Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

78 / 93
前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドであり、てぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜は、拐われたマナ達を探すために色んな町を巡って廻っていたが、突然プリキュア達が襲い掛かってきた!」

龍牙「そんな晴夜の前に、エボルトと同じブラッド帝国の一人である伊能賢也が仮面ライダーブラッドへ変身した!そして門矢士によって別の世界へと送られた晴夜は、そこで仮面ライダークローズ、万丈龍我と出会い。彼に案内され別世界の仮面ライダービルド、桐生戦兎とも出会ったのだった」

晴夜「だが復活した桐ヶ谷晴夜の前に、仮面ライダーブラッドこと伊能賢也はパンドラ城という建設物を生成した。そして遂に俺は、ブラッドとの最終決戦を始めるのだった」


第13話 安っぽい救世主…最後の決戦へ

クローズが変身した新たなるフォーム、クリア・クリスタルクローズがパルロを倒した。

一方、晴夜は伊能のいる最上階へと辿り着き、ビルドとなってブラッドとの戦闘を始める。

 

「はぁぁぁぁ〜!」

 

ダイヤモンドボトルの力を纏ったビルドの拳をブラッドに向けて放つ。

 

「ふぅ!」

 

ブラッドはその攻撃を鮮やかに躱した。

 

「⁉︎」

 

ビルドは躱されるとすぐ様、ライトボトルの力でブラッドの目の前で光り、目を眩ませた。

 

「くぅ!」

 

「うぉぉ!」

 

ビルドは連続で攻撃を繰り出し続けるが、ブラッドはビルドの攻撃を躱し続け、カウンターを放つ。

 

「はぁぁぁ!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

カウンターを受け続けたビルドは追い詰められ、地面へ倒れる。

 

「くぅ・・・ジーニアスが通用しない」

 

仮面ライダーブラッドの前には蘇ったジーニアスフォームがまるで通用せず、ビルドは思わず仮面の下で歯をくいしばる。

 

「そのボトルの戦闘データはエボルトと戦ってきた記録から検証した。そのフォームが君の最強のフォームだと言うこともね。残念だが、俺の相手では無い」

 

「くそ・・・」

 

以前のエボルトとの戦いでジーニアスの特徴は読まれていた事を察し、どうすれば勝利の法則を導けるのだと考え始める。

 

「さらに、これはどうかな?」

 

ブラッドが腕を掲げると、ビルドの周りにスクリーンが一斉に現れた。

 

「これは・・・⁉︎」

 

 

スクリーンから映像が現れたその数分前、外で戦っていたグリス達は・・・

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

「きゃあぁぁぁ!」

 

エンジンブロス、リモコンブロスとキュアロゼッタの前に、和也とレジーナは変身解除してしまった。

 

「くそっ・・・」

 

「また・・・ダメだった」

 

踠きながら和也はスクラッシュドライバーを掴む。

そして、ローグとマッドローグも・・・

 

「「あぁぁぁぁ‼︎」」

 

二人もエースとダイヤモンドの前に何も出来ず、攻撃を受け続けた事で変身解除まで追い込まれてた。

 

「亜久里ちゃん・・・」

 

「本当・・・これがあいつかよ・・・」

 

倒れた三人はドライバーを取ろうとしてもう一度変身しようとするが、プリキュア達に完全に囲まれ、変身する要地がなかった。

 

「ここまでかよ・・・」

 

「和也!」

 

「幻冬君!」

 

ハピネスチャージプリキュアは和也達を助けに行きたいが、プリキュアオールスターズが行手を阻み、助けにも行けない。

すると、外のみんなの前にスクリーンが多数現れ、それを見て敵の動きが止まった。

 

「何・・・」

 

「おい、あれ・・・」

 

イーラが顔を向けながらスクリーンに映っていたものに驚く。

 

「晴夜さん!」

 

そこにはブラッドと苦戦しているビルドの映像が映っていた。

 

「「「「殲滅!殲滅!殲滅!殲滅!殲滅!」」」」

 

それ見たプリキュア達はビルドに向けて、殲滅と叫び出す。

 

「なんだよ・・・いきなり・・・」

 

イーラは自分の知らないプリキュア達の光景に唖然とするが、この光景に見覚えがある和也と幻冬、レジーナは直ぐに察した。

 

「まさか・・・」

 

「また、晴夜を落とす気か!」

 

この前のように晴夜を精神的に追い込むのが狙いだと気づく。

 

「当然だろ」

 

「いくら乗り越えても、こびり付いた言葉は抜けないものですよ」

 

「晴夜・・・」

 

 

 

映像から流れる言葉は、城の中にいるビルドにも聞こえていた。

 

「・・・」

 

「ハッハッハッハッハッ!辛い!辛いだろう!桐ヶ谷晴夜ァ!!一方的に敵意を向けられ、折角守ってきてやった彼女らに裏切られる。まさに悲劇のヒーローだよ!」

 

ブラッドは愉悦に浸りながらスクリーンに映る光景とビルドを見ており、ビルドもただ黙って聞いている事しか出来なかった。少なくとも、ブラッドにはそう見えていた。

だが・・・

 

「うるせ・・・」

 

「…何?」

 

「いい加減!うるせぇんだよ!殲滅、殲滅ってよ!」

 

うるせえと叫ぶと、ビルドは立ち上がる。

 

「例え、存在が否定されても・・・嫌われても・・・それでも、俺は・・・俺は戦うしかないんだ‼︎」

 

そう叫んだビルドから金色の衝撃波が放たれ、その衝撃波はスクリーンを超え、洗脳されたプリキュア達を怯ませた。そして、スクリーンの映像が消えると同時にホルダーにあるラビットボトルが金色へと変わった。

 

 

「何⁉︎」

 

「バカな・・・」

 

予定外な事にブロス兄弟が驚いていると、それを見ていた和也達は笑みを浮かべる。

 

「残念だったな。晴夜はお前らが考えてるほど、甘い奴じゃないんだよ」

 

「あの人は、何度倒れても、その度に強くなって立ち上がる」

 

「そんな晴夜を、あたし達は信じてる」

 

「きゅぴ〜!」

 

晴夜の想いが通じたのか、和也達もまだ戦う気持ちを取り戻し、起き上がった。

 

 

そして、中にいるビルドもブラッドに再度挑む。

 

「ならば、今度こそ!」

 

ブラッドがパンチを繰り出す。

――が、ビルドはその拳を掴んだ。

 

「何⁉︎」

 

「さぁ・・・実験を始めようか?」

 

そのまま掴んだままドライバーのレバーを回し、ビルドの右側の装填されたボトルが光り出した。

 

『ワンサイド!』

 

光り出したボトルのエネルギーは右腕に収束されていく。

 

『Ready go!ジーニアスアタック!』

 

ビルドのライダーパンチが決まり、ビルドの拳からブラッドの体に注入されていく。

 

「なっ⁉︎」

 

注入されたエネルギーが危険を察知し、すぐビルドから離れる。

 

「ぐわぁ!これは・・・」

 

ビルドが注入したエネルギーにより動きが止まったその隙に、ビルドはドライバーのレバーを二度回した。

 

『ワンサイド!逆サイド!』

 

左側の無機物のボトルが光り出し、右足にエネルギーが収束されていく。

 

『Ready Go!ジーニアスブレイク!』

 

音声が鳴るのと同時にビルドのキックが放たれ、ブラッドを壁へと激突させた。

 

「あぁぁぁぁぁ・・・ッ!」

 

「お前は・・・俺がビルドする!」

 

ビルドが叫ぶと、ドライバーのレバーを回した。

 

『ワンサイド!逆サイド!オールサイド!』

 

「勝利の法則は決まった!」

 

右上をなぞりながら決め台詞を言い、ビルドの六十本のボトルが光り出し、ビルドとブラッドの周囲を数式と方式が囲む。

ドライバーから虹色に輝くグラフの放物線が現れブラッドを拘束した。

 

『Ready go!』

 

「はぁ!」

 

ビルドが高く飛躍し、放物線を乗るように勢いよくブラッドに向かってライダーキックを放つ。

 

『ジーニアスフィニッシュ!』

 

「はぁぁぁぁぁ‼︎」

 

ジーニアスフィニッシュを放とうしたその時・・・

 

「ハートシュート」

 

「えっ?ぐわぁぁぁぁ‼︎」

 

後ろから放たれた攻撃を受け、ビルドのジーニアスフィニッシュは無効となる。

ブラッドの拘束は解除され、晴夜の姿に変身解除し、ジーニアスボトルも飛んできた方に転がった。

 

「ビルド・・・」

 

「マナ・・・」

 

キュアハートがジーニアスボトルを拾うと、ブラッドは体に着いた塵を払いながら立ち上がる。

 

「良くやった。キュアハート」

 

「はい」

 

すると、ブラッドは部屋の方へと戻ろうとする。

 

「待て!」

 

追いかけようと晴夜が起き上がる。

 

「これは、私からのサービスだ!」

 

振り返ったブラッドが指を鳴らすと、辺りの場所が形態変化を起こした。

すると部屋が、どこか見覚えがある形へとなってくる。

 

「これは・・・」

 

変化が止まると、上には青い空、そして見たことのある街の風景と、ビルドの後ろにある建物が見え―――

 

「ここは、クローバータワー・・・」

 

二人の出会った場所、クローバータワーへと変化したのだった。

 

「そこは、君達二人が出会った場所だったね」

 

「伊能・・・」

 

「精々楽しみたまえ・・・ハッハッハッハッハッーーー‼︎」

 

高笑いをしながら、ブラッドは扉先の部屋へ戻っていた。

起き上がった晴夜は追いかけようとする。

 

「ビルド・・・ビルド・・・」

 

だが、扉の前にはキュアハートが立ちはだかる

 

「・・・マナ」

 

「はぁぁぁぁ!」

 

ハートが先に攻撃を仕掛けてきた。

 

「うわぁ!」

 

なんとか紙一重で躱すと、ハートの手元にあるジーニアスボトルを見やる。

 

「ジーニアスがマナの手元じゃ・・・これしか・・・」

 

タンクボトルとシャドウボトルを取り出してボトルを振り、栓を回すとそれをドライバーに差し込む。

 

 

『タンク!シャドウ!ベストマッチ!』

 

ボトルを差し込みドライバーのレバーを回すと、ランナファクトリーから黒と銅色のアーマーが形成される。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

『深き闇パワーウォリアー!シャドウタンク!イェーイ!』

 

病む終えなく晴夜はシャドウタンクへと変身した。

フルボトルブレードを出現させると、いきなりラブハートアローで攻撃を受ける。

 

「⁉︎」

 

ギリギリの所でフルボトルブレードで攻撃を地面へ受け流す。そこへ、今度はラブハートアローを振り、ビルドに攻撃する。

 

「・・・マナ」

 

ビルドはフルボトルブレードで受け止めると、ハートの顔を見つめる。

 

「・・・」

 

ハートが力を入れフルボトルブレードで支えるビルドを押し込もうとする。だが、ビルドの方はどこか力を出しきれないように見えた。

 

「くぅ・・・っ!(そうか、シャドウボトルは闇のプシュケーの力・・・プリキュアだと相性が悪いんだ・・・)」

 

どうやらシャドウボトルではキュアハートが相性が悪く、ボトルの力を出しきれなかった様だ。

 

「だったら・・・」

 

それを察したビルドが彼女の攻撃を抑えながら、片方の腕を使ってボトルを外し、二本の別のボトルを取り出した。

 

『ラビット!ロイヤル!ベストマッチ!』

 

金色のラビットボトルともう一本は光のボトル・ロイヤルボトルを差し込み、レバーを回すとランナファクトリーが現れ、ハートが離れた。

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

スナップライドビルダーが重なり、ビルドの体にアーマーが纏われた。

 

『光輝くスピーディウォリアー!ロイヤルラビット!イェーイ!』

 

白いラビットラビットの複眼を持った頭部と、ラビットラビットのボディに黄金のラインが刻まれたボディ、後ろには白いマントを纏った姿ーービルド・ロイヤルラビットへと変わった。

 

「・・・」

 

「・・・行くぞ・・・マナ!」

 

ビルドがフルボトルブレードを構え、キュアハートへ走っていく。

だが、ハートはハートシュートを連弾でビルドに向けて放つ。

 

「⁉︎」

 

咄嗟に避けると、そのままビルドはハートのハートシュートの攻撃を避け続ける。

 

『ロイヤル!フルボトルスラッシュ!』

 

ビルドはフルボトルブレードにロイヤルボトルを差し込み、フルボトルブレードから白いエネルギー体を放ち、ハートの手からラブハートアローを離させた。

 

「⁉︎」

 

「今だ!」

 

ビルドはフルボトルをドライバーから外し変身を自ら解き、ハートの下へと走る。

 

「⁉︎」

 

ラブハートアローを気にしていたハートは晴夜に気づくに少し遅れた。そのまま晴夜は飛び込みハートを強く抱き締めると、勢いよく二人共倒れた。

 

「ッッ⁉︎ 離せ!離せ!」

 

「ごめん!」

 

彼女に背中を何度も殴られると、晴夜はごめんと謝る。

 

「俺が近くいなかったのが、悪かった。もっとお前の側に入れば・・・

もっと早くお前の所に行ければ、こんな顔をさせなかった・・・」

 

晴夜は泣きながらハートに謝る。側に居てあげられなかった事、危険な目に合っていたのに直ぐに助けに行けなかったを謝罪する。

 

「お前から笑顔が消えたのは・・・俺の所為だ・・・ごめん」

 

「・・・離せ・・・離して・・・」

 

晴夜の言葉を聞いて抵抗をやめると、ハートからも涙が溢れる。

 

「覚えてる・・・お前と初めて会ったこの場所?」

 

このクローバータワーは、二人が最初に出会い、初めて知り合った場所・・・

 

「ここは俺達が始めて出会い、ここから全ての始まりだった」

 

ここで、キュアハートとなったマナを見て、晴夜はビルドだと打ち明けた場所・・・

二人の運命が動いた場所だ。

 

「ここから、俺は変わられた。お前のおかげで・・・一人で戦っていた俺に、初めて一緒に戦ってくれる仲間が出来た。

そして、六花にありす、まこぴーと出会い。トランプ王国で龍牙に会って、アイちゃんにレジーナに和也、亜久里ちゃん、幻冬君・・・

いつの間にかこんなに仲間が・・・友達がいた。

そして、俺はお前が好きなった」

 

「私を・・・好きに・・・」

 

その言葉がハートの心を揺さぶり、ハートの目から涙が溢れる。

 

「そして、戦兎さんに思い出してくれた。俺が信じるもの・・・」

  

――いつも笑顔で落ち込んだ時、苦しかった時はどんな時も、みんなを支える彼女に、俺は心惹かれ、こいつを守りたい・・・この笑顔を守りたいと決めたのだ。

 

「だから、どんなお前になっても・・・俺はマナを信じる」

 

「・・・せ・・・い」

 

「なぜなら、俺は・・・相田マナが好きだから!」

 

「っ⁉︎」

 

その時、ハートの記憶から、頭から何かのフラッシュバックが起こる。

 

「あ・・・あ"あ"あぁぁぁぁぁぁ!」

 

その時、彼女は頭の中でナニかに締め付けられるかの様な痛みが襲われ、頭を抑えながら苦しみの声を上げる。

 

「大丈夫!」

 

晴夜は強くハートを抱きめしめ、大丈夫と声をかける。

 

「俺が、俺がお前を守る!絶対に!」

 

「!」

 

その時、晴夜の守るという言葉が、ハートの脳裏に残っていた記憶を呼び覚ます。

 

 

『まだ邪魔をするか・・・!』

 

『当然だ。俺はあいつを守るって決めたんだ!』

 

――それはプロトジコチューと戦ってた時、彼女の心にまで聞こえた、晴夜の叫び声だった。

 

『貴様は何者だ!』

 

『天才科学者の息子と弟で・・・キュアハートを・・マナを守り続けると決めた!仮面ライダー・・桐ヶ谷晴夜だ!』

 

晴夜はマナを守ると誓い、プロトジコチューと戦った・・・

彼が心の奥底から言い放った台詞は、ハートがプロトジコチューにプシュケーを抜き取られていた時でも、彼女の記憶に根強く残っていた。

 

 

彼はいつも優しくて、どんな時にも必死になって、誰かの為に力を使う晴夜の姿が、ハートの頭から、どんどん記憶が溢れてくる。

 

(そうだ・・・あたしの大切な人・・・胸がキュンキュンする・・・晴夜・・・)

 

黒く靄のかかっていた記憶が晴れ、本当の記憶を思い出すと、服が元のピンクに戻り、ハートは晴夜の方へと倒れる。

 

「マナ⁉︎おい!」

 

晴夜が焦りながら揺さぶると、ハートが目をひらく。

 

「・・・晴夜・・・」

 

「元に戻った・・・」

 

元の彼女に戻った事に安堵した晴夜が、強くハートを抱きしめる。

 

「・・・ありがとう・・・晴夜、助けられちゃった・・・」

 

「良かった・・・」

 

一安心したのか、晴夜はハートを見つめる。

 

「晴夜・・・ごめん」

 

ハートがごめんと言いかけると、晴夜は手を広げて待ったと伝える。

 

「待って。謝る前に言わせて。

…お帰りマナ〜♪そして、ただいま!」

 

「お帰り晴夜〜♪」

 

ようやく本当の彼女と出会い、本当の意味で再会する事ができ、ここまで来ることができた。

 

「晴夜、これ」

 

ハートが持っていたジーニアスボトルを晴夜に返す。

 

「ありがとう」

 

晴夜はジーニアスボトルを手に取る。

すると、ビルドドライバーに差していたロイヤルとホルダーのタンクボトルが光り出した。

 

「「えっ?」」

 

すると、ハートの持つマジカルラブリーパットが光り出し、二人の頭上へ向けて光を灯す。

 

「マジカルラブリーパットも・・・」

 

そこへ、ジーニアス、ロイヤル、シャドウの三本のボトルが回りだす。

 

「ボトルが・・・」

 

強烈な光が辺り一面に巻き起こり、気づくと三本のボトルが一つのボトル缶へと変わっていた。

 

「ボトルが・・・一つになった」

 

晴夜の手に置かれたボトルはクローズビルドみたいに、一つになって誕生していた。

 

「感じる・・・このボトルから・・・」

 

晴夜はそのボトルを触れると、たったそれだけだけでそこから何か、凄い力を感じた。

 

「行こう」

 

ボトルを握りしめ、晴夜はブラッドの扉を開く。

 

「伊能!」

 

晴夜が扉を潜ると、パンドラボックスを横に置いていたブラッドがいた。

 

「来たか・・・」

 

晴夜が現れると隣にハートがいる事に気づく。

 

「ほぅ〜、キュアハートを取り戻したか〜」

 

「もういいでしょ!他のみんなの洗脳を解いて!」

 

ハートが外にいる他のプリキュアの洗脳も解いてと言う。

 

「洗脳を解いて欲しいのなら・・・私を止める事だ」

 

「止めるさ。こんな戦いを、俺が止める」

 

「もはや止めることは出来ない!君を消せば、もはや、我らの計画を止めるものはいない」

 

「やってみなきゃわからない」

 

晴夜はそう言いと、ビルドドライバーを腰へと装着した。

 

「無駄。君は偽りのヒーロー!誰かの代わりでしか無い君では・・・」

 

「晴夜は偽りじゃないよ」

 

晴夜を偽りのヒーローとあざ笑っていたブラッドに、ハートはそんな事はないと彼の言葉を真正面から叩き斬る。

 

「晴夜は、誰にでも優しく誰かの為に力を使い、明日を作ってきた。そんな晴夜に、みんな助けられてきた」

 

「マナ・・・」

 

晴夜は彼女の名を呟き、ハートの前に出る。

 

「確かにお前の言う通り、俺は偽りだ。エボルトやお前に利用され仮面ライダーになった・・・でも、そんな俺を信じてくれる人達がいる」

 

マナに龍牙、外にいる和也達が、こんな自分を信じている事を目の前にいる男に向けて言い放つと、。

 

「だから、俺は・・・みんなを守る!」

 

晴夜は三本のボトルが作り出した、新たなボトル缶を取り出す。

 

「なんだ・・・そのボトルは・・・」

 

驚くブラッドに晴夜はボトル缶を振り、晴夜とハートの周囲を虹色に書かれた数式が囲む。

 

「さぁ、実験を始めようか?」

 

決め台詞を言い、ボトル缶の蓋を開けてドライバーに差し込む。

 

『メサイアニックビルド!』

 

“メサイアニックビルド”と名付けられたボトルを差し込みレバーを回すと、スナップライドビルダーが形成されて灰色のアーマーが作られると、アーマーの色が黒の混じった青と白へ交わった色へと変わる。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

構えて腕を開き、アーマーが晴夜の体に纏われ煙を上げる。

 

『光と闇を超え世界を守る!真の姿!メサイアニックロード!イェイ!イェーイ!』

 

黒い蝙蝠の羽がモチーフの複眼と白い羽モチーフの複眼を含め、黒っぽい青と白のアーマーが全体に纏われてたような姿へと変身完了すると、ビルドを中心に強烈な光の波長が出現した。

 

「な、なんだこれは・・・」

 

「なんだろ・・・優しい力が伝わってくる・・・」

 

ビルドから発せられた波長はハートからは優しい力を感じる。

 

 

 

その波長は、外にいるものまで流れた。

 

「なんですか・・・これは・・・」

 

「なんだこの・・・変な気分は・・・」

 

城から発生した波長を受けたブロス兄弟がすこし苦しみ出す。だが、和也達には癒しをくれるような波長に感じる。

 

「この感じは・・・」

 

「優しくて・・・温かい」

 

「力が奥から湧いてくる」

 

「なんだか、とても気持ちがいい」

 

「不思議・・・」

 

「優しい何かが流れて来る…」

 

「晴夜・・・」

 

波長から発生する力が和也達に伝わっていると、その波長を受けたプリキュアオールスターズは頭を抑え苦しみ出す。

 

「「「「あぁぁぁ・・・⁉︎」」」」」

 

すると、彼女らの体から何か赤黒いオーラが出ていくのが見えた。

 

「エースにダイヤモンド、ロゼッタから・・・」

 

「何かが抜けていく・・・」

 

「見て!先輩達の服が!」

 

ラブリーが言うと確かに、あの波長を受けた所為か、赤黒いがどんどん出ていくと、周りのプリキュア達の服が元に戻ろうとしていた。

 

「うぅぅぅ・・・あれ?」

 

「私達は一体・・・」

 

「何故、このような所に・・・幻冬」

 

エース達に名前を呼ばれ、和也達はすぐに近寄る。

 

「戻ったのか?」

 

「元に戻ったの⁉︎」

 

「何?」

 

「どういことですか・・・何が・・・」

 

ダイヤモンドとロゼッタは洗脳されていた時の記憶が曖昧なのか、何があったのかわからずにいた。

 

「私達・・・」

 

「確か・・・変な人に会って・・・」

 

「そこから先が・・・」

 

どうやら彼女達も、洗脳されていた間の記憶はなくなっているようだった。

その時、スクリーンが再び現れた。

 

「「「「ビルド!」」」」」

 

するとそこから、新しい姿へとなったビルドが映し出された。

 

「新しいビルド・・・」

 

「やっぱり、晴夜だったんだ」

 

「晴夜がみんなを元に戻したんだ」

 

新たなビルドの誕生がみんなを元に戻したんだと、此処にいる皆がすぐに察した。

 

「そんな・・・」

 

「なんで・・・」

 

ブラッドの洗脳が解かれ動揺するブロス兄弟の前へ、和也と幻冬が現れた。

 

「みんながもどったなんら!ここから本気だ!」

 

「えぇ!この時を待ってました!」

 

二人はビルドドライバーを装着すると、和也はブリザードナックル、幻冬はプライムローグボトルを取り出した。

 

『ボトルキーン!グリスブリザード!』

『プライムローグ!』

 

冷気が一面に漂い和也の足を膝上まで凍結させ、アイスライドビルダーが出現し。金色に輝く線が幻冬の周囲を囲み、ワニの顎が下から出現した。

 

『Are you ready?』

 

「「変身‼︎」」

 

和也は後ろから氷塊をアイスライドビルダーが押し割り、幻冬は身体に巻き付いたプライムライドビルダーをワニの顎が噛み砕き、変身が完了する。

 

『激凍心火!グリスブリザード!ガキガキガキガキ!ガキーン!』

『大義晩成!プライムローグ!ドリャドリャドリャドリャ!ドリャー!』

 

二人はグリスブリザード、プライムローグへと変身した。

 

「本気だと……」

 

「それはこちらの台詞です」

 

リモコンブロスとエンジンブロスはお互いにギアを取り出し、ネビュラスチームガンを取り出す。

 

『ギアエンジン!』

 

エンジンブロスは自身のギアエンジンをスチームガンに差し込むと、トリガーを引かないままリモコンブロスにスチームガンを渡す。

 

『ギアリモコン!』

 

するとリモコンブロスは差してあったギアエンジンを抜き、自身のギアリモコンを差し込んだ。

 

『ファンキーマッチ!』

 

ネビュラスチームガンから新しい音声が響き渡ると、ブロス兄弟は互いにスチームガンを握り、息のあったタイミングでトリガーを引いた。

 

「「潤動‼︎」」

 

『フィーバー!』

 

その時、リモコンブロスとエンジンブロスの周囲にエンジン音と電子音と共に現れた歯車が、彼らの身体と重なるように一つとなった。

 

『パーフェクト!』

 

「「―――ヘルブロス、完了」」

 

それは、かつてグリス達がロボットだった時に倒したヘルブロスとなり、二人の前に現れた。

 

「そう来たか・・・」

 

「・・・決着を着けましょう!」

 

二人も戦闘態勢に構える。

 

「行くぞ!幻冬!」

 

「はい!」

 

グリスとローグが勢いよく、ヘルブロスへと走っていく。

 

 

その頃、パルロを倒した龍牙とソードも波長に気づいた。

 

「晴夜か・・・」

 

「急ごう!」

 

「あぁ」

 

二人も急いで最上階のある部屋へと向かう。

 

 

一方、新しいビルドをスクリーンで見ていた拓人達は・・・

 

「晴夜・・・まさか・・・」

 

「義兄さん、まさかって・・・」

 

「かつてのトランプ王国の1万年前の戦いの歴史。その時のブラット帝国の戦い・・・その最中、キュアエンプレスの前に一人の男が現れたと言う、伝説がある」

 

ジョーはトランプ王国に伝わる、資料が少ないために真偽が疑わしかった言い伝えを総一郎に語り出す。

 

「一人の男・・・その伝説は、その男は突如として現れ、その手に剣を持っていたと・・・」

 

「そう、その男はブラット帝国との戦いから、その一振りで終わらせたと・・・その名を・・・メサイア・・・」

 

「メサイア・・・救世主」

 

「奇跡が・・・起こったのか・・・」

 

拓人が総一郎とジョーに、今のビルドが伝説の剣士と同じだと話し。それが今、ビルドの身に起こっているのだと考える。

 

 

そして、ブラッドの前に誕生した新たなビルド、マジェスティの姿が優しく地球の色に近いオーラを纏った姿へとなった。

 

「ば、バカな・・・その姿は・・・あの時の・・・剣士」

 

ビルドを見て過去の誰かと重なるように見えたのか、ブラッドが怯えを見せた。

 

「綺麗・・・優しい光が世界を包まれている感じ・・・」

 

ビルドがドライバーにあるボトルを見つめ、ボトルに手を置く。

 

「ボトルから伝わる・・・メサイア?・・・救世主って意味か?」

 

「救世主・・・」

 

「救世主か・・・名付けるなら、メサイアニックロードビルドかな」

 

「バカな・・・そんな事はあり得ない!」

 

先程の余裕な感じから豹変し、狼狽え始めたブラッドがビルドに向かって突撃し、パンチを繰り出してきた。

だがビルドは手を広げ、それを受け止めた。

 

「⁉︎」

 

「ふぅん!」

 

ビルドは気合いでブラッドを吹き飛ばし、壁へと激突した。

 

「くぅ・・・貴様…!」

 

(凄い・・・これが・・・)

 

今の自分の力に驚き、ビルドは声が出なかった。だけど、これで・・・

 

「伊能・・・お前を・・・ビルドする!」

 

「やってみろ!」

 

二人は飛び上がり、上空で互いにラッシュを繰り出す。

 

「はぁぁぁぁ!」

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

パンチ、キックとお互いに負けじと競り合う。

 

「くぅ!ならば!」

 

ブラッドが前回とどめを刺そうとした光弾を作り、ビルドに向けて放った。

 

『フルボトルブレード・バースト!』

 

だがビルドは、より力を蓄積されたフルボトルブレード・・・フルボトルブレード・バーストへと変化した武器を握り、光弾を一刀両断で切り裂いた。

 

「なっ⁉︎」

 

ブラッドが驚いている間に、ビルドはボトルを挿し込む。

 

『ラビット!タンク!ベストマッチバースト!』

 

金と銅が混ざり合うようにフルボトルブレードを纏う。

 

「はぁ!」

 

「うぉぉ⁉︎」

 

そのまま巨大な斬撃を放ち、防御に構えたブラッドを後ずらせる。

 

「伊能!これで決める!」

 

ビルドは剣を向け、決着をつけようと試みる。

 

「・・・この世界に何の価値がある・・・」

 

するとブラッドが突如、この世界に何の価値があるかとビルドに問う。

 

「この世界は、醜い人間達による争い、暴力、裏切りと言う、あらゆる悪意に満ちている。そんな世界に、何の価値がある!こんなくだらない世界の救世主になりたいのか?」

 

ブラッドがこの世界に蔓延る悪意について語り、ビルドに世界を守る救世主になりたいのかと問い。再び光弾を放つ。

 

「違う」

 

だがビルドは光弾を振り払うと、フルボトルブレードを向けて叫ぶ。

 

「この力は、救世主になるための力じゃない!世界を・・・みんなと生きるこの世界を守る力だ!」

 

そしてこの力は、世界を守るためだと強く叫ぶ。

 

「この世界は、お前の言う通りかもしれない。でも、俺は人の持つ可能性を信じる!俺は、みんなと生きるこの世界を守り抜く。そのために戦う!」

 

フルボトルブレードにさらにエネルギーが蓄積され、エネルギー体によって姿を変えたフルボトルブレードがさらにエネルギーを増していく。

 

「行くぞ・・・」

 

ビルドはドライバーのレバーを数回回すと、フルボトルブレード・バーストをブラッドに向け蓄積された剣へのエネルギーを放とうする。

 

『Ready go!』

 

「メサイアニック!フォトンバースト!」

 

フルボトルブレード・バーストから巨大なエネルギーの塊の一撃が、ブラッドに向けて放たれた。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

 

ブラッドも右手に貯めたエネルギーを放ち、ビルドが放ったエネルギー体とぶつかる。

 

「うぉぉぉぉぉ!」

「はぁ〜はぁぁぁぁぁーー‼︎」

 

ぶつかり合うお互いの攻撃は攻防一体だった。

 

「晴夜・・・」

 

その光景を見ていたハートが目を瞑り、ビルドに願う。

 

 

そして、外にみんなもその様子を見ていた。

 

「「「「晴夜(君・さん・桐ヶ谷君)」」」」

 

全員がビルドを信じ、彼の名を叫び出す。

 

 

「くぅ・・・はぁぁぁぁぁーー‼︎」

 

するとその声に連動するように、フルボトルブレードのエネルギーがより大きくなった。

 

「何⁉︎」

 

巨大となったエネルギーはブラッドのライダーパンチを跳ね除け、そのままブラッドはそのエネルギーに包まれた。

 

「ぬうぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

競り合いとなったメサイアニックフォトンバーストの一撃がブラッドを直撃、ブラッドが巻いていたビルドドライバーはブラッドの腰から外れた。

 

「あ"あぁぁぁぁぁぁ・・・‼︎」

 

変身解除され転がるように倒れ、外れたベルトからハザードトリガーとクローズドラゴンが転がって落ちていた。

 

「はぁ、はぁ、やった・・・」

 

ブラッドと決着が決まり、やったと呟きながらフルボトルブレードを下に向け、ビルドの方も強制変身解除となった。

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!

 

第14話 二人の最後の変身!二人はBE THE ONE!

 

 




おまけ

ブラッド「エボルトを封印できた様だが、その程度で我々に勝利したとは言わんぞ!」

エンプレス「くっ…!でも、私は諦めない…ッ!」

メサイア「――間に合った様だな」

エンプレス「あ・・・貴方は・・・」

ブラッド「・・・貴様、何者だ!」

メサイア「私は、趣味で救世主をやってるものだ」

ブラッド「・・・なんだその適当な設定は」

メサイア「変態狂人の封印に手間取ってしまい、時間が惜しいのでこの全力の一振りで決めるぞはいドーン!」

ブラッド達『ギャァァァァァァァァァァァァアアアアアア!!』

大体こんな感じです。(ハナホジ)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。