Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

龍牙「かつてトランプ王国を滅ぼしたキングジコチューが遂に復活、人間界の侵略を開始した。キングジコチューの野望を阻止するために、仮面ライダービルドとキュアハート達はジコチュー達の前に立ちはだかった。俺たちはキングジコチューの体内に入って国王様を救出することに!そしてビルドのジーニアスとハザードトリガーの力で遂に国王様を助け出すことが出来ましたが・・・」


第56話 光と闇を統べる二本のボトル!そして…

キングジコチューからジーニアスとハザードの力で国王を取り戻せた。

だがビルド達の前に、国王の心を闇に染めた張本人、プロトジコチューが現れた。

 

 

そして、激しい戦闘が行われ、町中では爆発が起こる。

六人のプリキュアと四人の仮面ライダーはプロトジコチューに押されていた。

プロトジコチューがビルを浮かせ、ビルド達を指差すとビルが彼らの前に飛んでくる。

 

『フルフルマッチブレイク!』

『ミリオンスマッシュ!』

 

ビルドとクローズのフルボトルバスターとビートクローザーから放った技が襲ってくるビルを壊すが、プロトジコチューは更に大量のビルを飛ばして来た。

 

『うわぁぁぁぁーー!』

 

降って来るビルがビルド達を襲う。

すると、今度は指から大量の赤黒い光線を放った。

 

「ロゼッタリフレクション!」

 

それに対してロゼッタはロゼッタリフレクションを展開させ、みんなを守る。

 

「皆さん、続いて下さい!」

 

ロゼッタリフレクションを盾としてロゼッタが前に出て、ビルド達がその後ろについて行く。

 

「任せて!ホーリーソード!」

 

またビルを飛ばして来るが、前に出たソードがホーリーソードで真っ二つに斬り裂いた。

 

「ありがとうソード!」

 

それを見たプロトジコチューは、今度は先程よりも威力が増した光線を放つ。

 

「させないわ!」

 

ジョーカーがミラクルドラゴングレイブから光線を放ち、ぶつけさせる。

だがプロトジコチューの方がパワーは上で、ジョーカーが放ったのを打ち消した。

 

「ジョーカー!」

 

ジョーカーは余波で吹き飛ばされるが、グリスとロゼッタに救われた。

 

「ロゼッタ!かずやん!」

 

ダイヤモンドとローグ、エースが前方左右からプロトジコチューに向かって飛ぶ。

 

「トゥインクルダイヤモンド!」

「エースショット!ばきゅ~ん!」

『ファンキーショット!クロコダイル!』

 

三人がファンキーショットとトゥインクルダイヤモンドとエースショットを放つが、片手で止められる。

その隙にハートが攻撃を仕掛けようとしたその時、プロトジコチューからジャネジーが放たれてハート、ダイヤモンド、ローグ、エースの四人が吹き飛ばされた。

 

「みんな!このぉ!」

 

「このやろー!」

 

ビルドとクローズの二人がドライバーを操作し、プロトジコチューに向かっていく。

 

『ジーニアスアタック!』

『ボルケニックフィニッシュ!』

 

二人が同時にライダーパンチを放とうとした。

 

「愚かな、はぁ!」

 

しかし、プロトジコチューは二人を簡単にはじき返し、二人も地面に叩きつけられた。

 

「「うわぁぁぁぁぁ!」」

 

「晴夜!龍牙!」

 

「貴様らもだ!」

 

「「「「⁉︎」」」」

 

更にプロトジコチューは宙にいた四人も地面や壁に叩きつけられた。

ビルド達は壁に叩きつけられ、かなりの痛手を負った。

 

「流石に敵のボスだけあって強ぇ・・・!」

 

「みんな・・・大丈夫ですか・・・?」

 

「なんとかな・・・」

 

「大した事無いよ・・・」

 

「かすり傷ですわ・・・」

 

「全然、まだ行ける・・・」

 

全員深手を負ったが立ち上がろうとする。

 

「もー無理・・・」

 

だがジョーカーはもう無理だと言うと、後ろから倒れこむ。

 

「折れるの早っ!」

 

「さっきの威勢は⁉︎」

 

「バカね、冗談よ。マナと晴夜が一緒なんだから、最後まで諦めたりしないわ」

 

ジョーカーが諦めないと言うと笑顔でビルドとハートを見る。

 

「ジョーカー・・・」

 

「もう、昔のワガママな女の子じゃないないな・・・」

 

「アタシだってプリキュアだから」

 

「へへーん!最高だな!」

 

ビルドが口癖を叫ぶと全員、気持ちが揺らぐ事なく立ち上がった。

 

「行くよ、みんな!」

 

「ああ!勝利の法則は決まった!」

 

ビルド達四人はドライバーのレバーを操作し、四方を囲み高く飛躍する。

 

『『『『Ready go!』』』』

 

『ジーニアスフィニッシュ!』

『ボルケニックアタック!』

『グレイシャルフィニッシュ!』

『プライムスクラップブレイク!』

 

四人が四方を囲むかのようにライダーキックを繰り出した。

だが、プロトジコチューは四人が放ったライダーキックを防ぐ。

 

「無駄。その程度で我を倒せない」

 

「それはどうかな」

 

後ろの方ではハート達六人が構えていた。

 

「「「「「プリキュア!ロイヤルラブリーストレートフラッシュ!」」」」」

「プリキュア!ドラゴンスピニングアタック!」

 

プロトジコチューがビルド達四人のライダーキックを防御していて動けない隙に、ハート達六人が同時に技を放った。プリキュア達が決まるとビルド達四人もプロトジコチューから離れた。

しかし、プロトジコチューには効果は無かった。

 

「効かんな!」

 

高速で移動して後ろを取り、パンチとキックで十人を攻撃し、全員が倒れる。

 

「消えろ!」

 

そう叫ぶと同時に、胸の口からビルド達に向けて光線を放った。

 

そこに巨大なクレーターが出来るとプリキュアと仮面ライダーが倒れていた。

仮面ライダーの四人は変身解除しており、和也と幻冬のビルドドライバーは破損して外れていた。

 

「六花、しっかりするケル!」

「ありす~!かずやん〜!負けちゃダメランス~!」

「真琴!龍牙!立ち上がって!」

「亜久里、レジーナ、幻冬、しっかりするきゅぴ!」

「マナ、晴夜。頑張るシャル!あなた達はみんなの希望シャル!あなた達が諦めたら、この世界はおしまいシャルよ!」

 

シャルル達が倒れて気絶している晴夜達に必死に立つように呼びかける。

 

「心配するな。お前達の家族も仲間も、すぐに消し去ってやる。世界は、いや、この宇宙は全て私のものだ!」

 

高々と笑い上げながらプロトジコチューが全て自分のものだと叫ぶ。すると、ハートの手が動く。

 

「もう・・・何言っちゃってるかな・・・」

 

フラフラだがハートは起き上がって、プロトジコチューに話しかける。

 

「世界を独り占めしたら、確かに勝手し放題・・・けどね、たった一人の世界だったら、あなたは横入りも信号無視も出来なくなるんだよ」

 

「何っ⁉︎」

 

「そう・・・自己中って言うのは、結局誰かに迷惑を掛けて振る舞う事。誰もいない世界では、あなたは自己中でいられなくなる!」

 

「黙れ!黙れ黙れ!この私に説教するとは!」

 

プロトジコチューはハートの目の前に近づき、拳を叩き込んで吹き飛ばす。

吹き飛んだハートはビルの壁に叩きつけられた。

 

「マナーー!」

 

意識を取り戻した晴夜が叫び、起き上がろうとし、外れたビルドドライバーを掴む。

 

「貴様こそ自己中だ!」

 

更に手から光線を放って命中させて吹き飛ばし、ビルを貫かせた。

 

「や、やめろ・・・!」

 

立ち上がろうとするが、ずっと続いた戦いの疲労と体から走る痛みのせいで思うように体が動かなかった。

 

「その生意気なプシュケー、この手で抜き取ってくれる!喰らえ!最強のジャネジーを!」

 

動きを封じたプロトジコチューがハートのプシュケーにジャネジーを注いだ。

 

「ダメよマナ!心を強く持って!」

 

「プシュケーを渡しちゃダメ!」

 

ダイヤモンドとジョーカーがハートにそう言うが、彼女には声は届かない。

 

「「「マナ!」」」

「マナちゃん!」

 

ソード、龍牙、和也、ロゼッタもハートに呼びかける。しかし、プロトジコチューは無慈悲にもジャネジーを注ぎ続けた。

 

「「止めて(ろ)ーっ!」」

 

エースと幻冬が止める様に叫ぶ。だがジャネジーの注入は止まらない。

 

そして遂にハートの胸のプシュケーが真っ黒に染まり、抜き取られた。

 

「遂に奪ったぞ。プリキュアのプシュケーを!これで世界は私のも―――ぬおっ!」

 

その時、背中から攻撃を受けた。

 

「そいつはマナのもんだ!お前のもんじゃない!」

 

プロトジコチューが振り向くと、そこに居たのはドリルクラッシャーの銃口を向けた晴夜だった。

そのまま、ドリルクラッシャーのモードを変えて生身でプロトジコチューに向かっていく。

 

「人間が我に勝てると思うか!」

 

プロトジコチューが晴夜を振り払い飛ばす。

 

「晴夜・・・!」

 

振り払われ倒れるも、晴夜はドリルクラッシャーを支えとして再び起き上がった。

 

「まだ邪魔をするか・・・!」

 

「当然だ。俺はあいつを守るって決めたんだ!」

 

「貴様は何者だ!」

 

「天才科学者の息子と弟で・・・キュアハートを・・マナを守り続けると決めた!

仮面ライダー・・桐ヶ谷晴夜だ!」

 

晴夜がマナを守ると叫ぶと、再びビルドドライバーを腰に装着した。

 

「無駄だ。貴様の持っている力では我には勝てない」

 

奴の言う通り、プロトジコチューは現在、晴夜の最終フォームのビルドジーニアスの力を遥かに超えていた。

 

「そうかな・・・」

 

しかし晴夜は自信たっぷりの表情になってそう言うと、ポケットから父から預かった2本の白と黒のボトルを取り出し、その2本のボトルを振り始める。

――すると、晴夜の後ろから白と黒で書かれた数式が出現した。

 

「これは・・・」

 

「さぁ、実験を始めようか・・・」

 

晴夜の戦う前のフレーズを言うと、ボトルのキャップの栓を回した。

 

『ロイヤル!シャドウ!ベストマッチ!』

 

ボトルから『R/S』と重なり浮かび上がるとドライバーのレバーを回し、スナップライドビルダーから白のアーマーと黒いアーマーが前後から出現した。

 

『Are you ready?』

 

音声が鳴ると晴夜は腕を出して構える。

 

「変身!」

 

変身と叫ぶとともにアーマーが晴夜の体と重なり、装着されると身体から煙に巻き上がる。

 

『光と闇は一つとなり!真の力へ! マジェスティロード!イェイ!イェーイ!』

 

晴夜の体に重なったアーマーは普段のフォームなら左右対象となるはずが、今のフォームは二人のアーマーが混ざり合ったかのような灰色の姿へと変わっていた。

 

右の複眼は蝙蝠の羽をモチーフとなっていて色はハザードフォームの様に黒く、左の複眼は鳥の羽をモチーフとしたもので色はジーニアスフォームのスーツの様に白くなっている。

そしてビルドの背中から、複眼と同じく天使と悪魔を連想される白い鳥の羽と黒い蝙蝠の羽を模したエネルギー体の翼が広がり、プロトジコチューに近づいていく。

 

「ふん!そんなものが!」

 

プロトジコチューがビルドに殴り掛かろうとする。

だが、ビルドはプロトジコチューの拳を掴み、そのまま後ろへと投げ飛ばす。

 

「バカな・・・」

 

プロトジコチューが驚いてるとビルドは地面に落ちる寸前のハートを救い、みんなの前と降り立った。

 

「晴夜・・・」

 

「なんだよ、そのフォーム・・・」

 

「こんな、ベストマッチがあったんですか?」

 

ビルドの新フォーム、その存在すらわからない形態を見て全員が驚く。

 

「マナを頼む」

 

ビルドがハートを地面に寝かせると上空のプロトジコチューを見据え、再び飛び上がる。

 

「貴様・・・」

 

「勝利の法則は、決まった!」

『フルボトルブレード!』

 

決め台詞を言うと、フルボトルバスターより更に大きくなった大剣がドライバーから出現した。ビルドはその武器を見つめる。

 

「・・・ありがとう」

 

ビルドはこのボトルと一緒に作ってくれたであろう父親に向かってお礼を言うと、フルボトルブレードを持ち、プロトジコチューに向かっていく。

 

「くらえ、最強のジャネジー!」

 

プロトジコチューがジャネジーをビルドに向けて放った。

すると、ビルドはフルボトルブレードを前に出し、最強のジャネジーを切った。

 

「バカな・・・」

 

プロトジコチューはビルドが自身のジャネジーを切ったことに驚いていると、フルボトルブレードのグリップにボトルを差し込む。

 

『ラビット!』

 

ボトルの名称が鳴り響くとブレードのトリガーを引き、プロトジコチューの前と現れる。

 

「⁉︎」

 

危険を感じたプロトジコチューは、すぐさまビルドから離れる。

 

『フルボトルスラッシュ!』

 

赤いエネルギーを纏ったブレードが光り出すと、フルボトルブレードの剣が伸び、遠距離に離れたプロトジコチューに攻撃が届いた。

 

「バカな、我にこのような傷が!」

 

傷が出来たことに驚くとプロトジコチューはビルを持ち上げ、ビルドに向けて放つ。

 

『ゴリラ!ダイヤモンド!』

 

今度はゴリラボトルとダイヤモンドボトルを差し込む。

 

『ベストマッチスマッシュ!』

 

ビルドはブレードを横に切るように振る。そのブレードの一撃はゴリラのように一撃で全てを砕く威力だった。

そして、襲ってきたビルが全て砕け、煙の中から無数のダイヤモンドがプロトジコチューを襲う。

 

「はぁぁぁぁぁぁーーッ‼︎」

 

プロトジコチューの上を取りビルドはフルボトルブレードを振り上げ、プロトジコチューを地面へと叩き込む。

 

「すげぇ・・・」

 

圧倒的にビルドが優勢なことに龍牙達は驚く。

 

「貴様、許さん!」

 

プロトジコチューが起き上がりビルドの元へと向かうと、プロトジコチューは一つのプシュケーを見せる。

 

「それは、マナの!」

 

「貴様の守ろうとしているものも、これで終わりだ!」

 

「やめろぉーーー!!」

 

プロトジコチューはハートのプシュケーにジャネジーを注ぎ込む。

その時、ハートのプシュケーの色が元に戻りかけた。

 

「これは・・・」

 

「何故だ!」

 

もう一度プシュケーにジャネジーを注ぎ込み、また黒く染まるが、戻りかける。

また注ぎ込むが、今度こそ元に戻り、光り輝き出した。

そしてそのプシュケーがプロトジコチューの手元から離れるとハートの元に戻り、彼女は目を覚ました。

 

「マナ!」

 

ビルドが降り立ちハートの肩を掴む。

 

「心配掛けちゃったね」

 

「お前が、無事でよかった」

 

ハートが無事だったことに、ビルドは安心する。

 

「どうやら無駄な努力だったみたいね!」

 

「たとえ肉体が滅びようとも、わたくし達の魂は、思いの力は不滅です!」

 

「お願いみんな、あたしに力を貸して!」

 

「「「「ええ!」」」」

 

みんなが頷くと、五人の胸のハートが光り出す。

 

「「「「「私達の力をキュアハートの元へ!」」」」」

 

ダイヤモンド・ロゼッタ・ソード・エース・ジョーカーがハートに力を与える。

更にマジカルラブリーパッド・ミラクルドラゴングレイブ・エターナルゴールデンクラウンも力を与えた。

 

「キュアハート!パルテノンモード!」

 

そして、五人の想いと三種の神器が集うと、ハートのコスチュームに白いマント様のパーツが装着され、左胸のハートから生える翼も強化、そこからマントと同素材のような襟飾りが出現、コスチュームのピンク色もやや薄めのパールピンクに変わった。

こうしてキュアハートは、最終パワーアップフォーム・パルテノンモードへと変身を遂げた。

 

「行くか?」

 

「うん!」

 

ビルドとハートは二人でプロトジコチューへと向かって行く。

 

「まやかしが・・・!」

 

プロトジコチューが拳から攻撃を繰り出すが、ビルドとハートは片手で止めると、それから拳を掴み、投げ飛ばした。

プロトジコチューは地面に叩きつけられ、体勢を整えると同時にハートが飛ぶ。

ハートとビルドの一撃が、プロトジコチューを吹き飛ばした。

プロトジコチューが連続で攻撃を繰り出すが、二人はこれをかわす。

すると、今度は高速で分身し、二人の後ろを取ったプロトジコチューが腕から光線を放つ。

 

『タンク!フルボトルスラッシュ!』

 

タンクボトルをグリップに装着するとブレードからタンクの青いエネルギーを纏い、ブレードで光線を切って爆発させる。そして、爆風の煙の中からハートが現れた。

 

「速い!」

 

懐に飛び込み、キックを放って上空へ吹き飛ばす。

ハートは翼を展開して飛び、その時に起きた風圧で宇宙へと飛ばした。

ビルドもそのあとについていく。

 

「さっきまでのキュアハートとはまるで違う・・・!」

 

プロトジコチューがハートの今までとは違う強さを見て驚く。

 

 

 

その頃、地上の方にいたジョーと国王はただ見据えていた。

 

「キュアハートだけじゃない、晴夜君もさっきまでとは違う。一体あのボトルは?」

 

「あれのボトルは光と闇だ」

 

「「博士⁉︎」」

 

後ろからパンドラボックスを持って晴夜の父:拓人が現れた。

 

「博士、光と闇とはなんですか?」

 

ジョーは拓人の言う、晴夜が使っている光と闇のボトルとは何かと聞く。

 

「私がジコチューの側にいたのは、あなたを救うためと新世界を作る為の法則、そして、プロトジコチューを倒す為の秘策を見つけるためだった」

 

「つまり、今のビルドは対プロトジコチューのビルドという事か?」

 

「その通り、あの2本ボトルはまさに人の心だ」

 

「人の心・・・」

 

人の心、それは誰もが持っている二つの心――

悲しみ、恨み、悪意、嫉妬、支配欲、憤怒、殺意、そして自己中心的な心、それが闇の心。

色んな人と手を繋ぎ合える愛情、例え衝突しあってもいつも協力し合える友情、常に歩み続けられる夢、誰かを思いやれる優しさ、そして自身の闇をも受け止める心、それが光の心。

 

「どんな人間にも、光と闇がある。けど、それを認め合い一つとなる時こそ、真の力が生まれるんだ」

 

「光と闇・・・晴夜君は以前、ハザードトリガーの暴走で自分の中の闇を認め、どっちも受け入れたからこそあのボトルが使えたということですか?」

 

「いや、元々はあいつの、晴夜の名前から由来したものなんだ」

 

ジョーはそう推測するが、拓人はあの2本のボトルは晴夜からの由来だと言う。

 

「晴夜・・・晴れた光の世界、夜の闇の世界。二つの世界にも手を伸ばしてくれる」

 

晴夜という名前の意味を語り、それがあの2本のボトルの由来だと話す。

 

「そしてプリキュアも、想いの力が人を強くする!誰かを守りたいと言う想いの力を持つ女の子は、誰でもプリキュアになれる!そしてその力は、この宇宙を生み出したビッグバンにも匹敵するんだ!」

 

三人は空中で戦う二人を見上げる。

 

「ジョナサン。これを晴夜達の所に」

 

拓人がジョーにパンドラボックスをわたした。

 

「これを・・・」

 

「頼む」

 

「わかりました」

 

ジョーはパンドラボックスを持って、ビルド達の所へと向かう。

 

 

 

その頃、空中ではプロトジコチューが胸の口から光線を放つ。

 

『海賊!電車!ベストマッチスマッシュ!』

 

ビルドのブレードから放たれたエネルギー波が光線を相殺すると、ハートはかかと落としでプロトジコチューに放ち、地球まで落とす。

急降下したプロトジコチューは大気圏の熱で燃え、海に落下した。

そして、ビルドとハートも続いて降りてくると、海面からプロトジコチューが現れた。

 

「確か、一万年前にもこの私に刃向う者がいた。倒れても倒れても、何度でも立ち上がって来る少女達・・・!まさか・・・!時代は繰り返すと言うのか・・・!」

 

ハートの姿が、一万年前のプリキュア――キュアエンプレスと重なった。

 

「だが、今回は少女だけじゃない。俺たちが居た!」

 

ビルドはドライバーのレバーを回し、更にフルボトルブレードにドライバーから抜いた2本のボトルを差し込む。

 

『ロイヤル!シャドウ!マジェスティ!』

 

フルボトルブレードに光と闇の色をしたエネルギーを纏う。

 

『Ready go!』

 

ドライバーから音声が鳴ると、ブレードに纏ったエネルギーが混ざり合い、それをプロトジコチューに向ける。

 

『マジェスティフィニッシュ!』

「あなたに届け!マイスイートハート!」

 

「ぐぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

突撃するプロトジコチューに向けて光と闇を纏ったマジェスティフィニッシュ、マイスイートハートを放ち、命中させる。

プロトジコチューに命中すると、ビルドドライバーに差し込んでいた光と闇のボトルから成分が消え、変身解除された。

 

「・・・えっ?うわぁぁぁーー!最悪だーーー!」

 

急な変身解除に、宙を保ってない晴夜が地面へと落ちそうになる。

 

「危ない!」

 

「うおっ!?ハート!サンキュー・・・」

 

ハートが晴夜を手を捕まえ、落ちるのを防ぎ着地すると、プロトジコチューが語り出す。

 

「そうとも、時代は繰り返す。人間にワガママで自分勝手な心がある限り、私は何度でも蘇る!そう、何度でもだ!」

 

「分かるよ。あたし達の中にもワガママな心はあるもの」

 

「何・・・だと・・・⁉︎」

 

「あぁ、誰かを妬んだり、何もかも嫌になって投げ出したくなる事だってある。

けれど、そうやって悩むから、苦しむから、人は強くなれるんだ」

 

晴夜はかつてハザードトリガーの力に飲み込まれ、暴走したときのことを思い出しながら、プロトジコチューに自身の思いを語る。

 

「それに、たとえあたしが愛を見失ったとしても、あたしには一緒にいてくれる人と支えてくれる仲間がいるから、あたしは絶対に何度も立ち向かってみせる!」

 

ハートは笑顔で言いながら晴夜を見て、後ろにいるみんなに振り向く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほぅ〜、なら見せてくれよ」

 

その時、プロトジコチューの体が何者かに貫かれた。

 

『⁉︎』

 

「貴様・・・生きていたのか・・・・・」

 

その呟きを最後に、プロトジコチューは消滅した。

その貫いた腕と聞いたことがある声、皆は誰なのかすぐにわかった。

 

「エボルト!」

 

「よっ!久しぶり〜」

 

プロトジコチューが完全に消滅し姿が見えると、そこには晴夜達四人の仮面ライダーが結束して倒した筈の仮面ライダーエボルがいた。

 

「そんな・・・」

 

「うそだろ・・・」

 

「エボルトがなんでいるんだ・・・」

 

「エボルトはみなさんが倒した筈では・・・」

 

「幻冬、本当に倒したんですか⁉︎」

 

「倒した筈だよ。だって、あの時、トリガーを壊して晴夜さんがトドメを刺したはず・・・」

 

幻冬の言う通り、あの時ビルドのライダーキックが決まり、エボルは爆発したはず。

 

「それがどうして・・・」

 

「あんた、確かやられたんじゃないの!?」

 

倒した筈のエボルが何故ここに現れたのか晴夜達にはわからなかった。

 

「どうやって・・・」

 

「・・・お前らにやられた後、俺はアジトに戻った。その時、ベールの奴に不意打ちを食らってしまった」

 

エボルがあの時、四人にやられた後、更にベールにやられたと話す。晴夜達はそれを聞いて、あの時自分達はエボルトを倒せていなかった事を察した。

 

「だが、完全体となった今の俺にはエボルドライバーが破壊されない限り、遺伝子を自由に操れる」

 

エボルの説明を聞く限り、例えライダーキックを食らって爆発したとしても、弱ったところにトドメを刺されたとしても、エボルトはエボルドライバーが破壊されない限り何度でも蘇るということだ。

 

「俺がそう簡単にやられると思っていったのか?」

 

「じゃあ、なぜもっと早く復活しなかった!」

 

復活出来るのなら、晴夜の言う通り早く復活することだって出来たはずだった。

 

「お前らが、キングジコチューとプロトジコチューを倒してくれるのを待ってたんだよ。

ありがたく思ってくれよ」

 

エボルの発言に龍牙が拳を強く握る。

 

「ふざけんなよ・・・仲間を見捨てたって言うのか!」

 

「勘違いするな。俺には仲間はいない。あいつらがどうなろうが俺が力を取り戻すための駒に過ぎん!」

 

エボルが一緒にいたジコチュー達は駒に過ぎんと発言すると、プロトジコチューから奪い返した黒いパネルを取り出す。

 

「さて、そろそろこの黒いパネルを使い、地球滅亡の時を迎えるか」

 

黒いパネルを見せながら話すと晴夜は歩き出す。

 

「だったら、今度こそお前を倒す!」

 

晴夜はエボルを倒すと言うとジーニアスボトルを取り出す。

 

「今度はこの前みたいに行くと思うなよ」

 

「あたしも戦う!」

 

「来るな!マナ達は先の戦いで力を使い果たした筈だ!ここは、俺たち仮面ライダーがやる!」

 

晴夜の言う通り、ハート達六人はエネルギーを分け与えたため力はあまり残っていない。

その証拠に、ハートのパルテノンモードは既に解除されていた。

晴夜だけでなく、龍牙、和也、幻冬も立ち上がり、エボルの前にドライバーを装着し構える。

 

『グレート!オールイェイ!ジーニアス!』

『ボトルバーン!クローズマグマ!』

『ロボットゼリー!』

『デンジャー!クロコダイル!』

 

四人は変身アイテムをドライバーに差し込み、レバーを操作する。

 

『イェイ!イエイ!イェイ!イエイ!』

 

プラントライドビルダーGN、マグマライドビルダー、二人の下からビーカーとケミカライドビルダーが出現する。

 

『『Are you ready?』』

 

「「「「変身!」」」」

 

『完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!』

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

『潰れる!流れる!溢れ出る!ロボットイングリス!ブラァ!』

『割れる!食われる!砕け散る!クロコダイルインローグ!オラァ!〈キャー!〉』

 

四人は再び仮面ライダーへと変身した。

 

「言っとくが、もうお前らに俺は倒せない。このパネルが俺の手にある限りな」

 

エボルは天に向かってエネルギーを放つと地上に向けて雷が放たれた。

 

「行くぞ!エボルト!」

 

四人は走り出すとエボルトに向かって行き、エボルにパンチやキックで攻撃する。だが、エボルは一瞬のスピードでビルド以外の三人を吹き飛ばした。

ビルドはボトルの力でエボルのスピードで付いて行こうとする。だが、今回のエボルのスピードはビルドのスピードよりも軽く上回っていた。

ビルドもエボルのスピードについて行けず、エボルの攻撃を受け続け倒れる。

 

「なんだよこの力・・・」

 

「前よりさらに強くなってる・・・」

 

「一体なんで・・・」

 

「ジーニアスボトルのおかげだよ」

 

「ジーニアスだと・・・」

 

エボルがジーニアスボトルのおかげだと答える。

 

「あの時、お前がジーニアスの必殺技を俺に放った時、俺の体にある感情が芽生えた」

 

「感情・・・」

 

「そう、俺には存在しない人間の感情だ!」

 

「人間の感情・・・」

 

エボルは前回の戦いでジーニアスフィニッシュを受け、人間の感情が芽生えたと話す。

 

「俺にとって人の感情など、ただの作り物に過ぎんかった。だが晴夜、お前の作った発明品にこんな力があるなんて最高だ〜」

 

エボルが人間の感情を手に入れて最高だと叫ぶ。

 

「そして、その感情をより深く知れば、上城龍牙のように更に強くなれると知った。

人間による怒りの感情が俺をさらに強くした!ハッハッハッハッー!」

 

エボルが高々笑っているとビルドは起き上がる。

 

「だとしても、俺はお前を倒す!うぉぉぉぉぉぉーー!」

 

「晴夜!あん?」

 

クローズが下を見るとビルドから落ちたハザードトリガーに目が映り、拾い上げる。

 

「あいつに出来て、俺に出来ない事はねぇ!」

 

クローズがビルドでもトリガーを乗り来られたのなら自分にも行けると感じる。

 

「負けるわけにいかねぇ!」

 

『マックス! ハザードオン!』

 

トリガーを起動させ、ドライバーに差し込むとドライバーのレバーを回す。

 

『Ready go!』

 

「はぁ〜うぉぉぉぉぉぉーー!」

 

クローズの体がマグマのように燃え上がりエボルに向かって行く。

 

『ボルケニックフィニッシュ!ヤベーイ!』

 

「力がみなぎる!魂が燃える!俺のマグマがほとばしる!」

 

フレーズを叫びながらクローズがラッシュを繰り出す。

 

「もう、誰にも止めらねぇ!」

 

クローズが叫ぶとエボルを吹き飛ばし、ダメージを与えた。

 

「ほう〜、まだ成長するか?」

 

「うるせえ!」

 

「だが、人間の感情を手に入れた俺もまた更に強くなる!」

 

エボルは高速スピードでクローズに攻撃し、クローズを吹き飛ばす。だが、今度はグリスとローグがエボルに向かって行く。

 

「今度はお前ら二人が相手か〜」

 

二人掛かりでエボルに攻撃するがエボルは余裕で二人の攻撃をさばく。

 

「だが、一番弱っているお前らに勝てるか!」

 

エボルはカウンターキックを繰り出し二人を吹き飛ばした。

二人が吹き飛ばされると、もう一度ビルドが立ち上がりエボルに向かっていく。

 

「主役のお出ましか!だが、お前には無理だ!」

 

エボルがビルドを離れると、また高速スピードでビルドを襲う。

 

「ライダーシステムは俺を復活させる道具に過ぎん!エボルドライバーの模造品などで勝てるわけないだろ!」

 

エボルの攻撃にビルドもなすべなく倒れる。すると、エボルはロストボトルを装填した黒いパネルをビルド達に見せる。

 

「ここまで来たお前達にいいものを見せやる!」

 

『オーバー・オーバー・ザ・レボリューション!』

 

「いよいよ究極の力が手に入る!」

 

そして、黒いパネルを自らの体内に入れ、レバーを回した。

 

『Ready go!フィーバーフロー!』

 

すると、エボルの周囲に三つの円盤が現れ、それに囲まれるとエボルの体が液体へと変わった。

 

『フハッハッハッハハハハ!フハッハッハッハッハハハハハ!』

 

「なんだよあの姿・・・」

 

「これが、エボルト・・・」

 

円盤が離れ、姿を変えたエボルの姿に皆が驚く。

――その姿は、ライダーからまるで怪人のような姿へと変わっていた。

 

「これが俺の究極の姿だ!」

 

エボルトは黒いパンドラパネルを取り込み、赤いコブラの様な姿に姿を変えた。

 

「晴夜ァ!お前にいいものを見せてやろう!」

 

エボルトが手を上げると、次の瞬間、ビルドだけが一気に宇宙まで移動していた。

 

「これは・・・」

 

「流石はライダーシステム、宇宙環境でも体力を維持できてるな」

 

「これが、黒いパネルの力・・・」

 

ビルドは黒いパネルが持つワープ能力に驚く。

 

「それだけじゃない、はぁ!」

 

エボルトが月を含め、近くにある星にブラックホールを出現させた。

ブラックホールは月と星を吸い込み、ジワジワと崩壊させ始める。

 

「星が・・・」

 

「感謝してるよ。お前の父親と兄貴には・・・そして、お前にもな」

 

エボルトが告げるとまた、一緒のうちに地上へと戻った。

 

「晴夜!」

 

「はぁ、はぁ、今のは・・・」

 

「⁉︎あれ見て!」

 

ダイヤモンドが上を指差すと、全員が上を向く。

 

「そんな・・・」

 

「嘘だろ、先まであったはずだ・・・」

 

「なんで、いきなり・・・」

 

「月がなくなっています」

 

空に先まであった月が、ビルドとエボルトが現れた途端、月がなくなっていたのだ。

 

「まさか、月のエネルギーを吸収したのか・・・」

 

宇宙に連れて行かれて見せられた月や星を滅ぼしていた光景から察した。

すると、エボルトの体に変化が現れた。

 

「これで俺は更に強くなった。この力で全ての宇宙を俺が滅亡させ、更なる強さを得る!」

 

エボルトの体が更に強化され、両肩に新たな武装――『エボルティヴォイダー』が装着され、腕の部分――『エボルティグラスパー』もさらに大きくなった。

 

「まずは、お前らの大事なものを消してやる!ハッ!」

 

エボルトは手から放たれた衝撃波をハート達六人に放つ。

ハート達は三種の神器を使いシールドを展開したが、簡単に破られる。

 

『⁉︎』

 

その時、ビルドとクローズが彼女達の前に現れ、彼女達の盾となった。

 

「「ぐぅ!ぐわぁぁぁぁーー!」」

 

エボルトの衝撃波をもろに受けた二人が強制変身解除し、倒れこむ。

 

「「晴夜!」」

「龍牙!」

 

ハート、ソード、ジョーカーが二人に駆け寄る。

 

「みんな!」

 

パンドラボックスを持ったジョーが晴夜達の前へと現れた。

ジョーは直ぐに変身解除して、倒れていた晴夜と龍牙に駆け寄る。

 

「これで、人間界・・・いや、地球を滅ぼせる!」

 

そう言うとエボルトはドライバーのレバーを回す。

 

「キュアハート!晴夜!お前らに出血大サービスだぁ!!」

 

『ブラックホール ブレイク!』

 

エボルトが上空に向けてエネルギーを放つと、上空から巨大なブラックホールが現れた。

 

「あれは、あん時の・・・」

 

龍牙がブラックホールを見て、あの時のブラックホールを思い出す。

だが、それはあの時とは比べものならないほど巨大なブラックホールで、手あたり次第に吸い込もうとする。

 

 

「な・・・!なんだよこれ!吸い込まれ・・・うわぁぁぁぁ!!」

「嫌だ!死にたく無い!死にたく無いぃぃぃぃ!」

「パパぁぁぁ!ママぁぁぁ!」

「助けてプリキュア!助けて仮面ライダーァァァ!!」

 

 

「ハハハッ!いいぞ!もっと吸い込め!」

 

「そんな・・・町が・・・・みんなが・・・!」

 

エボルトから出現したブラックホールに、町も人も何もかもを飲み込もうとする。その光景を、晴夜達はただ黙って見ている事しか出来なかった。

 

「いいねぇ、その絶望に満ちた顔!お前達が忸怩たる思いを胸に、朽ち果てる姿を――ぐぉ!」

 

エボルトに向けてツインブレイカー、ネビュラスチームガンを放ったグリスとローグが前に出る。

 

「なめるなよ。コラっ!」

 

「まだ、諦めていない!」

 

グリスとローグが二人掛かりでエボルトに向かっていき、エボルトに攻撃をする。

 

「トリガーを壊せば!」

 

「お前の動きは止まる!」

 

二人は必死にエボルトに攻撃しトリガーに攻撃をしようとするだが、エボルトは二人の顔を攻撃し振り払う。

 

「お前ら二人のハザードレベルで止めれるわけないだろ!」

 

二人が起き上がるとグリスとローグの仮面が砕けていた。

 

「それでも、俺達は戦う!」

 

「自分達に出来ることを精一杯する!」

 

 

 

 

――それは、決戦が始まる前の日。和也と幻冬がソリティアから帰路で話していた。

 

「なぁ、幻冬。お前、ラブ&ピースのために最後まで戦えるか?」

 

「どうしたんですか?」

 

「俺は、仮面ライダーになったことを宿命だと思ってる」

 

和也はロボットスクラッシュゼリーを取り出す。

 

「最初は、幼馴染のあいつらの為とまこぴーの故郷を取り戻すために戦ってた」

 

「それは、僕もですよ」

 

幻冬もクロコダイルクラックボトルを取り出す。

 

「僕も最初はただ力を手に入れることと、友達を守ることしか考えていませんでした」

 

二人は最初は大した理由もなく仮面ライダーとなったと話す。

 

「けど、今は違う。俺も多くの人の明日を守るために戦う。仮面ライダーとして」

 

和也はボトルを強く握る。

 

「僕もその意見に同意です。僕も最後まで戦います。そして、平和になったトランプ王国をみたいです!」

 

「よし!じゃあ、やってるか!」

 

 

 

 

二人が決めた誓いを果たすため、二人は起き上がる。

 

「俺達が道を作る・・・」

 

「負けるわけにいかない!」

 

二人は同時に拳をぶつけると、エボルトが押し出された。

 

「馬鹿な、ハザードレベルが上がってる・・・!」

 

グリスとローグの急激なハザードレベルの上昇に驚く。

 

「「これで、最後だ・・・」」

 

「心火を燃やしてぶっ潰す!」

「大義のための犠牲となれ!」

 

二人が叫ぶとドライバーのレンチを下ろす。

 

『スクラップフィニッシュ!』

『クラックアップ フィニッシュ!』

 

グリスとローグがエボルドライバーを目掛けてライダーキックを放ち、エボルトに直撃した。

 

「「はぁぁぁぁぁーー‼︎」」

 

二人はさらに押し込もうと力を入れる。

 

「無駄だ!」

 

エボルトは二人を衝撃波で吹き飛ばし、壁に打ち込まれ地面に落ちると二人はドライバーが破壊され変身解除された。

 

「くそ!」

 

「こんな、所で・・・」

 

二人が倒れるとダイヤモンド、ロゼッタ、エースが二人に駆け寄る。

 

「所詮、人間なんてその程度もんだ。ハッハッハッハッー!」

 

「わかってねぇな・・・」

 

エボルトが高々と笑うと晴夜は起き上がった。

 

「どうした、怒りでハザードレベルが上がったか?」

 

「お前は、人間の事を何もわかっていない!」

 

晴夜が言うと龍牙も起き上がり、二人はジーニアスボトルとマグマナックルを取り出す。

 

「俺達のライダーシステムは怒りや憎しみなんかじゃ強くなれない!守りたいという気持ちとそれを願う人達の思いが、俺達の力を何倍にも引き出してくれる!」

 

『グレート!オールイェイ!』

『ボトルバーン!』

 

「「それが、仮面ライダーだ!」」

 

二人はドライバーにボトルを差し込む。

 

『ジーニアス!』

『クローズマグマ!』

 

ドライバーのレバーを回すと、プラントライドビルダーGNとマグマライドビルダーが出現した。

 

『『Are you ready?』』

 

「「変身!」」

 

二人が叫ぶともに60本のボトルが装填されてビルドジーニアスに、ヴァリアブルマグマを頭上からぶちまけ、クローズマグマへと変身する。

 

『完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!』

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

 

「一人一人、ゆっくり始末してや・・・ぐぅ!」

 

近づこうとすると急にエボルトの歩みが止まる。

 

「これは、まさか・・・!」

 

エボルトリガーから電流が流れ、エボルトが行動不能になった。

 

「やったぜー・・・」

「トリガーを止めれた・・・」

 

二人の先程のライダーキックがエボルトリガーに命中し、エボルトの動きを止めたのだ。

 

「和也と幻冬君がくれたこのチャンスは無駄にはしない!」

 

二人のおかげでエボルトリガーは故障し、エボルトの動きが止まっている隙にビルドはドライバーのレバーを回し、高く飛躍した。

 

「これが人間の力だ!これが仮面ライダーだー!喰らえ、エボルトーーー‼︎」

 

ビルドジーニアスの60本のボトルが更に光り輝く。

 

『Ready go!』

 

「ハァァァァァァァァァァ‼︎」

 

『ジーニアスフィニッシュ!』

 

後ろのボトルから放たれた虹色のエネルギーが加速となりビルドのライダーキックを放ち、エボルトにダメージを与えた。

 

「ぐぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

ジーニアスの影響かエボルトの体から取り込まれた黒いパネルが出現した。

 

「龍牙!」

 

「オラァァァァァァ!」

 

クローズが白いパネルを持ち、エボルトから出現した黒いパネルと合体させた。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉーー!」

 

ビルドはフルボトルバスターを持ちエボルトと繋がるパネルの線を断ち切り、合体したパネルは地面へと置かれた。すると、合体したパネルは光り出し、白いパネルに10本のロストボトルが装填した状態となった。

 

「晴夜ーー!」

 

ハートがパンドラボックスを持つとビルドもパネルを拾い、二人はすぐに近づく。

 

「新世界の扉よ。開けーーー!」

 

ビルドが黒と白が合体したパネルにパンドラボックスと合体させた。

すると、パネルから巨大な光の柱が出現し、ジーニアスボトルからも柱に向けて光が差し込まれていく。

 

「ジーニアスボトルが・・・」

 

すると、ジーニアスから光がどんどん薄くなっていき、遂にボトルから色が無くなった。

更に柱の光から裂け目が出現し、その先にあるものにビルド達は目を大きくする。

 

「あれって、まさか・・・」

 

「トランプ王国・・・」

 

その先には、崩壊した姿のトランプ王国があった。

ビルドは成分を無くしたジーニアスを外してフルフルボトルを差し込み、ラビットラビットへとフォームチェンジした。

 

「これは、どういうことだ・・・」

 

「二つのパネルの力で、王国を元に戻し、お前が存在しなかったことにする!それが、父さんの考えた新世界だ!後は、あの裂け目の中にお前を放り込めば、全てが揃う!」

 

「そんなことが・・・」

 

「お前の持つエネルギーで、新世界は完成する!」

 

ビルドがエボルトに裂け目に放り込もうとする。

――すると、クローズがビルドに振り向き、ビルドを抑えてドライバーからボトルを外し、変身解除させた。

 

「何すんだよ・・・」

 

「龍牙・・・」

 

「俺にもエボルトの遺伝子が流れてる」

 

クローズはフルフルボトルを晴夜の方へと投げると一人、エボルトの方へと向かって行ってエボルトの体に捕まる。

 

「消えるのは、俺の方が都合がいい」

 

『⁉︎』

 

消えると言う発言をしたクローズに全員が驚く。

 

「ちょっと、何言ってるの・・・」

 

「龍牙、何するつもりだ」

 

「まさか、自分を犠牲にエボルトを・・・」

 

「やめてください!」

 

「バカなことはおやめなさい!」

 

「何考えてるのよ!」

 

「龍牙!やめて!私の歌を聞かずに消えるの⁉︎ふざけないで!だから・・・やめて・・龍牙・・・」

 

「龍牙!よせー!」

 

「晴夜・・・みんな・・・ありがとうな!」

 

クローズはエボルトを捕まえたまま、人間界とトランプ王国の裂け目に飛んでいった。

 

「やめろ!やめろー!こんな所で俺がーーーッ!」

 

「一緒に世界のために仲良く散ろうぜ」

 

そして、クローズがみんなの前から姿を消す。

 

「龍牙・・・」

 

ソードはクローズが居なくなってしまうという事実を受け入れられず、泣き崩れてしまう。晴夜はクローズに外されたフルフルボトルを拾う。

 

「あいつを連れ戻す!」

 

そう言うとフルフルボトルをもう一度ドライバーに差そうとする。

 

『お前が行く必要はない・・・』

 

すると自分の中にいる兄の声が聞こえ、晴夜に行く必要はない告げる。

 

『彼の言う通り。エボルトの遺伝子を持つ彼が犠牲になることが新世界に繋がる』

 

「俺は決めたんだ。誰も犠牲にしない。それにあいつは相棒であり、俺の最高の友達なんだ」

 

『愚かだよ。そんな事で助けに行くなんて・・・けど、世界を救えるのはそういう人間かもしれない』

 

巧の声が途切れると晴夜はフルフルボトルを元の長さに戻す。

すると、ハートが晴夜の服の袖を引っ張る。

 

「マナ・・・」

 

「ねぇ、あの裂け目に入って戻ってこれるの・・・?」

 

「それは・・・」

 

あの裂け目に入って無事に戻ってこれるかという保証はない、晴夜はその事を言うのが辛かった。

 

「大丈夫だよね!みんなで作り上げたビルドなら絶対に!」

 

晴夜はハートの方に振り返り、ハートを抱きしめる。

 

「晴夜・・・」

 

「絶対に戻って来る。龍牙と一緒にお前やみんなの所に、絶対に!」

 

戻って来ると伝えるとハートも晴夜をギュッと抱きしめる。しばらくして、二人が離れる。

 

「お願い、あのバカを連れ戻して!」

 

キュアソードは願う、自身を犠牲にエボルトと共に姿を消した最愛の相棒を連れて帰ってくる事を――

 

「頑張って、晴夜君」

 

「晴夜さんなら絶対に大丈夫です」

 

キュアダイヤモンドとキュアロゼッタは信じる、必ず自分たちの友と共に帰ってくる事を――

 

「必ず戻ってこいよ」

 

「龍牙さんと一緒に」

 

和也と幻冬――仮面ライダーグリスと仮面ライダーローグは知っている、彼なら必ず彼を助けることが出来ることを――

 

「君ならいけるはずだよ!」

 

ジョーは信じている、国王を救い出せた彼ならばきっと――

 

「私もあなたなら行けると信じています」

 

キュアエースは信じる、自身の父を助けてくれた、倒す事以外の方法を共に見つけてくれた彼を――

 

「アタシとパパの心を取り戻してくれた晴夜なら大丈夫!」

 

レジーナ――キュアジョーカーはわかっている、自身の心と父親の心を救ってくれた彼ならば大丈夫だと――

 

「約束だよ。絶対に戻ってきて」

 

キュアハートは約束する、必ず戻ってくる事を――

 

みんなが、それぞれが持つ願いを言うと、晴夜は頷いた。

ハートから離れると晴夜はパンドラボックスから放たれた光の柱へと向かい構える。

 

「変身!」

 

叫ぶとフルフルラビットタンクボトルを半分に割り、ドライバーに差し込む。

 

『ラビット&ラビット!ビルドアップ!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

 

ドライバーのレバーを回し続ける。

 

『Are you ready?』

 

巨大な金型とラビットラビットアーマーが出現し、ユニットが空中へパージされた。

金型が晴夜の体と重なり、金型が離れハザードフォームへと変身し、パージされたラビットユニットを飛びならから装着し、着地した。

 

『オーバーフロー!紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』

 

「待ってろ龍牙!」

 

相棒を助けるため仮面ライダービルド・ラビットラビットフォームは二つの世界の裂け目へと向かって飛び立っていく。

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第57話 二人が明日を創る最後の決戦!BE THE ONE

 

 




おまけ

エボルト「ねぇねぇ?どんな気持ち?キングジコチューの力を取り込もうとして逆に取り込まれて、しかも弱ってた隙を突いて始末したと思った奴にトドメを刺された気分は?」

ベール所長「エボルトォォォォォォォォォ!!」

エボルト様は煽り上手☆

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