Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドことてぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜 は、マナ達と共に ジョー岡田 に変装したベールにトランプ王国へ連れて行ってもらっていた」

龍牙「そこで晴夜達は仮面ライダーマッドローグに変身したレジーナと対決!
そこに突如、晴夜の父である 桐ヶ谷拓人 が現れたのだった!」

和也「拓人がエボルトとキングジコチューの仲間である事に動揺するビルド!
そしてレジーナは、王宮の奥深くでブッ刺さっていたミラクルドラゴングレイブを引っこ抜いていた!」

幻冬「どうしてこんな事に・・・いつもレストランに行った時、デザートにイチゴパフェを親にねだりまくったことが原因か? 未だにピーマンが食べられないことか? それとも明かりがないと寝られないことが原因!?」

晴夜「逆にどうしてそれが原因だと思ったのか小一時間ほど聞きたいよ。
それじゃあ、第47話いきます」


第47話 プログラムせよ!真琴の新たな歌…決意の時

晴夜達がトランプ王国に行っている間、大貝町でエボルトと戦っていた龍牙と和也だが。

龍牙の急激なパワーアップで二人は難を逃れた。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「ああ」

 

和也が駆け寄ると疲れて倒れていた龍牙が起き上がった。

 

「それより、お前のボトルなんで色が変わったんだ」

 

「わかんねえ・・・」

 

龍牙がエボルトから取り返した、銀色へと変わったドラゴンボトルを取り出す。

 

「あの時、ボトルを握ったら急に変わったんだ。そしたら、行けるってボトルを握って思ったんだ」

 

龍牙がボトルを見て話すと、二人の後ろから空間のようなものが現れた。

 

「なんだよ!」

 

「また、エボルトか!」

 

二人が空間の前でドライバーを持って構える。

空間から現れたのはトランプ王国からこっちへ戻ってきた晴夜達だった。

 

「晴夜!真琴!」

 

「みんな!」

 

二人はドライバーを下げ、みんなに近づく。

その後、マナ達からトランプ王国で起こった事を聞いた二人は驚いた。

 

「レジーナが復活した・・・」

 

「三種の神器の一つも奪われたのか・・・」

 

「はい・・・」

 

「ラブリーパッドのおかげで戻って来れたけど・・・」

 

「三種の神器の一つが奪われたのは想定外ですわ」

 

「そっちはどうしたんです。二人とも傷だらけだし・・・」

 

幻冬が二人の擦り傷だらけの姿を見て何があったのか聞く。

 

「俺たちはエボルトと戦っていた」

 

「危なかったが龍牙のおかげでみんな助かった」

 

「あ!晴夜。実は俺のボトル・・・晴夜?」

 

龍牙が銀色のボトルを見せようとすると、晴夜はロストボトルの資料を握ってベンチに座って下を向いていた事に気付く。

 

「今は、そっとしてあげよう」

 

「無理もないわ。自分のお父さんが敵だったんだから」

 

・・・やはり、晴夜は自分の父親が敵となった事実に受け入れずにいる様だ。

 

「それに、何故かレジーナが、わたくし達でも引き抜けなかった光の槍を、いとも簡単に抜いたのです」

 

亜久里がプリキュアでも抜けなかった槍をレジーナが抜けたことに頭を悩める。

 

「一刻も早くレジーナを倒し、光の槍を取り戻さなくてはなりません」

 

「待って!」

 

レジーナを倒すと亜久里が言うが、マナが待ってと叫ぶ。

 

「あたし、レジーナとは戦わない」

 

「マナ!」

 

「レジーナは、きっと悪い心を植え付けられてるだけなんだよ!」

 

「まだそんな事を!あの時のわたくしのエースショットでも、晴夜さんのジーニアスの力でもレジーナは浄化出来なかったのです!彼女はやはりキングジコチューの娘、愛無き者と心を通わせる事など・・・!」

 

亜久里はレジーナとは心を通わせることは出来ないと話す。

 

「そこだよ。レジーナは、パパが好きって言ってた。心の底からパパの事を信じてた」

 

(父さんを心の底から信じる・・・)

 

――レジーナはキングジコチューを、父親を信じてる。

それを聞いて晴夜も感じていた。たぶん、自分も心のどこかで拓人を信じてるいると。

 

「それって、レジーナにも愛があるって事なんですか?」

 

「愛があるなら、思いは伝わる。あたしはそう信じてる」

 

マナのレジーナを信じる心はまだ折れていなかった。

 

「分かりました・・・この件は一旦保留にしましょう」

 

亜久里が取り敢えずレジーナの件は保留にすると言うと、晴夜の方を向く。

 

「晴夜さん、あなたは心を決めなければなりません。父親と戦う覚悟を」

 

「父さんと戦う・・・」

 

亜久里が晴夜に父親:拓人と戦う覚悟がいると話す。

 

「わかってるよ・・・」

 

「晴夜君・・・」

 

わかってると言ってるが、本当はそんな覚悟を持ってない事はマナ達は気づていた。

 

「それと、このラブリーパッドにはまだわたくし達の知らない力が秘められているようです。完璧に使いこなせるように、あなた達も努力して下さい。いいですね?」

 

そう言って亜久里はアイちゃんと家に帰った。

 

「父さん・・・」

 

そして晴夜は呟きながら、父親が作り上げたビルドドライバーを握る。

 

 

その日の夜、真琴はDBの運転する車の中で、DBと話してた。

 

「亜久里は、槍を奪われた事で責任を感じていたみたいね」

 

「何となく分かるわ。今思えば私も変に気ばかり焦ってたから」

 

「それに比べて、マナの方はまるで気にして無かったわね」

 

「それだけレジーナを信じてるって事よ。

(…そう、マナは以前も今もブレて無い。晴夜も。じゃあ私は・・・前はレジーナを許せなかった。でも、今はマナと晴夜の言う事、分かる気がする。私も、レジーナを信じてみたい。そのために、私が出来る事って何だろう?)」

 

車の窓の外を向いて心の中で呟いていると、事務所のヨツバミュージックへと到着した。

 

「おはようございます!」

 

「おはよう」

 

同じ事務所に所属して、以前スマッシュに変えられた森ハルナが、大量の手紙が入った紙袋を真琴に差し出した。

 

「おはようハルナ。何これ?」

 

「ファンレター」

 

その手紙は全てファンレターだった。

 

「凄いじゃない」

 

「アンタのよ。ちゃんと読んでるの?」

 

「もちろん」

 

「返事は?」

 

「それは・・・書く時間が無くて」

 

「ファンを大事にしないで何がアイドルよ。アタシは全部返事を出してるわ」

 

「凄い・・・」

 

「まあ、ファンに応えるのは別に手紙だけじゃないけどね」

 

「えっ?」

 

「アンタには、歌があるでしょ?新曲待ってる人、多いんじゃないの?」

 

ハルナの言葉を聞いて、真琴は何かを閃いた。

 

「ありがとうハルナ!」

 

真琴は、お礼を言って走り出した。

 

 

その夜、自宅のマンションでシャーペンを片手に何かを考えていた。

 

「ココア、入れたけど飲む?」

 

DBがココアを入れたカップを真琴に渡す。

 

「随分熱心ね。何を始めたの?」

 

「ちょっとね」

 

「今夜は冷えるわ。夜更かしも程々にね」

 

「うん」

 

真琴はそのままシャーペンを握り、紙に何かを書き続ける。

 

 

その頃、地下室では晴夜がキーボードを打ち込みながら、何か二つのアイテムを作ろうとしていた。

 

「何やってんだよ?」

 

龍牙は晴夜が何を作っているのか聞く。

 

「エボルトとキングジコチューに対抗するためのアイテムを作る!」

 

そう答えて、アイテムの製作に集中して取り組んでいた。

完全に、父親の事を忘れているような感じだった。

 

「博士のことは・・・どうなんだ?」

 

龍牙の一言が晴夜の手を止め、黙りこむ。

 

「・・・そんな事より、今は強化アイテムが優先だ」

 

父親の事を忘れようと、再び手を動かし発明へと目を向ける。

 

(無理しやがって・・・けど、俺も人のことは言えねえか)

 

龍牙は今日見たエボルトの記憶・・・そして、なんであんな急激に力を手にしたのか。

この事を気にしながら、地下室から出て行く。

 

「父さんと戦う・・・」

 

龍牙が居なくなると、晴夜は亜久里に言われた事が頭を過る。

 

 

『あなたは心を決めなければなりません。父親と戦う覚悟を』

 

 

父親と戦う覚悟、それが晴夜の心を迷わせた。

 

(迷う必要はない)

 

巧の声が聞こえ、振り向くと自分の記憶の世界へと入り込む。

 

「兄さん・・・」

 

そこには、一人座っていた巧がいた。

 

「あの人は俺たちを裏切っていた。違うか?」

 

「俺は・・・父さんを信じたい。もしかしたら、レジーナと一緒に操られて・・・

『バカか』えっ⁉︎」

 

「忘れたのか、父さんはロストボトルという恐ろしいものを作ったんだ」

 

「それは・・・」

 

――ロストボトル、それは人間の人体に入れて生成されるボトル。

つまり、人体実験にも近い事をしていると晴夜は父親の資料を読み上げて知った。

 

「僕はもう・・・あの人を信じない」

 

巧が姿を消すと、晴夜は元の自分の椅子に座っていた。

その後、自分の髪を抑えて考え込む。

 

「・・・父さん、なんで」

 

今まで憧れであり、父親として尊敬していた拓人がこんな酷い実験をしていた。

そして、エボルトとキングジコチューに手を貸しているという現実が信じれなかった。

 

 

 

 

その頃、トランプ王国の改造した部屋でミラクルドラゴングレイブを飾ってソファで寝そべっているレジーナのもとにイーラとマーモが現れる。

 

「お前それ、光の槍じゃねーか」

 

「ピンポーン」

 

「一体どうやって・・・?」

 

レジーナは上機嫌にミラクルドラゴングレイブを見ている。

 

「よくやったレジーナ!三種の神器の一つが手に入った今、最早恐れるものは無い!一気に人間界を攻め滅ぼすのだ!」

 

外からキングジコチューが槍を手に入れたレジーナを褒める。

 

「まだよパパ、人間は心が強くて厄介なの。だからまずは心を弱らせなきゃ」

 

「って言われても・・・」

 

「どーするんだ?」

 

「そうね、例えば・・・それ」

 

レジーナはそれと言い、イーラが足元にあったCDを拾う。

 

「CD?」

 

「歌は人間の心に栄養を与えるわ。まずは歌を奪うのよ」

 

レジーナは歌を奪う作戦を考えようとする。

 

「なるほどな、ならこっちもいいもの用意してやるよ。なぁ、先生!」

 

エボルトが言うと後ろから白衣を纏った拓人が現れた。

その拓人の手には黒いプシュケーがあり、隣には二体のクローンスマッシュがいた。

拓人はプシュケーに1本のボトルを差し込むとプシュケーは宙に浮かび、二体のスマッシュと合体した。すると、CDがモチーフのスマッシュへと変わった。

だが、普通のスマッシュとクローンスマッシュとは違い、何か異様な様子だった。

 

「これは・・・」

 

「ロストスマッシュ・・・スマッシュの最強形態と言ったところだ」

 

――ロストスマッシュ。拓人は黒く染まったプシュケーの力とクローンスマッシュ、そしてロストボトルを利用して作ったという。

 

「流石、先生。それで、ビルドを倒すんだろ先生」

 

エボルトが拍手しながら言うと拓人は首を縦に振る。

 

「ふぅ〜ん。じゃあ、あんたも付いて来てよ。いいわね」

 

レジーナが拓人に付いて来てと指名する。

 

「いいだろう。私もあっちで潰しておかなければならない奴がいる」

 

拓人はレジーナと共に人間界から歌を奪う作戦を考える。

 

「あらあら、先生をご指名とは大変だねえ〜」

 

するとエボルトが拓人とレジーナを見て、そう呟いた。

 

 

 

 

それから数日経ったある日。大貝第一中学校での、晴夜達の教室で。

 

「剣崎、剣崎!」

 

担任の城戸が授業中に眠ている真琴を起こそうとする。

 

「ま、まこぴー・・・」

 

マナと担任の声が聞こえ、ようやく真琴が顔を上げる。

 

「あ、おはようございます・・・」

 

「おはよう、よく眠れたか?」

 

「おかげさまで『そうか、それよりお前、今日補修な』わかりました」

 

その後、放課後に居残りされても真琴は居眠りをしていた。

その様子を廊下で晴夜達が見ていた。

 

「まこぴー、どうしたんだろ?」

 

「最近ずっとあんな感じだな」

 

「ラケル」

 

六花がラケルの耳を引っ張ると、コミューンの姿になった。

 

「どうするの?」

 

「その道のプロに聞くのよ」

 

「その道?」

 

「どの道だよ?」

 

「ねえ、晴夜君今日も早く帰っちゃったけど、大丈夫?」

 

「・・・今は、エボルトに対抗するために発明に取り組んでいる」

 

「そう・・・(晴夜君、もしかしてお父さんのことを紛らわすために)」

 

マナが呟くと、ここ数日の間、晴夜も学校が終わるとすぐに一人で帰って行ってしまうことに心配していた。

 

 

しばらくして、大貝町の図書館へと場所を変えた。

そこで真琴が一人、一生懸命何かを書きながら考えていた。

 

「どうやら真琴さんは、お仕事でお悩みの様です」

 

「ああ、この道かー」

 

「流石ケル」

 

図書館の中でマナ達は、ありすから事情を聞く。六花が言ったその道のプロとは、ありすの事だった。

 

「新曲を製作中らしいのですが・・・あのように、煮詰まってらっしゃるようですわ」

 

製作に煮詰まっている真琴を手差して言った。

 

「まこぴー、このかずやんがまこぴーためになら一肌・・・」

 

「はいはい、かずやん。スイッチを入れるのは、後でね」

 

和也が暴走しそうになるのを六花が仲裁する。

 

「煮詰まってるって言うか、煮崩れてるね」

 

「使い方違うわよ?」

 

六花が突っ込むと、龍牙が真琴に近づく。

 

「真琴!」

 

「龍牙!みんな!何でここに?」

 

「水くさいよまこぴー。悩みがあるなら、あたし達に言ってよ」

 

マナが真琴に水くさいと言うと、図書館の外に出て今回の新曲のことをみんなに話す。

 

「レジーナのために歌を?」

 

「うん。心を込めて歌えば、もしかしたら、レジーナに私達の想いが伝わるかもしれない」

 

真琴がレジーナのために新曲を作っている理由を言う。

 

「そう思って、新しい歌を作ってみようと思ったんだけど・・・上手くまとまらなくて」

 

新曲が中々出来ないと言うと、マナが口を開く。

 

「じゃあさ、みんなで考えようよぜ!」

 

「えっ?」

 

「だって、レジーナへの想いは、みんな一緒でしょ?」

 

「そうね」

 

龍牙がみんなで作ろうと提案すると、マナ達も同意した。

 

「みんな・・・!」

 

「私もお手伝いしますわ」

 

「まこぴー!この俺が心火を燃やす曲を作ってやるぜ!」

 

みんなも協力すると言うと、DBが物陰で隠れている亜久里と幻冬を見つける。

 

「あら亜久里、幻冬、何してるのこんな所で?」

 

「べ、別にただの偶然です・・・」

 

「亜久里ちゃん・・・」

 

話をこっそり聞いていた亜久里と幻冬の元にDBが通りがかる。

 

「それは丁度良かったわ。みんな、亜久里と幻冬も手伝ってくれるそうよ」

 

「ちょ、ちょっと・・・!」

 

「いいじゃないですか、みんなで協力しよう」

 

「それじゃあ、みんなでいい歌作るぞーっ!」

 

マナが言うと龍牙達も『おー!』と同意の声を上げる。

 

「わ、わたくしは別に・・・」

 

「そう言えば、亜久里と幻冬ってどんな歌が好きなんだ?」

 

龍牙が二人にどんな歌が好きだと尋ねる。

 

「僕は、Song Birdが好きです!」

「そ、Song Birdとか・・・」

 

「二人とも私の歌聞いてくれてるの!」

 

「クラスで流行ってるだけですわ」

 

「よく、好きだってみんな言ってたよね!」

 

「幻冬君!」

 

亜久里が幻冬に照れながら叫ぶと真琴が二人の手を握る。

 

「嬉しい!サインあげる!」

 

「えっ⁉︎まこぴーあたしも!」

 

「まこぴー!このかずやんも心火を燃やしてお願いします!」

 

「マナと和也はちゃんと作詞に協力してくれたらね」

 

「えーっ⁉︎まこぴーのケチ!」

 

「…って、何で今までサイン貰えなかったんだろ」

 

マナと和也は真琴からサインがお預けとなったが、マナ達も曲作りに協力してくれる事となり、そのおかげで曲が完成し、曲のタイトルは『こころをこめて』となった。

事務所の社長もこの曲を聞いて認め、新曲発表会も決まったのだった。

 

 

 

そして、数日経つと真琴の新曲発表会当日となった。会場は既にファンの方々が集まっていた。

 

「良く似合ってるわ、真琴」

 

「ありがとう」

 

この日のステージ衣装を着て、鏡を見る。

 

「届くかな、私の歌?」

 

自分の歌がレジーナに届くか不安がると、スタッフの許可を貰って先に中に入っていた龍牙が口を開く。

 

「そのために作った歌だろ!信じようぜ!」

 

「うん」

 

龍牙に言われて、真琴は心が楽になる。

 

「届くといいな、レジーナに」

 

届くと信じ、真琴は首を振って頷く。

 

「龍牙、晴夜はどうしたの?」

 

「ああ、夜遅くまで強化アイテム作ってたからな。

でも、今日のライブには来るって言ってたぜ」

 

 

その頃、ライブ会場からまだかなり距離がある大貝町の街中で晴夜達が全速力で走っていた。

 

「もう!何でこんな日に限って寝坊するのよ!」

 

「ゴメン!緊張して寝れなくて!」

 

「何でマナが緊張するケル!」

 

マナが寝坊したため、出発が遅れてしまったらしい。

 

「まこぴー!今行くぞーーー!」

 

和也もまこぴーグッズを完全装備で会場へと走る。

正直言って、一緒にいると少し恥ずかしい気分だった。(リッカ談)

そんな中、晴夜は一人浮かない顔をしていた。

 

「晴夜さん、大丈夫ですか?」

 

元気がなかった晴夜に幻冬が声をかける。

 

「大丈夫だよ。それに、まこぴーの歌を聴けばむしろ元気になるよ!」

 

晴夜達は走りながら、急いで会場へと向かっていた。

 

「皆さん、探しましたわ」

 

「ありす!」

 

すると晴夜達の前に、ありすがリムジンに乗って現れた。

 

「皆さん、乗って下さいな」

 

ありすの乗った車が近くで止まり、晴夜達を乗せて会場へと向かった。

 

 

その頃、真琴の新曲のライブ会場には大勢のファンの方が集まっていた。

 

「いやぁ、凄いですね」

 

「このイベントが成功すれば、俺の事務所はもっと大きくなるぞ」

 

そう言うと、ヨツバミュージックの社長のプシュケーが黒く染まり出す。

 

「いや。それよりもまず、剣崎が頑張って作ってくれたこの歌を、世界へ送り出すことが第一だな」

 

「歌を聞くためにこんなに人間が集まってるの?

やっぱり歌は危険だわ。歌なんて無くなっちゃえばいいのよ」

 

突如、レジーナが社長の前に現れた。

 

「あなたを素敵なジコチューにしてあげる!」

 

レジーナの指から放った光線が、社長のプシュケーを黒く染めた。

取り出されたプシュケーがひび割れ、CDジコチューが作り出された。ジコチューが現れた事で、周りの人は逃げ出し、会場は既にパニックに陥っていた。

 

「会場が!」

 

「まさか、レジーナが⁉︎」

 

ダビィからジコチューが現れたと聞いた真琴と龍牙が駆け付ける。

 

「二人でやるぞ!」

 

「ええ!」

 

『ボトルバーン!クローズマグマ!』

『Are you ready?』

 

「変身!」

「プリキュア!ラブリンク!」

 

マグマライドビルダーからのヴァリアブルマグマと光に身体が包まれ、二人はクローズマグマ、キュアソードへと姿を変える。

 

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

「勇気の刃!キュアソード!」

 

クローズとキュアソードは変身完了し、ジコチューの前に現れる。

 

「このキュアソードが、愛の剣であなたの野望を断ち切って見せる!」

 

胸にスペードマークを作って名乗りあげる。

 

「CD買えよー!」

 

CDジコチューが腕のディスクを投げ飛ばす。二人はディスクをかわし、走って接近する。

 

「初回特典付けるからー!」

 

今度は体のケースが開き、先程より大きいディスクを放つ。

 

「いるか!」

 

クローズとソードはジコチューの攻撃を避ける。

二人はCDジコチューのケースを閉じて後ろを取り、ジコチューの足元を攻撃してバランスを崩す。

 

「はあっ!」

「たああああぁぁぁっ!」

 

そのままダブルキックを放って吹き飛ばした。

 

「へぇー、しばらく見ない間にやるじゃない。クローズにキュアソード」

 

「レジーナ!」

 

後ろから拍手が聞こえて振り向くと、レジーナがステージの屋根に座っていた。

 

「やっぱりこのジコチューは・・・!」

 

「そうよ、アタシが作ったのよ。ねぇ、マナと晴夜は?」

 

「置いて来た」

 

「ふーん、せっかく晴夜のために一緒に連れて来たのに」

 

レジーナが言うと、腰にビルドドライバーを装着し、共に付いてきた晴夜の父親:桐ヶ谷拓人が現れる。

 

「久しぶりだね。龍牙君」

 

「博士・・・本当にキングジコチュー達に手を貸しているのか?」

 

「ああ、私の研究を完成するためにはこれがいいと思ってね」

 

拓人が言うと、クローズは強く拳を握りしめる。

 

「・・・だったら、俺がアンタを止める」

 

「できるかな・・・」

 

拓人はボトルを取り出し、既に腰に装着したビルドドライバーを差し込む。

 

『忍者!コミック!』

『Are you ready?』

 

「変身」

 

『忍びのエンターティナー!ニンニンコミック!イェーイ!』

 

拓人のビルドドライバーからランナーが出現し、拓人の体と重なりニンニンコミックフォームへと変身した。

 

「上等だ!行くぜえ!」

 

クローズが拓人が変身したビルドへと向かって行く。

 

「それじゃ、アタシはあなたと遊んであげる!」

 

『コウモリ!発動機!エボルマッチ!』

 

エボルドライバーを装着したレジーナはボトルを2本差し込み、レバーを操作した。するとレジーナのドライバーから無数のパイプ線が現れた。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

レジーナの体にパイプ線が一瞬に纏わりつき、マッドローグへと姿を変える。

 

『バットエンジン!フッハハハハハ ハハハハハ!』

 

マッドローグへとなったレジーナはキュアソードに攻撃を仕掛ける。

ミラクルドラゴングレイブを横に振り、エネルギー刃を放つが、ソードは躱した。

 

「こっちよ!」

 

だが躱したのもつかの間、今度は後ろから放って来た。

 

「それは王女様の槍よ!返しなさい!」

 

「今はアタシのよ!」

 

振り回しながら無数のエネルギー弾を放ち、ソードを襲う。

 

その頃、ビルドとなった拓人がクローズを押していた。

 

『隠れ身の術!』

 

クローズの周囲が煙を巻かれ混乱しているうちにビルドが四コマ忍法刀でクローズを攻撃し、クローズを倒れこむまで追い詰める。

 

「どうゆうことだ・・・ただのビルドなのに・・・」

 

初期型のベストマッチのビルドにここまで追い詰めるとは、クローズも想像してなかった。

 

「突然だ。ビルドドライバーは私が設計したもの、私こそがベストオブビルドなのだよ」

 

『海賊!電車!』

 

ボトルを取り替え、ドライバーのレバーを操作した。

 

『定刻の反逆者!海賊レッシャー!イェーイ!』

 

今度は海賊レッシャーへとフォームチェンジし、カイゾクハッシャーを構え、トリガーを引く。

 

『各駅電車!急行電車!快速電車!・・・

海賊電車!発車!』

 

カイゾクハッシャーの砲撃がクローズに向かって放たれた。

 

「ぐわぁ!」

 

カイゾクハッシャーの攻撃を直撃し、今度はかなりのダメージを負った。

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・あっ!」

 

クローズが立ち上がろうとすると、また一万年前のエボルトがブラックホールを作り出した過去の記憶が頭を過る。

 

「まただ、何だ、体が・・・気持ちが抑えられない・・・うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

立ち上がると、勢いよくクローズは拳を繰り出し、ビルドを殴ると、そのまま何度も拳をぶつける。

 

「どうなってんだ・・・力が抑えられねぇ!」

 

自分でも力が抑えられないと言うと、ビルド(拓)がその理由を語り出す。

 

「エボルトのせいだよ。この前の戦いでエボルトは自らの力でブラックホールを作った」

 

力が抑えられない理由をクローズに教える。

 

「それが君の中のエボルトの遺伝子に反応してるんだよ」

 

「うるせえ!壊してやる・・・ぶっ壊してやる!」

 

『タカ!ガトリング!』

 

クローズが叫んで再び向かってくるのを見て、ビルド(拓)はボトルを取り替える。

 

『天空の暴れん坊!ホークガトリング!イェーイ!』

 

今度はホークガトリングへとフォームチェンジし、高く飛び上がり攻撃を躱すとホークガトリンガーのシリンダーを回す。

 

『テン!トゥエンティ!サーティ!フォーティ!フィフティ!シックスティ!セブンティ!エイティ!ナインティ!ワンハンドレッド!』

『フルバレット!』

 

空中でホークガトリンガーの攻撃を何発もくらいクローズが倒れこみ、変身解除となった。

 

「あっ!…あ〜・・・」

 

「龍牙!」

 

ソードが叫ぶとマッドローグがミラクルドラゴングレイブを投げ、後ろに跳んでかわすも、後ろが壁だったため後が無くなってしまう。

 

「チョロチョロと動き回って!」

 

マッドローグの手からエネルギーが凝縮し、コウモリのマークからエネルギー体を放たれると、ソードの両腕を封じて身動きを取らせなくした。

 

「ッ!しまった!」

 

「これでもう逃げられないわね」

 

「止めてレジーナ!私はあなたとは戦いたくない!」

 

「でもアタシはアンタ達が邪魔なの。ジコチュー!」

 

マッドローグが指示するとジコチューがソードに攻撃しようとする。

 

「エースミラーフラッシュ!」

『フルフルマッチ ブレイク!』

 

ジコチューがソードに襲い掛かろうとするが、タンクタンクフォームになったビルドがフルフルマッチブレイクを放ち、エースがエースミラーフラッシュを放って視界を遮った。

 

「ソード!龍牙君!」

 

「今助けますわ!」

 

「てめえら、よくもまこぴーを!心火を燃やしてぶっ潰す!」

 

ハート達もソードと龍牙のピンチに駆けつけた。

 

「みんな!」

 

二人を助けようとしたその時、ナイフが飛び、エネルギー状の鞭が振るわれた。

 

「イーラ!」

 

「マーモさん!」

 

「悪いわね」

 

イーラのナイフとマーモの鞭をダイヤモンド達四人の動きを封じる。

その隙に、ハートとビルドはマッドローグとなったレジーナの前に現れる。

 

「マナ、晴夜、来たのね」

 

「レジーナ!ソードを離して!」

 

「何でよ?」

 

「このステージはレジーナのためのものなんだ!」

 

ビルドとハートが止めるようレジーナに訴える。

 

「まこぴーはレジーナに思いを届けたいって、歌を作ったんだ」

 

「あたし達も手伝って、みんなで作ったんだよ!これは、そのお披露目のためのステージだったのに・・・」

 

「そんなの知らない。やっちゃえジコチュー!」

 

ジコチューがハートに襲い掛かるが、エースが迎え撃った。ハートも続いて加わる。

 

「ハート!エース!ぐわぁ!」

 

ビルドが攻撃仕掛けられた方を向くと、そこにCDがモチーフのスマッシュが現れた。

 

「スマッシュ・・・」

 

スマッシュが無数のCD――『グレアスライサー』をビルドに向けて放つ。ビルドはフルボトルバスターを放ち、撃ち落とし避けながら、スマッシュに向けて放つ。

すると、スマッシュが攻撃を食らうとヨロヨロと起き上がる。

 

「このスマッシュまさか・・・変えられたのか!」

 

スマッシュの動きをみてクローンではなく、人間が変えられたものだと察する。

 

「やっぱり、自我を失ってる・・・採集するしか・・・」

 

フルボトルバスターにフルフルボトルを差し込もうとする。

 

「そんなことをしたら、そのスマッシュは死ぬぞ」

 

すると、もう一人のビルド(拓)がビルドの前に現れる。

 

「その声、父さんか⁉︎」

 

「ああ」

 

頷かれるとフルボトルバスターを下ろす。

 

「父さん、このスマッシュ、まさかロストボトルを・・・」

 

「流石に、私が残した資料を見つけたか。その通り、このロストスマッシュはクローンスマッシュとさらに黒く染まったプシュケーと合体させたスマッシュ。倒せばプシュケーと共に消滅するかもしれない」

 

それを聞いて、ビルドは驚いて何も声がでなかった。そのままCDロストスマッシュともにビルドに向かってくる。

ビルドは反撃に出ようとするが、どちらも傷つけたくないと思っているため、攻撃できなかった。

 

「どうした、傷つけないため攻撃をしないのか?」

 

ビルド(拓)に弱みを付け込まれ、ビルドはただ二人の攻撃を防御することしか出来なかった。

 

「父さん・・・なんで」

 

「私の目的は二つ、一つはロストボトル10本を黒く染め、黒いパネルに装填する」

 

「黒いパネル・・・」

 

「そして、物理現象を超えた未知の領域、新世界を作る!」

 

『ラビット!タンク!』

 

ビルド(拓)の宣言共にラビットタンクボトルを差し込み、レバーを操作して新たなアーマーを纏う。

 

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』

 

「新世界・・・」

 

ビルドが呟くとビルド(拓)はラビットタンクフォームへとなるのと同時にドライバーを操作し、放物線のグラフが現れ、ビルドを拘束した。

 

『Ready go!』

 

左足のラビットの脚力を利用し、高くジャンプすると放物線に乗る。

 

『ボルテック フィニッシュ!イェーイ!』

 

「ぐわぁぁぁぁぁ!」

 

ビルド(拓)のライダーキックがモロに喰らい、ビルドは変身解除してしまう。

 

「なんだよ、新世界って・・・?それが俺と兄さんを裏切ってまで手に入れたかったものなのかよ・・・!」

 

新世界とは何かと、自分と兄を裏切って手に入れたかったと拓人に問う。

 

「そうだ。お前はそのために作られたヒーローに過ぎん」

 

父親にもエボルトと同じように自分は偽りヒーローだと言われ、晴夜は泣きそうになる。

初めてエボルトに言われた時以上に、強く心に響いた。

 

「何、泣いてんだよ」

 

するとビルド(拓)の攻撃で倒れていた龍牙が起き上がり、晴夜の前に現れる。

 

「龍牙・・・」

 

「作れた存在・・・上等だ」

 

龍牙が言うと倒れている晴夜を見る。

 

「お前、前に言ったろ。俺たちの信じたものは幻なんかじゃないってよ。

だったら、俺たちの力を全部見せようぜ!」

 

そう言って晴夜に手を差し伸べる。

 

「最悪だ〜。また、お前に助けられちまうなんて・・・」

 

晴夜は龍牙の手を掴み、龍牙のおかげで今一度立ち上がる。二人はそれぞれのボトルを取り出し起動させる。

 

『グレート!オールイェイ!』

『ボトルバーン!』

 

「言っとくけど、泣いてないからな」

 

「そうゆうことにしといてやるよ」

 

二人はドライバーにボトルを差し込む。

 

『ジーニアス!』

『クローズマグマ!』

 

二人の元にプラントライドビルダーGNとマグマライドビルダーが出現した。

 

『『Are you ready?』』

 

「「変身!」」

 

二人が叫ぶともに、60本のボトルが装填され、ビルドはジーニアスに。

ヴァリアブルマグマを頭上からぶちまけ、クローズマグマへと変身する。

 

『完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!』

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

 

「博士の方は任せろ。お前はスマッシュの方を助けろ!」

 

「わかった」

 

二人が打ち合わせると、クローズはビルド(拓)を、ビルドはロストスマッシュへと向かっていく。

クローズは拳を繰り出しながら攻撃を続ける。だが、攻撃すればする度にクローズはエボルトの遺伝子が体を暴走しようとする。

 

「駄目だ・・・力が抑えられない」

 

「このままだと、君はエボルトの遺伝子に飲み込まれてしまうぞ」

 

「壊してやる、全部壊してやる!」

 

クローズの拳が黒く染まり出し、ビルド(拓)に向かっていく。

 

「龍牙!・・・どうすれば、龍牙とスマッシュに変えれた人を助ければいいんだ・・・

考えろ、考えるんだ」

 

スマッシュの動きを止めながら、ビルドはジーニアスの知識をフル活用をしようする。

その様子を見ていたソードもどうすればいいか考えると、何かを思い付く。

 

(そうだ・・・今レジーナはすぐそこにいる。だったら、届くかもしれない。

ううん、それだけじゃない、龍牙の心も・・・届けて見せる!)

 

「ダビィ、一つ頼んでいい?」

 

「ビィ?」

 

 

一方、ハートはマッドローグが放つ無数のエネルギー弾をかわすが、CDジコチューが投げつけた握手券の直撃を受ける。

 

「ハート!」

 

「さっ、トドメよ!」

 

その時、スピーカーから音楽が流れ出した。

ステージの方を向くと、変身を解いた真琴がダビィの持って来たインカムを被り、歌おうとしていた。

 

「しっかり歌うビィ」

 

「ありがとう」

ダビィからしっかり歌うよう促された真琴は、『こころをこめて』を歌い始めた。

 

「真琴さん?」

 

「何だ?」

 

「何・・・この歌・・・変な感じがする・・・」

 

マッドローグの力が弱まると同時にレジーナは変身解除し、元の姿へと戻った。

それと同時に、真琴の両腕を封じていたコウモリ状エネルギー体が消滅した。

 

「はぁ、はぁ………ま、真琴・・・」

 

更に、真琴の歌が流れ出すと龍牙から先まで荒々しい感じが無くなり出す。

 

「龍牙!(まこぴーの歌に…はっ⁉︎)」

 

何かを思い付き、ジーニアスフォームの知識を絞り出して勝利の法則を導き出すため、ビルドの体が輝く。

 

「これなら、龍牙もスマッシュも救える!」

 

救える方法が見つかり、スマッシュを払いのける。

 

「勝利の法則は決まった!」

 

決め台詞を言い、ドライバーのレバーを操作する。

 

『ワンサイド!逆サイド!オールサイド!』

 

ビルドの60本のボトルが光りだし、右足にエネルギーが収束される。

 

『Ready go!』

 

音声が聞こえるとともに、ビルドのキックがスマッシュに向けて放たれる。

 

『ジーニアス フィニッシュ!』

 

ビルドのキックが決まり、スマッシュを吹き飛ばすとその先にはビルド(拓)と戦っていたクローズをも巻き込む。巻き込まれ爆発すると、ロストスマッシュは浄化され、プシュケーも元に戻った。すると、黒く染まったボトルがビルドに向かって飛んできた。

 

「これが、ロストボトル」

 

「ロストスマッシュから元のプシュケーを取り戻すために上城龍牙を犠牲にするとは・・・」

 

ビルドはロストボトルを手握りしめ答える。

 

「それは、どうかな」

 

ビルドがそう言うと爆発した所から炎を纏ってクローズが現れた。

 

「あ〜〜熱っ!あっつい!晴夜、熱いんですけど!」

 

「・・・なぜ、無事だ」

 

ビルド(拓)はクローズが無事なこと驚く。

 

「まこぴーの歌さ」

 

ビルドが何故クローズが無事なのかを答える。

 

「まこぴーの誰かに届けたいという想いの歌が龍牙の心に強く反応した。それで反応が弱くなったエボルトの遺伝子にジーニアスボトルの力でスマッシュと一緒に浄化し、龍牙の遺伝子をジーニアスとまこぴーの歌で中和させたんだ」

 

ちなみに、ジーニアスの力で浄化させたロストスマッシュをぶつけたのは、クローズに直接技をぶつけるよりもダメージが小さいと考えたからだという。

 

「ジーニアスボトルとキュアソードだからなし得た技か」

 

「真琴!俺はもう大丈夫だ!歌え!お前の何よりもかけがえのない歌を!」

 

(龍牙・・・ありがとう!)

 

クローズに言われ頷くと、真琴は歌を歌い続ける。

 

「胸が・・・チリチリする・・・何なのよ・・・心がざわつく・・・!」

 

『こころをこめて』を聞くレジーナの心が、ざわつき出す。

 

「アンタ達!あの歌を止めなさい!」

 

レジーナがイーラとマーモ達に歌を止めるように指示をする。

 

「させないよ!」

 

ハートがジコチューを殴って叫ぶ。

 

「私達の歌を!」

 

「ちゃんと聞いて下さい!」

 

更にダイヤモンドとロゼッタが攻撃を行う。

 

「うるせー!」

 

「耳障りなのよ!」

 

「大人しく聞け!」

 

「邪魔はさせない!」

 

『スクラップ フィニッシュ!』

『クラックアップ フィニッシュ!』

 

グリスとローグがドライバーを操作し、同時にライダーパンチを放つ。

 

「クッソ!」

 

「このまま邪魔されるなんて嫌よ!」

 

「そこで大人しくあいつの歌を聞いてろ!かずやん達はジコチューを頼む!」

 

「ええ!みんな!」

 

四人がジコチューの迎撃に向かう。

 

「止めて・・・!止めてよ!」

 

歌いながら段々と近づく真琴をミラクルドラゴングレイブで突こうとするが、真琴は片手でそれを抑えた。

 

「――昨日よりも もっと眩しい♪その笑顔にまた逢いたいから♪」

 

段々とプリキュアの姿に変わり、ソードの姿になった所で一番が終わった。そして今度は、二番が歌われる。

 

「二番あんのかよ!?」

 

歌い終わるとレジーナが、胸を抑えて苦しんでいた。

 

「何でこんなに・・・胸が熱いのよ・・・!」

 

だがすぐさま立ち上がり、ミラクルドラゴングレイブの先端をソードに向けてエネルギーを溜め出した。

 

「危険です!お逃げなさい!」

 

「ううん、あたし、逃げないよ!」

 

「ハート?」

 

「だってあたし、レジーナを信じてるから」

 

「そうね!」

「私も!」

「私もです!」

「俺もだ!」

 

エースはすぐに逃げる様に指示する。だが、ハート達は逃げないと答えた。

 

「あなた達・・・」

 

「エース、レジーナがどんな子なのかは、僕達よりも皆さんの方が良く知ってるはずだよ」

 

「うああああぁぁぁっ!」

 

レジーナが叫ぶと同時に、強力な光線が放たれた。

 

「「「「「レジーナ!」」」」」

 

ハート達がレジーナの名を呼んだその時、胸のハートマークが光り出し、光線をかき消した。

 

「宝石のキュアラビーズ⁉︎」

 

更に宝石が描かれたキュアラビーズが現れた。

 

「あれは・・・!」

 

「新しいラビーズか?」

 

危険を感じたビルド(拓)はハートとソードに攻撃するため、レバーを操作した。

 

『Ready go!』

 

そしてハート達に向かってライダーキックを放とうした。

だが、ビルドが前に出てハート達を守った。

 

「晴夜君!」

 

ビルドはビルド(拓)のライダーキックを片腕で必死に防御する。

 

「今だ!龍牙!」

 

「わかった!」

 

クローズがドライバーのレバーを操作し、ビルド(拓)に向かって走っていく。

 

「ハート達は今のうちに!」

 

「わかった!」

 

ハートがコミューンにそれをセットして円を刻むと、アイちゃんの力によって新たなアイテムのマジカルラブリーハープが現れた。

ハートがマジカルラブリーハープを爪弾くと、五人の背中から翼が生えた。

 

「この温かい光は・・・」

 

「どうなってるの?」

 

「まさかこれが・・・」

 

「ラブリーパッドの、真の力・・・?」

 

ラブリーパットの真の力により、ハート達はエンジェルモードへとなった。

 

「これは・・・」

 

ビルド(拓)がハート達がエンジェルモードとなって驚くと、ビルドとクローズはドライバーのレバーを回した。

 

『『Ready go!』』

『ジーニアスフィニッシュ!』

『ボルケニック フィニッシュ!』

 

二人によって放たれたライダーパンチがライダーキックをしたビルド(拓)を吹き飛ばした。

すると、ビルドの手にはビルド(拓)のドライバーから外れたラビットボトルが手にあり、金色へと姿を変えた。

 

「これは・・・」

 

「まさか・・・お前もハザードレベル7に!」

 

金色にラビットボトルが変わると、ハート達はジコチューに決めようとしていた。

 

「みんな!」

 

「「うん!」」

「「ええ!」」

 

「「「「「プリキュア!ロイヤルラブリーストレートフラッシュ!」」」」」

 

ハートがマジカルラブリーハープの弦を爪弾くと、空中で組み立てた陣形の中央から、ロイヤルラブリーストレートフラッシュを放たれた。

ストレインドゥームが命中し、ロイヤルラブリーストレートフラッシュが星屑のように拡散して降り注ぎ、舞い上がる金色の羽根の中でジコチューを浄化した。そしてプシュケーは持ち主の元に戻った。

 

その瞬間にビルドは金色に変わったラビットボトルを握りしめ、ビルド(拓)を殴る。

金色に纏ったビルドの拳がビルド(拓)を吹き飛ばした。

 

「晴夜・・・!」

 

「俺は、決めた!エボルトを倒し、キングジコチューを説得し、愛と平和の世界を守る!そのために桐ヶ谷拓人・・・アンタを超える!」

 

ビルドはエボルトを倒し、キングジコチューを説得するため、桐ヶ谷拓人を超えると宣言する。

 

「覚えてなさい!プリキュア!仮面ライダー!」

 

「アイツ、どうしたんだ?」

 

「さあ?」

 

「(強くなったな・・・)いいだろう、見せてみろ!」

 

レジーナが引き上げると同時に、ダイヤによって凍らされ、どうにか氷から抜け出して様子を見ていたイーラとマーモも拓人と一緒に引き上げた。

 

 

その後イベントは無事に行われ、大盛況となった。

 

「ゴメンねマナ、晴夜」

 

「えっ?」

 

「どうしたんだよ?」

 

「私の歌、レジーナに届かなかった」

 

レジーナに歌が届かなかったと謝る。

 

「いいえ、真琴の歌を聞いたレジーナは震えていました。少なくとも、わたくしにはそう見えました」

 

龍牙が真琴のインカムを渡す。

 

「最高の歌だったぜ!真琴!」

 

持っていたインカムを真琴に渡すと、真琴は龍牙に抱きつく。

 

「ありがとう!」

 

「お、おお・・・!」

 

その様子を見て、幻冬が二人に尋ねる。

 

「あの・・・もしかして二人は・・・」

 

「ベストマッチですか?」

 

ありすがベストマッチだと言うと、真琴と龍牙が離れる。

 

「な、何がベストマッチだよ!」

 

「以外とそうかもよ」

 

チュッっと龍牙の頬を真琴がキスして、龍牙がその場で停止する。

 

「・・・えっ?」

 

「あああ!テメェ一人で何まこぴーから唇貰ってんだよ!心火を燃やしてぶっ飛ばす!」

 

真琴の唇を奪われた。まこぴーファンの和也が悔しがるように龍牙を叩く。その様子をみんなが笑いながら見ていた。

すると、亜久里がわざと咳き込む。

 

「レジーナには、確かに愛する心があるのかもしれません」

 

「そうだよ。きっと、そうに決まってるよ。今のまこぴーと龍牙君のように」

 

「そうじゃなきゃ、レジーナはきっと何も感じなかっただろうさ」

 

レジーナは真琴の歌で心を震わせていた、そこに希望を感じて沈む夕日を見る晴夜達であった。

 

――だが、これからの龍牙と真琴の展開がどうなるのかが、楽しみでも有る。

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第48話 夢を守るため、ゼロ度の約束!

 

 




おまけ

「な、何がベストマッチだよ!」

「以外とそうかもよ」

チュッっと龍牙の頬を真琴がキスして、龍牙がその場で停止する――

ドゥーン…

DB「…自分が、何をしたのか、分かっとんのか・・・」

真琴「・・・」

DB「分かっとんのかぁぁぁぁぁぁ!!」ドドドドド!

真琴「・・・」

DB「…カツミ丼食えよ・・・」

真琴「・・・」

DB「カツミ丼食えよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ドドドドド!!

Cross−Z × Sword

作:ダビィ


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