Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドことてぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜 は、先日の戦いの疲れが溜まったことで熱を出してぶっ倒れてしまいました!」

マナ「同じく、キュアハートこと大貝第一中学校生徒会長 相田マナ も、過労で熱を出してしまいました…」

あぐり「その後、『幸せの王子』を読んだわたくしキュアエースこと 円亜久里 が、マナに頼りきりの生徒達に自分達の不甲斐なさを指摘して回りました!」

『通りすがりの小学生よ、覚えておきなさい!!』テーレー♪

真琴「彼女がどこぞの世界の破壊者の様に説教して回って学園祭の成功に貢献していたその頃、晴夜は石動総一郎にあっておりました…」

龍牙「その時、不思議なことが起こった!スタークが指パッチンしたと思ったら突然、大貝町の山の辺りに巨大な遺跡のような建造物ができていたのだ!
……もしかしてスタークは錬金術師だった!?」

晴夜「んなわけないでしょ。…でも叔父さんは一体、何を考えているんだ……?
それじゃあ、第37話始まるぞ!」


第37話 明かされる真実…燃えろクローズ!

『Ready go!』

 

「オラァァァ!!」

 

『ドラゴニックフィニッシュ!』

 

男が一人、怪物と戦っていた。

だが、戦えど、戦えど、数は減らず、彼の疲労は溜まっていく一方だった。

 

「ハァ、ハァ、はぁ…くそっ!後どのくらいぶっ潰せばいいんだよ!!」

 

戦いに少し区切りがつき、休んでいるがまたすぐに戦いに行かなければならない。

今、彼――仮面ライダークローズがいるのは、そんな地獄である。

 

「ソードとはぐれちまったし……早く見つけねえと……」

 

戦っている最中、キュアソードとはぐれてしまったのか、彼女を探しながら戦っていた様だった。

――今、トランプ王国には、人が居ない。多くの人々がジコチューに変えられてしまい、無事なのはもはや自分や相棒であるソードと王女様、他の先輩のプリキュア達であろう。

 

「何処に居るんだよ……!!」

 

ここでようやく、人らしい人を見つけた。彼が見つけたのは、ソードの先輩であるプリキュアであった。

本来ならば、誰かに、それも知り合いに会えたのなら喜ぶ場面であろう。

 

 

 

――ただし、腹から大量に血が出ていなければの話なら……

 

「おい!大丈夫か!?おい!!」

 

「…………ぁ、貴方……」

 

「待ってろ!今なんとかするから!」

 

クローズはそう言うが、彼に医学の知識は無に等しい。知ってたとしても傷に絆創膏を貼るか布で覆うぐらいしか知らない。

それに、今の彼女の様子を見ると、出血が激しく、かなり体力を消耗している。

 

――もはや、助かる可能性はゼロだろう。

 

それでも、クローズは自分が出来ることは安全なところに連れて行って、患部を布などで押さえてやることぐらいであろう。少なくともそう考えていた。

 

「はぁ、はぁ……待って、話を聞いて……!」

 

「!?何言ってんだよ!早くその血を止めねぇと!」

 

しかし、彼女はクローズを止めて、話をしようとしていた。

…彼女は深々と切り裂かれた自身の腹部を見て、自分はもう助からないと悟ったのか。せめて彼に、大事な話をしようとしている様だ。

 

「いいから聞いて!……はぁ、はぁ……貴方は今すぐ、王女様とソードと一緒に、ここから逃げて……」

 

「………どう言うことだよ、それは…」

 

「いいから、早く逃げて……奴に、出会う、前………に……………」

 

「?………おい、どうしたんだよ急に黙り込んで!おい!!」

 

クローズは喋らなくなってしまった先輩のプリキュアに大きな声で語りかけている。

…だが、彼女はもう喋ることは無いだろう。

彼女の冷たい体が、それを物語っている。

 

「…なんでだよ……何でこんな事に、なってんだよ!!」

 

クローズは、今の地獄がどうして起こったのか、理解できなかった。

そんな彼でも、理解できることがあった。それは……

 

「俺は……何も守ることもできねぇのかよ………くそぉぉぉぉッッ!!

 

――自分の無力さを……理解してしまったことだった…

 

 

 

 

 

 

 

文化祭を終えた翌日、四葉邸で昨日出現した建造物について話していた。

 

「現在出現した建造物ですが、今のところ何の問題はありません」

 

「問題ねえって、あんな巨体なもんが現れてか……?」

 

「でも、何であんなものが……?」

 

みんなが突然現れた建造物の事を考えると晴夜が口を開く。

 

「多分……スタークの仕業だろ」

 

「ええっ!どうやってやったの?」

 

六花が質問すると晴夜はわからないと首を横に振る、するとマナがいきなり立ち上がる。

 

「こうゆう時は、すぐに突入しよう!」

 

いきなりマナが出現した遺跡の建造物に突入しようと言いだし、全員驚く。

 

しばらくして、セバスチャンがやってきて、晴夜に近づく。

 

「晴夜様、少しよろしいですか?」

 

セバスチャンは晴夜の耳元で囁く。

 

「っ⁉︎わかったんですか?」

 

晴夜の質問にセバスチャンが首を縦に振り、晴夜が立ち上がる。

 

「どこ行くんだよ?」

 

「あぁ、ビルドドライバーの修理に……一応予備としては必要だろ……」

 

晴夜はそう誤魔化し、セバスチャンと一緒に部屋を後にする。

その姿をマナはずっと見ていた。

 

「……」

 

「マナどうしたの?晴夜をずっと眺めて……」

 

「えっ⁉︎ ううん!何でもないよ!」

 

マナはそう言うが、晴夜の行動を見て薄々何かを感じていた。

 

(何か、また隠しているじゃないかな?)

 

彼女は、晴夜が何かまたみんなに何か隠してるんだと考えていた。

 

 

その頃、晴夜は四葉邸の研究室へとセバスチャン共に父の記載データを見ており。その中に人の遺伝子細胞の事が記載されていた。

 

「これは……」

 

「はい……龍牙様のこと関するデータがありました」

 

晴夜は以前、龍牙の事について調べて欲しいと頼み、セバスチャンに調べて貰っていた。

 

「これって、本当なんですか?龍牙の体に異星人の遺伝子が含まれているって?」

 

「はい……龍牙様はただの人間ではございません」

 

記載されたデータからは龍牙の遺伝子に関する情報があった。しかも、龍牙の体は普通の人間とは遺伝子構造の違いが多すぎる。更に父は、龍牙には何か別の遺伝子が含まれている可能性があると疑われている、と書かれている。

 

「でも、龍牙はトランプ王国の住人だからって線も……」

 

「いえ、真琴様の遺伝子とも重ねて見ましたが、真琴様は私達とは変わりませんでした……」

 

「そんな……」

 

これでは完全に龍牙は晴夜達とは違うという事になってしまう。

 

「晴夜様、どうされますか?」

 

この事実を知れば、これからの接し方が変わるのかもしれないと思いセバスチャンが尋ねると、晴夜は口を開く。

 

「どうもしません……あいつは、俺にとっては人間です。それに今までの関係を帳消しにさせない」

 

晴夜にとって龍牙は人間だと呟く。セバスチャンはホッとすると、パソコンを触る。

 

「それと、龍牙様についてわかりますと、このようなデータも出てきたのです」

 

セバスチャンが次のデータファイルを開いた。開いたファイルからはビルドドライバーと似たデータが現れ、そこにドライバーの名前が書かれていていた。

 

「『エボルドライバー』?ビルドドライバーの原型となったドライバーとも書かれていますね」

 

「はい……それ以上の記載はされてませんでした」

 

セバスチャンが説明すると晴夜は「後は自分で調べてみます」と言い、研究室を後にした。

 

 

 

 

その頃、出現した遺跡の建造物の中では総一郎とベールが話をしていた。

 

「こんな物を出現させて、何をしたいんだ?」

 

「なぁ〜に、これはほんのデモンストレーションに過ぎん。俺の狙いのためのな」

 

自分の本当の狙いをベールに語り出す。

 

「何が狙いだ、まさかキングジコチュー様の……」

 

「そんなんじゃない、俺の狙いは三つある。

一つはボトルを60本揃える事だ。二つ目は上城龍牙の覚醒だ」

 

「クローズだと、あのトランプ王国のライダーに何の価値がある?」

 

クローズと聞いてベールが驚くと、総一郎は気にせず話を続ける。

 

「そして、最後は……俺の力を取り戻す事だ」

 

「貴様の力、何だそれは?」

 

「まぁ、それはいずれ話す。それより明日、奴が来たら手伝ってくれよ!そのためにお前にあれを渡したからな!」

 

ベールは不満気に総一郎から去っていった。

そして、ベールが去ると総一郎はピストン部分を彷彿させる作りや動物の眼のような細部が特徴のボトルを取り出す。

 

「後は究極のドライバーが完成すれば、すべてが揃う」

 

究極のドライバー。それが総一郎の手に渡るとどうなるのか、そして何が起こるのか。

 

 

 

 

翌日、晴夜はマシンビルダーでスタークが生み出した遺跡へと向かい、目の前に止めるとドライバーを装着しボトルを取り出した。

 

『ラビット!タンク!ベストマッチ!』

 

レバーを回して前後にランナーが出現すると、アーマーが装着された。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』

 

ビルドへと変身すると、再びマシンビルダーで建造物へと向かう。

建造物が近づくといくつかの罠が現れ、ビルドの進路を阻み、マシンビルダーから降りる。

 

「そこまでだ」

 

ベール、イーラ、マーモの三人がビルドの前に現れる。

――やはり、そんな簡単には行かせてはくれないか、と考えていると…

 

「よう」

 

立ち上がって振り向くと龍牙達がいて、和也に頭を叩かれた。

 

「私達に内緒で何やろとしてたの?」

 

「まさか、一人だけやろうって訳じゃねぇだろな」

 

「みんな……なんで?」

 

どうしてみんながここにいる事に驚くと、ありすがパットの監視カメラの映像を見せる。

 

「監視カメラで晴夜さんがここに向かっているのを知ってみんなで先回りしました」

 

「黙っているなんて酷すぎます」

 

「水くさいにも限度があります!」

 

「でも、これは……」

 

晴夜はみんなからお叱りを受けていた。

だが、今回の事は巻き込みたくないと思ったからみんなには言わなかった。と晴夜は答えた。

 

――そんな事を言うと思った。

 

「自分のことだから、迷惑かけられるないか?ふざけるな!」

 

「あたし達だって、関わってるよ!みんなで一緒に行こう!」

 

マナが叫ぶと全員がビルドの前に出てドライバーとコミューンを構え、ボトルとラビーズをセットした。

 

『ウェイクアップ!クローズドラゴン!』

『ロボットゼリー!』

『デンジャー!クロコダイル!』

 

龍牙の周りにはランナーが出現し、和也と幻冬の方はビーカーが現れる。

 

『Are you ready?』

 

「「「変身!」」」

「「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」

「プリキュア!ドレスアップ!」

 

龍牙達三人の身体にアーマーが装着され、仮面ライダーへ。マナ達五人は光と炎に包まれ、光から現れるとプリキュアへと姿が変わった。

 

『Wake up burning!Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!』

『ロボットイングリス!ブラァ!』

『クロコダイルインローグ!オラァ!〈キャー!〉』

 

「みなぎる愛!キュアハート!」

「英知の光!キュアダイヤモンド!」

「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

「勇気の刃!キュアソード!」

「愛の切り札!キュアエース!」

 

「「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキプリキュア!」」」」」

 

名乗りを上げ、全員は変身を完了した。

 

「みんな……ったく、俺のヒーロー感薄れるだろ」

 

最後の所は小声で呟くとクローズがビルドに振り向く。

 

「これが終わったら、後で全員に飯奢れよな!」

 

「わかったよ……」

 

ビルドがみんなに言うとビルドが立ち上がる。

 

「結局、全員が相手か、まあいい」

 

ベールが総一郎から貰ったもの……トランスチームガンを構え、バットボトルを差し込む。

 

『バット!』

 

「それは、スタークの!」

 

「蒸血」

 

『ミストマッチ!』

 

トリガーを引くとベールの体が黒い霧に包まれ、霧が晴れると、黒いアーマースーツを纏った姿で現れた。

 

『バット・バッ・バット…ファイヤー!』

 

「スタークと似ている……」

 

「『ナイトローグ』と、奴が言っていた」

 

ベールが変身した姿をナイトローグと名乗る。

 

「ローグって、同じ名前……」

 

ナイトローグと聞いてローグと名前が同じ事に幻冬は少し戸惑う。

その隙にナイトローグが指を鳴らすと、ナイトローグ達の後ろから十体もの敵が出現した。

 

「何、コイツら…」

 

「ロボット……?」

 

ビルド達の前に現れた敵はロボットなのか、両肩や腕に色んな武装が付けられていた。

 

「そいつら、この遺跡を守護するもの、ガーディアンだ」

 

「ガーディアン……」

 

「やれ」

 

ナイトローグの指示で、十体ものガーディアンがビルド達九人に襲いかかる。

ガーディアンは腕の武器からいきなり砲撃をしてきた。ビルド達は当然躱し、ガーディアンに応戦する。だが、ガーディアン達だけならともかく、ナイトローグやブラットリングを着けて強くなったイーラやマーモがいるため先には進めない。

 

『タンク!』

 

フルフルボトルをドライバーに差し込み、レバーの回転と共にタンクユニットが現れガーディアンを攻撃した。

 

『タンク&タンク!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

叫ぶと同時に、宙に浮かぶタンクユニットを装着し、フルボトルバスターを構える。

 

『オーバーフロー!』

『鋼鉄のブルーウォーリア!タンクタンク!ヤベーイ!ツエーイ!』

 

タンクタンクフォームへとフォームチェンジし、フルボトルバスターにフルフルボトルを差し込む。

 

『フルフルマッチデース!』

 

フルボトルバスターに青いエネルギー弾が収束され、フルボトルバスターのトリガーを引く。

 

『フルフルマッチブレイク!』

 

フルフルマッチブレイクが放たれ、ガーディアンを三体同時に破壊することができた。

すると、クローズがナイトローグに向かって走っていた。

 

「ベール!」

 

『ボトルバーン!』

 

マグマナックルをナイトローグに向けると、ナイトローグはそれをガードしながら呟いた。

 

「全く、お前のようなトランプ王国を守れなかった男が、スタークの狙いとはな」

 

「⁉︎俺が狙いってどうゆう事だ!」

 

「さあな、だがスタークの狙いはお前だ」

 

クローズにはナイトローグの言葉の意味がわからなかった。

 

「避けなさい!龍牙!」

 

「⁉︎」

 

クローズが距離を取ると、ラブハートアローを構えていたソードがナイトローグの前に現れる。

 

「プリキュア!スパークルソード!」

 

ソードがスパークルソードをナイトローグに放つ。

 

「大丈夫?」

 

「…ぉぉ」

 

いつもより声が小さい返事でソードに返し、再びガーディアンとの応戦になろうとするとハートが口を開く。

 

「ハート!」

 

「晴夜君達は先に行って!」

 

ハートがビルドに先に行ってと言う。

 

「行かせるか!」

 

ナイトローグがビルドの前に立ちはだかるとローグとエースが前に出てビルドを守る。

 

「ここは、僕らが引き受けます!龍牙さんと和也さんと一緒に中へ!」

 

「ここは、私達が食い止めます!」

 

「幻冬君、エース、ありがとう!」

 

ナイトローグ達はローグとハート達に任せ、ビルド、クローズ、グリスの三人は建造物の中へと向かっていく。

 

「あいつら、中に……」

 

イーラが三人を追うとすると、ダイヤモンドがラブハートアローを出現させ、ラビーズをセットした。

 

「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!」

 

ダイヤモンドがダイヤモンドシャワーを放ち、イーラに攻撃する。

 

「行かせないわ!」

 

マーモが鞭で攻撃しようとするとロゼッタがロゼッタリフレクションを出し、マーモの攻撃からビルド達を守った。

 

「行ってください!」

 

「悪いな!」

 

みんなの助けもあり、三人は無事に建造物に侵入することが出来た。

 

 

その頃、遺跡の中いる総一郎は台座に置かれていた大きな箱を見ていた。

 

「いよいよ、俺の計画も完成に近づく」

 

そう言いながら、トランスチームガンを構える。

すると、トランスチームガンを握っている自分の腕をもう片方の手で止める。

 

「一体、お前は何がやりたいんだ……!」

 

「勝手に出てくるな!黙って見てろ!」

 

いつもの総一郎の声に対して、スタークになった時の声でそう言うとトランスチームガンにボトルを差し込む。

 

『コブラ!』

 

不穏な音楽が流れ出し、銃を上に向ける。

 

「蒸血」

 

総一郎がそう言ってトリガーを引くと、黒い霧が総一郎の周囲を囲み、そして、霧が晴れると総一郎の姿はスタークへと変わった。

 

『ミストマッチ!コッ・コブラ…!コブラ…!ファイヤー!』

 

 

一方、遺跡へと潜入したビルド、クローズとグリスは、建造物の中にいたガーディアンと戦っていた。

 

「はぁぁぁぁぁぁ!」

 

ビルドはラビットラビットへとフォームチェンジし、フルボトルバスターでガーディアンを撃破していく。

 

『ボトルバーン!』

 

「オリャ!」

 

『シングル!ツイン!ツインフィニッシュ!』

 

クローズも新たな武器・マグマナックルで、グリスはツインブレイカーでガーディアン達を倒していく。

周りのガーディアンが全て一掃すると、全員変身を解除し無事を確認する。

 

「龍牙、和也!大丈夫か?」

 

「まあな、にしてもコイツら数が多くてイヤになるぜ!」

 

晴夜と和也が話している中、なぜか龍牙だけ黙りこくっていた。

 

「龍牙どうした?」

 

いつもなら口うるさい龍牙が、何故黙っているのか問う。

 

「ここに入る前、ベールが俺に言ったんだ……

『スタークの狙いは、お前だ』って……」

 

(龍牙が狙い?どう言うことだ、スタークの狙いはボトルじゃないのか? もしかして……)

 

スタークの狙いが一体どっちなのか考えると、急に晴夜達の前に扉が現れ、開きだした。

 

「なんで、急に扉が?」

 

「来いってことだろ!行くぞ」

 

三人が扉の中に入る。中はさっきいた部屋よりも広く、周りには何本の柱が立っていた。

 

「この部屋どこかにスタークがいるのか?」

 

「おそらくな、だけど気を付けろ、何か罠があるかもしれない」

 

晴夜が注意するように言ってしばらく歩くと三人の目の前に床に座っていたスタークがいた。

 

『ようこそ、仮面ライダー諸君』

 

「……アンタに聞きたい事がある、この建造物を作って一体何をするつもりだ!」

 

この建造物を作った目的は何かとスタークに問う。

 

『この建造物は、俺の力を取り戻すデモンストレーションに過ぎん、お前達からボトルを回収すれば、すぐにでも消す』

 

そう言って、スタークが立ち上がる。

 

『さって〜、話は終わりとしてボトルを渡してもらうか』

 

スタークがボトルを渡すように言ってくるが晴夜達三人はドライバーを装着した。

 

「アンタには、絶対に渡さない!」

 

『そう言うと思ったよ』

 

スタークは指を鳴らすと、下からスマッシュが二体現れた。それを確認し、三人はボトルをドライバーに差し込む。

 

『ラビット!ラビット&ラビット!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

『ウェイクアップ!クローズドラゴン!』

『ロボットゼリー!』

 

ドライバーのレバーとレンチを操作し、三人の周りに金具とランナー、巨体なビーカーが出現した。

 

『『Are you ready?』』

 

「「「変身!」」」

 

『紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』

『wake up burning ! CROSSE-Z DRAGON !Yeah !』

『ロボットイングリス!ブラァ!』

 

三人の体にアーマーが装着され、仮面ライダーへと変身した。

それと同時に、スマッシュがビルドとグリスに向かってきた為、ビルドとグリスがスマッシュに攻撃を仕掛ける。

フルボトルバスターにツインブレイカーの攻撃が命中しているがスマッシュの様子がいつもと違う。

 

「どうなってるんだ?反応がない?」

 

『そいつらは、自体を持たないクローンスマッシュだ』

 

クローンスマッシュ。つまり、コイツらは人為的に作られたスマッシュ。ビルドとグリスの攻撃は確実に決まっているのにクローンスマッシュは全く効いている様子を見せない。

 

『さあって〜、俺たちもやるか?』

 

スタークが立ち上がると、スタークから赤いオーラが溢れて出ていた。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

クローズが叫びながらスタークに拳で攻撃する。

 

「『俺が狙い』ってどうゆう事だ!そのせいでトランプ王国が滅んだって!」

 

『ベールの奴、余計な事を……』

 

「どうなんだ!」

 

『その通り!』

 

クローズの拳を掴んで叫ぶ。

 

『確かに、俺の狙いはお前だ……だが、まだ足りない!』

 

スタークがクローズを払いのけ、台に置いてあった箱に手を当てるとクローズの周りに箱のような形をしたものが形成され、クローズを覆い、中で爆破するとクローズにダメージを与え変身解除してしまった。

 

「龍牙!」

 

「スターク!」

 

グリスがスタークにツインブレイカーを振り回して攻撃する。

 

『クローズに感化されたか?だがお前も足りない!』

 

グリスを吹き飛ばし、再び箱に触ると柱がグリスを攻撃し、壁に激突し変身解除してしまった。

 

「かずやん!」

 

「この部屋を自由に操作できるのか?」

 

ビルドが推測している間にスタークが倒れていた龍牙に話しかける。

 

『お前の力はそんなものか?』

 

また箱に触れると赤いエネルギーが放たれようしていた。

 

「やめろ!」

 

エネルギーが龍牙に放たれた。だがエネルギー波は龍牙ではなく、庇うために前に出たビルドが受け、ビルドも変身解除してしまった。

 

「晴夜……」

 

『こんな、至近距離で受けてそんなに死にたいのか?』

 

晴夜を服を掴んで、壁にぶつけると首を絞める。

 

「アンタは一体、龍牙に……」

 

なぜそこまで龍牙にこだわるのか、晴夜は苦しみながら問う。

 

『お前は、もう知ってるんだろ?上城龍牙がただの人間じゃないって事を』

 

「⁉︎なんで、アンタがその事を……!」

 

その事を知ってるのは晴夜とセバスチャンだけのはず、なんでスタークが…

それを聞いた龍牙が晴夜に問う。

 

「晴夜………俺が人間じゃねえって、どうゆう事だ……!」

 

「それは……」

 

『言葉通りだ。お前は……「やめろ!」人間じゃない』

 

「えっ?うそだろ……」

 

スタークの発言に龍牙の体に衝撃が走る。

 

『お前の体に流れる血は|()()()()()()()()()()()だ!俺はその遺伝子を持つお前が成長し、強くなるのを待っていた』

 

「アンタと同じ?……なんだよ……それ……」

 

『お前は今まで戦っていたのは、プリキュアを守るためでもなく、晴夜達を助けるためでもない……戦いだけだ』

 

「それ、以上は……やめろ……!」

 

晴夜はスタークの発言を止めるように言うがスタークは止めようとはしなかった。

 

「戦う事でしか満たされない、その時点でお前は俺と同じ存在、人間じゃないんだよ!」

 

「そんな……俺が、人間じゃねェ……」

 

自分が人間じゃない事に驚くこと信じられず、動揺し混乱しそうになると晴夜が口を開く。

 

「あん時みたいな……しょぼくれた顔してんな……」

 

龍牙の顔が初めてトランプ王国で出会った時の顔を思い出し、その時の同じ顔だったと呟く。

 

「確かにお前の遺伝子は、人間じゃなかった……でも、俺から見ればそれだけでお前はバカで単細胞の人間なんだよ……!」

 

「晴夜……」

 

晴夜の言葉が、人間じゃない自分を人間だと思ってくれている、そんな思いに思わず涙が出そうになる龍牙。

 

『黙ってろ!』

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

「晴夜!」

 

スタークが晴夜の首をさらに締め付ける。苦しんでる晴夜の姿を龍牙は倒れて見てることしか出来なかった。

 

「なんで……体が動かねえんだ……立ち上がれねえんだ……

どうして……いつも、俺は助けられねえんだ……」

 

 

『いいから、早く逃げて……奴に、出会う前………に……………』

 

『龍牙…………私、何も守れなかった……』

 

 

その時龍牙は、自分の無力さと、トランプ王国を守れなかった事を思い出してしまう。

 

自分がもっと早く着いていれば、助けられたかもしれない命を助けられなかった時の事を。

自分がもっと強ければ、彼女に…真琴にあんな思いをさせずに済んだかもしれないのに。

 

俺はまた、誰も助けられずに生きていくのか?

俺はまた、後悔したまま朽ちていくのか?

 

「あいつは、俺を信じてくれた……

人間だって、言ってくれたんだ……

最高の相棒なのに……!俺は……何も出来ねえんだ……

いいのか……」

 

龍牙が呟くと、ヨレヨレだが立ち上がろうとする。

 

「いいわけねぇだろ!」

 

そして龍牙が叫ぶと龍牙の瞳が赤くなった。それを見たスタークは晴夜を離した。

 

『いいぞ!龍牙!』

 

スタークが箱に触れると赤いエネルギー光線が龍牙に直撃した。

すると、直撃したエネルギーは龍牙の体から出ていき、龍牙の持っていた黒いボトルに集まって、それをフルボトルへと姿を変え、龍牙の手に置かれる。

 

「龍牙……ナックルに差せ!」

 

龍牙はクローズマグマナックルにボトル――『ドラゴンマグマボトル』を差し込んだ。

 

『ボトルバーン!』

 

グリップを上へと上げ、そのままドライバーに差し込む。

 

『クローズマグマ!』

 

レバーを回し、龍牙の後ろからナックルと同じ形状の形をした巨大なもの――『マグマライドビルダー』が出現した。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

ナックル型のビルダーから流れ出た溶岩が龍牙の体に掛かり、流れ出た溶岩――『ヴァリアブルマグマ』からヤマタノオロチような八体の龍が現れ固まる。そのままナックルが前を押すと固まった溶岩は壊れ、そこに新たなフォームへと変身したクローズが現れた。

 

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

 

「クローズマグマ」

 

晴夜に名付けられたクローズの新たなフォーム『クローズマグマ』。

その姿は、全身がマグマのようにオレンジ色な姿になっており、頭や胸、肩、腕、脚部には黒い龍のようなモチーフと後ろに羽――『ソレスタルパイロウィング』まで装着されていた。

 

「力がみなぎる……魂が燃える……!俺のマグマがほとばしる!」

 

『やれ』

 

スタークの指示で二体のクローンスマッシュがクローズに襲い掛かる。

だが、クローズのマグマのような炎に包まれた拳がクローンスマッシュを寄せ付けず、クローズの嵐ようなラッシュが続く。

 

「もう誰にも止められねえ!」

 

クローズの熱い拳がクローンスマッシュの体を貫き、スマッシュは爆破した。

それを見てスタークがクローズに襲いかかる。

 

『いいぞ!龍牙!お前の本気を見せてみろ!』

 

「ハッ!上等だ!」

 

クローズの拳がスタークを吹き飛ばした。

 

「今の俺は負ける気がしねぇ!」

 

いつもの台詞を叫ぶと、ドライバーのレバーを回し高く飛んだ。その後ろをマグマの炎を纏ったドラゴン達――猛光火砕龍『マグマライズドラゴン』が追い、クローズがキックの態勢に入ろうとし、音声が響く。

 

『ボルケニックアタック!』

 

「オリャャャャャャャ‼︎」

 

八体の炎を纏ったマグマのドラゴンの力を足に収束させたライダーキックをスタークに放つ。

 

『ぬぉぉぉぉぉぉ!』

 

クローズのライダーキックが決まり、スタークは変身解除し、石動総一郎の姿に戻り、クローズが着地すると体から湯気が出ていた。

 

「熱っ!あっつい!熱いですけど!」

 

クローズが叫んでる間に晴夜は急いで台座に置かれていた箱を奪う。

 

「この箱は貰うぞ!」

 

晴夜が言うと石のかけらが晴夜の頭に当たり、上を見上げる。

なんと、建物がどんどん崩れ始めていたのだ。

 

「なんで、いきなり!」

 

「とりあえず逃げるぞ!」

 

三人が急いで出口に向かって走る。

 

 

 

その頃、外で戦っていたナイトローグ達やハート達も、遺跡がどんどん壊れていく事に驚く。

 

「ああ……建物が!」

 

「崩れだしましたわ」

 

「チッ!スタークの奴、失敗しやがったな!」

 

「どうすんだよ?」

 

「疲れたし、あたしは帰りたいわ」

 

三人が呟くと、ナイトローグとイーラとマーモは撤退していった。

 

「いけない!晴夜君達が!」

 

「晴夜さん、和也さん!」

 

「龍牙ーー!」

 

みんなが叫ぶ中、エースだけが冷静でいた。

 

「……大丈夫ですわ」

 

みんながエースの指した方を見ると崩れた建造物の瓦礫からクローズが二人を背負って飛んで出てきた。そして、ハートの前に着地し、変身解除した。

 

「痛えー!もうちょっと優しく着地してくれよ」

 

「贅沢言うなよ!それよりどうよ!俺のクローズマグマ、マジ最強だったろ!」

 

「まあ、口ではなんとでも言えるがな」

 

「んだと!誰が助けてやったと思ってるんだよ!」

 

龍牙が和也をじゃれ合いながら関節技をする。

 

「参ったか!」

 

「参りませんー!」

 

「もうやめなさいよ」

 

「かずやんがもたないわ」

 

ソードとダイヤモンドが止めようとするその光景を、みんなは笑って見ていた。

 

「その箱は何ですの?」

 

エースが晴夜の持っていた箱について尋ねる。

 

「ああ、これ。スタークが武器として使ってたみたいだけど……この箱、どっかで見たことがあるような……」

 

晴夜が呟くと瓦礫からスタークが出てきた。

 

『今回は、これで引いてやる……だが、上城龍牙。お前と俺の運命から逃れない』

 

スタークが言うと龍牙が前に出る。

 

「例えそうだとしても……俺がアンタと同じ力を持っていても俺は、仮面ライダーだ……

アンタが世界を破滅させるために力を使うなら、俺はこの力を愛と平和のために使う!それが、俺が信じた仮面ライダーだ!」

 

……『ふん。晴夜、その箱はいずれ取り返す。チャオ』

 

スタークは煙を纏って消えていった。

 

 

そして、晴夜と龍牙はみんなに話した。龍牙の体から人間にしては遺伝子の構造が違い、スタークは龍牙のその力が狙いだと。

 

「たったそれだけ!」

 

「龍牙さんが私たちと違うのは遺伝子だけで私たちと変わりません」

 

「そんな、小さな事で悩むなよな」

 

「驚きましたけど、龍牙さんって僕から見れば人間だと思います」

 

「あなたの持つ熱い心は人と変わりません」

 

「龍牙君は今でもあたし達のみんなの友達だよ!」

 

「みんな……」

 

「アンタは私を支える仮面ライダーでしょ!」

 

ソードが拳を龍牙の胸に当てると、晴夜を見る。

 

「なあ、お前はただの単細胞でバカの人間だろ」

 

晴夜が笑顔で言うと龍牙が晴夜の肩を掴む。

 

「俺は!バカじゃねぇー!」

 

晴夜の肩を揺する。まるで初めて会った時のような感じだ。

そして、開き直るように叫ぶ。

 

「よぉーし!みんなでメシ食いに行こうぜ!」

 

「「「「「賛成ーー‼︎」」」」」

 

みんなが言うと、晴夜はスタークから奪った箱を見る。

 

「この箱って、一体スタークとなんの関係があるんだ……?(でも、何処かで見たことが【…?)」

 

スタークから奪ったこの箱には一体何のなのか、気になっていた。

そして、なぜこんなにも初めて見た感じがしないのか…

 

 

 

 

その頃、総一郎はジコチューのアジトに戻り、自分の部屋に入ると。自分のテーブルにビルドドライバーと似ているドライバーが置かれていた事に気付く。

 

「もう、トランスチームシステムは必要ない……」

 

トランスチームガンを投げ、机に置かれていたドライバーに手を伸ばす。

 

「いよいよ、本当の力で奴らを潰すか?器の方も完成したからな。フッフッ……楽しみだな〜」

 

そう呟きながら、総一郎はドライバーを装着した。

 

『エボルドライバー!』

 

“エボルドライバー”と音声が鳴ると総一郎は2本のボトル――『コブラエボルボトル』と『ライダーエボルボトル』を差し込む。

 

『コブラ! ライダーシステム! エボリューション!』

 

ボトルを差し込みレバーを回すと、ベートーヴェン作曲の『交響曲第九番』らしき曲を流しながら、前後のランナー『EVライドビルダー』からアーマーが形成され、どす黒いオーラを纏う。そして、総一郎は腕を胸の辺りに交差させる。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

周りに歯車の様なエフェクトが回りながら、総一郎の体に二つのアーマーが装着された。

その姿は、天球儀や星座早見盤など、宇宙に関連する器具がモチーフとして全身にあしらわれていた。

 

『コブラ! コブラ! エボルコブラ! フッハッハッハッハッハッハ!』

 

「仮面ライダーエボル……フェイズ1……ついに、取り戻したぞ!」

 

総一郎が変身した新たな仮面ライダー、『仮面ライダーエボル』。

―――この仮面ライダーがいずれ、ビルド達に襲いかかる最悪の敵となる…

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第38話 お泊り会でグリスの心火

 

 




おまけ

ピロロロロロアイガッタビリィー

スターク「上城龍牙ァ!」
「何故お前が仮面ライダーに選ばれたのか!」
「何故スクラッシュドライバーにすぐに適合できたのか!」(アロワナノー)
「何故破損したスクラッシュゼリーに触った途端、黒いボトルに変化したのかぁ!!」

和也「それ以上言うな!」

スターク「その答えはただひとぉつ!」

晴夜「やめろぉぉぉぉ!!」

スターク「フッフッフ、上城龍牙ァ!それはお前が…俺と同じ、世界を滅ぼす、人間じゃない力を持っているからだぁ!!(ターニッォン)フッハッハッハッハッハッハ!
ハーハッハッ(ソウトウエキサーイエキサーイ)ハッハッハッハ!!

龍牙「・・・俺が……人間じゃない……?」

ッヘーイ(煽り)

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