Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドことてぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜 は、スタークこと 石動総一郎 に異世界の生命体 エボルト が憑依していることを知りました。しかし、エボルトは既にエボルドライバーを手に入れており、それによって奴は仮面ライダーエボルに変身。
俺たちは今、最大のピンチを…あ、ヤバイ毒が回ってうぐアァぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

龍牙「毒が回って話どころじゃないってか、ヤムチャしやがって……
じゃあ俺が代わりに。さあ、どうなる第40話!」


第40話 ほとばしるマグマ!命懸けの変身

エボルの戦いから一日経った。

エボルの毒を埋め込まれた晴夜は四葉家との繋がりのある病院へと運ばれ、

現在は集中治療室の中にいる。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

ガラス越しで毒で苦しんでいる晴夜を、マナ達はただ見ていることしか出来なかった。

 

「晴夜君……」

 

表情を曇らせて俯くマナの前にありすが現れ、全員が振り向く。

 

「ありす、どうだ。晴夜の毒は治療出来そうか?」

 

和也が治療出来るかと聞くが、ありすは首を横に振る。

 

「ダメです。毒の性質がわからないために、治療法がわからないと……」

 

ありすがみんなに毒の治療が出来ないと話すと、龍牙が壁を強く叩く。

 

「くそー!」

 

「このままだと、エボルの言う通り晴夜はあと一日しか保たないわ」

 

真琴がそう言うと晴夜の着ていた上着からビルドフォンから着信音が鳴り出し、龍牙がビルドフォンを取り着信相手を見る。

 

「叔父さんからだ……!」

 

龍牙がそう言ってみんなが頷くと、総一郎からの電話に龍牙が出る。

 

「何の用だ!」

 

『龍牙か?晴夜の様子はどうだ?』

 

「とぼけるんじゃねえ!アンタが一番わかってるんだろう!」

 

晴夜の状態は総一郎の方がわかってるのに、知らないように見せる言い方が龍牙の怒りに触れる。

 

『そう怒るなよ!今どこに居ると思う?家の地下室いるんだよ!懐かしいな』

 

感情に浸るような発言をすると、突然話が変わる。

 

『取引きしないか?』

 

「取引き?」

 

総一郎が取引きしようと持ちかけてきた。

 

『お前達が持ってるボトルの全てと俺から奪ったあの箱を俺に渡せ。そうしたら、晴夜を毒から解放してやる』

 

取引きの内容を龍牙達が聞くと叫び出す。

 

「ふざけんな!そんな取引き乗れるわけが『なら、晴夜は諦めるしかねえな〜』…それは……」

 

龍牙は総一郎から返ってきた発言に何も言い返す事が出来なかった。

 

『お前達に選択権はない。答えが出たら地下室に来い!チャオ♪』

 

総一郎からの電話が切れ、龍牙が携帯を持っていた腕を下ろす。

 

「なんだって……?」

 

「取引きだってよ……俺達の持ってるボトルの全てと、この前晴夜があいつから奪った箱を渡せって。そうすれば、晴夜の毒を治してやるってよ」

 

取引き内容を聞くとみんなはあまりにも理不尽過ぎる取引きに怒りを感じる。

 

「許せない!晴夜さんの命が危ないから、こんな取引きを持ちかけて来るなんて!」

 

幻冬が叫ぶと、和也が龍牙に聞く。

 

「どうするんだ……奴に本当にボトルを渡すのか?」

 

「でも、ボトルを渡さなかったら晴夜君が……」

 

みんなが苦しむ晴夜の姿を見て、ボトルを渡して助けるのが第一だと誰もが考えた。

 

「……とにかく、一度晴夜の家の地下室に帰る」

 

「私も行く!みんなはとりあえず、ボトルを用意して」

 

みんなが頷くと龍牙と真琴は晴夜の家の地下室へと向かう。

 

「晴夜君……」

 

「マナ……」

 

和也達がボトルを準備しようとし行動を開始する中、マナは一人、ガラス越しで晴夜が治る事を誰よりも願っていた。

 

 

その頃、晴夜の家へと到着した龍牙と真琴が、地下室の晴夜の部屋へと向かう。

都合良く、今は晴夜の祖父母の姿はなかった。そのまま二人が地下室に入る。

 

「何やってんだよ!」

 

二人が中を見ると地下室が総一郎に荒らされていた。

 

「俺から盗んだあの箱を隠してるんじゃねえかと思ってな〜」

 

「ふざけるな!さっさと晴夜を治せ!」

 

「やめろ〜!俺のジャケットにシワができちゃうだろ〜!」

 

龍牙が総一郎の服を掴みながら叫ぶと、総一郎が龍牙の掴んだ手を離し、ジャケットのシワを直そうとし、話を変える。

 

「取引きに応じれば、救ってやるよ。お前らの持つボトルの全てとあの箱をくれならな」

 

「やるわけねえだろ!」

 

「なら、晴夜が死んでもいいんだな。さっきも言ったがお前ら選択の余地は無いんだよ!」

 

龍牙がはボトルを渡すの断るが、総一郎のこの発言に何も言えず、龍牙が止まる。

すると、真琴が前に出て口を開く。

 

「許せない!晴夜の叔父さんの体でこんな酷い事をするなんて!」

 

「俺の正体に気づけなかったお前らがよく言えるねぇ〜」

 

「だったら、力ずくでも晴夜の毒を直させる!」

 

真琴がコミューンを持って構えると、総一郎がため息を吐く。

 

「プリキュア!ラブ――」

 

「ふぅん!」

 

「きゃぁぁぁ!」

 

真琴がプリキュアへと変身しようとすると、総一郎の手から放たれた衝撃波が真琴を襲い、壁に衝突して倒れた。

 

「真琴!」

 

倒れた真琴に駆け寄り、肩を揺する。

 

「真琴!大丈夫か!真琴!おい!」

 

「大丈夫ビィ!気絶してるだけビィ!」

 

真琴が無事で安心すると、総一郎が口を開く。

 

「さぁ、どうする?取引きするのかしないのか……はっきりしろ」

 

総一郎の発言に龍牙が黙り込み何かを決意し、ダビィに言う。

 

「ダビィ、真琴を頼む……」

 

「わかったビィ……!」

 

龍牙が真琴をベットの上に移動させ、総一郎の方を向く。

 

「ついて来いよ」

 

 

しばらくして、四葉展示館へと総一郎を龍牙が連れていた。ここは、晴夜が総一郎からあの箱を奪った際にセバスチャンに箱を預け、ここへと保管させた所だ。

 

「ここが、今の保管場所か〜」

 

「もうすぐ残りボトルが到着する」

 

ボトルもすぐに着くと総一郎に伝える。

 

「しかし、お前も物好きだな〜人間を助けようとするなんて〜」

 

「どういう事だ?」

 

「忘れたか?お前は人間じゃないって」

 

総一郎の言葉が聞いて思い出す。あの建造物で総一郎が言った事…

 

――お前の体に流れる血は俺と同じ世界を滅ぼす力だ!

 

あの言葉の意味が龍牙にはまだわからなかった。その様子を見たエボルトは、龍牙に自身との関係を語る。

 

「俺とお前は一心同体!同じ生命体なんだよ!お前と俺の遺伝子が一つになった時……

それが!本当のエボルトになるんだよ」

 

「な、何言ってるのか、わかんねえよ!」

 

動揺しながら、龍牙は総一郎から離れた。

 

「まぁ、無理もない、お前はその時の記憶を無くしてるんだからな。

そして、あの男が俺たち二人の正体に気づいた」

 

「あの男?」

 

「お前も知ってるだろ?『桐ヶ谷巧』の事を」

 

その名前を聞いて驚いた。確か晴夜の兄貴で、1年前に亡くなったと聞いたことがある。

 

「晴夜の兄貴がなんで関係するんだよ!」

 

「そこから先はまた、後でだ。今は取引きが優先だ」

 

「何⁉︎」

 

総一郎が何処か向き、龍牙も総一郎が向いた方向を向くと救急車のサイレンの音が聞こえ、しばらくして救急車は龍牙達の前に到着した。

救急車の中から和也と六花、ありすが出てきた。中にはマナと担架で酸素マスクを被っている苦しんでる晴夜もいた。

そのまま、ボトルの入ったケースを持って近づく和也達と合流する。

 

「本当に奴を信用するのか?」

 

「罠の可能性だってあるケル」

 

「それにボトルを渡しても……」

 

「本当に治してもらう保証は……」

 

「でも、他に方法はねえ……」

 

晴夜のためだと三人が頷き合い。龍牙にボトルの入ったケースを渡し、四人はそれを持って総一郎との取引きを始める。

 

「ボトルを渡す前に晴夜の毒を治せ!」

 

ボトルのケースを見せながら晴夜の毒を治す様に言うと、急に総一郎が笑い出した。

 

「何がおかしい?」

 

「晴夜の毒を治すには、俺を倒すしかない。俺が消滅すれば、晴夜の体内の毒も消えるって事だ。いいだろう、ボトルと晴夜を賭けて勝負してやるよ」

 

『エボルドライバー!』

 

総一郎がエボルドライバーを装着した。

 

「上等だ!行くぞ!」

 

龍牙と和也はドライバーを装着し、六花とありすの二人はコミューンにラビーズをセットした。

 

「「変身‼︎」」

「「プリキュア!ラブリンク!」」

 

『ボトルバーン!クローズマグマ!』

『ロボットゼリー!』

 

龍牙と和也はドライバーに差し込むと巨大なナックル型ビルダーとビーカーが出現し、六花とありすの体が光に包まれた。

 

『Are you ready?』

 

龍牙と和也の体はマグマと黄色のヴァリアブルゼリーを覆い、アーマーへと姿を変え、六花とありすが包まれた光から現れるとプリキュアへと姿を変える。

 

「英知の光!キュアダイヤモンド!」

「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

 

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

『潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラァ!』

 

四人が変身を完了すると、総一郎もボトルを取り出し、ボトルの栓を回した。

 

「お前達が束になって掛かってこようが、俺には勝てない」

 

総一郎が呟くとボトルを差し込む。

 

『コブラ! ライダーシステム! エボリューション!』

 

総一郎がドライバーのレバーを操作すると、総一郎の周囲からランナーが出現し、異様なオーラを纏ったアーマーが形成された。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

叫ぶとアーマーが総一郎の体に装着された。

 

『コブラ!コブラ!エボルコブラ!フッハッハッハッハッハッハ!』

 

エボルへと変身したのを確認し、四人が構える。

 

「あの強さは異常よ・・・!」

 

「ええ、おそらくバラバラで戦ってはいけません」

 

「ああ、四人一緒に行くぞ!」

 

「わかった!」

 

四人が打ち合わせすると、四人はエボルに向かっていく。

 

 

 

 

その頃、桐ヶ谷家地下室では、総一郎に気絶させられた真琴が眠っていた。

 

「ん……」

 

「大丈夫ですか?」

 

「気がついたみたいですわね」

 

真琴が目覚めると近くには幻冬と亜久里が目の前にいた。

 

「私は……⁉︎龍牙!」

 

自分に何があったかを思い出し、真琴が叫ぶと近くに龍牙の姿はなかった。

 

「龍牙は!?」

 

龍牙がどこにいるのかと、幻冬と亜久里に聞く。

 

「ボトルの取引きに六花さん達と一緒に行きました」

 

「そんな……早く行かないと!くぅ!」

 

龍牙の所に行こうとするが、打ちどころが悪かったせいか体に力が入らず、起き上がるのが難しかった。

 

「無茶ビィ!こんな体で行くなんて!」

 

「それでも!行かなきゃ……」

 

真琴が起き上がろとすると、亜久里が真琴を止める。

 

「亜久里ちゃん……?」

 

「あなたがここで無理をすれば、龍牙さん達の迷惑になると思わないのですか?」

 

「それは……」

 

「信じましょう!龍牙さん達がエボルを倒して、晴夜さんも助かるって」

 

「……そうね。(みんな、頼んだわよ……龍牙)」

 

三人は龍牙達の無事を祈って、待つ事を選んだ。

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

「晴夜君、頑張って!」

 

救急車の中、毒が晴夜の体を蝕み続け、既に限界に近い。しかし、六花達から晴夜に付き添ってあげて欲しいと言われたマナは、晴夜に頑張ってと懸命に、必死にエールを送る。

そして、クローズ達四人が晴夜を助けるため、必死になって戦っている。

四人はうまくコンビネーションでエボルをかき乱しながら、攻撃を続きと決めていく。

 

「はぁ!」

 

クローズとダイヤモンドから繰り出された拳をエボルが防ぐ。

 

「かずやん!」

 

「オラッ!」

 

クローズ達がエボルを足止めしている隙に、グリスの二つのツインブレイカーが命中した。

 

「くぅ!」

 

「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!」

 

エボルが怯んだ隙に、ダイヤモンドシャワーがエボルの足を凍らせた。

 

「小賢しいマネを!」

 

「今のうちよ!」

 

クローズとグリスはドライバーのレバーを操作し、高くジャンプした。

 

『Ready go!』

『ボルケニックアタック!』

『スクラップフィニッシュ!』

 

二人のライダーキックが決まり、エボルにダメージを与えてダウンさせた。

 

「なかなかやるな〜。だったら、一人ずつ潰すか〜」

 

エボルがトランスチームガンとスチームブレードを持ち、クローズ達に接近してくる。

 

「オラァ!…何⁉︎」

 

エボルがクローズの攻撃を避けると後ろにいたグリスを集中的に攻撃する。

 

「和也さん!はぁぁ!」

 

「ロゼッタ!はぁ!」

 

ダイヤモンドとロゼッタが二人掛かりでエボルに攻撃をする。

 

「お前らは、後だ!」

 

「「きゃあああああ!」」

 

ダイヤモンドとロゼッタが二人をスチームブレードの攻撃で振り払う。

二人を振り払うと、エボルは武器を合体させる。

 

『ライフルモード!』

 

モードが変わりスチームブレードのバルブ栓を回した。

 

「させるか!」

 

『スチームショット! コブラ!』

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

グリスの前に出てクローズが守ろうとしたが、放たれたエネルギー弾は曲がりくねりクローズを避けてグリスに命中し、グリスが変身解除してしまった。

 

「和也さん!」

 

「大丈夫!?」

 

ダイヤモンドとロゼッタの二人が変身解除した和也に駆け寄る。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

クローズの拳がエボルに攻撃を繰り出す。だがエボルはクローズの拳を掴み、何かを測定し始めていた。

 

「ハザードレベル4.7……お前の力は、そんなもんじゃないだろ!」

 

エボルがスチームブレードでクローズに攻撃が命中し、クローズがエボルから離された。

 

「そうだろ!相棒!」

 

「うるせえ!俺の相棒は桐ヶ谷晴夜と剣崎真琴の二人だけだ!」

 

攻撃しながらクローズが自分の相棒は二人だけだと叫ぶ。

 

「な〜にムキになってるんだよ。愚かな人間達に肩入れしてどうする?」

 

「なに?」

 

「お前の故郷とも言えるトランプ王国も、醜い欲望から滅んだのかもしれないんだぞ」

 

「⁉︎……そんなわけねぇだろ!」

 

「どうかな〜人間ってのは、どこまでも身勝手な生き物だと思わないか?」

 

「知ったような口を聞くな!」

 

クローズが再びエボルに向かって攻撃していく。

 

「俺が知ってる奴らはみんな誰かの為に戦ってきた!誰かを守るために必死に戦っていたんだ」

 

「ハザードレベル4.8……まるで、自分が人間みたいな口調だな。

だが、お前は違う。何千、何万の命を奪ってきた俺の一部だ!」

 

エボルが言うと、クローズが距離を取る。

 

「俺はアンタとは違う!」

 

「いい加減目を覚ませ!」

 

エボルがドライバーのレバーを操作し、エボルの足にエネルギーが収束され、出現したフィールドにクローズが吸い込まれていく。

 

『Ready go!』

『エボルテックフィニッシュ!チャオ!』

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

エボルの出現させたフィールドの中でキックがクローズに決まり、クローズを吹き飛ばして変身解除へと追い込んだ。

 

「龍牙!」

 

「どうした〜、この程度か?」

 

エボルがスチームガンを龍牙に向けて放たれた。

 

「プリキュア!ロゼッタリフレクション!」

 

しかし、ロゼッタがロゼッタリフレクションを展開し龍牙を守った。

そしてダイヤモンドが前に出て、マジカルラブリーパットを出現し、ラビーズをセットした。

 

「ダイヤモンドスワークル!」

 

マジカルラブリーパットから放たれた水流により、エボルを龍牙から距離を離した。

 

「流石は三種の神器の一つだな、だがお前ら二人では俺には勝てないぞ」

 

エボルがダイヤモンド達に言うと、龍牙が倒れながら口を開く。

 

「まだだ……俺がアンタを倒して晴夜を助ける!」

 

龍牙がボトルをもう一度ナックルに差そうとしていた。

 

「よせ……強制解除から再変身は、体への負担が大きい……!」

 

和也が龍牙をもう一度変身しようとするのを止める。

 

「だってよ。どうする?晴夜の命を諦めるか、それとも自分の命を犠牲にして晴夜を助けるか?」

 

「他人のために命張れるかよ………って、アイツと出会う前の俺だったら、そう言ってたはずだ……」

 

龍牙が地面に倒れながら呟くと、救急車の中にいる晴夜に向けて呟く。

いつも他人の為に、ビルドとして戦っていた晴夜。敵であるレジーナも取り戻そうとしたり、人間じゃないかもしれない俺の為にも戦ってくれた。そんな晴夜から沢山、それも数え切れないくらい教えられてきたと。

少なくとも、真琴を守る為だけにライダーとして戦ってきた彼は、そう感じていた。

 

「最悪だ……晴夜、お前のせいで俺は愚かな人間から抜け出せねぇみてえだ……

ありがとうな……」

 

晴夜へ今までの礼を言うと龍牙は立ち上がり、ボトルを握りしめ晴夜の方を振り向く。

 

「ヒーローは、俺だ!」

 

龍牙はもう一度、クローズに変身する事を決意した。

 

「待って!」

「危険です!やめてください!」

「やめろ!龍牙!」

 

みんなが変身するのを止めるが、龍牙は迷わずボトルをナックルに差し込む。

 

『ボトルバーン!』

 

グリップを上へと上げ、そのままドライバーに差し込む。

 

『クローズマグマ!』

 

ナックルを差し込み、ドライバーのレバーを操作した。

 

『Are you ready?』

 

音声が鳴り響くと、拳を手に当て構える。

 

「変身!」

 

叫ぶと共にナックル――マグマライドビルダーが出現し、そこから流れ出た溶岩が龍牙の体に掛かり、流れ出た溶岩からヤマタノオロチような八体の龍が現れて固まる。そのままマグマライドビルダーが前へ動き、固まった溶岩を砕くと、そこに変身した姿で現れた。

 

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

 

龍牙は再びクローズマグマへと変身した。

だが、強制解除からの再変身したせいか、クローズの体からマグマの炎がいくつも吹き荒れていた。

 

「無理だ、龍牙!体が保たねえぞ!」

 

「どうってことはねえよ!うぉぉぉぉぉー!」

 

雄叫びを挙げクローズは一人、エボルに向かって行く。

 

「それでこそ、俺の一部だ!」

 

エボルも向かって来る、二人の拳が衝突し、お互い激しいラッシュへとなった。どちらも互角の戦いを繰り広げていた。

 

「うぉぉぉ!オラァ!」

 

マグマの炎を纏ったクローズの拳が決まり、エボルにダメージを与えた。

 

「ハザードレベル4.9……いいぞ、もう少しだ!」

 

「力がみなぎる……魂が燃える……!俺のマグマがほとばしる!オラァ!」

 

叫びながらクローズから繰り出された拳が次々と決まり、さらに炎を纏ったクローズの拳がエボルを吹き飛ばした。

 

「ハザードレベル5.0―――!」

 

エボルが吹き飛ばされながらも踏み止まり叫ぶ。

 

「もう誰にも……止められねえ!」

 

『ボトルバーン!』

 

ナックルをドライバーから外し、もう一度ボトルをナックルに差し込み、手に当てナックルに収束されたエネルギーがエボルに向けて攻撃しようとする。

 

「今だァ!」

 

エボルがドライバーのレバーを操作し、右手にエネルギーが収束されクローズに向かっていく。

 

『Ready go!』

 

「「うぉぉぉぉぉぉぉーーー!!」」

 

クローズのナックルの炎を纏った攻撃とエボルのエネルギーが収束された拳がぶつかり合おうとしていた。

 

『ボルケニックナックル!アチャー!』

『エボルテックフィニッシュ!チャオ!』

 

クローズとエボルの技がぶつかり、音声が鳴り響くと、二人のぶつかり合う拳から電撃が周りに発生し地面を抉っていた。

そして、二人の技から最後に凄い衝撃波が発し、全員が顔を伏せる。

 

衝撃波も消え、全員が顔を上げると炎が燃え上がる瓦礫の中、エボルの姿はなかった。

そこにいたのは、クローズマグマから変身解除した龍牙が立っていた。

 

「エボルに勝ったのか?」

 

「龍牙さん!すごいですわ!」

 

「晴夜君の毒は!」

 

ダイヤモンドが救急車の中に入り、毒が消えてるか確認する。

だが、晴夜から毒は消えていなかった。

 

「ふん!」

 

しかし、龍牙が腕を振るモーションを取ると晴夜から毒が徐々に消えていく。

 

「毒が消えていく……」

 

「ふぁッ⁉︎」

 

毒が消えた事で意識を取り戻した晴夜が起き上がり、マナとダイヤモンドの方を向く。

 

「俺は……マナ、ダイヤモンド……エボルは!」

 

「エボルは、龍牙君が倒してくれたの!」

 

外に龍牙が立って居るのが見え、マナとダイヤモンドに支えられ救急車から降り、龍牙に近づこうとする。

 

「…どうして、龍牙さんが晴夜さんの毒を……」

 

「「「えっ⁉︎」」」

 

ロゼッタの発言に驚いて、三人が足を止める。

 

「どうして、出来たんだ龍牙……」

 

和也が龍牙に聞くと、龍牙がこっちを振り向いた。

 

「――敵に塩を送るなんて、優しいだろ〜」

 

なんと、龍牙から出た声がエボルの声になっていた。

 

「お前は……まさか……!」

 

察しが付くと龍牙は腰にドライバーを装着した。

 

『エボルドライバー!』

 

「「「「「⁉︎」」」」」

 

ビルドドライバーではなく、エボルドライバーを装着したことに全員が驚く。驚いてる間にライダーエボルボトルと青いドラゴンのデザインがなされたボトル――『ドラゴンエボルボトル』を差し込む。

 

『ドラゴン! ライダーシステム! エボリューション!』

 

レバー操作をすると、周囲からランナーが出現し、また異様なオーラを纏ったアーマーが形成された。

 

『Are you ready?』

 

「変身」

 

形成されたアーマーが装着された。

 

『ドラゴン! ドラゴン! エボルドラゴン! フッハッハッハッハッハッハ!』

 

姿が先と違い、肩のアーマーに装着されたパーツが無くなっていた。

特徴的なのは、頭部がクローズと思わせるデザインだったことだった。

 

「フェーズ2、完了!」

 

 

「龍牙君じゃない……」

 

「エボルト……!」

 

「そう、俺が龍牙の体を乗っ取った。ふぅん!」

 

エボルが指を動かすと、落ちていたボトルのケースがエボルに引き寄せられ、ボトルのケースがエボルの手に渡ってしまった。

 

「さってと、あとは箱を取りに行くか」

 

ボトルのケースを持って、エボルは展示館の中にある箱の元へと歩いていく。

 

「行かせるか!ぐぅ!」

 

晴夜はマナとダイヤモンドの支えを払い、一人で追おうとしていた。だが、治ったばかりでまだ体が思うように動けなかった。

 

「無茶よ!そんな、治ったばかりで……!」

 

「私達が行きます!だから、晴夜さんは……」

 

「みんなに迷惑かけたんだ……だから……!」

 

一人でフラフラで歩きながら、エボルの後を追いかけるため、展示館に保管している箱の場所へと向かう。

 

「晴夜君……」

 

 

その頃、展示館の中に入っていたエボルは扉を壊していき、箱が保管されている部屋へと到着した。

 

「いよいよ、力を取り戻す時が来たか〜!」

 

エボルが呟きながら、箱へと近づく。

 

「待て!」

 

晴夜も部屋へと到着し、エボルに向けて叫ぶ。

 

「これ以上、お前の好きにはさせない!」

 

「そんな体でやれるのか?」

 

「うるせえ!」

 

晴夜はビルドドライバーを取り出した。

 

「はぁ〜、いいだろう、相手をしてやる」

 

ため息を吐きながらエボルが振り向いて言うと、晴夜はハザードトリガーを付けたビルドドライバーを装着した。

 

『マックス!ハザードオン!』

 

フルフルラビットタンクボトルを振り、栓を回しボトルを半分に分けた。

 

『ラビット!』

 

そのまま、ドライバーにボトルを差し込んだ。

 

『ラビット&ラビット!ビルドアップ!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

『Are you ready?』

 

漆黒の金型『ハザードライドビルダー』が出てくるとラビットラビットアーマーが出現した。

 

「変身!」

 

晴夜の体に金型が重なり、ハザードフォームとなって変身し、パージされたラビットラビットアーマーを空中で装着した。

 

『紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』

 

仮面ライダービルド・ラビットラビットフォームへと変身し、エボルに向かっていく。

果たして、エボルトによって乗っ取られた龍牙を助けられるか…

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第41話 危ういアイデンティティー!自分の存在する理由…

 

 




おまけ

晴夜「ぐっ!うぅ〜……」

マナ「晴夜君!大丈夫!?お願い返事をして!!」

晴夜「あ…マナ……」

マナ「晴夜君!!」

晴夜「・・・人工呼吸すれば・・・もしかしたら治るかも・・・・・」

六花「・・・龍牙くーん、ここに人工呼吸器があるからやってあげて〜」

龍牙「よしわかった!!待ってろ晴夜!今助けてやるからな!!」

晴夜「」

人工呼吸器でやるからセーフだ。

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