインレッドがイメージカラーの姿を纏った者が立っており、バルブが装備された小型な剣を男子生徒に向けると、そこからガスが発射された。

すると男子生徒が立ち上がり、その姿が怪物に変貌した。

 

『さあ!存分に暴れてビルドを倒せ!!』

 

そう命じられた怪物は頷きながらイーラ達の後を追い、怪物にさせた奴は姿を消した。

 

 

 

一方、晴夜達の話はまだ続いていた。

 

「相手の為に思ってのウソだってあるシャル!」

 

「でも……」

 

六花にプリキュアの事を話すべきなのか、話さないべきなのか悩むマナを晴夜は見ているしかなかった。

その時、突然悲鳴が聞こえた。そこには信号機のジコチューが生徒達の動きを止めていた。晴夜達はすぐ外に出て駆けつけて来た。

 

「あれは…!」

 

「ジコチュー!また出てきたのかよ⁉︎」

 

ジコチューが現れた事に驚く晴夜とマナ。

そして晴夜達の様子を見ていた六花も一緒に外へ出てきた。

 

「マナ……!」

 

「ジコチューシャル…」

 

晴夜とマナはジコチューを見て、お互い頷きあった。

 

「大丈夫だよみんな。私と晴夜君がなんとかする。六花!安全な場所に避難させて!」

 

近くにいた六花にマナはそう言った。

 

「マナ達はどうするの⁉︎」

 

「「あの信号を止める!」」

 

六花の疑問に、マナと晴夜はジコチューを見ながら答える。

 

「この幸せ王子達!」

 

「え?」

 

突然、マナは六花にそう叫ばれると振り向いた。

 

「広場に建っている王子の銅像には困っている人達に金箔を配るツバメが必要なのよ!私はあなた達のツバメにはなれない⁉︎」

 

六花は昨日話した童話の事を言いながら二人に叫んだ。

 

「六花……」

 

真剣な表情で六花を見るマナ。それを見ている晴夜は髪をかき、そして二人に言った。

 

「はぁ〜…最悪だ。じゃあ三人で力を合わせよう‼︎」

 

マナと六花は頷き、三人は体育倉庫に向かい、体育倉庫の扉を開けた。

そしてマナと六花は大量のバスケットボールを出し、ジコチューへと転がした。

大量のバスケットボールはジコチューへと転がり、それを踏んだジコチューはそのまま転び、後ろに運ばれた。

 

「みんな!今のうちに逃げて!」

 

マナは生徒達に避難するように言い、生徒達は避難をした。

そして立ち上がったジコチューはまた光線を放ち、ボールの動きを止めた。

 

「俺様の道にボールを転がした奴は誰だ⁉︎」

 

「はい!あたしです!」

 

「あと、俺ね!」

 

晴夜とマナは同時に手を上げながら、自分達がボールを転がしたと馬鹿正直に言った。

 

「マナ⁉︎ 晴夜君⁉︎」

 

「許さ〜ん!」

 

ジコチューは二人へと走り出し、近づき始める。そこへちょうどイーラも到着していた。

 

「行くよ、シャルル!」

 

マナはラブリーコミューンを出し、シャルルに言った。

 

「ま、まさか………友達の前に変身するシャル?」

 

「うん、変身する!」

 

「えぇ〜〜〜〜〜⁉︎」

 

マナの言ったことにシャルルは驚きを隠せず、思わず叫んでしまった。

そんな中、晴夜はビルドドライバーを出しながらシャルルに言った。

 

「シャルル、今は正体の問題じゃない‼︎ あいつを止めることだ!」

 

「そうだよ!それに、今まで散々巻き込まれたんだもん……そうだよね?六花」

 

「どうなっても知らないシャル〜!」

 

「行くよ!晴夜君‼︎」

 

「ああ!」

 

マナは晴夜に言い、まず最初にマナがキュアラビーズをラブリーコミューンにセットして叫んだ。

 

「プリキュアラブリンク!」

 

マナは掛け声と同時にラブリコミューンを【L・O・V・E】と描く。

『L・O・V・E!』

すると、マナの髪は長くなり、頭頂部でハート型に結び金色に変色し、次に衣装がピンク色のコスチュームになり。アームバンドとブーツそして腰にリボンが着いて、最後にキャリーにシャルルが入り、決めポーズをしながら名乗りを上げた。

 

「みなぎる愛!キュアハート‼︎」

「愛を無くした悲しい信号機さん!このキュアハートがあなたのドキドキ、取り戻してみせる!」

 

決めポーズを決めたハートが胸の所に手でハートマークを作りながら、ジコチューに言い終えると…

「さあ、実験を始めようか‼︎」

 

晴夜はビルドドライバーを装着し、2本のボトルを出し、振り出すといくつかの数式が出現した。振り終わるとドライバーに2本のボトルを差し込む。

 

『ラビット!タンク!ベストマッチ!』

 

ベルトから音声が鳴るとドライバーのレバーを回し、前後のパイプ線からランナーが出現されると、再度音声が流れた。

 

『Are you ready?』

 

「変身‼︎」

 

腕を構え、一度交差した後に体を広げると、前後のランナーが合体し、体から蒸気が出た。

 

『鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!』

 

二人が変身したのを見た六花はかなり驚いていた。

 

「嘘……マナと晴夜君が、変身した……?」

 

そしてビルドとハートはジコチューの攻撃をかわして、二人の息の合った動きでジコチューにカウンター攻撃でジコチューを吹っ飛ばした。そんな二人を見ていた六花は唖然としながら見ていた。

 

 

『あたしと晴夜君……プリキュアと仮面ライダーに変身したの!』

 

 

その時、六花は昨日の夕方、マナが言ったことを思い出した。

 

「いくら友達だからって……こんなの信じられわけないじゃない……

あんたって本当にあり得ないんだから⁉︎」

 

ハートはジコチューを右腕で殴り吹っ飛ばした。

だが吹っ飛んだジコチューはハートに『ストップ!』と光線を浴びせ動きを止めると、彼女はそのまま動けなくなってしまった。

 

「マナ!」

 

「ハート!」

 

ハートを助けに行こうとしたその時、突然誰かがビルドに攻撃してきた。

 

「うわあっ⁉︎ 誰だ⁉︎」

 

ビルドはすぐに立ち上がり、自分を攻撃してきた者を見た。

攻撃してきたのは先程ワインレッドの怪人が作った怪物『スマッシュ』だった。

 

「スマッシュ‼︎ 何でここにいるんだ⁉︎」

 

だがスマッシュは全く答えず、ビルドに攻撃を仕掛けてきた。ビルドはスマッシュの両腕から生えた剣による攻撃をかわしながらハートを見ていた。

 

「くそ!これじゃあ、ハートを助けに行けない‼︎」

 

彼女を助けようとするも、スマッシュがそれを妨害してくるため、助けに行けなかった。

再びハートの方を見るとなんと、後ろからジコチューに近づこうとしている六花の姿があった。そして、何かのボタンを押した後、光線を浴びてしまった。

 

「六花‼︎」

 

光線で止まったハートを踏み潰そうしているジコチューの姿を見たビルドはスマッシュを払いのけ、ドライバーからドリルクラッシャーを形成。モードをガンモードに切り替えるとジコチューに向けて発射し、ジコチューの態勢を崩した。

すると、ジコチューの信号の色は青に変わり、この隙に戻ったハートは間一髪で回避し、六花も自由になった。

 

「ありがとう晴夜君‼︎ それに六花‼︎」

 

「一気に決める‼︎ 俺はスマッシュを、ハートはジコチューを頼む」

 

「わかった!」

 

ビルドはスマッシュの戦闘に戻るが、スマッシュもとい『ミラージュスマッシュ』の分身攻撃に苦戦する。

しかし新しいボトルを2本取り出して振り、ボトルの上にある栓を回すと、ドライバーに差し込む。

 

『タカ!ガトリング!ベストマッチ!』

 

ベストマッチである事を確認するとレバーを回し、前後から現れたパイプ線から橙色と銀色のアーマーが形成される。

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

二つのランナーが合体し、体から蒸気が流れ、音声が流れた。

 

『天空の暴れん坊!ホークガトリング!イェーイ!』

 

背中にタカのような翼――『ソレスタルウィング』が出現、体はタカとガトリングのシルエットの姿になり、ドライバーから小さなガトリングの銃が形成された。

 

『ホークガトリンガー!』

 

「勝利の法則は、決まった‼︎」

 

決めゼリフを言うと、翼を広げ空中を飛び回るタカのような動きでスマッシュは翻弄する。

それから逃げるためスマッシュは高く飛んで分身し攻撃をするつもりだったが、ビルドも後に続き高く飛び、ホークガトリンガーのシリンダーを回した。

 

『テン!トゥエンティ!サーティ!フォーティ!フィフティ!

「まだまだ!」

シックスティ!セブンティ!エイティ!ナインティ!ワンハンドレッド!』

 

『フルバレット!』

 

空中に球体のフィールドが形成され、スマッシュをその中におびき寄せ、フィールド内でスマッシュに全弾命中させる。

全弾撃ち終わるとフィールドは消え、スマッシュは地面へと落下していた。

そして無事に着地したビルドは、色のないボトルのキャップを開いてスマッシュに向けた。

するとスマッシュから粒子が放出されて、それが全てボトルに吸収されると、スマッシュは人の姿に戻った。

一方、ハートの方も決着が付く感じだった。

 

「行くよ、シャルル!」

 

「シャルル〜!」

 

キュアラビーズを取り出し、それをラブリーコミューンにつけ、画面にハートを描くようになぞった。

 

「貴方に届け! マイスイートハート!」

 

ハートが放った必殺技を喰らったジコチューはそのまま浄化された。

 

「ラブラブラ〜ブ!」

 

ジコチューが浄化された事でプシュケーに戻ると、スマッシュになった男子生徒の所へ飛び、元に戻った。

そしてそれを見たイーラは「ちっくしょ〜!覚えてろよプリキュア!仮面ライダービルド‼︎」と言い、そのままどこかへ逃げて行った。一方のビルドは、倒れている男子生徒のところへ歩いて来た。

 

「あのプシュケー、こいつのだったのか!でも、なんでこいつがあのスマッシュに……」

 

成分を吸収したボトルを見て、何故彼がスマッシュになったのだと呟く。

 

「晴夜君、それって何?」

 

「これは、あのスマッシュから採取した成分。こうする事で元に戻す事が出来るんだ。

とりあえず、一件落着したな!」

 

「そうだね、とにかくやったね!」

 

「ああ!」

 

ビルドとハートはお互い顔を見て、二人でハイタッチをし、丁度六花が二人に駆け寄って来た。それを見て、二人は変身を解除し、元の姿へと戻った。

 

「マナ!晴夜君!大丈夫?」

 

「大丈夫だよ六花!」

 

「問題なし!」

 

 

 

そして、しばらくして帰り道。

 

「マナってば、どうして厄介事にばかり抱え込むのかしら?生徒会に立候補した時だってさ……」

 

「悪かったって、謝るからさ……」

 

「本当に反省してる?」

 

「してるしてる!」

 

マナが反省している様子を見た六花は納得した。

 

「ならよろしい♪話も本当の事を伝えてくれて嬉しかったよ、ありがとう」

 

「六花……」

 

「よかったなマナ!信じてもらえて‼︎」

 

「うん♪」

 

晴夜がマナに言うと、マナは満面な笑みを浮かんだ。そして晴夜は六花に話しかける。

 

「六花」

 

「ん?なに?」

 

六花に言うと、晴夜は右手を差し出し、それを見た六花は理解し、握手した。

 

「よろしく‼︎」

 

「こちらこそ、よろしく‼︎」

 

一方、シャルルは「結局巻き込んじゃったシャル、ラケル達に怒られるシャル……」と、言っていたそうな。

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第3話 誕生!ダイヤモンドなプリキュア

 

 




おまけ

六花「・・・」lMO)

晴夜「リッカサン!ナズェミテルンディス!!」

ポヮーンポヮーンポヮーン

六花「・・・」lMO)

晴夜「オンドゥルルラギッタンディスカー!?」

ポヮーンポヮーンポヮーン

…特に言う事は無い。

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