Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドであり、てぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜は、拐われたマナ達を探すために色んな町を巡って廻っていたが、突然プリキュア達が襲い掛かってきた!」

龍牙「そんな晴夜の前に、エボルトと同じブラッド帝国の一人である伊能賢也が仮面ライダーブラッドへ変身した!そして門矢士によって別の世界へと送られた晴夜は、そこで仮面ライダークローズ、万丈龍我と出会い。彼に案内され別世界の仮面ライダービルド、桐生戦兎とも出会ったのだった」

晴夜「だが復活した桐ヶ谷晴夜の前に、仮面ライダーブラッドこと伊能賢也はパンドラ城という建設物を生成した。そして遂に、ブラッド帝国との最終決戦が始まるのだった」

龍牙「そういえば、この戦いの前に俺の新しいパワーアップアイテム貰ったけど、これなんかデカくねぇか?横幅がボトルもう1本分の大きさがあるんだけど、どうやってドライバーに装着するんだよ。てか、そもそも俺たちどうやってボトル沢山持ち歩いてんだよ! ポケットパンパンにならねえのかよ!」

晴夜「ボトルの収納にまでケチつけんじゃないよ! その辺上手いことやってるから!
さあ、どうなる第12話!」


第12話 想いを込める…輝け、クローズの光!

昔々、今からほんの少し前の時まで遡る事数年前。トランプ王国に一人の少年がいた。

少年の家は、トランプ王国内でも有名な貴族で、その家の息子である彼は常にトップ街道を走っていた。

 

そんなある日、少年のもとに新たな転機が訪れた。

トランプ王国がプリキュアのサポートになる為の人材を見つけるテストを始めたのだ。

当然少年も受けることになり、いつもの様に親の期待に応えるため、そのプリキュアのサポートの相手であるキュアソードとお近づきになる為にダントツのトップになったのだった。あの時点では、彼がクローズの力を手にするのに相応しい人間だったはずだった。

 

しかし、クローズの力を得たのは、テストでは下の下にいた筈の上城龍牙だった。

キュアソードの隣に何時もいたのも、上城龍牙だった。

 

それ以来、彼の人生が狂い始めた。

 

常に期待の目に溢れていた両親、使い人達、周囲の目が、失望に変わった。

行動はいつもと同じであったが、なんであんなのに負けたのだ、散々期待させておいてこの始末か、と言わんばかりの目で見るようになった。

 

そして少年の心には、常に上城龍牙への嫉妬心で溢れていた。

 

どうしてあんなのがクローズの力を得たのだ、なんでみんなあいつにばかり期待をするのだ、なんでキュアソードはあいつの隣にいるのだ、どうしてそんなに笑っているのだ、俺と一緒にいた時は一度も笑わなかったくせに、なんでそいつの隣では笑うのだ。

 

少年は、自身の心が黒く染まりつつある事に気付かず、いつもそんなことを考えていた。

 

そんな屈辱に満ちた日々を過ごしていた少年の下に、また新たな転機が訪れた。

 

「彼は本当なら、クローズの力を得ることはなかった。本当なら、君が本物の仮面ライダーになる筈だった」

 

その男は、彼に真実を教えた。上城龍牙の体にはエボルトと言う異世界生命体の細胞が入っており、それによってクローズ――仮面ライダーの力を得たと言う。

 

ふざけるな。なんだそれは。それじゃあ、俺はアイツに嵌められたのか?

アイツのせいで、俺は名誉も栄光も、クローズの力も、キュアソードも奪われたと言うのか?

 

「そうだ。彼はエボルトによって作られた、偽りの仮面ライダーだ。彼は仮面ライダーの力を何も理解していない。ライダーの力は、全てを支配する為の力なのだ。そして、君がライダーになったのなら、君は真の仮面ライダーへとなれる。どうだい?私のもとで働かないか?」

 

少年は有無を言わせず、それに応じた。

自身の心が、真っ黒に染まっていることに気付かないまま、少年は男とその仲間達の下で行動を共にしていた。

キュアソードを我が物にする為、上城龍牙に復讐するために、彼は踏み超えていけない線を超えてしまった。

 

その少年の名前は、ファレノ・ユウヤ。後の仮面ライダーパルロである。

 

 

 

 

パンドラ城、キュアソードが晴夜と龍牙の前に立ちはだかったが、龍牙が彼女は任せてほしいと言い、晴夜は一人パンドラ城の上へと向かっていた。

 

「龍牙・・・」

 

階段を走り続ける晴夜、すると、スマッシュとガーディアンが晴夜の前に現れた。

 

『ラビット!タンク!ベストマッチ!』

 

「変身!」

 

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』

 

晴夜はすぐにビルドへと変身し、ドリルクラッシャーでスマッシュとガーディアンを迎撃する。

 

「邪魔だ!」

 

『Ready go!』

 

ボトルを差し込み、ドリルが回る。

 

『ボルテックブレイク!』

 

回り出したドリルクラッシャーの攻撃で全て倒し、ボトルを外し変身を解除した。

 

「必ず来いよ・・・」

 

下にいる龍牙に来いよと呟いた晴夜は、再び走り出す。

 

 

その頃、城の外の方ではハピネスチャージプリキュア、マッドローグ、ナイトローグ、ビルド(拓人)がプリキュアオールスターズに応戦していた。

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

「義兄さん!うわぁ!」

 

キュアブラックとキュアホワイトの攻撃を受けたビルド(拓)とナイトローグが倒れ、強制変身解除された。

 

「流石の私も歳だな・・・」

 

「桐ヶ谷さん!石動さん!大丈夫ですか?」

 

「あぁ、ありがとう。でも、俺達では、ここが限界だ・・・」

 

MHからスマイルプリキュアがハピネスチャージプリキュアや拓人と総一郎を囲む。

 

「桐ヶ谷さん達は下がっていて!」

 

「ここからは、私達が!」

 

「すまない」

 

ハピネスチャージプリキュアはオールスターズ へと向かって突撃した。

 

「プリキュア!くるりんミラーチェンジ!チェリーフラメンコ!」

「プリキュア!くるりんミラーチェンジ!シャーベットバレエ!」

「プリキュア!くるりんミラーチェンジ!ポップコーンチア」

「プリキュア!くるりんミラーチェンジ!パインアラビアン!」

 

ハピネスチャージプリキュアがプリカードを使い姿をかえ、応接に出る。

 

その一方で、マッドローグがキュアダイヤモンドに圧倒されていた。

 

「ダイヤモンドシャワー」

 

「うぉぉ・・・このぉ!」

 

マッドローグはダイヤモンドシャワーを受け、一歩も動けないでいた。

 

一方、グリスはロゼッタとリモコンブロスに翻弄されていた。

 

『『シングル!ツイン!ツインフィニッシュ!』』

 

グリスの二本のツインブレイカーがリモコンブロスに放たれた。

 

「ロゼッタリフレクション」

 

「くぅ!」

 

「よそ見は危険ですよ」

 

ツインブレイカーで放つ攻撃は全てロゼッタに防がれ、そこにリモコンブロスがカウンターを仕掛ける。

 

「ありす・・・(味方してはこんなにも凄い盾が敵となると・・・)」

 

そして、ローグとジョーカーは・・・

 

「ヤァァァァァ!」

 

エンジンブロスのスチームブレードとドラゴングレイブがぶつかり合い、ローグはエースの攻撃を避け続け防御していた。

 

「亜久里ちゃん!やめて!こんなの」

 

「命乞いはいいので、本気で戦いなさい!」

 

エースの次のパンチを受け止め、ローグがエースから距離を取る。

 

「なら、僕がこの一撃で止める!」

 

ローグはそう言ってスチームガンにボトルを差し込む。

 

『クロコダイル!ファンキーショット!』

 

「エースショット」

 

二人が放った技はぶつかり合い相殺された。

 

「⁉︎」

 

相殺された隙にエースがローグに腹にキックを入れた。

 

「あ・・・ぁぁ・・・あ、亜久里・・・」

 

受けた攻撃を抑えるローグ。他のみんなもみんな必死に奮闘するが、流石に多勢に無勢みんなには疲れが見え始める。

 

 

その頃、城の中ではクローズとキュアソードが激しくぶつかり合っていた。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

お互いに繰り出すパンチ、キックと繰り返し衝突。クローズマグマが力が上のはずだが、互角の展開を見せていた。

 

「流石だぜ・・・真琴」

 

「遊びは終わりよ。スパークルソード!」

 

ラブハートアローから無数の剣・スパークルソードを放つ。

 

『Ready go!ボルケニックブレイク!』

 

それに対しクローズはドライバーを二回回し、クローズの右手からマグマのドラゴンが放たれ、スパークルソードの剣を打ち落とした。

 

「なんですって・・・」

 

今度はマジカルラブリーパットを出現させた。

 

「ソードハリケーン」

 

今度は剣の竜巻、ソードハリケーンを放ちクローズを囲む。

 

『Ready go!ボルケニックフィニッシュ!』

 

「はぁ〜はぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

ドライバーを三回回したクローズの体からマグマが溢れ出しそこから炎の衝撃波を放ち、竜巻の剣を打ち消した。

 

「そんな・・・⁉︎」

 

「はぁ!」

 

次に繰り出されたクローズの拳がガードしたキュアソードの体勢を崩し、壁まで追い込んだ。

 

『ボトルバーン!』

 

「⁉︎」

 

ナックルを外しボトルをもう一度差し込み拳に当てる。

 

『ボルケニックナックル!』

 

「・・・・・うぉぉぉぉぉ!」

 

『アチャ〜!』

 

クローズのマグマの炎を纏ったマグマナックルを、キュアソードに向かってぶつけようした。

 

〈ドガァァァァァァァーーー‼︎〉

 

 

「今の・・・」

 

その凄い音は上に登っていた晴夜にまで響き、後ろを振り返る。

 

「クローズマグマになったのか・・・」

 

響いた音からクローズマグマになったのかと晴夜が睨む。

 

「龍牙・・・まこぴー・・・」

 

任せてもやはり二人の事が気になっていた。

 

 

一方、その音が下にいるディケイドとディエンドにも響いた。

 

「なんだ・・・」

 

「どうやら、ドラゴンの少年君の方だね」

 

「何故、そう思う?」

 

「カンだよ」

 

ディエンドと彼の推測に耳を傾けるディケイドの二人も、二体のロストスマッシュに少し苦戦していた。

 

「さって、そろそろ本気で行くか?」

 

「そうだね。士!」

 

だが彼らはそう言い合うと、再びディケイドとディエンドはロストスマッシュへと向かっていく。

 

 

その頃、クローズとキュアソード・・・

 

「・・・どう言うつもり・・・」

 

「・・・」

 

クローズが放ったボルケニックナックルが壁の方へと外していた。すると、ナックルをキュアソードから離した。そして、クローズは変身解除した。

 

「なんで、やめるのよ・・・」

 

まだ勝負も着いていないのに、変身解除したクローズに不信感を感じたソードは不機嫌そうな表情で問いかける。

 

「あんた・・・ふざけないで!私を舐めてるの!」

 

「俺が・・・お前に思いを伝えるにはこれしかねえんだ・・・だから・・・」

 

龍牙が離れると後ろから何かを取り出した。

 

「何を・・・」

 

「歌ってくれ・・・」

 

「えっ?」

 

そして、それをソードに頭にかけた。かけたのはいつもコンサートで使う剣崎真琴のインカムだった。

 

「俺はお前の歌が聞きたい」

 

「私は・・・歌なんて・・・歌・・・」

 

歌と聞くと、ソードの記憶から自分が歌っていた日々を思い出してきて、頭を抑える。

 

「思い出せよ。お前の夢を!」

 

「私の夢・・・うっ!」

 

また、強烈な記憶がフラッシュバックのようにソードの頭をよぎらせる。

 

「俺は知ってるお前の夢を!」

 

「私の夢・・・」

 

 

――それは、二人が教会で出会い始めてから話した幼い頃の記憶。

 

『なぁ、なんでお前歌うんだよ。毎日・・・』

 

『・・・ママとパパが歌が好きでそれでかな・・・いつか、それで・・・』

 

『それで・・・?』

 

『届けたいんだ・・・私の歌をトランプ王国や天国にいる・・・』

 

 

その幼い日の記憶がずっと龍牙の頭に染み付いていた。

 

「いつかみんなに自分の歌を届けたい。トランプ王国のみんなやアン王女、そして、天国にいる両親にも自分の歌を届けたい。それがお前の夢じゃなかったのかよ!」

 

「っ⁉︎」

 

「思い出せ・・・お前は歌うプリキュア!キュアソードだ!」

 

「ッッ⁉︎」

 

歌うプリキュア・・・その一言が多くの記憶が頭の中から溢れる。

 

『こいつ役に立つ役に立たないの理屈で歌って来たんじゃねえんだよ!こいつは歌の好きで、みんなに届けたいそんな思いで歌ってたんだ!だから歌って来たんだ!』

『こいつは、アイドルなんだ!傷つけさせねぇ!』

 

「あ・・・あぁぁぁぁぁぁ!」

 

「真琴!」

 

崩れ落ちたソードを見た龍牙がすぐに庇う。すると、ソードは抑えていた腕を下ろした。そして、膝を折って下を向くと、キュアソードの服が黒から元の紫色に戻った。

 

「・・・龍・・・牙・・・」

 

「真琴!俺の名前・・・」

 

ソードの口から龍牙の名前が聞こえ、すぐに駆け寄る。

 

「龍牙・・・私は・・・」

 

「戻ったのか・・・」

 

「・・・ごめんなさい私・・・あなたと晴夜を・・・」

 

「気にすんなよ。俺も晴夜もみんなを恨んじゃいねえよ」

 

恨んでいないと言うとソードの目から涙が溢れた。

 

「龍牙・・・龍牙ァァァーーー‼︎」

 

ソードが勢いよく龍牙に飛びつくと涙を流した。

 

「ああ〜ん!ああ〜ん!ごめんなさい!私・・・私達・・・」

 

「泣くなよ。俺や晴夜が悪いように思うじゃねえかよ〜・・・それと、悪かったな。お前が危ない時にすぐに行けなくって・・・」

 

「うん、うん…」

 

泣き止むように言うが中々泣き止まないソードに龍牙はこのまま、泣き止むのを待った。

 

「貴様ら・・・」

 

しかし、後ろから声が聞こえ二人が振り向く。

 

「上城龍牙・・・貴様!」

 

「てめえ・・・」

 

仮面ライダーパルロのユウヤを見て龍牙は構える。

 

「・・・仮面ライダーパルロ・・・」

 

「よくも・・・キュアソードを・・・」

 

「パルロ!てめえだけは俺が倒す!」

 

「やってみろよ!偽物が!」

 

ユウヤがビルドドライバーを装着した。

 

「待って龍牙!ここは・・・」

 

ここまでの戦いで龍牙はかなり体力が減っている。ソードは龍牙と共闘しようと持ち掛けるが…

 

「あいつとはケリをつけたいんだ」

 

「龍牙・・・」

 

「それに・・・俺はお前を守る仮面ライダーだ。だから・・・」

 

「龍牙・・・わかったわ。絶対勝ってね!」

 

「おぉ!」

 

ユウヤとの決着は龍牙に任せ、キュアソードは龍牙から離れる。

 

「今度こそ、お前の命を貰う」

 

「やれねえな。俺達を待ってる奴がこの先に待ってるんだよ!」

 

龍牙はマグマナックルを再び取り出す。ユウヤもスコーピオンガジェットが手に置かれ、ハザードトリガーのスイッチを押す。

 

『マックス!ハザードオン!』

『パルロスコーピオン!』

 

ガジェットをボトルに差し込み、ドライバーのレバーを回す。

 

『Are you ready?』

 

ハザードライドビルダーが現れ、後ろから緑色のユニットが出現した。

 

「変身」

 

ハザードビルダーが重なってハザードフォームへとなり、緑色のユニットが装着された。

 

『オーバーフロー!真縁の一撃!パルロスコーピオン!ヤベーイ!』

 

向こうが仮面ライダーパルロになると、龍牙はマグマナックルをビルドドライバーに差し込む。

 

『ボトルバーン!クローズマグマ!』

 

ナックルを差し込みレバーを回すと、マグマライドビルダーが作れていき、後ろへ完成された。

 

『Are you ready?』

 

その音声が鳴り響くと、龍牙は拳を手に当て構える。

 

「変身!」

 

『極熱筋肉!クローズマグマ!アーチャチャチャチャチャ チャチャチャチャアチャー!』

 

こちらも、クローズマグマへと変身完了させた。

 

「「うぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」」

 

クローズとパルロ、お互いに走り出し拳を繰り出す。

 

「はぁ!」

 

「ぐぅ!」

 

クローズの拳がパルロを後ずさる。

 

「このぉ!」

 

「うわぁ!」

 

今度はパルロの爪がクローズを引っ掻く。

 

「足りねえな!」

 

しかしクローズはそう叫ぶとビルドドライバーのレバーを回す。

 

『Ready go!』

 

「力がみなぎる!魂が燃える!俺のマグマがほとばしる!」

 

『ボルケニックフィニッシュ!アチャ〜!』

 

マグマのように燃える炎を纏った拳をフレーズを叫びながらクローズは全身のマグマを燃やしながらラッシュを繰り出す。

 

「もう、誰にも止めらねぇ!」

 

最後の一発を受けたパルロは吹き飛ばされ、壁へと激突した。

 

「やった!」

 

ソードが喜んでいるが、壁へと激突したパルロは起き上がる。

 

「そんなもんかい?」

 

「これで決めてやるよ!」

 

今度はドライバーのレバーを二度以上回す。

 

『Ready go!』

 

クローズの体がさらにマグマを帯び、後ろにマグマを纏ったドラゴンが現れる。

 

『ボルケニックブレイク!』

 

「はぁ〜・・・オリャャャャャャャ!」

 

クローズから放たれたマグマのドラゴンが放たれた。

 

「今だ!」

 

クローズが技を放った次の瞬間、パルロが背中の尻尾をクローズへと飛ばした。

 

「あっ・・・!」

 

「龍牙!」

 

パルロの伸ばした尻尾はクローズに刺さり、ボルケニックブレイクが失敗に終わってクローズがヨロヨロとなって膝を折った。

 

「な、なんだ・・・これ・・・」

 

「効いたろ、この尻尾は相手の神経を一時的に麻痺させられることが出来るんだよ」

 

「汚ねぇ手だな・・・相変わらず・・・」

 

「ふん・・・偽物がそんな事を言うな!」

 

「ぐぅ!」

 

そのままクローズはパルロのキックを顔面に受ける。攻撃を受けたクローズは必死に起き上がろうと試みる。

 

(くそ・・・体に力が・・・入らねえ・・・)

 

神経が麻痺がまだ続き、体が思うように立ってない。

 

「今度こそ、終わりにしてやる」

 

パルロはドライバーのレバーを回す。

 

『Ready go!』

 

パルロの腕の爪がかなり伸び始めエネルギーが収束されていく。

 

『パルロスコーピオンフィニッシュ!』

 

パルロは伸びた爪から放たれた技がクローズの胸へと当たり、クローズが簡単に吹き飛ばされた。

 

「ぐわぁぁぁぁぁーー!」

 

吹き飛ばされたクローズがそのまま転がり込んで倒れるとドライバーが強制解除となりクローズの変身が解除されてしまった。

 

「龍牙!」

 

ソードが急いで彼に駆け寄ろとする。

 

「来るな!」

 

だがそんな彼女に『来るな』と叫ぶと、龍牙はなんとか起き上がった。

 

「俺は・・・まだ大丈夫だ・・・」

 

起き上がったものも龍牙はかなり疲弊していた。それでも、龍牙はパルロとまだ戦う気でいた。

 

「これが、本物の仮面ライダーの力だ・・・偽りのお前達とは違う。全てを支配する力だ・・・」

 

パルロが言うと龍牙がフッと笑う。

 

「わかってねえな・・・」

 

「何・・・」

 

「仮面ライダーは支配するためにその力があるんじゃねえ・・・愛と平和ためだ!」

 

「それがくだらないって言ってんだよ!愛だの平和だの!そんな事のために力を使って何なるんだ!トランプ王国の崩壊で、それを見たはずだ・・・」

 

「そうだな・・・俺もあいつと会わなきゃ意味ねえって思ったかもな・・・」

 

確かにあの悲劇の日、あの光景を見て愛と平和だなんて何もかも意味がないって思った。

けど・・・

 

「・・・あいつは・・・」

 

それでもそれを信じ、キングジコチューに変えられた国王を取り戻し、トランプ王国を元に戻した。そして、誰かの為に戦う強さと誰かの為に明日を創る大切さを全部教えてくれた大切な相棒と出会った。

 

「だから・・・それを知ってる俺は、お前に負ける気がしねえ!」

 

すると、龍牙の持っていたドラゴンボトルが銀色へと変わった。

 

「ボトルが銀色に・・・」

 

それ見た龍牙はドラゴンボトルを強く握りしめる。

 

「パルロ、見せてやるよ。俺と相棒の力をな・・・愛と平和を胸にかける俺達は誰にも負けねえだんだ!来い!」

 

龍牙が腕を上げるとそこへ、白いドラゴンが龍牙の前に現れた。

 

「新しいドラゴン・・・」

 

そのドラゴンは、晴夜の新発明『クリアドラゴン』ガジェットだった。そのガジェットは龍牙の手に置かれると、クローズドラゴンのようにガジェットへと変わった。

 

「・・・力を貸してくれ」

 

龍牙はシルバードラゴンボトルを数回振るとガジェットに差し込む。

 

『ドラゴン!』

 

さらに、次に海東大樹から貰ったクリスタルボトルを差し込む。

 

『クリスタル!』

 

二本のボトルを差し込み、真ん中の起動スイッチを押した。

 

『クリア!』

 

その音声が聞こえた時、そのガジェットをビルドドライバーへと差し込む。

 

『クリスタルクローズバースト!』

 

ガジェットを差し込み、ドライバーのレバーを回すと、龍牙の周りをクリスタルのように光り輝く発光増強剤『キラメキクリスタルリキッド』がパイプに流し込まれ、新たなランナファクトリー『C&Cスナップライドビルダー』が囲った。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

囲ったランナーが龍牙の体に一斉に重なった。

 

『Burst up!GET CRYSTAL CROSS-Z-DRAGON!Yeah!』

 

一斉に重なったランナーから煙を吹き上がり変身完了させると、その姿に二人が驚く。

 

「何だこの・・・クローズは・・・」

 

「綺麗・・・」

 

純白の色に染まったクローズに、水晶のような翼を備え、さらにクローズの両方の腕が鋭いブレードとなった。

 

「仮面ライダー・・・クリア・クリスタルクローズだ!」

 

クローズが名付けた新たなクローズの新フォーム『クリア・クリスタルクローズ』がパルロの元へと走る。

 

「こけ脅しだ!」

 

パルロは腕の爪を伸ばし、クローズに仕掛ける。

 

「はぁ!」

 

それに対してクローズはその爪を掴んだ。

 

「何⁉︎」

 

パルロの爪を掴んだまま放り投げた。

 

「バカな・・・さっきより早い・・・」

 

そして、クローズの水晶のような光り輝く翼が大きく羽ばたく。

そのままクローズはパルロに向かって高速なスピードでパルロに攻撃を当て続ける。

 

「速い・・・」

 

クローズが繰り出す攻撃は目では捉えきれないほど早く、そのスピードはビルドのラビットラビットフォームのスピードを遥かに超えていた。

攻撃を終えるとクローズは地面へと着地し、パルロはクローズの攻撃を受け、パルロは膝を折った。

 

「バカな・・・俺が・・・偽物の中に・・・」

 

「いい加減にしなさいよ!」

 

「なんだと・・・こいつは、エボルトの遺伝子を持った・・・いわば、化け物だろが!」

 

パルロはソードに、エボルト遺伝子を持ったクローズは化け物だと叫ぶが…

 

「龍牙は偽物でもなれけば、化け物なんかじゃない!」

 

「真琴・・・」

 

「龍牙は、確かにバカでいつも後先考えずに突っ込むし、人には迷惑かけるし・・・」

 

「…褒めてるより・・・バカにしてないか・・・って、なんでお前までバカってなんだよ!バカって!」

 

「でも、優しくて、誰かのために必死になって戦う。私が知っている。上城龍牙・・・仮面ライダークローズ!」

 

「ったく、なんか照れるじゃねぇか・・・」

 

それを聞いたクローズは照れ臭そうに呟く。

 

「確かに俺の中には、エボルトの遺伝子がまだある・・・でも、俺には守りたいものがある」

 

クローズは今後ろにいるソード、先に進んだ相棒、外で戦っている仲間を思う。

 

「だから、それがある限り俺は負ける気はしねぇ・・・うおぉぉぉ!」

 

クローズの翼がより光り輝く。そして、ドライバーをレバーを回す。

 

『ドラゴンバースト!』

『Ready go!』

 

クローズが一瞬のスピードでパルロの懐へと飛び込んだ。

 

『ドラゴニックアタック!』

 

「何⁉︎」

 

『ドラドラドラドラドリャー!』

 

白いエネルギーを纏ったパンチがパルロに決まった。

 

「ぁぁぁ・・・貴様、これでも・・・」

 

腹を抑えながらも、パルロが後ろの尻尾を飛ばした。それを見たクローズはドライバーのレバーを回す。

 

『ドラゴンバースト!クリスタルバースト!』

『Ready go!』

 

クローズはパルロの尻尾を掴んだ。

 

『クリスタルブレイク!』

 

すると、クローズの翼が光り出した。

 

『ガキガキガキガキガキーン!』

 

「なっ・・・力が・・・・抜ける」

 

クローズにテイルデススティングを掴まれていると、パルロからエネルギーが吸われていくのを感じ始めた。

 

「くぅ!」

 

パルロは尻尾を戻し、クローズから離れた。

 

「これで終わりにする・・・今の俺は、負ける気がしねえ!」

 

今度はドライバーのレバーを三度回した。

 

『ドラゴンバースト!クリスタルバースト!アルティメットクリアバースト!』

『Ready go!』

 

「負けるか‼︎」

 

『Ready go!』

 

パルロもドライバーのレバーを回すとお互いに高く飛び上がり、両者がライダーキックを放つ態勢へとなった。

 

『クリスタルドラゴニックフィニッシュ!』

『パルロスコーピオンフィニッシュ!』

 

クローズとパルロのライダーキックがぶつかり合い、両者のライダーキックは周りをどんどん破壊していった。

 

「うぉぉぉぉぉ‼︎」

 

「くぅ・・・まだ・・ぁぁぁ」

 

「オリャャャャャ‼︎」

 

『ギラギラギラギラギラーン!』

 

クローズのライダーキックがぶつかり合いにより威力が増していく。そのままクローズは加速し、パルロのライダーキックを押し退けパルロへと直撃した。

 

「アッ!?…ぁぁぁ・・・」

 

クローズのライダーキックを受けたパルロのビルドドライバーが体から外れ、それによってパルロが強制変身解除となり、クローズが地面へと着地した。

 

「何故だ・・・何故・・・貴様に俺が・・・」

 

「俺には守りたい奴がたくさんいる」

「そして、愛と平和のために戦う」

 

「愛と平和・・・なんで、そんなことの為に戦う・・・」

 

「だよな・・・俺も最初はなんでこんな恥ずかしい事言ってるんだよなって思った」

 

まだ、晴夜達と出会って間もない頃、あいつはいつも仮面ライダーとなって関係ない人を助けていた。

 

「その時・・・あいつが言ったんだ」

 

 

『俺さぁ、誰の力になれると『くしゃっ』となるんだよ俺の顔、ライダーになった時はマスクの下で見えないけど』

 

 

「くしゃっとだと?」

 

ユウヤには誰かの力になれると『くしゃっ』となると言う意味がよくわからなかった。

 

「あぁ。そん時、思ったんだよ・・・こいつには逆立ちしたって勝てねえんだってな」

「あいつはいつも、他人の為に必死になってる。誰かの笑顔を明日を守りたい。たったそれだけの事があいつの力になるんだ」

 

「誰かの為・・・」

 

「だから、あいつは作られたヒーローじゃねえ。本物の正義のヒーロー。仮面ライダービルドだ」

 

「正義のヒーロー・・・」

 

「あいつと話してみろよ。最高の科学バカだぜ〜♪」

 

「俺にも、あんなのが居れば・・・もしかしたら・・・」

 

その言葉を最後に、ユウヤは気を失ってしまった。

それを見た龍牙はソードに駆け寄る。

 

「真琴。大丈夫か?」

 

「うん・・・」

 

「戻ってよかったぜ」

 

「ごめなさい・・・私・・・」

 

「本当気にすんなよ。相変わらずくそ真面目だな〜」

 

「ちょっと!何よくそ真面目って・・・・」

 

ソードが怒鳴ると龍牙がクラクラと倒れかける。

 

「龍牙!」

 

ソードが龍牙の体を支える。

 

「大丈夫だ・・・ちょっと・・・やりすぎた・・・」

 

思ったより先のクローズの変身が体への負担が大きかったらしい。

 

「俺はお前のマネージャーになるんだぞ。これくらい問題ねえよ」

 

「龍牙・・・」

 

「これで、あの時の・・・犠牲になろうとしたこと許してくれるか・・・」

 

龍牙が以前、エボルトと共に道連れになろうした事を許してくれるかと問う。

 

「さぁ、早く晴夜の所に・・・」

 

龍牙は晴夜の進んだ階段へと向かう。

 

「龍牙・・・こっち向いて」

 

「ん?」

 

龍牙が振り向く。そして・・・。

 

「んっっ⁉︎」

 

なんと、ソードが龍牙の唇を奪った。何が起こったのか龍牙は驚いて目を大きくなる。

 

「お礼よ・・・後、もう許しています」

 

「おぉ・・・」

 

龍牙は固まったまま、咄嗟のハプニングにしばらく動くけなかった。

 

 

その頃、晴夜は一人、最上階へと到着した。

 

「伊能・・・」

 

「よくここまで来たねえ・・・」

 

扉の前に伊能が立っていた。

 

「もういいだろ。みんなを解放しろ」

 

「そうはいかない。君はエボルトを倒し全てを壊された。そして、あの方が我々に力を・・・」

 

「あの方・・・」

 

「それだけじゃない、エボルトが我々を裏切ったきっかけを作った君には恨みがある・・・」

 

「エボルトが裏切った・・・?」

 

伊能の言う『あの方』と、エボルトの裏切り。どう言うことなのか考えていると…

 

「これ以上は話すつもりはない。皆を解放したければ、戦いで決めようじゃないか?」

 

『マックス ハザードオン!』

 

ハザードトリガーを起動させ、ドライバーに差し込むと今度は龍牙から奪ったグレートクローズドラゴンにコブラロストボトルを差し込む。

 

『グレートクローズドラゴン!』

 

グレートクローズドラゴンをドライバーに差し込み、レバーを回す。

 

「変身」

 

『Are you ready?オーバーフロー!』

『Wake up CROSS-Z!Get GREAT DRAGON!ブラブラブラブラブラァ!ヤベーイ!』

 

伊能が二人の変身アイテムからなった仮面ライダーブラッドへと変身した。それを見て晴夜はジーニアスボトルを取り出す。

 

「戦兎さん。貴方が取り戻してくれた力・・・今こそ使います」

 

『グレート!オールイエイ!』

 

ジーニアスボトルが光りだし音声が鳴り響くとボトルの真ん中のキャップを回し、腕を高々と上げドライバーに差し込む。

 

『ジーニアス!』

 

ジーニアスと鳴り響く音声と共にドライバーのレバーを回す。

 

『イェイ!イエイ!イェイ!イエイ!』

 

音声とともにレバーを回し晴夜の周りから加工設備プラントが作られていき、何本ものボトルが晴夜の後ろを囲み、再び音声が鳴る。

 

『Are you ready?』

 

晴夜は人差し指を頭の上に当てる。

 

「変身」

 

晴夜が叫ぶと共にビルドマークが晴夜の胸に出現し、白いボディーが装着され同時に後ろを囲むボトルに成分が注入され、プラントから射出された六十本のボトルが全身に装填される。

 

『完全無欠のボトルヤロー!ビルドジーニアス!スゲーイ!モノスゲーイ!』

 

こうして晴夜は、六十本のボトルの力を使うことが出来る、兄が完成させた最強のビルド・ビルドジーニアスへと変身した。

 

ビルド対ブラッド・・・全てを解放するための戦いが始まろうとしていた。

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!last science!

 

第13話 安っぽい救世主…最後の決戦へ

 

 




おまけ

クリスタルクローズ「光る〜光るぜ〜光〜るそばぁ〜♪―――グエッ!?」

ハイパー無慈悲「パクってんじゃねぇェェェェェェェェ!!」

パラド「落ち着け歌ってるだけだ!早く逃げるォ!!」


hikaru soba man

作:NTTdocomo


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