幻冬「仮面ライダーローグこと 柴崎幻冬 は仲間達と共に、誕生日を知らないキュアエースこと 円亜久里 の為に誕生日を祝った!」
あぐり「そして幻冬君は晴夜から貰った強化アイテムによって、プライムローグに変身しました!」
晴夜「そして仮面ライダービルドことてぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜 とその仲間達はどんどん強くなっていき、エボルトとキングジコチューとの最終決戦も近づいてきました。
これからどうなるのかわからない第50話!勝利の法則は―――」
龍牙「負ける気がしねぇ!」
和也「ぶっ潰す!」
幻冬「犠牲となれ!」
あぐり「ばらっばらじゃないですか!?言ってる意味も全然わかりませんわ!!」
龍・和・幻『えっ』
晴夜「あ〜もう!勝利の法則がめちゃくちゃだ!!」
トランプ王国でキングジコチューの仲間であった、晴夜の父:拓人。
だが、スパイであった事をエボルトに気づかれていた。
「エボルト・・・気づいていたのか?」
「当たり前だろ〜、人間が俺を欺けると思ったのか〜?」
気づかれていたのは予想外だと拓人は感じていた。
「さぁ、そのボトルとカードを渡せ」
拓人はしまい込んであるボトルとカードを強く握る。
「これは、お前に渡すわけには、いかん」
「だろうな、それを渡すのはお前の息子だろ。仕方ないな〜」
『エボルドライバー!』
エボルドライバーを装着し、エボルボトルを取り出してドライバーに差し込む。
『コブラ! ライダーシステム! エボリューション!』
エボルトがドライバーのレバーを操作すると、総一郎の周囲からEVライドビルダーが出現し、異様なオーラを纏ったアーマーが形成された。
『Are you ready?』
「変身!」
変身と叫ぶと、アーマーがエボルトの体に装着された。
『エボルコブラ!フッハッハッハッハッハッハ!』
拓人はボトルを取り出し、既に腰に装着したビルドドライバーを差し込む。
『忍者!コミック!』
『Are you ready?』
「変身」
『忍びのエンターティナー!ニンニンコミック!イェーイ!』
拓人のビルドドライバーからランナーが出現し、それが拓人の体と重なりニンニンコミックフォームへと変身した。
「いくら貴様がベストオブビルドでも晴夜のジーニアスと比べれば、何の問題もない」
「そうかな」
そう言うと四コマ忍法刀のトリガーを押す。
『隠れみの術!』
周囲から煙幕が現れる。
「おい、何やってる逃げられるぞ」
「ちっ!逃すか!」
エボルが煙幕の中へスチームガンを放つ。
『分身の術!』
すると煙幕の中から分身したビルド(拓)が現れ、エボルに攻撃を仕掛ける。
「逃げても無駄だから、俺に勝負を挑むとは」
エボルがドライバーのレバーを操作し、エボルの足にエネルギーが収束され、出現したフィールドに分身したビルド(拓)が吸い込まれていく。
『Ready go!』
『エボルテックフィニッシュ!チャオ!』
エボルの出現させたフィールドの中で分身したビルド(拓)全てに回転キックを繰り出す。
エボルの回転キックを受けたビルドは全て倒れてしまった。
「やはり、無駄の足掻きだったな」
『ドローン!』
「何⁉︎」
すると分身したビルド(拓)が全て消えた。
「偽物だと・・・!」
「やってくれたな・・・」
隠れみの術と分身の術を利用してうまく逃げることに成功した拓人はパンドラボックスを置かれていた部屋と到着する。
「・・・パンドラボックス」
「それを持ってどこに行くの?」
「っ!レジーナ・・・」
すると拓人の背後からレジーナが現れた。
「パパを裏切るの?晴夜のパパ」
「いや、私は裏切るのではなく君のパパを救ってあげたいんだ」
「パパを救う?何を言ってるのかわからないわ」
レジーナがドラゴングレイブを肩に置く。
「ねぇ、アンタ。晴夜のことどう思ってるの?」
「・・・私は、晴夜のことはすまないと思っている」
拓人は晴夜のことはすまないと呟き出す。
「私の目的のために、私はあの子を利用した。父親として、最低なことをした・・・」
「ふぅ〜ん、まあいいわ。見逃してあげる」
「えっ?」
「これくれたお礼よ。ありがたく思ってね」
エボルドライバーを見せ、これをくれたお礼だと言う。
「すまない・・・あと、私からお礼を言わせてくれ」
「お礼?」
「晴夜と友達になってくれてありがとう」
そして、拓人はパンドラボックスと黒いパネルを持ってトランプ王国を脱出していった。
その頃、人間界の晴夜の部屋の地下室で、晴夜はハザードトリガーについてもう一度調べていた。
『この、ハザードトリガーをビルドドライバーに装着し変身するすれば、変身者のハザードレベルは一気に上昇する。但し、これを長時間使うと、脳が刺激に耐えられなくなる・・・その瞬間見えるものすべてを破壊するだろ』
拓人のハザードトリガーのビデオ映像を何度も見返し、映像を一時停止させる。
「やっぱり、ハザードトリガーに関することはこれだけしかないか・・・」
この間の戦いで拓人にハザードトリガーを攻撃された時、何故、急に動けなくなったのか気になっていた。
「ハザードトリガー・・・オーバーフロー状態になれば暴走する禁断のアイテム、停止装置はないはず・・・でも、なんであの時・・・」
あの時、拓人の四コマ忍法刀がトリガーに直撃した時、急に体中の電流が流れ動けなくなった。故障かと最初は思ったが特に異常はなかった。
そのまま、晴夜は椅子から立ち上がると地下室の扉を開け、地下室から出て行き家のリビングへと向かった。
「お、晴夜やっと出てきたか?」
リビングには先に朝食を食べていた龍牙がいた。
「あぁ、ちょっと調べごとな。おじいちゃんとおばあちゃんは?」
「なんかの会でしばらく出掛けるからよろしくってよ」
龍牙がそう言うと冷蔵庫を開けてコップにお茶を入れる。
「なぁ、俺とお前のボトルが変わった理由わかったか?」
龍牙が銀色に変わったドラゴンボトルを見せる。
「さぁな、それに関しては父さんの研究にもなかったから俺にもわからない」
晴夜も金色に変わったラビットボトルを取り出す。
「けど・・・」
「けど、なんだよ?」
「父さんは、このボトルの変化を見て何かを知っているような感じがした。それを研究データに入れなかったのは、知られるのを防ぐためなのかもしれない・・・」
「それって、エボルトとかに知られたらまずいってことなのか?」
「バカっぽく言えば、そういうことだ」
晴夜はそう言ってお茶を口に入れる。
「そうか・・・って、なんでバカって言うんだよ!」
「反応が遅いんだよ」
龍牙が突っ込みを入れると晴夜のビルドフォンから着信音が鳴り響く。晴夜が画面を見ると『非通知』となっていた。怪しいと思ったが、晴夜はその電話に出た。
「はい・・・えっ⁉︎」
「どうした?」
龍牙が聞くと、晴夜はしばらく黙り込み電話の話を聞き続ける。電話が終わるとビルドフォンを耳から離し下ろす。
「ちょっと出てくる・・・」
「お、おい!どこに行くんだよ!」
晴夜は上着を着てリビングを出て行くと、急いで玄関の方へと向かい外へ飛び出した。
「晴夜!待てよ!」
龍牙も外に出て、晴夜の後を追いかける。
その頃、ぶたのしっぽ亭の外で水やりをしていたマナ。
「ごめんね、まこぴーにも手伝って貰って」
「いいわよ。私も花の水やり好きだし」
今日は仕事がオフで、朝からマナの家に真琴が遊びに来ていたため、二人で店の花に水を与えていた。
「ねぇまこぴー、あれから龍牙君とは進展あった?」
「えっ⁉︎な、何よ急に!」
龍牙の事を聞かれた真琴が、顔を赤くして動揺し出す。
「だって、みんなの前で龍牙にキッスしたじゃん!」
「あ、あれは・・・ん?」
「ん?どうしたのまこぴー?」
マナは真琴と同じ方を向くと、そこに急いで何処かへ向かって走っていた晴夜の姿を見る。
「晴夜君?」
「どこに行くのかしら?」
晴夜がどこに行くのかと二人が思うと、晴夜を追っていた龍牙も姿を現わす。
「龍牙!」
真琴が龍牙に声をかけると、その声が聞こえた龍牙がマナと真琴の方を向く。
「お、おう!」
「晴夜君どこに行くの?」
「わかんねえよ。電話がかかってきて切れたらすぐに飛び出していったんだよ」
「その電話の相手に行ったのかな?」
真琴が晴夜がその電話の相手に会い行ったのではないかと推測する。
「相手って誰だよ?」
「もしかして、彼女とか?」
「か、彼女⁉︎」
「どうしたんだよ?急に・・・」
「・・・ううん、何でもない。それより晴夜君を追おう!」
マナも急いで晴夜の後を追いかける。
「なんだ急に?」
「マナったら、冗談半分で言ったのに、私達も行くよ」
龍牙と真琴もマナの後を追いかけて走り出す。
「お、おう・・・でも、マナは何であんなに急ぐんだ?」
「・・・アンタって、本当に鈍いわね」
「えっ?」
真琴が呟くが、龍牙は真琴の言葉の意味がわからなかった。
その頃、一人走っていた晴夜が目的地と思われる場所へと到着した。
その場所は大貝町の景色が一望出来る公園だった。
「ここか・・・」
「晴夜君ーー!」
自分を呼ぶ声が聞こえ振り向くとマナが慌てて現れてきた。
「マナ・・・どうしたの急に」
「晴夜君、彼女に会いにここに来たんでしょう?」
「はぁ?違うよ」
「じゃあ、なんで一人でこんな所にきたシャル?」
「話があるって言われてね」
「話?」
晴夜が木の方を向くと木の陰から誰かが出てきた。それを見てマナは目を大きくして驚く。
「晴夜君のお父さん・・・」
「はじめましてだね。キュアハート、相田マナ。晴夜と巧の父、桐ヶ谷拓人だ」
「父さん、何でこんな所に俺を呼んだんだ?」
晴夜がここに呼んだ理由を聞く。すると、拓人は後ろからラビットとドラゴン以外全てボトルを装填したパンドラボックスを見せる。
「パンドラボックス・・・」
「なんで、これがここに?」
「私がエボルトから盗み出した」
「「えっ⁉︎」」
二人は仲間であるはずの拓人が何故パンドラボックスを盗んでいるのか状況が飲み込めなかった。
すると、後ろから龍牙と真琴も合流した。
「・・・博士なんでここに?」
「・・・まさか、晴夜を倒すために」
「君達も来たか、晴夜だけだったがまあいい・・・」
龍牙と真琴が来て、拓人がここに来た本題を話そうとする。
「私がエボルトとジコチュー達と手を組んだのは、中から彼らの情報を入手し、トランプ王国を救う道を見つけるためだ」
「えっ?それって・・・」
「悪かったな、お前と巧を利用して」
今まで都合のいいように利用していた事を晴夜に謝る。
「待ってよ。話が全然見えねぇんだけど・・・」
「つまり、博士は晴夜を裏切ったふりして、本当は裏切ってないってことよ」
「マジかよ」
拓人は本当は味方だと知って驚くと晴夜は一人下を向いて口を開く。
「・・・信じられるかよ。4年もの間、俺と兄さんにも会わず、多くの人が傷ついて、今さら、そんなことが信じられるかよ!」
「すまない・・・全てはトランプ王国の人々を救い、人間界を守るためだった」
「そのために、エボルトの側にずっといたのか。だったらもっと早く防ぐことが出来たはずだ!」
――晴夜の通りだ。エボルト達の近くにいたのなら、彼らを止める手段があった筈だ、と龍牙達は思った。
晴夜の怒りと、その事実を聞いた拓人は目を瞑ると、静かに自身の目的を語る。
「・・・1年前、トランプ王国の惨劇で多くの人がジコチューにされ、命を落としたものもいた。その時から私には、必ずあの世界を救済しなければならかった。
方法は一つ。物理法則を超えた現象、『新世界』だ」
「新世界?前にも言ってたけど、その新世界って?」
晴夜が拓人が理想としている新世界について聞くと、拓人は黒いパネルを取り出す。
「黒いパネル・・・ロストボトル」
「このパネルはロストボトルが10本揃えばワームホールを形成し、ワープすることができる」
「ワ、ワープ!」
「エボルトの狙いは、このパネルの力でワープ能力を手に入れ、異世界中のあらゆる惑星にワープし、自らの力を上げることだ。
エボルトは一万年もの間封印されていた。それがワープ能力を手に入れば、一万年前以上の力を手に入れられると考えていた」
「じゃあ、10本揃えさせなければ・・・」
ロストボトルが無ければ、エボルトが更なる力を得ることは無い。晴夜はそう考えたが…
「いや、ダメだ!」
「ダメって、なんでですか?」
「それは・・・晴夜!ぐぅ!」
真琴の問いに答えようとしたその時、いきなり晴夜に何か飛んでくるのに気づいた拓人が晴夜を庇った。
「父さん・・・!」
飛んできた方向を見ると、それを見て全員が驚く。
「・・・エボルト」
攻撃してきたのは、フェイズ1のエボルだった。
「1年もの間、仲良くやってきたのに残念だよ。先生」
「なぜ・・・ここがわかった」
「そのパネルに発信機を仕込んでいたんだよ」
晴夜が黒いパネルを見ると、確かに発信機が装着されていた。
「てめぇ、よくも博士を!」
「許さない!」
龍牙とマナ、真琴がドライバーとコミューンを取り出す。
『ボトルバーン!クローズマグマ!』
三人はマグマナックルとラビーズをセットする。
『Are you ready?』
「変身!」
「「プリキュア!ラブリンク!」」
マグマライドビルダーと光に身体が包まれ、二人はクローズマグマ、キュアハート、キュアソードへと姿を変える。
『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』
クローズとソードの二人がエボルトから拓人を出来るだけ離そうと攻撃する。
「父さん!」
晴夜が拓人に近づき、起き上がらせようとする。
「晴夜・・・すまなかった。お前をまた巻き込んでしまったな」
「またって・・・なんだよ」
「お前は・・1年前のトランプ王国の惨劇の時、トランプ王国に来ていたんだ・・・」
「えっ⁉︎」
「晴夜君が、トランプ王国にいた…」
晴夜があの悲劇の中にいたと聞き、二人は驚く。
「あんな・・・惨劇を見たお前を・・この戦いに巻き込んでしまった。すまない」
「父さん、俺そんなこと覚えてないよ・・・」
晴夜は目が潤いながら覚えてないと話す。
「そうか・・・それなら、それでいい」
拓人が笑って言うと腕を伸ばして晴夜の頭を触る。
「晴夜、また背、伸びたか?」
「伸びたよ・・・」
「そうか・・・」
それを聞いた拓人が嬉しそうにしながら、晴夜の頭から腕を下ろす。
「父さん・・・父さん!」
「晴夜君・・・」
晴夜が必死に拓人の肩を揺するが、拓人からは何も反応がなかった。
「ハート、父さんを頼む・・・」
ハートに父親を託し、晴夜はビルドドライバーを腰に装着する。
「オラァ!」
クローズの拳がエボルに決まる。
「おぉ〜、まさかここまで強くなっているとは嬉しいね」
エボルはクローズが強くなっている事を嬉しがる様な口調で語る。
「エボルトーーー!!」
すると晴夜の怒りが湧き上がるような叫びが聞こえ、エボルが晴夜の方に振り向く。
「よくも、父さんを・・・父さんの仇は俺が打つ!」
晴夜が今までにない程の怒りでジーニアスボトルを取り出し、ジーニアスを起動させる。
「変身・・・!えっ⁉︎」
ジーニアスを起動させようと、ボトルの起動スイッチを押すがジーニアスから何も反応がない。
「なんで、どうしてだ!」
「どうしたの?」
「わからない、ジーニアスになれない!」
『えっ⁉︎』
晴夜がジーニアスになれないと言い、全員驚く。今まで普通使っていたジーニアスがなぜ今になって起動しなかったのか、晴夜にはわからなかった。
「勝負あったな!はぁ!」
エボルが光弾を晴夜に向けて放つ。
「危ねえ!」
クローズが前に出てエボルの光弾を受け止める。
「くぅ!」
「龍牙!」
「みんな、一旦引くわよ!」
ソードがマジカルラブリーパットを取り出し、ラビーズをセットする。
「ソードハリケーン!」
無数の光剣を竜巻に載せて周囲を隠し、エボルの動きを封じた。
「くぅ、余計な事を!」
エボルが動けない隙にクローズが拓人を担ぎ、ハートはパンドラボックスを持ち上げる。
クローズはさらに黒いパネルを拾う。
「よし!」
「させるか!」
スチームガンをソードハリケーンの隙間から放ち、クローズから黒いパネルを落とさせる。
「やべえ!」
「急いで、龍牙!」
「わかった!」
「晴夜君!」
四人はエボルから無事に逃げる事が出来、パンドラボックスも取り返す事は出来た。
ソードハリケーンの効果がなくなると四人の姿が消えていた。
「くぅ!あいつら・・・」
悔しがるとエボルは落ちた黒いパネルを拾う。
「まぁいい、これさえ取り戻せればな」
エボルは黒いパネルを持ち、姿を消した。
エボルから逃げきった晴夜達は拓人を四葉病院へと連れていった。しばらくして六花にありす、和也達も駆けつける。
「マナ!まこぴー!龍牙君!」
「皆さん!ご無事ですか!」
「うん、なんとかね。でも・・・」
マナが見上げると『手術中』と点灯していた。
「そんなに酷いんですか?」
「ええ、晴夜を庇ってエボルトの攻撃を生身で受けたから」
「それで、晴夜どうした?」
「一人で行きたいところからあるからって言って一人でどこか行っちまった」
「あいつ、自分の親父さんが危ねえって時に・・・」
「晴夜君だって、混乱してるの、今まで戦ってたお父さんが本当は味方だって・・・」
――それとみんなには話してないが、晴夜がトランプ王国の惨劇の中にいたということを思い出す。だが、晴夜はそんな記憶を持っていないと言う。マナには、それがよくわからなかった。
その頃、晴夜が大貝町からかなり離れた町へとやってきて、『東都物理化学研究所』と書かれていた研究所へとやってきた。
ここは、4年前までいた父:拓人、去年から兄:巧もいた研究所だった。
晴夜は、4年前に事故があった父親のパンドラボックスの研究室に向かった。今は『立ち入り禁止』とされていた。
「ここに、来るのも久しぶりだな」
研究室を見て懐かしく感じる。懐かしさに浸ると晴夜はジーニアスボトルを取り出す。
(なんで、ジーニアスが起動しなかったんだ・・・俺の何が悪かったんだ)
どうして起動しなかったのかと思いながら、晴夜はジーニアスボトルを握る。すると、ビルドフォンからの着信音が聞こえ、晴夜が電話に出る。
「一体、何の用だ!」
『そういきり立つな』
電話の相手はエボルトだった。
『お前が持つロストボトルを寄越せ』
「渡すと思うか・・・お前は絶対に許さない!」
『ジーニアスが使えないくせによく言うな〜』
ジーニアスが何故か今になって使えない事を言われ、何も言い返せなかった。
『明日の早朝には持ってこい。来なければ今度はお前の大事な仲間が消えるぞ。チャオ〜』
エボルトからの電話が切れた。電話が切れた瞬間、晴夜は悔しさのあまり、ビルドフォンを地面に投げつける。
――その瞬間、晴夜の胸ポケットから何が落ちた。
それは、あの時拓人が持っていた写真で、手術が始まる前に渡されたものである。
その写真は4年前、ここで撮った父親と一緒に撮った写真だった。
「これ・・・は⁉︎」
晴夜が頭が抑えると何かの記憶を呼び起こされる。
――それは4年前の、10歳の頃の記憶だった。
『父さん!今どんな研究してるの?』
『う〜ん、異世界があるとかないのか?』
『なにそれ、ファンタジーみたいで面白そう!』
『じゃあ、もしそこから敵が攻めてきたら、父さんと一緒に戦ってくれるか?」
『う〜ん・・・いいよ!』
この時、くせで髪をかきながら笑顔で一緒に戦うと自分で言ったことを思い出す。
「最悪だ・・・こんな時に思い出すなんて・・・ライダーシステムは怒りや憎しみなんかじゃあ強くなれない。そうだろ、父さん・・・」
――晴夜は、自分が何故あのジーニアスが使えなかったのか理由がわかった。
あの時の俺は、怒りに身を任せていた。そのせいでジーニアスが使えなかったのだ。
しばらくして晴夜は、研究所から病院へと戻った。
晴夜は『桐ヶ谷拓人』の名前が貼られた病室へと入る。
「父さん・・・」
そこには、ベットで眠ている拓人の姿があった。医師の話では手術は成功したと言われたが意識が戻るのかわからないと。
「父さん、約束を守るよ。絶対に」
晴夜は病室を後にしようとする。
「待った!」
いきなり和也が叫ぶと、マナ達が現れた。
「みんな、なんで・・・」
「なんで、じゃねぇよ!お前がジーニアスになれなくて落ち込んでるんじゃねえかとおもってよ」
「それに、お父さんのことも」
晴夜のことを心配してみんな来てくれた。
「大丈夫だよ・・・もう覚悟はできてる」
晴夜の顔つきが今までと違うことに気づく。
「よし〜!まずは・・・!」
晴夜達はソリティアへと場所を変える。
「で、なんでソリティアなんだ?」
「腹ごしらえ必要だろ」
「よ〜し、かずやん特製スペシャルパスタの完成だ」
「お待ちどう様です!」
そして、幻冬が和也の指導で作ったパスタをみんなが口にする。
『うっ⁉︎』
パスタを一口入れると、龍牙以外急に噎せる。
「いやいや、そうゆうのいいから」
「何ですか!この味は!」
「ちょっと、食べてみて!」
「えっ⁉︎そんな不味いはずは・・・」
みんなワザとらしいと思ったが、和也もパスタを口にする。
「む⁉︎」
和也もパスタを口にした瞬間、噎せ始める。
「おい、幻冬!なんでこんな味になるんだ!」
「レシピがないからこうなるんですよ!」
「そうゆうのは目で見て覚えるんだよ!」
「そんな強引な・・・」
「はぁ〜、しゃねえ。みんな待っててくれ、直ぐ新しいの作るから」
和也がもう一度パスタを作るために、台所へと向かう。
「同じ材料で同じ方法でやれば、同じ味になるんだけどな」
和也が呟くと晴夜は和也の言葉に何か閃く。
「同じ味・・・同じ材料・・そうか!」
「どうしたの?」
「む?何でもないよ」
晴夜は閃いたことを口にせず誤魔化す。
それから夜になり、晴夜は地下室へと戻った晴夜はハザードトリガーを見る。
「これと、エボルトリガーは同じ形状・・・なら、構造も同じであるはず。
トリガーの起動を止めれば奴の動きが止まるはずだ・・・」
ハザードトリガーを見てエボルトのエボルトリガーと同じだと推測する。
「まさか・・・父さんはこのことを伝えるために・・・」
あの時、拓人がハザードトリガーを攻撃したのはこの弱点を教えるためだと気づく。
晴夜が椅子から立ち上がり、机に置いてあった二つのビルドドライバーを見つめる。
一つはこれまで使っていたビルドドライバー。
もう一つは父:拓人が使っていたビルドドライバー。
それらを見ていた晴夜は父親のビルドドライバーを掴む。
「父さん、力を貸して」
そう言うと晴夜は、父親のビルドドライバーを見つめる。
翌日、工場跡地にマシンビルダーを止め、晴夜はエボルトとの取り引きの場所へと到着する。
「持ってきたか?」
そこには既に完全体のエボルトがいた。晴夜は持っていたロストボトルをエボルトに見せる。
「さあ、そいつを渡せ!」
「お前には渡さない!」
晴夜はロストボトルをしまい込む。
「そう言うと思ったよ。準備万端だろ」
晴夜は拓人のビルドドライバーを腰に装着した。
「お前は俺が倒す」
「俺たちに内緒で何、楽しいことしようとしてるんだ!」
声が聞こえ振り向くとそこには龍牙、和也、幻冬の三人がいた。
「お前ら何で・・・」
何故この場所がわかったのか驚くと龍牙が晴夜にパットを見せる。
「発信機・・・」
「ありすに借りたんだよ!お前、一人でエボルトを倒すなんてカッコつけさせねえよ!」
「余計な気使わせやがって、俺たちは仲間だろ」
「お父さんのことなら、マナさん達がいるから大丈夫ですよ。
・・・あっ、晴夜さんのビルドドライバーまた借りますよ」
幻冬が置いてきた晴夜のビルドドライバーを見せる。
「みんな・・・」
「ハッハッハッハッー!物好きだね〜そんなに死にたいのか?」
「勘違いするんじゃねえぞ!俺達は死ぬために来たんじゃねえ!てめぇを倒して、生きるために来たんだ!」
「右に同じく!」
「左だけどな・・・」
和也に突っ込まれると幻冬は和也の方へと移動する。
「どこ見てんだよ」
「わざとです」
失敗したことをワザだと誤魔化す。
「バカバカだ・・・へへ〜ん!最高だな〜♪」
髪をかきながら笑顔で答えると三人も笑顔で頷く。
そのまま四人はそれぞれの変身アイテムを取り出す。
『グレート!オールイェイ!ジーニアス!』
『ボトルバーン!クローズマグマ!』
『ボトルキーン!グリスブリザード!』
『プライムローグ!』
四人は変身アイテムをドライバーに差し込み、レバーを何度も回す。
『イェイ!イエイ!イェイ!イエイ!』
未来都市を模した様な巨大なステージ型の特殊加工設備『プラントライドビルダーGN』、
ナックルに形状が似たオレンジの坩堝型の特殊取鍋『マグマライドビルダー』、
同じくナックルに形状が似たブルーの坩堝型の特殊凍結装置『アイスライドビルダー』、
金色に輝く線――特殊加工筒『プライムライドビルダー』にワニの顎が下から出現。
それぞれ四人の準備完了し、音声が流れる。
『『『『Are you ready?』』』』
「変身!」
「「「変身!」」」
『完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!』
『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』
『激凍心火!グリスブリザード!ガキガキガキガキガキーン!』
『大義晩成!プライムローグ!ドリャドリャドリャドリャ!ドリャー!』
「はぁ!」
四人の変身が完了した瞬間、エボルから衝撃波が放たれたが、四人の体が光り、衝撃波を無効にさせた。
「かかってこい!」
「「「「うおぉぉぉぉぉ!」」」」
四人がエボルに向かって突進していく、最初にグリスがロボットアームで先制攻撃を仕掛ける。
「甘い!」
エボルはグリスの攻撃を避けると、次の瞬間、ビルド達三人が同時にエボルトに攻撃を仕掛ける。四人掛りでパンチやキックを繰り出し、途切れることのない攻撃をエボルに続ける。
だが、エボルは防御しながら、四人を離そうする。
それに対してビルドは、腕にトゲのエネルギーを纏ってパンチしたり、電撃を纏わせたキックを切り出すが容易に防がれてしまう。
更にエボルがスチームガンで攻撃しようとしてきたクローズに反撃し、スチームガンの砲撃が直撃し、後ろにいたビルドも巻き込んでしまった。
次にグリスとローグがエボルに攻撃を仕掛ける。
「強化アイテムでさらに強くなったな!」
エボルがつぶやきながらグリスとローグのパンチを受け止める。
そのままエボルは二人を放り投げる。だが、その隙にビルドとクローズが同時に攻撃する。
「必ず、アンタを倒す!愛と平和を守るために!」
「やれるもんならやってみろ!」
そう言いながら、ビルドとエボルは拳をぶつける。
エボルとの戦いが続く中、エボルはどんどんスピードが上がっていき、四人の仮面ライダーを翻弄していた。
「どんどん、スピードが上がってる・・・」
「まだ、全てを出していないのか・・・」
「当然だ、人間如きに本気なるわけ無いだろ〜」
後ろを向きでスチームガンをローグに向けて放つ。
「幻冬!ふざけがって!」
「お前達が何のために戦うか、誰のために戦うかなんか関係ない!」
エボルが光弾をグリスに向けて放つ。
「いくら束になってかかって来ようが俺には勝てない・・・」
後ろからビルドとクローズが攻撃しようとする。
「人間は無力だ!」
エボルがドライバーのレバーを握り、回し出した。
『Ready go!』
『ブラックホール フィニッシュ!チャオ!』
黒く染まったカウンターキックが決まり、ビルドとクローズを吹っ飛ばした。
四人は工場の外まで吹っ飛ばされた。
「どうした。もう終わりか〜?」
「確かに、俺達人間は一人では、無力だ・・・
けど、一人では無理なことでも多くの仲間と一緒に立ち向かう時、俺たちは一人の時よりも可能性が広がり、敗北は勝利と変わる!」
ビルドが言うのと同時に四人の周囲が虹色に輝く数式に囲まれ、ビルドの60ものボトルが光りだし、勝利へと導く法則が導き出されようとしていた。
「勝利の法則は決まった!」
ビルドが決め台詞を叫ぶとグリスとローグがエボルに向かっていき拳を繰り出す。
「無駄なことを」
エボルは二人の拳を掴む。
だが、二人はエボルの腕を利用し、背後へと回りエボルの腕を掴み拘束した。
「龍牙!今だ!」
「わかった!」
『ボトルバーン!』
「負ける気がしねぇー!」
マグマナックルを外しもう一度ボトルを差し込み、エボルにナックルを当て続ける。だが、エボルに対してダメージがなかった。
「そんな状態で効くわけないだろ〜」
エボルが言うとグリスとローグがドライバーのレバーを操作する。
『グレイシャル アタック!』
『プライムスクラップブレイク!』
グリスとローグもライダーパンチを繰り出した。しかしエボルに攻撃は効いている様子は無い。
「いくらやっても無駄だ」
「なら・・・龍牙!」
グリスがドライバーからブリザードナックルを外し、クローズに渡す。
クローズはそのままナックルにボトルを差し込む。
『ボトルキーン!』
「力がみなぎる!俺のマグマがほとばしる!もう、誰にも止められねぇ!」
クローズの決め台詞を叫ぶとともに、二つのナックルをぶつけ合せる。
『ボルケニック ナックル!アチャー!』
『グレイシャル ナックル!バリーン!』
マグマとブリザードを纏ったナックルがエボルのエボルトリガーに命中し、エボルは二つのナックルに押し出された。
すると、トリガーから電流が流れ、エボルがフェイズ4から最初のフェイズ1へと姿が変わる。
「何、どういうことだ⁉︎体が動かん!」
トリガーが止まったことで、エボルの動きも止まった。
「晴夜!」
クローズが叫ぶとともにビルドがレバーを回しながら高く飛躍した。
『ワンサイド!逆サイド!オール サイド!』
『Ready go!』
「はぁ〜!」
『ジーニアスフィニッシュ!』
後ろのボトルから放たれた虹色のエネルギーが加速となりビルドのライダーキックを放ち、エボルを吹き飛ばした。
「ぐわぁぁぁぁぁーーー!」
ジーニアスフィニッシュを受けたエボルはそのまま勢いよく倒れこむと、ビルドも地面に着地した。
「やるじゃねえか〜、俺をここまでやるとは・・・だが・・・ぐわぁぁぁぁぁー!」
何かを言いかけると叫びとともにエボルの体が爆発し、煙が晴れ見えてくるとエボルの姿はなかった。
四人はボトルを外し変身を解除し、集まってエボルトの跡を見る。
「勝ったのか・・・」
本当にエボルトに勝ったのか聞く。
「やったんですよね・・・」
皆は周りを見渡すが、エボルトはどこにも姿はなかった。
「しゃあーー!」
「よっしゃー!勝ったぞー!」
「やったー!」
晴夜達はこれまでの強敵と思われたエボルトの勝利に喜ぶ。
晴夜は拓人のビルドドライバーを見つめる。
「やったよ・・・ありがとう、父さん」
父に礼を言うとビルドフォンから着信音が鳴り出し、電話に出る。
「マナ、どうした?えっ⁉︎」
マナから電話をもらい。しばらくして、晴夜達は四葉病院へと到着した。
「みんな!」
「みんな、エボルトは?」
「勝ったぜ!」
「エボルトに勝ったのですか?」
「はい、なんとか・・・」
「皆さん、すごいですわ!」
「やったわね。龍牙!」
「おお!」
「それで、父さんは・・・」
「早く入って、お父さんが待ってるよ」
晴夜は拓人の病室に入る。後ろにはマナもいた。
「・・・父さん」
ベットで眠ていた拓人が意識を取り戻していた。
「晴夜・・・」
拓人は晴夜の頭を撫でる。
「また、背伸びたか・・・」
「伸びてないよ・・・」
「そうか、もう直ぐ超えられるな」
「・・・まだだよ。父さん・・・お帰りなさい」
涙を出しながら晴夜は、父親の意識を取り戻し、再開できたことを嬉しく思い、涙を流す。
「よかったね。晴夜君」
その様子を病室の外から見ていた龍牙達も良かったと感じていた。
その頃、トランプ王国の研究室の部屋にはなんと、晴夜達にやられた筈のエボルがいた。
「奴等、よくもやってくれたな。だが次は・・・」
「残念だが、次はない」
「何⁉︎ぐわぁ!」
ベールがエボルの体を貫通させ、しばらくして何かを取り出した。
出てきたのは2本のロストボトル――『ハンマーロストボトル』と『スパナロストボトル』だった。
「ベール・・・貴様・・・!」
「このボトルを10本揃えて、あの黒いパネルに差せばワームホールが出来るらしいな」
「俺の計画を奪うつもりか・・・」
「当たり前だ。俺はジコチューだからな、じゃあな〜エボルト」
ベールが黒いエネルギー波をエボルに放つ。
既に晴夜達にやられてエボルはかなり消耗していたため、ベールの攻撃は致命的だった。
「ベールゥゥゥゥーーー!」
ベールのエネルギー波が消えるとそこには既にエボルの姿はなく、代わりにエボルドライバーが地面に落ちていた。
「お前の計画は俺が引き継いでやるよ」
エボルドライバーを拾い上げるとそう呟き、ベールは後ろへと放り投げるのだった…
次回!Re.ドキドキ&サイエンス!
第51話 新たなるメモリー?涙の授業参観
おまけ
――人間界で発見されたパンドラボックスが引き起こした、
龍牙『これ食ってもいいかな?』つ(幻冬くんのスパゲティ)の惨劇から1年。
我が国は――
トニーオ「娼婦風スパゲティ!」
ビッキー「ご飯&ご飯!!」
吉良ココア「サンドイッチ!」
ジョー柱「鮭大根」
ギンガ・ブレイブ・ホイップ「スイーツ!」
(OMO)・(OWO)・(^U^)「カラーミソ!」
師匠「ハンバーーーーーーーーーーグッ!!」
デク「カツ丼!」ドドドドド!
エターナル克己「かつみ丼!」ドドドドド!
海賊王になる男「肉ゥ!」
トッシー・マヨライオン「「マヨネーズ」」
進之介「チョコビ!」
花京院「チェリー」レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ
コロネ「シンプルな丸刈りータ」
カガーミン父「豚の餌ァァァァァァァァァ!!」
…に分かれ、混沌を極めていた!
火星ヤシ過激派「ごちゃごちゃうるさいんだよ・・・」
『マックス!ハザードオン!』
『ぎゃァァァァァァァァァァァァァァァ!!!?』ドガァァァァァァァァァン!!!!
『ヤベーイ!』〈キボーノハナー
ヘシン!
完