Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

60 / 93
前回までのあらすじ!

晴夜「かつてトランプ王国を滅ぼしたキングジコチューからジーニアスとハザードの力で国王を取り戻した。だがそこに、国王の心を闇に染めた張本人、プロトジコチューが現れた。
しかし、仮面ライダービルドはマジェスティロードフォームに、キュアハートはパルテノンモードに変身してプロトジコチューを追い詰めた。
その時、俺たちが倒したはずのエボルトが現れ、ついに地球殲滅を宣言する。
グリスとローグの活躍もあり、黒いパンドラパネルを奪った俺達は、パンドラボックスと白いパンドラパネルを一緒に使い新世界を作ろうとした。しかし、龍牙がエボルトを連れて裂け目に行ってしまった。
そして俺は、エボルトとの最終決戦を迎えるのだった」


第57話 二人が明日を創る最後の決戦!BE THE ONE!

エボルトと共に裂け目に行ったクローズを連れ戻すために、晴夜はもう一度ビルドとなり、裂け目の中に入って行った。

 

 

「龍牙!」

 

裂け目の中の地面ではクローズマグマから変身解除していた龍牙が倒れていた。

ビルドはすぐさま倒れていた龍牙に近づく。

すると、龍牙の目が開いた際に瞳が赤くなり、起き上るとビルドを攻撃した。

 

「なっ⁉︎龍牙!」

 

ビルドは龍牙の攻撃を避けると、攻撃を避けられた龍牙の体が突如、液状化しだす。

 

「エボルト!」

 

なんと、それは龍牙ではなく龍牙の体を乗っ取ったエボルトだった。

 

「残念だったな、龍牙は俺が吸収した」

 

「なんだと・・・」

 

エボルトは龍牙を取り込んで消滅を防いだと話す。

 

「あとはお前の力さえ吸収すれば、エボルトリガーは復活する。そうすれば、俺は全宇宙を統べる力を取り戻せる!」

 

今度はビルドの力をも取り込んで力を取り戻し、全宇宙を統べると叫ぶ。

 

「俺をここで倒さなければ、エネルギーは放出されない!二つの世界の救済も叶わず、お前の計画は水の泡となる!」

 

「新世界は必ず実現して見せる!」

 

ビルドはエボルトに向かっていく。だが、エボルトはビルドの攻撃を受けると簡単に振り払い、ビルドが倒れる。

 

「ジーニアスもマジェスティもないお前に何ができる!」

 

エボルトはジーニアスもマジェスティも失った今のビルドは敵ではないと言う。

 

「それでも、お前を倒す!」

 

だが、ビルドは諦めず起き上がり必死にエボルトを攻撃し続ける。

 

「今のお前に俺は倒せん!」

 

エボルトはビルドの拳を振り払い、カウンターパンチを繰り出す。

そして、エボルトが一方的にビルドに攻撃をする。最後に与えた次の一撃がビルドを吹き飛ばし、ビルドはなすすべもなく倒れて、強制変身解除してしまう。

晴夜が強制変身解除すると、エボルトが体を液状化し、石動総一郎の姿へと変わる。

 

「いい加減!気づいたらどうだ!桐ヶ谷晴夜は世界に存在すべき人間じゃなかった!」

 

「だまれ・・・!」

 

晴夜は起き上がって総一郎に擬態したエボルトに向かって走っていき殴りかかろうとする。だがエボルトは晴夜の殴りかかろうとした拳を掴む。

 

「お前が全ての元凶なんだよ!」

 

「なんだと・・・」

 

するとエボルトは、晴夜が全ての元凶だと言う。

 

「お前が仮面ライダーにならなければ、プリキュアの小娘どもに関わらなければ、こんな悲劇は起こらなかった!」

 

「⁉︎」

 

エボルトの発言で思った。何故、俺が仮面ライダービルドにならなければ、マナ達に出会わなければ、こんなことにはならなかった・・・と。

 

しかし、晴夜はすぐにその理由を察した。

 

ハザードトリガーを無責任に使わなければ、暴走する事もなく友達を傷つける事もなかった。

自分がフルボトルの浄化を行わなければ、パンドラボックスからエボルトリガーは作られることはなかった。自分がマナ達に会わなければ、彼女達がエボルトに傷つけられることはなかった。

あの時、自分がドライバーを手にしなければ、そもそもエボルトの力を取り戻すことはなかった。

 

「お前は、俺に作られた偽りのヒーローなんだよ!」

 

――『作られた偽りのヒーロー』。

兄の代わりで、エボルトに利用されるための存在、それが仮面ライダービルドの存在。

その言葉は、只の14歳の少年を何度も苦しめた言葉だった。

その事を思い出してる間に、エボルトは晴夜の拳を振り払い、更に衝撃波を放ち晴夜を吹き飛ばした。

晴夜が倒れると再び怪人態へと姿を変える。

 

「これで終わりだ、桐ヶ谷晴夜」

 

エボルトは晴夜にとどめを刺す為に近づこうとする。

 

「――ん!どうした・・・⁉︎体が動かない!」

 

するといきなり、エボルトの体から電流が発生し、エボルトの動きが急に止まる。

 

『何やってんだ・・・晴夜!』

 

「龍牙・・・」

 

晴夜は一体どうなっているのかと思っていると、エボルトの体から取り込まれた筈の龍牙の声が聞こえてくる。

 

『エボルトは俺がなんとかする!』

 

エボルトの中から晴夜に攻撃させないと龍牙が必死にエボルトを抑えようとする。

 

『なぁ、晴夜。俺の顔を今どうなってる思う?『くしゃっ』としてるんだよ』

 

「⁉︎」

 

『くしゃっ』としてる。

その言葉は、まだ初めて出会って間もない頃にいた自分から言った言葉だった。

 

 

 

 

――それは、スマッシュに襲われた人を助けるために戦っていた時の事。

 

『ボルテック フィニッシュ!』

 

ラビットタンクのライダーキックが決まってスマッシュが倒れると、スマッシュから成分を抜き取った。

 

『もう、大丈夫だよ!』

 

襲われていた人を介抱すると、その人はビルドに助けてくれてありがとうと言って、去っていった。

その人が去っていくとボトルを外し、スマッシュにされた人にも近づく。

 

『俺は・・・何を・・・』

 

『ちょっと悪い夢を見ていただけですよ』

 

スマッシュにされた人を介抱するとその人も去っていった。

すると、後ろから龍牙が近づき晴夜に尋ねる。

 

『なぁ、なんでお前もマナみたいに、よくそんなに人助けするんだよ』

 

龍牙はこの時、誰彼構わずに人助けをする晴夜の行動がよくわからなかった。

 

『俺さぁ、誰の力になれると『くしゃっ』となるんだよ俺の顔。ライダーになった時はマスクの下で見えないけど』

 

晴夜は誰かの力になれると『くしゃっ』となると言う意味も、やはり龍牙にはよくわからなかった。

 

 

 

 

今、龍牙にはその言葉の通り『くしゃっ』となると言う。

 

『お前は、俺にとってお前は相棒で最高のダチだから、生きていて欲しいんだ』

 

「龍牙・・・」

 

『これだけは言わせろ!』

 

龍牙が晴夜に何かを伝えようとする。

 

『誰がなんと言おうと、俺たちにとってお前は最高のヒーローだ!』

 

「そうだよ!」

 

龍牙が最高ヒーローだと晴夜に言うと、後ろからマジカルラブリーパットの力で出現した向こう側が映し出されていた。

 

「マナ・・・みんな・・」

 

「晴夜君、あなたは偽りなんかじゃない!」

「あなたのおかげで私の迷った心の扉を開けてくれたのです!」

 

「六花・・・ありす・・・」

 

「あなたがいたからみんなと出会うことが出来たの!」

「あなたはどんなに辛くても苦しくても何度も立ち上がってきました!」

 

「まこぴー・・・亜久里ちゃん・・・!」

 

「お前がいたから、俺は仮面ライダーとして必要なことを知ったんだ!」

「あなたがいたから、戦う理由を僕も見つけられたんです!」

 

「かずやん・・・幻冬君・・・」

 

「エボルト!あなたは、晴夜があたし達と関わらなければこんなことにはならなかったって言ったけど。そんな事、あたし達は思ったことはない!」

 

「何・・・⁉︎」

 

「そうよ!晴夜がいたからアタシとパパは救われて、新しい道を見つけることが出来たのよ!」

 

「そして、晴夜がいたからどんなピンチにも立ち向かえた!誰かの笑顔を守るために、誰かの未来を守るために、誰かの明日を創るために!」

 

「みんな・・・」

 

 

「だまれえぇぇーーッ!!」

 

エボルトの叫びとともに衝撃波が弾け出し、龍牙を抑えようとする。

すると、エボルトの体から龍牙の銀色へと変わったドラゴンボトルが出てくる。

 

「龍牙は完全に封じた。もう、邪魔されることはない!」

 

龍牙を抑え込み、今度こそ晴夜にトドメを刺そうとする。

 

「最悪だ・・・意地でもお前を助けて、その顔見たくなっちまったじゃないか・・・」

 

晴夜はエボルトから出てきたドラゴンボトルをもがきながら掴むと、再び立ち上がった。

 

「まだ、抗うつもりか」

 

「ヒーローが逃げるわけには行かねえからな〜!」

 

晴夜はハザードトリガーを装着したビルドドライバーを再び装着し、フルフルラビットタンクボトルを取り出し、振った。

 

『ラビット!』

 

キャップ栓を回すと赤いランプが点灯し、ボトルを半分に割る。

 

「変身!」

 

その叫びと共に晴夜はボトルを差し込み、ドライバーのレバーを回す。

 

『ラビット&ラビット!』

『ガタガタゴットン!ズッタンズタン!ガタガタゴットン!ズッタンズタン!』

『Are you ready?』

 

晴夜は走り出すと巨大な金型とラビットユニットが出現し、ユニットが空中へパージされた。

 

『オーバーフロー!紅のスピーディージャンパー!ラビットラビット!ヤベーイ!ハエーイ!』

 

ハザードライドビルダーが重なり、ハザードフォームへとなって走り出すと、ラビットラビットアーマーが装着され、ラビットラビットフォームへと変身を完了した。

 

「待ってろ龍牙!今助けてやるぞ!」

 

ビルドは再びエボルトに向かっていく。

 

「エボルト!確かに俺はお前に作られた仮面ライダーかもしれない!」

 

ビルドが攻撃をしながらエボルトに向かってそう言う。

 

「でも、この力を正しい事に使ってこれたのは、かけがえの無い仲間がいたからだ!」

 

叫びながら跳ね上がり、ビルドの拳がエボルトの顔に決まるとエボルトはバランスを崩した。

 

「みんなが、桐ヶ谷晴夜・・・仮面ライダービルドを作ってくれたんだ!

六花にありす、まこぴー、和也、亜久里ちゃんと幻冬君、レジーナ、いつも俺達が辛かった時に励ましてくれるマナ、そして、かけがえのない相棒・・・龍牙がいたからここまで来れたんだ!」

 

ビルドの攻撃が次々と決まり、エボルトにダメージを与える。

 

「愛と平和を胸に生きていける世界を作る!その為にこの力を使う!」

 

「破壊こそ、全てだ!お前の言う正義など俺が壊してやる!」

 

「どちらの力が正しいか今証明して見せる!」

 

ビルドとエボルトがお互い向かっていく。

 

 

 

その頃、ビルドとエボルトの全宇宙を掛けた戦いを、ハート達はマジカルラブリーパットで見ていた。

 

「晴夜・・・」

 

ハート達は、ビルドとエボルトの戦いを、ただ見てる事しか出来なかった。

 

(あたしに何か出来ることは・・・)

 

ハートは、自分にも何か出来ることはないかと考えている。世界を守るために今必死になって戦っている人に、自分に出来ることは・・・

 

 

「――あなた達にしか、出来ないことがある」

 

『⁉︎』

 

プリキュアの六人に、どこからか声が聞こえた。

 

「誰なの?」

 

「どこからですの?」

 

どこからか聞こえた声に六人は戸惑う。

 

「どうしたんだ・・・」

 

「何が聞こえたんですか?」

 

しかし、ライダーである二人には謎の声が聞こえなかった。

 

「和也と幻冬には聞こえないの?」

 

「私達にだけ聞こえるこの声は一体・・・」

 

六人にしか聞こえない声は何をもたらしているのか。

すると、六人の持つ三種の神器が光り出す。

 

「これは・・・」

 

「みんな!三種の神器を光の柱に掲げよう!」

 

ハートの提案に五人は頷き、ハート達六人は三種の神器をパンドラボックスの柱へと向ける。

すると、三種の神器は裂け目に向かって光り出した。

 

 

 

その頃、裂け目の中ではビルドは必死に攻撃を続ける。

ビルドはフルフルラビットタンクボトルを外し再び振ると、もう一度差し込む。

 

「ビルドアップ!」

 

『鋼鉄のブルーウォーリア!タンクタンク!ヤベーイ!ツエーイ!』

 

タンクタンクフォームへとフォームチェンジすると、タンクの腕のローラーが動き出し、エボルトの腕の強化部分を破壊しようとする。

 

「くぅ!離れろ!」

 

エボルトの強化した腕が破壊されるとその時、エボルトはビルドドライバーのフルフルボトルに攻撃し、ドライバーのフルフルボトルとハザードトリガーが外れて吹き飛ばされた。

 

「ッ⁉︎まだだ!」

 

『シュワッと弾ける!ラビットタンクスパークリング!イエイ!イェーイ!』

 

今度はラビットタンクスパークリングを差し込み、ラビットタンクスパークリングフォームへとなった。

右足のクロックフロッセイレッグから泡が噴出し、その勢いでエボルトに向かって飛ぶ。

そのままビルドのキックが決まると、エボルトもすぐさま起き上がり反撃に出た。

 

「ぐぅ!」

 

倒れ込むとエボルトは更に仕掛けようとする。

だが、ビルドはドリルクラッシャーを出現させ、エボルトの追撃を防ぐ。

 

『Ready go!』

 

ボトルを差し込み、ドリルクラッシャーが回転すると、エボルトの肩を目掛けて攻撃した。

 

「ぐぉぉぉぉ!このぉ!」

 

エボルトは右足に力を収束させ、ビルドのスパークリング目掛けて攻撃し、ドライバーから吹き飛ばした。

 

『ラビットタンク!イェーイ!』

 

「ついに初期フォームか、答えが出たようだな」

 

初期フォームのラビットタンクへと変わり、エボルトは答えが出たと呟く。

 

「どうかな・・・」

 

するとビルドドライバーに差さっていたラビットボトルが金色へと変わる。

 

『ラビット!ドラゴン!ジャストマッチデース!』

 

フルボトルバスターを出現させ、ラビットとドラゴン、2本のボトルを差し込む。

 

「そんな攻撃が、効くと思っているのか!」

 

「思ってるさ・・・!」

 

ビルドの右足のタンクローラーシューズに搭載されているローラーが動き出し、エボルトに接近しようとする。それに対してエボルトは迎え撃とうと構えると、ビルドは直前に左脚部のクイックラッシュレッグによるラビットの脚力を活かしてエボルトの攻撃を避け、高く飛び上がる。

 

『ジャストマッチブレイク!』

 

着地した瞬間、金と銀に纏ったフルボトルバスターの攻撃がエボルトに直撃した。

 

「俺と龍牙は最高の・・・コンビなんだよ!」

 

さらに強いエネルギーを纏ったフルボトルバスターがエボルトに更にダメージを与える。

そして、その影響でエボルトから龍牙から離れた。

 

「龍牙ーー!」

 

ビルドが解放された龍牙に手を伸ばし、龍牙の手を掴む。

手を掴んだ瞬間、エボルトから爆風が発生して二人が吹き飛ばさせれると、ビルドは変身解除してしまう。

 

「龍牙!」

 

「ったくよ、逃げろって言ったろ」

 

「相棒が居なくなると色々と困るんだよ」

 

「貴様ら・・・!」

 

二人の耳に声が聞こえ、振り向くと爆風の中からエボルトが現れた。

 

「晴夜!龍牙!俺に作られたお前らが調子に乗るなーーーー!!」

 

エボルトの姿が、月と星を吸収した事によって強化される前の姿へとなっていた。

 

「だが、お前らにはもう何も残っていない!」

 

しかし同時に、晴夜もフルフルボトルもスパークリングも失い、もう戦うボトルが無いとエボルトは言う。

もう彼らには、エボルトに立ち向かうすべはない。

 

「いいや、まだ残ってるさ!」

 

だが、晴夜はまだあると言う。

そして、金と銀のラビットとドラゴン、2本のボトルを見せる。

 

「お前、残ってるのは龍と兎だぞ、そんな組み合わせ無理に決まってるんだろ」

 

「そんなことはない」

 

龍牙は有機物同士のボトルではベストマッチにならないと言うが、晴夜はそんな事はないと首を横に振る。

 

 

 

――それは、拓人が渡したビルドとクローズのライダーカードによる父親から渡された最後の研究データからによるものだ。

 

『ハザードレベル7へと達した仮面ライダーのボトルは進化を遂げる』

 

ハザードレベル7。それは、晴夜のラビットと龍牙のドラゴンの2本のボトルことだ。

 

『進化したもう1本があれば、究極の化学反応を起こす・・・⁉︎』

 

2本のボトルから起こる究極の化学反応と言葉に驚く。

 

『つまり、仮面ライダーが二人いなければならないということだ。ハザードレベル7以降なんて、ビルドのお前とエボルトの遺伝子を持つ上城龍牙しか考えられない』

 

巧が晴夜の中からそう言うと…

 

『だから、ボトルを2本差せるように設計したんだ』

 

『何?』

 

晴夜は拓人がビルドドライバーに2本差せるようにした理由がわかった気がした。

だから、あの時拓人が言った――トランプ王国から自分を人間界へ戻すために最後に言った言葉・・・いや、名前を思い出す。

 

 

『いいか、晴夜!この世界と私達の世界を守る!その鍵を握るのは・・・上城龍牙だ!』

 

『上城・・・龍牙・・・』

 

『いつか、龍牙君が君の前に現れる!その時は、二人が世界を守るんだ!』

 

『父さん!』

 

そして「また会おう」と言う拓人の言葉を最後に、晴夜は魔法の鏡の中へと放り込まれた。

 

 

だが今なら、拓人がビルドドライバーを2本させるように作った意味がよくわかる。

 

『実験と同じだよ。研究は一人じゃ出来ない、必ず支えてくれる仲間が、相棒がいる。

そんな思いで2本差せるように作ったんだと思う』

 

 

 

――そして、今がその時だ。この2本のボトルなら・・・

 

「絶対にいける!俺とお前のボトルなら・・・!」

 

晴夜は2本のボトルを見つめながら握りしめる。

 

「こうなったら、二人まとめて死ねえーーッ!」

 

エボルトはエネルギー波を二人に向けて放つ。

すると、光が二人の前に現れ、エネルギー波から二人を守った。

 

「これは・・・」

 

「なんだよ・・・」

 

「あなた達は、みんなの希望よ!」

 

二人に囁く声が聞こえた。そして、光が集まり人の形になっていく。

 

「誰・・・?」

 

「人なのか・・・?」

 

「お前は・・・まさか⁉︎」

 

集まった光から姿を現われると、一人の女性が二人の前に立つ。

 

「キュアエンプレス!」

 

その女性を見たエボルトはキュアエンプレスと叫ぶ。

 

「この人が・・・」

 

「キュアエンプレス・・・」

 

かつてのメランのパートナーのプリキュアで、プロトジコチューとエボルトを封印した一万年前のプリキュアが、晴夜と龍牙を守った。

 

「貴様が何故ここに・・・」

 

「彼らはあなたを止める、最後の希望!」

 

エボルトに晴夜と龍牙の二人が最後の希望だと言うと、エンプレスが二人を向く。

 

「あなた達がみんなの希望になって!」

 

エンプレスが手を向けると2本のボトルと色を失くしたジーニアスが浮かび上がる。

 

「ボトルが・・・」

 

3本のボトルが回り出し、一つになろうとする。

そして、3本のボトルは一つとなると、その姿をボトル缶へと変え、晴夜の手に置かれた。

 

「キュアエンプレス・・・」

 

「頼んだよ!みんなのために!」

 

その言葉を最後に、キュアエンプレスは姿を消した。

彼女の居たところを見た後、晴夜は目を瞑り、そのボトルを握りしめる。

そして、エボルトに向く。

 

「さぁ、最後の実験を始めようか・・・」

 

晴夜は決め台詞を呟き、ボトル缶――『クローズビルド缶』を振ると、兎の飛ぶ音と龍の鳴き声の様な音を響き鳴らせながら二人の周囲を数式を囲む。

 

『クローズビルド!』

 

そして、ボトル缶を差し込みドライバーのレバーを回す。ボトル缶は光り出し、ランナーファクトリー・・・特殊加工設備『L&Pスナップライドビルダー』が前後から出現した。

 

「…えっ?えっ?おおっ?何だよ!おい!?巻き込まれてるぞ!どうなってんだよ!?」

 

ファクトリーは龍牙を巻き込んでしまい、前後のランナーが金と銀のアーマーが形成されいくと、アーマーは赤と青へと姿を変わる。

 

そして晴夜のドライバーから、彼らに問いかけるかのような音声が響き出した!

 

 

『Are you ready?』

 

 

「ダメです!」

 

「変身!」

 

「な⁉︎」

 

ランナーは龍牙をも巻き込んだまま重なり。体から煙が現れ、ビルドマークが浮かび上がると変身を完了させた。

 

『ラビット!ドラゴン!Be The One! クローズビルド!イェイ!イェーイ!』

 

「えっ?」

 

「あ〜ん?」

 

「これって・・・」

 

「もしかして・・・」

 

「「合体しちゃった〜!」」

 

まさか、二人が意識をも合体したまま変身してしまったことに、晴夜と龍牙は驚きのあまり絶叫していた。

 

 

『えええええええっ⁉︎合体したー!』

 

その頃、人間界の方でも皆がかなり驚いていた。

 

 

今の彼らはビルド・ラビットラビットフォームとクローズの二つの外見を併せ持ったような姿をし、ラビットの複眼は金に、ドラゴンの複眼は銀になっており、腰から下半身にかけてコートの裾のようなローブ――『CBベクターローブ』が現れている。

 

「どうゆう事だ!晴夜、説明しろよ!」

 

「ちょ、ちょっと待って、これは流石に物理法則は超えてるだろ。えっと、えっと・・・」

 

まさかの、予想外のことに二人は慌てていた。

 

「何をごちゃごちゃしてやがるんだ!」

 

エボルトはそう叫びながら、合体した二人に向かって行った。

 

「はぁ⁉︎よくわかないけど、行くぞ!」

 

「ったく、しょうがねえな!」

 

取り敢えず、合体してしまった事は後にして、二人はエボルトに向かっていく。

 

「最後の悪あがきか!」

 

ビルドとクローズの合体した姿・クローズビルドと、エボルトとの決戦が始まった。

 

「勝利の法則は・・・」

「今の俺は負ける気が・・・」

 

「「決まった(しねぇ)!」」

 

だが呼吸が合わず、二人の攻撃はエボルトに当たるどころか全く噛み合ってなかった。

 

「呼吸は合わせろバカ!」

 

「お前だよ!」

 

上手く身体を動かすことができなかったことを二人で自分達の顔を叩きながら言い争いしていた。

 

「ふん!弱い奴らほどよく吠えるとはこのことだな!」

 

「「あん?」」

 

「ふざけ・・・」

「けるなーー!」

 

今度は二人の呼吸が噛み合い、初めてエボルトに攻撃が決まった。

 

 

 

その頃、人間界では二人が合体して変身した事に驚いていた。

 

「マジかよ・・・合体って・・」

 

「法則なんてとうに超えてますよね・・・」

 

「でも、なんか」

 

「お二人らしいと思いますけど」

 

「そうよね。あの二人」

 

「まさに、名コンビですわ!」

 

みんなは晴夜と龍牙は名コンビだと言う。

 

「「行けえ!晴夜!龍牙!」」

 

ハートとソードが二人にエールを送る。

だが、彼女達だけではない、町のみんなも二人にエールを送っていた。

 

「頑張れ!仮面ライダー!」

「世界を守って!」

「もう、あんたらしかいねぇんだ!」

「負けるな!」

 

必死になって、二人を応援する。

 

「晴夜、龍牙君。君たちなら絶対にいける!」

 

拓人は二人なら絶対にいけると信じて、裂け目を見ていた。

 

 

 

そして、裂け目の方ではクローズビルドとエボルト、二人の激しいラッシュを繰り出し続け鍔迫り合いとなる。

 

「何故だ・・・ラビットとドラゴンはベストマッチじゃないはず・・・なのに、この力は一体?」

 

エボルトはベストマッチではないボトル同士が予想外の力を発揮したことに驚く。

 

「答えは簡単だ!俺と晴夜がベストマッチだからだ!」

 

クローズが叫ぶとエボルトを押し始める。

 

「くぅ!お前ら、本当にこの世界を救う価値があると思ってるのか!」

 

エボルトがクローズビルドに世界を救う価値はあるのかと聞く。

 

「今回の災いは全てが自分の欲望による、愚かな人間達によるものだ!」

 

トランプ王国の悲劇、ライダーシステムによるエボルトの復活、その全てが人間による欲望からだと言う。

 

「人間は不完全で弱い存在だ!そんな奴ら、守って何になるんだ!」

 

しかし、エボルトの問いかけに対してクローズビルドは仮面の下で笑いながら答える。

 

「わかってねぇな!」

 

「不完全だから人間って言えるんだ!」

 

「何?」

 

「お前の言う通り・・・人間は不完全の存在かもしれない!でも、不完全だから自分に何が足りないのかを知って身につけて、また新しい発見をして成長していく、それが人間なんだ!」

 

ビルドが叫ぶとクローズビルドはエボルトとの鍔迫り合いを振り払い、次々とパンチが決まり、最後のキックでエボルトを吹き飛ばし、地面へと着地する。

 

「「今の俺達は負ける気がしねぇー!」」

 

クローズの決め台詞を二人が叫び、ドライバーのレバーを回す。

 

『Ready go!』

 

クローズビルドは右足を地面を叩き、高く飛躍した。

 

「「勝利の法則は、決まった!」」

 

二人が一緒に決め台詞を叫ぶと音声が鳴り響き、青と赤の二本の放物線が現れる。そして、クローズビルドはその放物線の上と進む。

 

「負けるか!」

 

エボルトもドライバーのレバーを回し、高く飛躍する。

 

『Ready go!』

 

クローズビルドとエボルトの二人が宙高く向き合う。

 

「「ラブ&ピース フィニッシュ!」」

『エボルテック フィニッシュ!チャオ!』

 

そして二人のライダーキックがぶつかり合い、周りから凄まじい程の衝撃波が発せられる。

 

「「はぁぁぁぁぁぁーー‼︎」」

 

「くう!こんな馬鹿な・・・人間が・・・」

 

クローズビルドのキックがエボルトを押していた。そして遂にエボルトのキックとの衝突に勝負がついた。

そして、エボルトに二本の放物線が拘束した。

クローズビルドは滑るかのように加速し、拘束したエボルトにライダーキックがそのまま放物線の終着点に向かって滑り続ける。

 

「ぐぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

「「はぁ〜はぁぁぁぁぁーー!」」

 

そして、遂に二本の放物線がエボルトの終着点へとたどり着き、突き抜ける。そして、二人のライダーキックを受けたエボルトが倒れかける。

 

「ぐぅ!忘れたか・・・俺は遺伝子を自由に操れる・・・何度でも蘇る!」

 

エボルトが遺伝子を放出しようとする。

 

「なっ⁉︎何故だ!」

 

だが、エボルトから遺伝子は放出されなかった。

 

「無駄だ!お前は遺伝子を放出出来ない!」

 

「なに、どう言うことだ!」

 

「このボトルはジーニアスボトルの力もある。それがどういう意味かわかるか?」

 

「ッ⁉︎まさか・・・」

 

「そうだ・・・ジーニアスボトルの力でお前の遺伝子は一つの抗体となった。その影響でお前はもう遺伝子を自由に操られない!」

 

エボルトはもう遺伝子を自由に操られないと、ビルドは答える。

 

「バカな・・・滅ぶのか・・・この俺が・・・そんな事があってたまるか!人間がぁぁぁぁーーーッ!

 

自身の末路を想像し、エボルトがそんな事実受け入れられるかと言わんばかりに叫ぶと、クローズビルドはフルボトルバスターを出現させる。

 

『ラストマッチデース!ファイナルマッチブレイク!』

 

「これで、最後だ・・・エボルトーーー!」

 

クローズビルトの放ったファイナルマッチブレイクがエボルトに直撃し、エボルドライバーを破壊させ、エボルトの体を切り裂く一撃を放つ。

 

「―――やるじゃねえか、俺をここまで追い詰めるとは・・・」

 

そして、クローズビルドの攻撃を受けたエボルトの体が綻び始める。

 

「エボルト・・・」

 

「まさか、この俺が人間に敗れるとは・・・お前らの勝ちだ晴夜、龍牙・・・

お前ら二人が創る世界を、見てみたかったな〜・・・」

 

エボルトは自身の受けた腹部の傷を、崩壊しつつある手で押さえながらどこか名残惜しいような口調で二人に向けて呟く。

 

「だが、新世界が出来ても俺のような奴は消えないぞ・・・!」

 

しかしエボルトは、自身のような存在は消えないと二人に向けて告げる。

 

「そん時は、また戦ってやるよ!みんなを守るためにな!」

 

「ああ!俺たちは誰かの笑顔と明日を創る・・・仮面ライダーだ」

 

だかしかし、エボルトの発言に対して二人は、迷わずそう答える。

 

「例え、それが辛い道でも俺は・・・俺達はみんなを守り続ける!」

 

そんな二人の強い決意と覚悟が、エボルトに伝わった。

 

「そうか・・・どうやら、とんでもない奴らを作ってしまったな〜

・・・だが、悪くねえ気分だ。チャオ〜!」

 

口癖の『チャオ〜』を二人に告げると、エボルトの体が更に綻びを増す。

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁーー‼︎」

 

そして、エボルトの体は爆破し、今度こそ完全に何も残らなかった。エボルドライバーも破壊された跡もあった。その姿を二人は静かに見届ける。

 

「終わったんだな・・・ようやく・・・」

 

「あぁ、これで新世界へと繋がる」

 

新世界へと繋がる、ビルドはそう呟く。

 

「・・・ありがとうな・・助けてくれて」

 

クローズはここまで助けに来てくれてありがとうと礼を言う。

 

「・・・当たり前だろ、相棒を見捨てるかよ」

 

それに対してビルドは照れ臭そうに言う。

 

「よし!帰るか!」

 

「おお!」

 

クローズビルドが裂け目から出ようと飛び上がろうとする。

 

「おい・・・!」

「最悪だ・・・」

 

しかし、みんなの所へ帰ろうと上を見ると二人は驚く。

 

「「裂け目が無くなってる!」」

 

なんと、二つの世界を通じる裂け目が無くなっていた。

 

「どうすんだよ!俺たち帰れねえのかよ!」

 

「マジかよ!どうすれば・・・ええっと・・・」

 

二人が帰れないことに動揺する。すると、裂け目の中が光り出し、その光にクローズビルドも巻き込まれてしまう。

 

「「うわぁぁぁぁーー‼︎」」

 

二人は強烈な光に飲み込まれいく。

――果たして二人はどうなるのか。そして、みんなの元へと戻れるのか…

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

最終話 ベストマッチのコンビは永遠に!

 

 




――ジーニアスフォームは、兄弟による「最終フォーム」、
――マジェスティロードは、親子による、愛する者と一緒に戦う「最強フォーム」、
――そして、クローズビルドは、最高の相棒と共に戦う「最高フォーム」である。



おまけ

(^U^)「おまけ編についてですが、今回はございません」

(OMO;)「ウワァァァァァァァ!!」

特に言う事はない。(2回目)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。