晴夜「パンドラボックスの強大な力を手に入れた異世界の生命体エボルトが人間界を支配する為に動き出したが、俺の兄である 桐ヶ谷巧 が作り出したジーニアスボトルによって仮面ライダービルドこと 桐ヶ谷晴夜 はジーニアスフォームになり、エボルトを追い返したのだった!」
龍牙「やっと晴夜が帰ってきて、ちゃんとあらすじ紹介が出来るようになったか…」
晴夜「その後、ベール達によってジコチューにされてしまったアイちゃんを元に戻すべく俺たちキュアハートこと 相田マナ や、単細胞で筋肉バカで三度の飯よりプロテインが好きな仮面ライダークローズこと 上城龍牙 率いる仲間達と共にベール達に挑んだのだった!」
龍牙「オイ!俺のやつもっとマシな紹介なかったのかよ!」
晴夜「そんな龍牙も『マジ強え! マジ最強!』と語彙力のない言葉で絶賛するヒーローが大活躍する第46話どうぞ!」
滅亡したトランプ王国で目を覚ましたレジーナは、目覚めた後すぐ、王国の部屋を改造し寛いでいた。
「お待たせしました。たこ焼きです」
ベールが出来立てのたこ焼きを持ってきた。レジーナがそれを口にいれるとムッとしはじめる。
「どうかしましたか?」
「タコが入ってる」
たこ焼きにタコが入っているとクレームをつける。
「そりゃあ、たこ焼きなんでですから」
「アタシはタコが嫌いだからタコ抜きで作り直して」
レジーナの困った命令を出され、ベールは困り出す。
「諦めなさいよ、この子のジコチューっぷりは今に始まったことじゃないでしょ」
「とは言え、いくらなんでもやりすぎなんじゃないのか?王女の部屋をここまでリフォームした事?」
「ちょっと悪趣味よね」
イーラが部屋の改造について話すとマーモも同意する。
「無能なあんた達に言われたくないわ。プリキュアと仮面ライダーにやられっぱなしだし、パパを復活するために必要なジャネジーも全然集まらないし」
レジーナが二人に嫌味な発言をするが、二人は何も言い返せなかった。
「お言葉ですが、レジーナ様が眠っておられる間、プリキュア達は三種の神器の一つ・ラブリーパッドの入手し確実にパワーアップしています」
「だったらあんた達も手に入れればでいいでしょう。三種って言うから他にもあるんでしょ」
レジーナに他の三種の神器を手にしろと言われ、三人が目を合わせる。
「確かに、この王宮の奥深くにアン王女が使っていた、ミラクルドラゴングレイブが眠っております」
ベールはミラクルドラゴングレイブの所在をレジーナに教えた。
「だったら・・・」
「俺達には抜けねえんだよ・・・」
レジーナが何故手にしないのかと言いかけると、ジコチューには抜けないんだよとイーラは呆れ顔で語る。要するに、槍に魔法がかかってるため抜けないらしい。
「あたし達はその魔法を解く為に王女を探してたって訳。わかった?」
「ええよくわかったわ。あんた達がホントに無能だって事がね」
「「なんだと!(なんですって!)」」
レジーナの嫌味の発言に我慢出来ず、二人が同時に叫ぶ。
「だが、強くなってるのはプリキュア達だけじゃないぞ」
するとエボルトが部屋の入り口から現れ、壁に背中をつけながら話し出す。
「お前が寝てる間、新たなライダーにローグが現れた。グリスも僅かだが力を上げ、クローズはクローズマグマへとパワーアップした。さらにビルドはハザードトリガーの力を乗り越え、予想外な事にジーニアスフォームへとなりやがった」
「ビルド・・・」
エボルトがビルドの事を話すとレジーナは顔を強く引き締め、怒りが込み上がっているのが分かる。
「ビルド、あいつはアタシを倒そうした。絶対に許さない!」
以前、ビルドがハザードフォームへと初めてなった時、レジーナを倒そうしたことがあった。そのため、彼女はビルドを恨んでいる。
(レジーナが目覚めた今、俺達に猶予はない。ここは一か八か、あの光の槍に賭けてみるか)
レジーナを見たベールが自身の地位に危機感を感じ、何かを考え始める。
「いい顔だな、そんなお前にプレゼントだ」
エボルトが指を鳴らすと、エボルトの後ろから防護服を着用した人物が現れ、レジーナに膝まずき、なにかを見せた。
「何これ?」
レジーナの目の前に見せられたのは、2本のボトルとエボルドライバーだった。
「君用に用意した、エボルドライバーだ」
レジーナはエボルドライバーに手を伸ばし、ドライバーを掴んだ。
「これで、ビルドを・・・晴夜を!」
そしてエボルドライバーを握りしめ、自分を倒そうとしたビルドに復讐しようと考える。
その頃人間界では、ソリティアに全員集まり外の庭に出ていた。
そんな中、マナが一人でシャドーボクシングをしていた。
「何やってるの?」
「私達、何だか強くなった気がしない?」
「どれどれ?」
「よ〜し、試してやるよ」
「まこぴ〜!俺も混ぜて!」
真琴と龍牙、和也がやって来て、四人で軽く組み手を始めた。それを見て六花は呆れ顔になる。
「確かにマジカルラブリーパッドの力も使いこなせるようになりましたし、晴夜さんもジーニアスフォームとなりました」
「僕たち自身もかなり強くなりました」
「いよいよキングジコチューと雌雄を決する時が来たのかもしれませんね」
ありす達が言うと四人がお互い殴りを避けながら叫ぶ。
「これでやっとレジーナに会いに」
「「トランプ王国を取り戻しに!」」
「いける!」
盛り上がる四人がポーズを決める。
「で、どうやっていくつもり」
と六花からツッコミを入れると四人が考え込む。
一方、晴夜はそれとは別の事を考え込む。
(ロストボトル・・・父さんが作った人工的な10本のボトル・・・ここからだと、データが少ない)
それぞれ、五人が考え込むとシャルルがみんなの前で叫ぶ。
「こういう時は作戦会議シャル!」
シャルルが言うと妖精達が同意し、皆でお茶でも飲みながら知恵を出し合うことを提案する。そのために全員がソリティアの中に入ると、見覚えのある人影がドアへ歩いてくる。
そしてドアが開いた音が聞こえ、全員がそっちを向く。
「お兄さん!」
「ジョーさん!」
「やぁー!」
そこに現れたのは、アン王女をジコチューから隠すため共に姿を消した筈のジョナサン=クロンダイク こと、ジョー岡田だった。
「どうしたんです⁉︎急に戻って来て!」
「王女様はどうしたの⁉︎」
「アイちゃんがこっちに戻って来ていたの、知ってましたか?」
皆はいきなり戻ってきたジョーに色々と問い詰め始める。
「まぁまぁ落ち着いて、話は順番に聞くから」
「その前にご紹介したい方が二人います」
ありすが言うと、幻冬と亜久里が前に出てきた。
「円亜久里と申します」
「柴崎幻冬です」
頭を下げながら、幻冬と亜久里が自己紹介する。
「ジョー、岡田です。初めまして、ミス・キュアエースと仮面ライダーローグ」
ジョー岡田は亜久里の手を取りながら二人に挨拶する。
「知ってたんですか?」
「風の噂でね」
「こちらこそ、あなたの噂はかねがね伺っていますわ。あなたの婚約者、アン王女の事も」
「そう」
ジョーが言うと亜久里の手を離し、立ちあがる。
「僕が戻ってきた理由は他でもない。その王女の事なんだ」
続けてアン王女について話すとみんなが顔を合わせる。
「王女様の?」
真琴が聞くとジョーが頷く。
「あれから色々試してみたけれど、王女は一向に目覚める気配が無い。何か方法がないかと調べているうちに、僕は一つの答えに辿り着いたんだ。それは・・・」
「それは?」
「それは伝説の戦士プリキュアが手にしたと言われる、三種の神器の一つ・ミラクルドラゴングレイブ」
龍牙と真琴が王女が持っていた槍だと思い出す。
「この世のあらゆる物を貫くと言う光の槍。それさえあれば、王女の封印もきっと解ける」
槍があれば王女は目を覚ますとジョーがいう。
「槍の力で・・・王女様が目覚める!」
なんか分からないが、目が動揺しまくりの真琴。
「待って下さい」
「王女様の槍は今何処にあるのかわからないでランス」
「確か今はトランプ王国の王宮の地下にあるはずだ」
和也が以前亜久里が言った事を思い出し、みんなに言う。
「じゃあ、無理ね。私達にはトランプ王国に行く方法が無いし・・・」
六花の言う通り、晴夜達では魔法の鏡もない限りトランプ王国に行く手段がない。
「心配ないよ。僕が空間移動で連れて行くよ」
ジョーが指を鳴らして、晴夜達に言う。
「空間移動なんてできたですか?」
今までジョーが空間移動が出来るだなんて知らなかったため、晴夜達は驚いた。
「いや、あ、その、特訓したんだよ特訓!僕だって王女の傍で遊んでた訳じゃないからねぇ」
ジョーが誤魔化すと、晴夜達は誰が行くかどうか考える。
「どうします?」
「行くしかないでしょ」
「最初からそのつもりだったしね」
「虎穴にいらずんば虎児を得ず、ですわ」
ありすが言うと、和也がある事に気づく。
「プリキュア全員が行くなら、俺達はここに残った方が・・・」
エボルトが完全体になった今、万が一の為にも仮面ライダーは残るべきと和也が話す。
「俺も連れてほしい」
「晴夜・・・」
晴夜はいきなり、自分もトランプ王国に連れていてほしいと頼み込む。
「どうしても行きたんだ。トランプ王国に・・・」
龍牙が晴夜の目を見て何かを感じた。
「しょうがねえな、いけよ!」
「俺と龍牙で留守番しとくよ」
「えっ、僕は?」
「お前もトランプ王国に行け、みんなの事を頼むぞ」
こうして晴夜と幻冬も一緒に行く事になった。すると誰かのお腹が鳴る。
「お腹すいたでランス」
お腹を鳴らしたのはありすの頭上に居るランスのようだ。
「出かける前に腹ごしらえだね。腹が減っては戦は出来ぬ」
「あ、それなら丁度いい物が」
ジョーが言うと、いきなり大皿に盛った大量のたこ焼きを取り出した。
「なぜたこ焼きなんですか?」
「なんとなく作りすぎてしまってね」
ジョーが苦笑しながら後頭部をかくと全員がそのたこ焼きに手を伸ばす。
「頂きます」
真琴が遅れてたこ焼きに手を伸ばす。
そのまま全員、たこ焼きを口の中に入れて食べ始める。
「ほくほくの小麦粉の香りの中に紅しょうがの辛さとカツオ出汁の風味が・・・」
亜久里がたこ焼きを評してると何かに気付き、他のみんなもそれに気づいた。意味に気付いてないのはジョーだけだった。
「このタコ焼き・・・」
「「「「タコが入ってない‼︎」」」」
全員が声を揃えてタコが入ってない事を指摘する。
「あ、えーっと、それは・・・」
「ニセモノ・・・」
ランスが呟くとギクッとするジョー。
「タコの入ってないたこ焼きなんて偽物でランス!」
「僕としたことが、入れ忘れてしまってね」
面目無いと思いジョーが後頭部に手を当て苦笑しながら、タコを入れ忘れた事を謝る。
しばらくして、晴夜達はジョーによってトランプ王国へとワープした。
万が一為に龍牙と和也はソリティアへと残った。
「なぁ、あのジョーさん・・・」
「ああ、間違えねえな・・・さて、俺達は実験を始めようぜ!」
「はぁ?」
龍牙が晴夜の決め台詞を言い出した。
「俺達は戦えば戦うほど強くなるんだろ!だったら、あいつら帰ってくるまでにちょっとでも強くなろうぜ!」
「ふん。面白いやるか!」
和也も同意し、龍牙と特訓をはじめようとした。
その頃、晴夜達七人はジョーのおかげでトランプ王国に到着した。
「あっと言う間についちゃった」
「本当にワープしたんだ」
皆は本当にジョーがワープ出来たことに驚いた。
「ここが・・・トランプ王国」
「皆さんから話を聞いていましたけど・・・」
亜久里と幻冬の二人が周りをキョロキョロしながら歩く。
「そういえば、亜久里ちゃんと幻冬君ここに来るの初めてだったね」
「はい、聞いてた通り酷いですね。これをキングジコチューが・・・」
幻冬が言うと王国からの吹き風が亜久里に当たる。
「でも、何かしら・・・この頬に当たる風の懐かしい感じ・・・」
ここに来るの初めての筈なのに、亜久里はトランプ王国に初めて来た感じがしなかった。
「まこぴー、父さんの研究室の場所ってわかる?」
「ええ、確か王宮から離れた所に研究室があった筈だけど」
「そうか・・・今から行ってみる」
晴夜は槍の場所ではなく、父親の研究室に向かうと言い出す。
「ええ!?でも、一人じゃ危険よ」
トランプ王国はジコチューだらけの為、一人で行動するのは危険だという六花。
「じゃあ、あたしも行くよ」
「大丈夫!すぐに追いつくよ」
「でも、晴夜君はすぐに約束破るから・・・」
マナは彼がエボルトと消滅しようとした時の事を思い出すと、
「大丈夫!今度はちゃんと約束を守るから」
晴夜が開き直り、今度は約束を守ると笑顔で言う。
「わかった。約束だよ」
「了解!」
マナが許すと晴夜がビルドドライバーを装着し、フルフルラビットタンクボトルを差し込んだ。
『ラビット&ラビット!』
『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』
「変身!」
ハザードライドビルダーとラビットユニットが出現し、晴夜の体にハザードライドビルダーが重なり、ラビットラビットのアーマーを纏った。
『オーバーフロー!紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』
ラビットラビットフォームへと変身し、ジャンプしながら父親の研究室へと一人向かっていった。
「晴夜君・・・」
「さあ、王宮はあっちだ!」
ジョーによる案内のもと、マナ達は王宮へと目指す。
そして別行動をしていた晴夜は父親の研究室へと到着し、ドライバーからボトルを外し変身を解除した。
「ここか・・・」
晴夜は安全のためビルドドライバーを装着したまま、中へと入っていく。
部屋の中は薄暗くなっていため、ビルドフォンのライトを付けながら中に入り、父親が置かれていたいくつかの資料を読み上げる。
晴夜は父の作った10本のボトル、ロストボトルの手掛かりはないのかと思い、この場所へと訪れたが、残された資料は王国で作った発明と持っている父親のデータにある事ばかり。
「はぁ〜、ダメだここにある資料は全部フルボトルに関することと、ライダーシステムについて・・・」
やはり、晴夜が求めていた情報はここにもなかった。
『いくら、探しても無駄だよ』
巧の声が晴夜の心から聞こえてきた。
「また、兄さんか・・・?」
『ロストボトルは、悪魔のボトルだ。ハザードトリガーと同様にな・・・』
兄の声はそこで途切れてしまった。
「・・・兄さんは、父さんも信用してないのか?」
晴夜が読んでいた資料を持ち上げると、何枚か纏めていた紙が落ちた。
「あ、やべぇ」
晴夜は資料を机に置くと落ちた紙を拾い、表に返す。
「これは、ロストボトルついて!」
ついに、晴夜が探していたロストボトルについての資料を発見し、すぐにロストボトルついて読み上げる。
「これは・・・でも、父さんは何のためにこんな研究を」
父が作ったロストボトル、それを見て晴夜を目を大きくした。しばらくして晴夜は研究室を出て、マナ達が向かっている槍の場所へと向かう。
一方、ソリティアでみんなの帰りを待っていた龍牙と和也は外で龍牙の案で模擬戦を続けていた。
「うぉぉぉぉぉ!」
「オリャャャャャ!」
二人の拳が顔に決まり、お互い変身解除し地面に座り込む。
「どうだ、結構ハザードレベル上がっただろ」
「ったく、荒ぽいやり方だな」
和也が言うと、龍牙がポケットからグレードドラゴンエボルボトルを取り出し見つめる。
(あれから、変な記憶は見なくなったな・・・)
一万年前の記憶が見なくなったと心の中で呟く。
すると、ソリティアの前に四葉家のリムジンが現れた。
「あれは・・・」
「ありすの所の車・・・」
リムジンからセバスチャンが慌てて出てきた。
「セバスチャンさん」
「どうしたんすか?」
「お嬢様達は?」
「今、晴夜やマナ達と一緒にトランプ王国ですが?」
「大変です!町にスマッシュが現れました!」
「「⁉︎」」
二人が顔を合わせて頷くと、立ち上がってセバスチャンから場所を確認し、直ぐに向かった。
現場に到着すると、何体ものスマッシュが町で暴れていた。
「おい、ちょっと数が多くねえか」
「マジかよ、晴夜やマナに真琴達がいねぇこのタイミングでかよ・・・」
「ああ、中々都合がいいぜ」
フェイズ4のブラックホールフォームへとなったエボルが龍牙と和也の前に現れた。
「エボルト!」
「よう、龍牙にグリス。元気してたか?」
「てめえの仕業か?」
「やっぱり、晴夜達がいねぇのを狙ったな」
「ほぅ〜、気付いたか?今頃、トランプ王国では晴夜とキュアハートにとって嬉しい再会があるかもな?」
「晴夜とマナにとって嬉しい再会?」
「何言ってやがるんだ!」
龍牙と和也はドライバーを装着し、マグマナックルとロボットスクラッシュゼリーを取り出した。
『ボトルバーン!クローズマグマ!』
『ロボットゼリー!』
龍牙と和也はナックルとゼリーをドライバーに差し込むとマグマビルダーとビーカーが出現した。
『Are you ready?』
「「変身‼︎」」
二人が叫ぶと龍牙と和也の体はマグマと黄色の液を覆い、仮面ライダーへと姿を変えた。
『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』
『潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラァ!』
二人が変身完了すると、二人はスマッシュへと向かっていった。
クローズは得意の格闘技術で、グリスは二つのツインブレイカーを使いスマッシュに攻撃を続ける。
「オラッ!オラッァァァァァァ!」
クローズのマグマの炎を纏った拳がスマッシュを押していた。
「力がみなぎる!魂が燃える!俺のマグマがほとばしる!もう誰にも止めらねえ!」
クローズがいつもの決め台詞を叫ぶとドライバーのレバーを回す。
『ボルケックフィニッシュ!』
クローズの体がマグマを纏い、スマッシュに向けてラッシュを繰り出した。
『ビームモード!』
グリスはツインブレイカーを二つ同時に放ちながらスマッシュを怯ませた。
『アタックモード!』
グリスがモードを変えスマッシュに向かって攻撃を繰り出す。
「速攻!攻略!撃破!」
グリスが叫びながらツインブレイカーで攻撃を続けると、スマッシュが反撃に出た。だが、グリスはスマッシュの攻撃に一歩も引かなかった。
「足りねえな・・全然足りねえな!」
『スクラップ フィニッシュ!』
グリスがドライバーのレンチを下ろしヴァリアブルゼリーを勢いよく噴出してライダーキックを食らわせる。
二人の技が決まり、スマッシュは全て片付けられ、二人が集まる。
「早速、特訓の成果が出たな!」
「ああ、強えぜ!」
「その程度で強くなったとは、めでたい奴だな。いいだろう俺が相手になってやる」
「上等だ!」
「行くぞ!コラっ!」
二人が気合いを入れエボルに戦いを挑む。
だが、特訓して少し強くなったとしても完全体のエボルの方が二人を何枚も上回っていた。
二人はエボルの強力なスピードとパワーに翻弄されていた。
「やっぱ強え・・・」
「晴夜の奴、よくこんなのに何度も勝てたな・・・」
「お前らに面白いものを見せてやる」
エボルがドライバーのレバーを回しだした。
『Ready go!』
『ブラックボール フィニッシュ!』
するとエボルの上空から黒い空間のようなものが出現し、周りのものを空間に向かって吸い込み始める。
「なんだよ・・・これ・・・」
「ひ、引き寄せられる・・・」
ブラックホールのような強力な引力が二人だけでなく、周りにいる人や物をも吸い込もうとしていた。
「いいぞ、もっと吸い込め!」
エボルが叫ぶとクローズが頭を抑え始める。すると、クローズの頭からまた一万年前の記憶が過り、今エボルがしている事と同じ事をしている時の記憶が流れる。
「はぁ、はぁ,はぁ・・壊してやる・・・ぶっ壊してやる!」
クローズが引き寄せられるのを無視して一人、エボルに向かっていた。
「うぉぉぉぉぉ!」
クローズが繰り出した拳が決まると、エボルが作り出したブラックホールが消えた。
「消えた・・・」
グリスはブラックホールが消えた事に驚く。
「はぁ、はぁ・・・ぶっ壊してやる!」
クローズがさらに拳を繰り出し、エボルに積極的に攻撃を仕掛ける。だがクローズが繰り出した拳がエボルが繰り出していた攻撃と同じように黒く染まっていて、異様な感じだった。
「まさか、まだこれほど力を持っていたとは・・・」
エボルが呟くと、クローズは地面にエボルから落ちていたドラゴンボトルを握る。
すると急にボトルが光り出し、青色だったドラゴンボトルが銀色へと色を変えた。
「⁉︎」
「ボトルの色が変わった・・・」
エボルはドラゴンのフルボトルの色が変わった事に驚く。クローズはそのボトルをナックルへと差し込む。
『ボトルバーン!』
クローズがナックルを手に当てると、ナックルから銀色のエネルギーが収束されていた。
『ボルケニックナックル!』
銀色のエネルギーを纏ったナックルがエボルに放たれ、エボルを壁へと吹き飛ばした。
「マジかよ・・・」
グリスは今まで苦戦していたエボルをこうも簡単に吹き飛ばした事に驚く。
「こいつは、面白い事になったな。今日はこの辺で引いてやる。チャオ〜」
エボルはクローズとグリスの前から去っていった。
その様子を高い位置から見ていたものがいた。
「銀色に光輝くボトル・・・ハザードレベル7か」
その人物は、クローズのボトルの変化を冷静に推測していた。
場所が変わり、トランプ王国では晴夜と別れたマナ達はしばらくして王宮の前と到着した。そして現在は王宮の地下を進んでいた。
「この地下水道を通っていけば敵に見つからず王宮の真下に行けるよ」
ジョーが指をさし、地下の道を案内を受けながら進み続けた。
「ここは複雑に入り組んでいるから迷ったら危険よ」
真琴が指摘するとアイちゃんがラブリーパッドを取り出す。
「アイちゃん?」
「何をするんだい?」
亜久里の前でラブリーパッドを弄っている。すると、ラブリーパッドに何かが表示された
「これは・・・」
「ひょっとして、地下水道の地図?」
地下水道の地図が現れて真琴が驚く。
「点滅する光点が光の槍の在り処を示しているんじゃないかな」
六花がラブリーパットから点滅された所を察する。
「さすがは三種の神器、互いに呼び合っていると言うことか」
ジョーが感心して呟いていると、シャルル達がジョーを睨みつける。
「なにかな?」
「「別に? なんでもないシャル(ケル)」」
「そんなことより、先を急ごう」
ジョーが言うと、みんなはミラクルドラゴングレイブのある場所へと目指す。
そのまま地下道を進み続け、地下の大きな扉を見つけ、その扉を開いた。
「皆さん、あれを!」
声をあげると、そこには地面を突き刺さっていたミラクルドラゴングレイブの姿があった。
「これが、ミラクルドラゴングレイブ⁉︎」
マナ達が嬉しそうに駆け寄る。
「えぇ、間違いない、王女様の槍よ!」
ミラクルドラゴングレイブを見て、王女様の槍と答える真琴。
そこで一人、離れて見ているジョーは…
(これさえ手に入れば、俺はナンバーワンに・・・さぁ、早く抜くんだ・・・
・・・へ?)
いきなりとマナ達がこっちを向いて並びだし、こっちを睨んでいる。
「ど、どうしたんだい? 早く、あの槍を・・・」
「その前に、いい加減正体を現したらどうなの? ベールさん!」
マナが今のジョーはベールだと指差して叫ぶ。
「・・・何時から気付いた」
「最初におかしいと思ったのは・・・あなたが王女様を王女と呼び捨てにした時よ」
六花もマナに続いて指差す。
「ジョナサンは王女様の事を、愛情を持ってアンと呼ぶわ!」と教える真琴。
「そもそも、空間移動ができるなんて怪しすぎるビィ」
「「それに!」」
真琴とダビィが指を指すとシャルルとラケルが前に出る。
「エプロンの色が違うシャル」
「マフラーがベールのまんまだケル」
「「と、言う訳で」」
亜久里と幻冬も指差すと、ありすが前に出てくる。
「あなたはまさにタコの入っていないたこ焼き」
「偽物でランス~!」
ランスが締めると、動揺しまくりのジョーが後ろへと下がると、背中に何かの感触を感じ、後ろを振り向いた。
「変装するなら、もうちょっと工夫しなよ。ベールさん」
背後にいたのは、ホークガトリンガーを握っていた晴夜だった。
「ビルド・・・くぅ〜」
ジョーが晴夜から離れ、煙を出しながら跪いてベールの姿となり、ジョー岡田のヅラを落とした。
「・・・そうと知りながら何故ここまでついて来た?」
ベールが質問すると、晴夜は銃を下ろして答える。
「それは勿論、俺は父さんの研究データを手に入れる事とキングジコチューと…」
「キングジコチュー様と?」
「話をつけるためよ!」
「は・・・話だと⁉︎」
キングジコチューと話をつけると聞いて呆れたベールの驚きの声がトランプ王国に響く。
「トランプ王国から手を引いて、ジコチューに変えた人達を元に戻すこと。それと・・・」
「これ以上、レジーナに酷い事しないと誓うってもらう」
キングジコチューと話す内容を晴夜とマナが語る。
「バ、バッカめ! お前らごときの話、キングジコチュー様が聞き入れる筈が無いだろう」
ベールはキングジコチューと話を受け入れるのは無理だと言うと六花が前に出る。
「それはどうかしら」
「私達は三種の神器の一つ、マジカルラブリーパッドを手に入れて強くなりました」
「はい!」
亜久里が言うとアイちゃんがラブリーパットを見せ付ける。
「さらに、今の晴夜さんにはジーニアスボトルという最強のビルドになれる」
幻冬が言うと晴夜がジーニアスボトルを取り出して見せる。
「そして今、王女様の槍、もう一つの神器も手に入る」
真琴は後ろにある槍を見て言う。
「どれもこれも、あなたがここまで私達を案内してくださったお陰ですわ」
ありすが感謝すると、悔しそうに歯を食いしばるベール。
「と、ゆうわけで・・・」
「「「「「本当にありがとうございました!」」」」
マナ達に頭を下げられる。アイちゃんだけワンテンポ遅れる。
それを聞いたベールは、悔しくて地面を叩きまくる。
「まだだ、まだ槍は貴様らの物になったわけではないぞ!ジコチュー!」
と彼が叫ぶと「呼んだー!?」とジコチューが降って来る。
「呼んだ⁉︎ちゅーちゅー、たこかいなー!」
「みんな、行くよ!」
『グレート!オールイェイ!』
『ジーニアス!』
『デンジャー!クロコダイル!』
マナの指示と共に晴夜と幻冬はボトルを起動させドライバーへと差し込み、マナ達四人はコミューンとラビーズを取り出し、亜久里はラブアイズパレットをアイちゃんから出現させた。
「「「「プリキュア!ラブリンク!」」」」
「プリキュア!ドレスアップ!」
『イェイ! イエイ! イェイ! イエイ!』
二人がレバーを操作し、晴夜の後ろからプラントライドビルダーGNが精製され、幻冬はクロコダイルの顎とビーカーが現れて紫の液体が注ぎ込まれる。
『Are you ready?』
「「変身!」」
晴夜と幻冬が叫ぶともにビルドとローグへと変身した。
『完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!』
『割れる!食われる!砕け散る!クロコダイルインローグ!オラッ!〈キャー!〉』
マナ達四人は光に包まれ、亜久里はアイちゃんから出現したラブアイズパレットにより炎に包まれと五人が姿を変えた。
「みなぎる愛!キュアハート!」
「英知の光!キュアダイヤモンド!」
「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」
「勇気の刃!キュアソード!」
「愛の切り札!キュアエース!」
「「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキ!プリキュア!」」」」」
「愛をなくした悲しいタコさん!このキュアハートがあなたのドキドキ、取り戻してみせる!」
胸にハートマークを作り、いつもの決め台詞をジコチューに向けて言う。
「タコ殴りにしてやる!」
ジコチューのタコの手がパンチを繰り出す。エースとローグが受け止めてビルド達の五人がジャンプする。
「ジコチューは俺たちに任せて、光の槍を!」
ビルドがジコチューの片手を掴み投げ飛ばす。
「了解!」
四人が着地すると、槍の方へと向かう。
「お前らが槍を抜いたところを、この俺が横取りだ」
宙に浮かんでいたベールが呟くと、ビルド達に倒されてジコチューがイラついたのかハート達に口からの光線を発射する。
「「皆さん!」」
「避けろ!」
先放たれた光線をこっちに向けて放ち三人はジャンプで避ける。
すると、ベールがジコチューの頭上へと近づきタコジコチューの頭を叩く。
「余計な事を・・・槍を抜くまではあっちには手を出すな!」
ベールが叱るとしょぼーんとなるジコチュー。
その隙にハート達はもう一度槍の元へと近づく。
「よかった、槍は無事だ!」
槍が無事だった事に喜ぶと槍を抜こうとする。
「いいぞぉ、抜け、抜くんだぁ!」
しかし、ハートが力を入れても槍は全然抜けない。
「力を貸すわ、キュアハート」
「「私達も!」」
ソードが現ると同時にダイヤモンドとロゼッタが参戦し、一緒に槍を抜こうとする。
「ダメだわ」
「ビクともしない」
だが、プリキュアが四人掛りでやっても槍は抜けなかった。
「どうなってる、プリキュアにも抜けないだと!」
『ワンサイド!』
「⁉︎」
槍が抜けなかった事に驚いていると。音声が聞こえ、ベールが振り向く。
『Ready go!』
『ジーニアス アタック!』
ビルドの有機物サイドのボトルが光り出し、右腕にエネルギーが収束されたライダーパンチが決まり、ジコチューがあっさり倒されていた。
「あー! ジコチュー・・・」
「ホントに無能ね、あなたって」
と聞き覚えのある少女の声に気づいたビルドとハートが振り向くと、そこには宙の上に浮かぶレジーナがいた。
「レジーナ様、どうしてここに⁉︎」
「ムカムカする気配がしたから見に来たのよ」
レジーナが答えると上空からエースを見下ろす。
「やっぱり、あなただったのね」
レジーナはエースに敗北した事を思い出し、怒りを感じる。
「忘れてないわよ・・・あなたに受けた屈辱!それと・・・ビルド・・」
レジーナがエースとビルドを見て、以前やられた事を思い出し、恨みが強くなる。
「レジーナ!」
ハートがいきなりレジーナに抱きつく。レジーナがビックリするとハートと共に落ちていく。落ちて痛がるレジーナの両肩にハートは手を置く。
「レジーナ!やっぱり、レジーナだ!元気にしてた?ちゃんとご飯食べてる?」
ハートが心配するようにレジーナに言っていると、ビルドが二人に近づく。
「レジーナ・・・あの時のこと・・・」
「迷惑なのよ・・・」
「えっ?」
レジーナが溜息をついて、ハートの右腕を左手で払い立ち上がる。
「あたし、目が覚めたのよ。この世で私を本当に思ってくれるのはパパしか居ない。
あたしにはパパ一人だけなのよ」
そう満足そうな顔で語る。
「そんな事ない!」
「キュアハートと晴夜さんもあなたの事、心から思っていますわ」
「それに、ここに居る皆と人間界にいる龍牙君とかずやんとも」
ハートが立ちあがると、ビルドが膝を折りレジーナを見る。
「レジーナ、俺は謝りたいんだ。あの時の事を。だから・・・もう一度ゆっくり話そう。
そしたらきっと、また分かりあえる」
ビルドがレジーナに手を差し伸べる。
「あーもう、相変わらずうざいうざいうざいうざい!もうイラつくのよ!」
レジーナがビルドから離れると、レジーナは何かを取り出した。
『エボルドライバー!』
「レジーナ!それは・・・エボルトの」
エボルドライバーはエボルの持つオリジナルしかないはず…
なのに、何故もう一個あるのだと驚く。
『コウモリ!発動機!エボルマッチ!』
レジーナはバットボトルとエンジンボトルを2本差し込み、レバーを操作した。
するとレジーナのドライバーから無数のパイプ線――『ペインランドビルダー』が乱雑に現れた。
『Are you ready?』
「変身!」
レジーナの体にパイプ線が一瞬に集まり、レジーナの姿を変える。
『バットエンジン!フッハハハハハ ハハハハハ!』
「そんな・・・」
「レジーナが・・・仮面ライダーに!」
今のレジーナの姿は紫・白・黒の3色がメインカラーで。 額のコウモリ状の角や胸・肩より煙突の如く伸びるパイプなど、かつてベールが変身した、ナイトローグを彷彿とさせる意匠が各部に見られる。
「仮面ライダーマッドローグよ」
「レジーナ、そのドライバーを誰が作った・・・」
「知った所で、あんたが知る必要ないでしょ・・・」
マッドローグが指先にジャネジーを溜めるが、ハートは動じることなくニッコリ見ている。
そのままマッドローグのエネルギー塊に飲み込まれるハートとビルド。
そして打ち出したエネルギー塊がダイヤモンド達の横を通過していく。
「「キュアハート!」」
「「晴夜さん!」」
「大丈夫」
発射し終わったマッドローグが満足そうにしていると一転驚く。
ビルドとハートは手を翳して防いでいたのだ。ビルドは仮面を被っているため表情はわからないが、ハートの顔は優しかった。
「なんで? なんで平気なの⁉︎」
攻撃を間近で受けて平然としていたことに驚いた。
「強くなったんだよ、あたし達。あなたに話を聞いて貰うために」
「笑わせないでよ!」
マッドローグが叫ぶと、浮遊して先よりも巨大なエネルギーを作りビルドとハートに向けて放つ。
「晴夜さん!ハートさん!」
放たれたエネルギーにより周りを煙が纏った。すると、そこにビルドとハートはいなかった。何処にいるのだと探していると、ビルドとハートはマッドローグの後ろに避けていたことに気づく。
「俺達、やっとここまで来れた。戦って、強くなって、実験して、やっとお前の前に立つことができた!」
ビルドは嬉しそうに語ると、マッドローグは拳を繰り出した。
だが、それをビルドは左手で受け止め、そのままハートはマッドローグになったレジーナを優しく抱きしめる。
「俺達と一緒に行こう!レジーナ」
ビルドに一緒に行こうと言われ、マッドローグは動揺する。
「そしてもう一度、愛を取り戻そう!」
「レジーナ!」
「「レジーナ!」」
レジーナの目に映るビルドとハート。ロゼッタ、ソードも続いて呼ぶ。
「まずいぞ。槍どころかレジーナまで敵の手に落ちたとあれば、俺の首が危ない」
『ファンキーショット!クロコダイル!』
「エースショット!ばきゅ〜ん!」
声が聞こえ、下を見るとそこにはジーニアスアタックを受けた後、更にファンキーショットとエースショットをくらって延びているジコチューの姿があった。
「あー!ジコチューまでっ!」
それを見てうろたえるベール。その一方、仮面越しのレジーナの眼にビルドとハートが映っていた。
「うるさい・・・」
マッドローグが一言言うと、ジコチューもジャネジーのオーラを纏い始めた。
「そうやってまた、あたしを苦しめるつもりなんでしょ、愛とか友情だとか、そんなものはまっぴら御免よ!」
ジャネジーが増し、それに反応してジコチューに復活の兆しを見せる。
「レジーナ?」
「あたしはパパと一緒に居る時が一番幸せなの!パパの腕に抱かれていると何も考えずに居られるから」
キングジコチューへの思いを語り出し、さらに続ける。
「だから、あたし達の邪魔を・・・しないでよ!」
マッドローグから衝撃波が走ったと思うと波動が発射される。
「「レジーナ!」」
ビルドとハートが叫ぶが、二人の声は彼女の声は聞こえていなかった。
「力が漲ってきたー!」
マッドローグに反応して立ち上がったとジコチューが叫ぶ。
「立ち上がった!」
「もう一度、いきますわ!エースショット!ばきゅ〜ん!」
もう一度放つがジコチューはエースショットを粉砕し、飛行して上空から口より上向きに発射した光線を雨の様に散らす。
「うっ〜・・・はぁ!」
ビルドがハート達の上に巨大なダイヤモンドを出現させ、ジコチューの攻撃からみんなを守る。
「どうなってるの⁉︎」
「ジャネジーです。レジーナの体から湧き出したジャネジーがジコチューに力を与えているのです」
「レジーナ!荒ぶる気持ちに飲み込まれちゃダメだよ!」
「うるさいって言ってるでしょ。プリキュアと仮面ライダーはあたしの敵。パパを苦しめる、敵なのよ!」
ハートに対して、敵と叫ぶレジーナ。
その気持ちに応えたのかジコチューが巨大な光線を発射し、五人はそれをジャンプで避ける。
「まずはジコチューを!」
「わかった!」
『フルボトルバスター!』
ビルドがフルボトルバスターを取り出した。
『フルフルマッチ デース!』
フルボトルバスターにフルフルボトルを差し込み、フルボトルバスターから虹色に輝くエネルギーが形成されていく。
『フルフルマッチ ブレイク!』
ビルドがトリガーを引くと、虹色に輝くエネルギー弾がジコチューに向けて放たれた。
「ジコォーー!」
ジコチューに直撃しジコチューが倒れると、フルボトルバスターを捨て、ビルドはドライバーのレバーを回した。
『ワンサイド!逆サイド! オールサイド!』
ビルドの左右の60本のボトルがすべて光り出した。
「勝利の法則は、決まった!」
ビルドが右手をなぞり上げながら決め台詞を言うと、放物線がマッドローグとジコチューを拘束し、高く飛躍した。
『Ready go!』
「レジーナ・・・お前を俺がビルドする!」
『ジーニアスフィニッシュ!』
後ろのボトルから放たれた虹色のエネルギーが加速となりビルドのライダーキックを放つ。
ビルドのジーニアスフィニッシュはジコチューに直撃し、ジコチュー浄化の煙に巻き込まれ小さい悲鳴をあげるマッドローグもダメージを喰らい、変身解除され地面に降り座りこむ。
エースとローグが変身解除したレジーナを見据える。
「まだ分からないのですか?どんなに拒まれようと、どんなに憎まれようとキュアハートはあなたのことを思い続ける」
「晴夜さんも何度も辛い事があった。それでもあなたに会って謝るまでは何度も立ち上がってきたんです。愛と平和を守る仮面ライダービルドとして!」
エースとローグが言うと、後ろの煙が晴れてビルドとハート達が現れる。
「それが、二人の愛なのだから!」
エースが叫ぶと、レジーナが黙り込む。
「・・・そんなの知らないわよ!」
「その通りだ・・・!」
レジーナが二人の思いは知らないと答えると、防護服を纏った人物がビルド達に現れた。
「レジーナの言う通り、ライダーシステムはそんな綺麗事なエゴを通すために作られたものではない」
「誰?」
「久しぶりだね。キュアソード、巧・・・いや今のビルドは晴夜か」
「⁉︎どうして、俺の名前を?まさか・・・」
自分の名前を知っていることに驚くと、その人は防護服を脱ぎ捨てる。
脱いだ姿を見てビルドは驚いた。
「・・・父さん」
「久しぶりだな。晴夜」
白衣を纏い、中にカッターシャツとネクタイを付け、白いズボンを着た男・桐ヶ谷拓人。
その姿はビデオ映像で見た姿と同じだった。それをみてビルドはジーニアスボトルを外し変身解除する。
「父さん!えっ?なんで・・・」
変身解除して、驚いて何がどうなってるんだかわからず、髪を抑える。
「4年経っても、何か起こったりして取り乱すと髪を抑える癖は変わらないな」
晴夜の癖をよく知っている。晴夜もこれを聞いて本当に自分の父親が目の前にいるんだと信じたくなる。――いや、信じてしまった。
「あれが、晴夜君のお父さん・・・」
「でも、なぜ今ここに、しかもレジーナさんと一緒に・・・」
ロゼッタがなぜここにいるのか、そしてレジーナを庇うのかについて質問する。
「なぜ、それは私はキングジコチューとエボルトの仲間だからだよ」
拓人から発せられた言葉を聞いて、驚いて声が出なかった。
「博士、今なんて・・・」
「キングジコチューの仲間と言ったが?」
拓人がジコチューの仲間だと知り、ローグはある事を察する。
「まさか、エボルトのエボルドライバーを完全修理して、レジーナにもドライバーを与えたのは・・・」
「私だ」
「そんな・・・父さん」
拓人が――自分の父がキングジコチューに手を貸している事を話していると、後ろのレジーナが呟いている。
「・・・パパには私しかいない。あたしが居なくなったらパパは一人ぼっちになっちゃう」
ミラクルドラゴングレイブの前で俯きながら言うと、ミラクルドラゴングレイブが光りだす。
「槍が!」
「だから、パパはあたしが絶対に守ってみせる!」
と言いながら槍を握るとレジーナは槍を抜こうとする。
すると、プリキュアでも抜けなかった槍をあっさり抜き、光の槍の先端が闇の様に邪悪な紫色に染まる。
「あっ⁉︎」
「槍が!」
先までビクともしなかった槍をレジーナが抜けたことにみんなが驚く。
「プリキュアでも抜けなかったのに、どうしてレジーナが!
・・・まさか、槍がレジーナを選んだとでも言うのか」
「プリキュアはパパの敵。そう! プリキュアは邪魔なのよ!」
「レジーナ!」
この光景を見て、さすがにショックなハート。
だが、晴夜の方も父親が敵と知り、ショックを隠せずにいた。
「パパの敵は、あたしが全部消してあげる!」
レジーナがミラクルドラゴングレイブを構えると先端にエネルギーが集まっていき、巨大な球体となった。
「消えろ、プリキュア!仮面ライダー!」
レジーナが槍から溜められたエネルギーが晴夜達に向けて発射された。
ロゼッタが前に出て、ロゼッタリレフクションを展開しレジーナの攻撃を防ごうとすると、ハート達四人もロゼッタを支え、共に受け止める。ローグは変身解除した晴夜を庇っていた。
「これが、ミラクルドラゴングレイブの威力!」
「流石は、アン王女が使っていた武器だ」
ベールが驚愕し、拓人が感心していると、晴夜が顔を上げて拓人に向けて叫ぶ。
「父さん!なんで・・・なんで、エボルトとキングジコチューに手を貸すんだ!」
ジコチュー達に手を貸している理由を聞く。
「理由は簡単だ、私の計画を完成させる。その為に、キングジコチューに手を貸している」
「父さん・・・そんな」
晴夜と拓人が話してる間にロゼッタリフレクションも限界に近くなっていた。
「小賢しいわね。でもいつまで耐えられるかしら」
レジーナの言う通り、もう長くは保たない。
「残念ですが、これ以上はもちません」
「諦めない! あなたに気持ちが届くまで、あたしは諦めないよ! レジーナ!」
ハートが叫ぶとラブリーパッドが突然出現、鏡を画面に映している。
「何?」
「鏡?」
アイちゃんが上からおりてきた。アイちゃんが手を翳して動かすと曇った鏡が綺麗になっていき、完全に綺麗になったと同時にそこに街が映る。
「これって大貝町⁉︎」
「あたし達の街が見える!」
すると辺りが光りだす。
そして、晴夜達が消滅すると同時にロゼッタリフレクションが消滅しレジーナの光線に飲み込まれ、巨大な跡が槍の威力を物語る。
「やつらが消えた!今のもラブリーパッドの力なのか」
「おそらくな。だが、こちらが優先なことに変わらない」
拓人が冷静に語る。
「あーあ、逃げられちゃった。でも、次は絶対に許さないから、覚悟なさいプリキュア、仮面ライダー!」
レジーナは闇色に輝くミラクルドラゴングレイブを持ちながら笑うのだった。
次回!Re.ドキドキ&サイエンス!
第47話 プログラムせよ!真琴の新たな歌…決意の時
――少女は、自分の愛する者を守るため、愛に狂った悪党(マッドローグ)になった。
おまけ
レジーナ「あたしが居なくなったらパパは一人ぼっちになっちゃう」
〈ズボッ!〉
ベール所長「おぉ!槍が・・・!!」
レジーナ「だったら…答えはだだひとつ・・・!」
〈バギィ!!〉
レジーナ「エボルト・・・貴方に忠誠を・・・誓おぉぉぉぉ!!」
ベール所長「折れたぁ!?」
フッハッハッハッッハ!これだからジコチューは面白い!!
人間界を滅ぼすのはやめだぁ!!
完