Re.ドキドキ&サイエンス   作:yu-ki.S

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前回までのあらすじ!

晴夜「仮面ライダービルドであり、てぇんさい科学者の卵 桐ヶ谷晴夜は、マナ達ドキドキ!プリキュアの六人とその他大勢のライダーと協力し、ブラッド帝国の暗躍によりキングジコチューとなった国王を救い、世界を滅ぼそうとしたエボルトを撃破し、トランプ王国を復活させて世界を救った。
しかし、かつて撃破したエボルトの兄・キルバスが復活し、龍牙とまこぴーに復讐しにきたのだった」

龍牙「おい!なんでお前毎回毎回ビルドドライバー取られてんだよ!これで三度目じゃねーか!」

晴夜「うっさいな!二度ある事は三度あるって言うでしょ!」

龍牙「はぁ〜!?何開き直ったんだよ!この化学バカ!」

マユ「ねえねぇ、早く台本通りに説明しなよ」

真琴「これが彼らなりの言葉のキャッチボールなのよ」

真・マ「「では、クローズ&ソード編の続きをどうぞ!」」

晴夜「あ!先に言われた〜!」

龍牙「だから俺のセリフだっつーの!」

エボルト「おいおい!俺が三年ぶりに復活した事は言わねぇのかよ!寂しいじゃねーかよ〜!」

龍牙「テメェはテメェで地獄に帰れ!そして二度と帰ってくんな!!」


仮面ライダークローズ&キュアソード!最高と最凶のタッグ! その2

『ただいま……』

 

──あたしは、いつも一人だった。

家に帰っても、父親はおろか母親すらいない。

 

あたしの家族は、いつも世界を回っている。

アイドルとして歌を奏でる忙しい母と、その母をずっと一緒に支えている父。

──その2人の娘が、このあたしだった。

 

『マユのお母さんってアイドルなんだろ!スゲーよな!』

『うん!私もあの歌大好きなんだーー!』

 

ある時。周りはあたしの母を、羨ましいと口々に言う。

あたしはその言葉に『ありがとう』と言いながら、笑って頷くしか無かった。

──でもあたしは、いつも親にただいまと言ったり、一緒にご飯を食べたりする周りの方が羨ましかった。

 

『ごめんねマユ。いつもひとりにして……』

『ううん。マユ、へーきだよ……ごはんすききらいしないでたべれるし、ちゃんとあさおきれるもん』

 

別にだからと言って、愛されてなかったわけじゃ無い。

寧ろ両親はあたしをすごく愛しているし、あたし自身も別に嫌いって訳でも無い。

 

『……みんな、ママパパといっしょ。なのにマユは……』

 

ただ愛される時間が、他の人より少なかっただけ。

だから、周りの人が家族と楽しそうにしているのを見る度に、あたしはそれが少し羨ましくて仕方がなかった。

 

『何だよアイツ⁉︎ あれで女かよ!』

『女にしては身体能力おかしすぎだろ!』

 

そんなある日。馬鹿な男共から友達を守ろうとしたが、必要以上に相手をぶちのめしてしまい、それ以降皆から自身の持つ過ぎた力に怯えられた。

自分の体に流れる呪われた血が、普通の人から浮いた存在であると実感させられた。

──だから自分は嫌われるべき存在なのだと、そう思うようになった。

 

 

 

「うぅぅ……」

 

夢の中であの事を思い出していたあたしはふと目を覚まし、辺りを見渡すと写真で見たことがある二人の男女と、ワインレッドの姿をした怪人がベンチに座っていた。

 

『キルバスは俺達の世界・・・ブラッド帝国の王だった』

 

ワインレッドの怪人…ブラッドスタークの姿をしたエボルトによって連れて来られたこの施設内で、彼はキルバスと名乗った存在との因縁を語ろうとしていた。

 

『でもアイツは破滅型の快楽主義者でねぇ。破壊衝動に駆られて、ついに自分で自分の世界を滅ぼしちまった……』

 

「「!?」」

 

話を聞いていたあたしは何を言っているのか理解できず、全く話に付いて行けなかったが、同じくその真実を知らなかった二人……龍牙と真琴は酷く驚いていた。

 

『俺は命からがら、ブラッド帝国からアイツの持ち物であるパンドラボックスを持ち去り、伊能達と別の世界へと脱出した。そんで着いた先が、お前らの住む世界だったわけだ』

 

曰く。自分達はブラッド帝国から逃げ、後にトランプ王国──と言っても、一万年前の時点ではまだトランプ王国は建設されてなかったから、正確にはトランプ王国が生まれるであろう世界──へ現れたのは偶然だったと語る。

……トランプ王国って、確か父さんとママの──

 

『だが奴は、あの世界へと逃げた俺達を追いかけてきた』

 

そこから先の話は、かつて()()()から聞かされた、一万年前に起こったという戦いの話通りだった。

 

『キルバスは世界を滅ぼそうとしたが、俺はそれより先にパンドラボックスを利用して、キルバスより強くなろうと目論んだ。

だがそこへキュアエンプレス達が、人間界で撃退したプロトジコチューのジャネジーを封印しにトランプ王国の世界へ現れていた。

俺はアイツらと死闘を繰り広げ、後一歩のところで持ってきたパンドラボックスに封印された。

そしてキルバスも、突如として現れたっていう謎の白い剣士『メサイア』によってハルモニアへ封印。他の奴らは命辛々逃げたが、そん時出来た傷を癒すために一万年もの間眠りにつくことになった。

そして、今の奴の狙いはこのパンドラボックスだ・・・』

 

「けど、箱はトランプ王国にあるし、エネルギーだって伊能達の時に全部使い切った・・・」

 

そう言ってエボルトは、さっきの戦いで盗み出したパンドラボックスに手を置く。

だが龍牙と真琴は、新世界を作った時と伊能達との決戦で、箱に込められてた力は全て使い切ったと晴夜の父から聞かされていた為、その事をエボルトに指摘する。

 

『残念だが。パネルが一つでもあれば、ブラッド帝国の王族はそこから新たなパンドラボックスを生み出せる。それにエネルギーだって再生は可能だ。

後は、一定のエネルギーさえあれば復活する・・・』

 

しかしエボルトからパンドラボックスが更なる力を持っているのだと聞かされ、それを聞いた龍牙らは言葉に詰まる。

 

『この施設の地下に、キルバス攻略の糸口がある。ついでだから色々教えてやるよ』

 

そう言ってエボルトは立ち上がり、工場に向かおうとする。

しかし立ち上がった直後急によろけ、その場に座りこんでしまう。

 

『うっ…!』

 

「おい?どうしたんだよ」

 

『まだ、無理か………仲良くしようぜ、相棒ぉ〜!』

 

エボルトはそう呟くと再び赤色のオーラに変化し、なんと龍牙の中に入り込んでしまったのだ。

 

「ちょ・・・ちょっと・・・!」

 

「えぇぇぇぇーーー!!」

 

エボルトが勝手に龍牙の体の中に入り込んだのを見て、それに慌てる龍牙と真琴。

 

「うお!?おい!何勝手に人の身体に入って来んだよ!オイゴラァ!出ねぇと殴るぞ!」

 

龍牙は自分の体を叩いて追い出そう試みたが、エボルトは全く出てくる様子を見せなかった。

 

「いいから出て行け!エボルト!はぁー!」

 

「龍牙・・・あっ」

 

「あん?・・・あっ」

 

二人が後ろへ振り返ると、一緒に連れてきてしまった女の子……つまりあたしが目を覚ましてたことに気付き、二人はさっきのを見られたのだと思い沈黙した。

 

「・・・」

 

あたしはじっと二人を見ていると、二人は変な人だと思われているのかと判断したのか知らないけど、取り敢えずって感じであたしに声をかけた。

 

「大丈夫か?お前?」

 

「ごめんなさい。巻き込んじゃって・・・私は──」

 

「剣崎……真琴だよね」

 

「えぇ。そうよ」

 

剣崎真琴はあたしに体が大丈夫かと尋ね、更に巻き込んだ事を謝罪しながら名前を言おうとすると、あたしは直ぐにこの人の名前を呟いてしまった。

ついまだ名乗っても無い名を言ってしまって不審に思われて無いかと不安になったが、剣崎真琴は誰もが知るトップアイドル。

そんな存在がサングラスを掛けずに素顔を晒してるので、わかって当然かと納得した彼女が全く不審に思ってない様子を見て、あたしは少し安堵する。

 

「俺は上城龍牙だ」

 

「あなた名前は?」

 

上城龍牙も名を名乗ると、あたしの名前を尋ねて来たので、仕方なく名を名乗ろうと口を開いた。

 

「あたしの名前は……マユ。上城マユ」

 

「上城?へぇ、あなた龍牙と同じ苗字なんだ」

 

「・・・まあ」

 

上城マユ。その名を聞いた二人は上城龍牙と同じ名字だった事に驚いたみたいだが、特に気にした様子を見せない。

──まあ、そんな反応だろうね。あたしも同じ立場だったら、同じ反応してただろうし……

そんな考えを浮かべるあたしの心情に気付かぬまま、二人はエボルトに連れてこられたこの施設に視線を向ける。

 

「それで真琴、龍牙。これからどうするの?」

 

「入ってみるしかないか・・・」

 

キルバス攻略と言ったエボルトの言葉を信じるのに不安がある龍牙と真琴、ダビィだが、今はここに入り情報を得るのが得策だと考えた龍牙達は、パンドラボックスを持ち運びながら施設の中へと入っていった。

 

『(あの娘・・・成る程。面白い事が起こっているようだなぁ〜)』

 

しかし上城龍牙の体内に入ったエボルトが、あたしが隠してる“何か”を察知したような言い草を、唯一人コソコソと呟いているの事に。龍牙達は愚か、あたしすら知らなかった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

「遅かったか・・・」

 

フリーマーケットの会場へと向かっていた晴夜達は、和也と六花、亜久里、幻冬と合流して到着した頃には、既に惨劇を物語る光景が広がっており。テントの他に焼け焦げた商品、タンパク質らしき物の塊が黒焦げになって地面に転がっていた。

 

「ひでぇ・・・」

「あっ!大丈夫ですか⁉︎」

 

和也は足元に転がる人形を拾い、幻冬が頭に血を流して倒れている人に声をかけて介抱していた。

 

「本当にキルバスなの?」

 

「あいつはハルモニアで倒したはずケル!」

 

「奴もエボルト達と同じブラッド帝国、遺伝子が無事なら再生出来るはずだ」

 

エボルトと同じブラッド帝国ならキルバスも遺伝子を自由に操れるのだと考える。おそらく、ハルモニアの戦いでは完全に倒しきれていなかったのだ。

 

「晴夜!これ……」

 

すると何かを見つけたレジーナが持ってきたのは、キルバスに奪われた晴夜のビルドドライバーだった。

 

「ここにキルバスが・・・でも、何でこんな所にドライバーが…」

 

キルバスがここに現れて龍牙達と戦ったのだと睨みつつ、何故こんな所にビルドドライバーが捨ててあったのかと疑問に思う。

 

「皆さん!」

 

「ありす!」

 

そこへ黒いリムジンの車が現れ、四葉ありすと執事のセバスチャンが車の中から出て来て駆け寄る。

 

「キルバスが現れたと聞きましたが、龍牙さんと真琴さんが何処にいるか分かりますか?」

 

「いや、何度か龍牙に電話をかけたけど、返事は来なかった。まこぴーにも連絡がつかない」

 

「そうですか……お二人共無事だと思いますが・・・」

 

「皆さん。こちらをご覧ください」

 

ありすが二人の無事を信じつつも、連絡がない事に不安を抱いていると、セバスチャンがパソコンの画面を開く。全員がこの会場の監視カメラに残っていた記録映像に視線を集中させると、そこにはキルバスが周りの人達に攻撃を行った姿と、龍牙がクローズへ、真琴がキュアソードとなって応戦していた場面が映っていた。

二人は必死に奮戦したがキルバスには敵わず、キルバスが倒れた龍牙の手をホワイトパンドラパネルにかざすと、そこから新たなるのパンドラボックスが現れた。

その後の映像はパンドラボックスから現れた影響による衝撃の所為なのか、途切れてしまった。

 

「何だよ・・・あのパンドラボックス」

 

「わかりません・・・これも、ブラッド帝国の力なんでしょうか・・・」

 

「あの者はエボルト達と同じ存在。あのような事が出来ても不思議はありませんわ」

 

「考えても今はわからないわ。とにかく、龍牙とまこぴーを見つけないと」 

 

和也や幻冬、亜久里らは新たに現れたパンドラボックスに動揺を隠せない。

だが六花の言う通りその事は後にし、晴夜達はひとまず龍牙と真琴を見つける事が優先だと行動を開始した。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

その頃、龍牙と真琴はエボルトに連れ来られた施設に入り、地下へと向かっていた。

 

「どう思う?」

 

「どうって?キルバスのことか?」

 

「それもあるけど、エボルトよ」

 

その道中真琴は倒した筈のキルバスが再び現れた事、そして龍牙の体にいたエボルトが復活した今の状況を龍牙はどう考えているのか聞く。

 

「まだ、よくわかねえことだらけだけし・・・正直、今は早くキルバスが倒すのが一番だって俺は思う」

 

「龍牙・・・珍しく冷静ね」

 

「珍しくねぇだろ・・・俺だってな。少しは頭は使えるつのー!」

 

そんな二人の会話を、マユをじっと見つめていた。

 

(・・・変なの、こんな光景………)

 

「(──なぁ、姉貴はいいのかよ?)」

 

(・・・だって………)

 

彼女は心中でそう呟いていると、急にスポーツバックの中に潜む()()がマユに囁く。その何かはマユに二人の会話に混ざらなくていいのかと問いかけるが、彼女は何か思う所があるのか、バックの肩掛けを強く握りしめて下を見下ろしていた。

そのまま三人が歩き続けていると、まるで何もない殺風景な地下へと降りたった。

 

「ここは?」

「何もないわね」

 

『そりゃそうだ』

 

すると龍牙の中から赤いオーラが出現し、スタークが再び姿を表す。

 

『ここはトランプ王国を滅ぼす、ずっと前からあった実験場所だからな』

 

スタークは真琴からパンドラボックスを取り上げると、殺風景な部屋の中で唯一残っていた置き台の上において手を翳す。

その瞬間、さっきまで何も無かった部屋から一転して、様々なコンピューターや機材がある研究室へ早変わりした。

 

「これは・・・」

 

『ここは、トランプ王国に攻め入る前に伊能達が研究していた研究所だ。それも俺が発見される前からな」

 

そんでこれがそん時に使われたレポートだ、と言ってスタークが見せたのは、多くの文字列が書き込まれたレポート用紙だった。

 

「上城龍牙・・・」

 

「はぁ?」

 

マユがそのレポートに龍牙の名前が書かれていたのを発見し、それを聞いた龍牙は頭にクエスチョンマークを浮かべながら首をかしげる。

 

「なんで龍牙の名前が?」

 

「どういうことだ?」

 

真琴も続いてレポート用紙を手に取ると、そこに書かれていたのは全て龍牙に関するデータばかりだった。

内容は、『人間の遺伝子にブラッドの遺伝子が融合して生まれた存在』。

 

『この実験場は俺を見つけるのと平行して、お前の生体調査をしていた。

俺達はお前の動向を監視するため、地下にこの研究室を作った。

そして俺はお前のハザードレベルを上げるために様々な試練を与えた。ジコチュー供の戦いにライダーテスト、お前の親を消したのも・・・』  

 

「待てよオイ……何でそこで、俺の親が・・・」

 

スタークの話を黙って聞いていた龍牙だったが、彼の口から自身の親を消したと聞こえ、どう言うことかと問い詰める。

 

『そのままの意味だよ。お前の親が死んだのは任務事故じゃない、伊能達がお前を産んだ親のデータを取るために消したんだ。

……あぁ、死んだといえば。キュアソード、俺が殺したお前の先輩方は元気してるか?確かそのうちの一人が…キュアブレイズやらキュアブレイドやら、そんな名前だった筈だが…?』

 

「ッ!?」

 

「あなた・・・そんな事を・・・それに、殺したってアンタ…!」

 

『おいおい、やったのは俺じゃないぞ?伊能だ。まぁ、どちらにせよ結果は同じだがな。

んでキュアソードの先輩方は、パンドラボックスの力で好戦的にしたトランプ王国の住民が披露してくれた殺戮ショーに不満があったらしくてなぁ〜。それで怒ってきたアイツらを返り討ちにしたんだが……どうだ?ちゃんと生き返ってるか?』

 

「こ・・・この……ッ!」

 

「この野郎ーーーーッッッ!」

 

真琴が言いかけた直後、龍牙は痺れを切らしてスタークに殴りかかる。

龍牙の渾身の一撃を受けたスタークは倒れたが、何事もなかったかのように起き上がって愉快そうに笑い声を漏らし始める。

 

『・・・フフフフッ。やっぱりお前は、挑発し甲斐があるなぁ』

 

「なんだと!?」

 

『拓人先生が言ってたよ、人体の神秘によって生まれたお前は俺を凌駕する力を持ってるってな』

 

「俺のハザードレベルを上げる為に、ここに呼んだのか?

親の話をして、目の前で死んだアイツ…キュアグレイブの話をして・・・俺の感情を高ぶらせる為にッ!」

 

『勘違いするな!俺が欲しかったのは、俺とお前の遺伝子のデータだ』

 

そう語りながらスタークは立ち上がると、先ほどデータを集約したドラゴンエボルボトルを取り出す。全員の視線がボトルに集中する。

 

『こいつがキルバス攻略の鍵を握る・・・』

 

「それは・・・」

 

『今は俺と組んだ方が、得策だと思うけどねぇ?』

 

スタークはキルバスを倒すため、龍牙と真琴に共闘を提案したその時。

 

「──まさか、俺よりも人間に協力するとはなァ?」

 

全員が声のした方を向くと、そこにはいつの間にか立ち聞きをしてたキルバスが階段を下りて来ていた。

 

「キルバス…」

 

「ここまで来るなんて」

 

「けど良い話を聞いた・・・!上城龍牙にエボルトの遺伝子が宿っていたことは知っていたが………まさかそれが・・・オリジナルを超える程の力だったとはなァ?」

 

キルバスの登場に龍牙達は強い危機感を感じ構える。

それに対し、不敵な笑みを浮かべるキルバスは体内に手を突っ込んで何かを取り出すと、彼らにその取り出した物を見せる。

 

「それは・・・」

 

「エボルドライバー・・・⁉︎」

 

それは、ビルドドライバーの原型となったドライバー……エボルドライバーだった。

 

「俺がな〜〜〜んの為に、パンドラボックスを作り出したと思う〜?

それはなぁ〜……あのクソッタレ野郎に破壊されたこのドライバーを、パンドラボックスのエネルギーを使って復元する為だァ!」

『エボルドライバー!』

 

かつて龍牙達を苦しめたそれを見た二人は驚愕し、キルバスはパンドラボックスの力と自身の遺伝子によって復元されたエボルドライバーを腰に装着する。

 

『キルバスパイダー!』

 

更にキルバススパイダーフルボトルをキルバスパイダーガジェットに挿すと、それをエボルドライバーに装填。レバーを回転して前後に歯車を模したリングと赤いクモの巣のようなランナーを形成させる。

 

『Are you ready?』

 

「変…身!」

 

そしてランナーがキルバスに重なり、周りでリングが回転する事により複雑に歪んだ彼の背後から禍々しい形状の蜘蛛の脚が出現。それがキルバスを回っていたリング諸共抱き抱える様に、或いは捕食しようと覆い被さりながらアーマーを形成していく。

 

『スパイダー!スパイダー!キルバススパイダー!』

 

そのままリングの破片らしきものを撒き散らしながら出現したキルバスの姿は、クモのような意匠を持つ仮面と胸部装甲に加え、仮面ライダーエボルの様に天球儀を彷彿させる腕・脚装甲等には毒々しく泡立った様な模様が見られ。肩や腰にあるクモの脚がより鋭利な形になっていた。

 

「感謝するぜェ〜?俺にこの力を、また使おうと思わせた事をよォーーーー!」

 

仮面ライダーキルバスは新たなる形態……赤と黒の2色カラーのみだったフェーズ0(ビルドドライバー版)から金色のコントラストが入ったフェーズ1(エボルドライバー版)へと進化を遂げる。

 

「マジかよ・・・」

 

「この威圧感・・・今までに感じた事はないわ」

 

「あの時とは比べものならないビィ!」

 

エボルドライバーによる変身を見た龍牙達は後ろへ下がると、守る者がいなくなったパンドラボックスへと近づいたキルバスは、「ハァァァ!」と叫びながらパンドラボックスの上に手を翳す。

すると持っていたホワイトパンドラパネルにエネルギーが流れ、パネルが長方体へと折り畳まれるように形を変えた。

 

「これにお前達のエネルギーを集めれば、最高のパンドラボックスが出来上がる!」

 

『……ドライバーを復元する為だけにパンドラボックスを作るなんざ、ハナから思ってなかったが・・・お前の望みはなんだ?』

 

キルバスが生成した白い長方体…パンドラボトルを見たスタークは、そんな物を作り出して何をしたいのか問う。

対するキルバスは、何処か気だるそうに腕をダランとしながら口を開いた。

 

「ハァ……俺はお前と違って、この世に何の未練も無い!

この箱の力で、全ての平行世界にビックバンを引き起こし・・・全てを滅ぼすッ!!

全ての世界と心中して無に還るなんて、最ッ高じゃねーかァァ!!」

 

「こいつ・・・狂ってる・・・」

 

まるで使い飽きたおもちゃをゴミ捨て場へ投げる様に全平行世界と心中しようとするキルバスに対し、あまりにも人間の思想や倫理観からかけ離れた彼の狂った行動理念に、マユは恐怖を抱かずにはいられなかった。

 

「………が、そォ!のォ!まァ!えェ!にッッッ!!

全平行世界と心中すんのは、俺をコケにしたキュアソードォ!上城龍牙ァ!お前らを消した後だがなァーーー!」

 

『…どうする?お前達の敵は俺か?それともこいつか?』

 

スタークの共闘に、龍牙と真琴は互いに前に出てその答えを叫ぶ。

 

「・・・今だけだからな!」

 

『OK、良いだろう!だが俺が擬態でいる間、お前はクローズマグマとクリスタルクローズを使えない』

 

「だったら!真琴!」

 

龍牙は真琴にクリスタルボトルを投げ渡すと、スクラッシュドライバーを取り出して腰に装着する。

 

「こっちだ!」

『ドラゴンゼリー!』

 

ドラゴンスクラッシュゼリーを差し込んだ龍牙の周りに巨大なビーカー出現し、クリスタルボトルを受け取った真琴と共に高々と叫ぶ。

 

「変身!」

「プリキュア!ラブリンク!」

 

『潰れる!流れる!溢れ出る!ドラゴンインクローズチャージ!ブラァ!』

 

二人はクローズチャージ、キュアソードへと変身し、スタークと共に地下から外へと移りながらキルバスへ戦いを挑む。

 

「お前達が徒党を組んでも、無駄だぁ!!」

 

キルバスはそう叫びながらドリルクラッシャーで連続に斬りつけ、二人を吹き飛ばす。

 

「っ! ダビィ!」

 

「任せるビィ!」

 

「クリスタルラビーズ!セット!」

 

バックステップでダメージを軽減させたソードは、クローズから授かったクリスタルボトルを握り、ボトルをラビーズに変えると、コミューンにクリスタルラビーズを嵌める。

それと同時に、彼女の姿が眩い光に包まれていく。

 

「キュアソード!クリスタルモード!」

 

蒼く輝く光から、やや薄めのパールパープルへとなったコスチュームにクリスタルの様に輝くドラゴンの翼とクローズに似た銀のファイヤーパターンが刻まれた装甲。腰には銀色に輝く透明なローブ、紫の髪には蒼いメッシュ、背中に白いマントといった装備パーツが装着されたソード……キュアソード・クリスタルモードは、前に出てムーンサルトキックを繰り出した。

 

「──遅ぇンだよ……オラァ!」

 

「ッ!?」

 

だがしかしッ!子供の投げたボールを避ける様に蹴り技を躱したキルバスは、ドリルクラッシャーをソードに向けて振り翳し。収納状態のラブハートアローから光刃を生み出したソードと、ドリル状の刃で交わる結果となった。

 

「くぅ……パワーも前より上がっている・・・!」

 

「どうしたぁ……こんなもんかァ!」

 

「ソード!」

 

今はまだ耐えているがキルバスのパワーには敵わず。ソードは膝を折って押し込まれており、今にも頸を絶たれようとしていた。

それに対してクローズはツインブレイカーのビームモードを放ち、その隙にソードはキルバスから距離を取る事が出来た。

 

「ハッハッハッァ!次はァーーーオマエかぁ!!」

 

「ぐぁッ!」

 

だがその御返しと言わんばかりに、牽制をしたクローズへと標的を変えたキルバスがドリルクラッシャーの斬撃を喰らわせた。

 

「龍牙!」

 

『ええい!世話の焼ける相棒だぜ!オラァッ!!』

 

スタークはさらなる追撃を受けようとしていたクローズを助ける様に、キルバスの背後に向けてキックを不意打ち気味に喰らわせる。

 

「グヒャヒャハッハハッ!貧弱貧弱ゥーーーーー!

俺がお前にィ!一度でも勝てたことがあったかよォーーーーーーーー!?」

 

「ぐあぁっ!?」

 

「エボルト!くそッ、オラァァァ!」

 

…が、スタークとしての姿ではキルバス相手では余りに力不足で、彼の攻撃は不発に終わり、そのままキルバスの反撃を受けてしまう。

クローズはビートクローザーで奇襲を仕掛けるもドリルクラッシャーで受け止められ、ビートクローザーを弾き飛ばされた。

 

『頂き!はぁ!』

 

「オッホホホホゥ!!」

 

だがスタークは弾き飛ばされたビートクローザーを拾い上げると、そのままスライディングをしながらキルバスの足元に斬りかかるがしかし、後ろの方へ飛ばれて避けられてしまう。

 

「あぁ!テメェ、何人の武器勝手に使ってるんだよ!」

 

『お前の物は俺の物!』

 

「俺のもんだ!」

 

「ちょっと⁉︎ そんな事してる場合じゃないでしょ!

きらめけ!ホーリーソード!」

 

武器一つで言い争いを始めるクローズとスタークの二人を注意すると、入れ替わるように今度はソードがキルバスにホーリーソードの斬撃を放つ。

 

「無駄無駄無駄ァ!!俺をあの時と同じと思ったかァ⁉︎ マ〜ヌ〜ケがぁァァァ!!」

 

「きゃぁッ!?」

 

…が、しかし!キルバスが目にも捉えられない速度で避けると手からクモの糸を放ち、ソードの動きを封じ込めた。

 

「何、これ!?動けない!」

 

「真琴!ハァーーッ!」

 

彼女は引きちぎろうと腕に力を入れたが、糸の強度が高いのか抜け出せないでいた。

クローズはツインブレイカーのビームをキルバスに向け連続で放ち続けるが、矢張りキルバスには一撃も当たる事なく接近を許してしまう。

 

「そんなものがァーーー!あたるかよーーー!」

 

「ぐわぁぁ!」

 

「龍牙っ!?」

 

『……チッ。オイ役立たずの歌姫様、そこで大人しくおねんねしてな』

 

「誰が役立たずよ!」

 

最後にドリルクラッシャーの一撃を受け、クローズも倒れてしまった。

それを見たスタークは拘束されたソードの肩を叩きながら、ビートクローザーを構える。

 

『昔より更に強くなったみたいだな!!』

 

「当たり前だァ!お前達がトランプ王国で胡座をかいていた間、俺はいくつもの世界を狩って来たんだからなぁ!!!」

 

ビートクローザーで斬りかかろうとするスタークの攻撃を躱しながら、キルバスは自分との力の差を指摘しながらビートクローザーを奪い取って斬りかかる。

 

『ぐっ…アァ……ッ!』

 

「ハァ!フフフハァ!」

 

キルバスはドリルクラッシャーとビートクローザーを投げ捨てると、ドライバーのレバーを回しながらスタークの周囲を高速で移動し黒いクモの糸で巻き付ける。

 

『な──っ!?』

 

「ハッハハハァーーーーー!!グッバーーイ!エェェェボルトォォ!!」

『Ready go ! キルバススパイダーフィニッシュ!』

 

そして糸を巻き付け終わるとスタークの前で動きを止め、背中から無数に出現した紅蓮の触手でスタークを滅多刺しにした。

 

『ぐぁぁぁーーーーッッ!?』

 

キルバスの技をもろに受けたスタークの体は綻び始めるかのように消滅し始め、青い液体を血液の様に撒き散らしながらその場に倒れこんだ。

 

「エボルト!」

 

『──とんだ、誤算だったなぁ……このボトルを、晴夜に渡せ!』

 

スタークはクローズにドラゴンエボルボトルを投げ渡し、クローズは地面に落ちたそれを拾って受けとる。

 

『あとは頼んだ……チャ──』

 

スタークは何時ものフレーズを言いかけた直後に完全消滅し、消滅の際に残っていたオーラが全てキルバスの持つパンドラボトルへと回収された。

 

「ハハハハ・・・アハハハハ!」

 

「死んだ・・・?」

 

「てめぇーーー!」

 

キルバスは歓喜の声を上げ、マユは消滅したスタークを見て呆然と呟く。

スタークが消えたのを見たクローズは再び挑むも、キルバスは嘲笑うかのようにツインブレイカーの攻撃を躱した。

 

「ウッシャァァァァッ!」

 

「がぁ!?」

 

そして隙を突いたキルバスの膝蹴りがクローズの腹部にめり込み、そのまま間髪入れぬまま顔面をサマーソルトで蹴り飛ばされる。

キルバスはそのまま地面に着地すると同時にクローズへ歩み寄り、ドリルクラッシャーで斬りかかってソードの元まで飛ばした。

 

「龍牙!」

 

倒れるクローズに糸によって動けないソード。マユは二人が手も足もない状況に歯ぎしりするが、キルバスは何も仕掛けてこない彼女に興味を持つことはなく、そのままソードの方へと歩いていく。

やがてソードの前まで辿り着くと、キルバスは彼女の顎を掴み無理やり上を向かせる。

そして次の瞬間、彼女に頭突きを喰らわせた。

ゴシャァっという鈍い音が響くなか、ソードは額から血を流しながら白目を剥き、脳震盪で気絶しそうになった。

 

「あ、あぐ……」

 

「やめろォォォォ!?真琴に手を出すなァァァァァァ!!」

 

「うるせぇ蜥蜴だなァ……黙れ」

 

「がぁっ---ッ!?」

 

止めようとするクローズを、キルバスは振り向きざまに彼の腹部を叩き蹴る。その衝撃で地面に大きめの亀裂が入り、クローズは仮面の下で血反吐を吐き出す。

 

(姉貴!このままだとやばい!こうなったら姉貴が!)

 

ふと、キルバスに対し無意識に恐怖を抱いて動けずにいたマユが、スポーツバックからの声に反応すると彼女はバッグの中を開き、そこから何かのキャラクターの顔が付いた携帯端末の様なデバイスを視界に入れた。

 

「さァ…………終わりだァァァァァァァァァッッハッッハッッハッハハッハーーーーーーッッッッッッッッ!!」

 

ダメージと糸で動けない二人に、キルバスは蜘蛛の足を地面から出現させて串刺しにしようとした。

 

「ッ!?(父さん!ママ!)」

 

マユは二人の窮地を目にして咄嵯にバッグ内のデバイスを手に取り、それを握り締めたその時、突如現れた巨大な四つ葉のクローバーがキルバスの攻撃を防いだ。

更に背後から三つのエネルギー弾がキルバスに命中し、何者かがソードを拘束していた糸を斬って動きの制限が解かれた。

 

「ご無事ですかキュアソード?」

 

「ったく、探すのに苦労したろうが!筋肉バカが!」

 

「うぐっ……ロゼッタ、エース…!」

「か、かずやん!幻冬!な…なんで」

 

二人が満身創痍のまま振り返ると、そこにはキュアロゼッタ、キュアエース、仮面ライダーグリス、仮面ライダーローグの四人がいた。

グリスがクローズに駆け寄って彼の頭を叩いて説教を言い、その後ろでエースとロゼッタは額から血を流していたソードを介抱する。

 

「遅くなってすみません。ですが話は後です。まずはこの状況を打破するのが先ですから」

 

「まこぴーの顔にこんな傷付けやがって……行くぞオラァ!」

 

何でこんな所にいるのかと言うクローズ達の問いにそう話すローグは、グリスと共にキルバスに向かって走り出し、エースとロゼッタも彼らの後に続く。

 

「邪魔者が増えたな……だが無意味ッ!テメェらは俺にとっちゃあ、取るに足らねぇ虫ケラなんだよォォーーー!!」

 

「ハッハァ!!虫ケラかどうかは、やってみなきゃ分かんねぇだろォ!?」

 

キルバスは接近してきたローグとグリスに回し蹴りを放ち、対する二人は同時に跳躍して攻撃を回避した。

 

「オラァーーーーッ!」

「はぁーーーーーッッ!!」

 

「ヌルい!テメェらの攻撃はヌル過ぎて、欠伸が出そうだぜェーーーー!」

 

グリスとローグはキルバスに向けて同時にパンチを放つが、キルバスは両手で二人の拳を受け止める。しかしそこでキルバスは、グリスの腕にあるツインブレイカーに二本のボトルが装填されている事に気づく。

 

「かかったな阿保が!」

『ツインブレイク!』

 

「ぬおォッ!?」

 

その二本のフルボトル──ロックとローズのボトルの力で出来た鎖と茨による二重拘束によって動きを封じられ、一瞬だけキルバスの身体が硬直した隙を突いてローグがネビュラスチームガンの銃口を腹部に密着させた。

 

「この距離なら、避けるどころの騒ぎじゃないよな……喰らえ!」

『ファンキーアタック!』

 

「チィッ!!」

 

ローグは引き金を引き、フェニックスボトルによる炎状のエネルギー弾がキルバスに命中した。

 

「「ハァっ!」」

 

「ぐあぁっ!?」

 

キルバスはそのまま後方へと吹き飛ばされ、そこへエースが一気に接近すると腹部を攻撃し、更にロゼッタの放ったキックが腕に直撃した。

 

「──な〜んてな♪ウラッシャーーーーーーー!」

 

「ぐっ!」

「ぐわぁ!」

 

だがキルバスがこれで倒せるわけがなく、そのままエースとロゼッタは腕と脚をそれぞれ掴んで投げ飛ばされ、赤いオーラを纏ったパンチによる反撃を受けたグリスとローグが後ろへ下がる。

 

「久々の戦いだってのに…半端ねえな」

 

「ここは一旦引いた方が良さそうですね……!」

 

「異議なしですわ!」 

 

「お二人共、動けますか?」

 

キルバスの力を見て退却を選んだ一同は、ここから離れるためにネビュラスチームガンを取り出したローグは周囲に煙幕を放出させる。

 

「行くわよ!」

 

「来い!」

 

「えっ?」

 

クローズはマユの手を引いて煙幕に入らせる。

そしてキルバスの目の前で煙幕が晴れると、そこには既に誰も居なかった。

だがキルバスは一ミリも気にした様子はなく、エボルトのエネルギーを吸収したパンドラボトルを持って再び地下に向かった。

そしてパンドラボックスにパンドラボトルを入れるが、一瞬だけエネルギーが放出されたのみで何も起こらずに、不発に終わった。

 

「これじゃ宇宙を滅ぼせない………上城龍牙ァァ!!」

 

世界を破壊するエネルギーが足りないと知ったキルバスは、一度は興味を失った龍牙のエネルギーを手にしようと、新たなる行動を決意した。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

「まこぴー!龍牙君!」

「無事でよかった!」

 

キルバスから逃れた龍牙達は、頭部に酷い傷を負った真琴の手当をしつつ、ソリティアへと到着した。中には晴夜、マナ、六花、レジーナもおり、みんな二人が無事だった事に安心する。

 

「その子は?」

 

レジーナは龍牙の後ろからついてきたヤンキー風の少女をみて、彼女は誰なのかと尋ねる。

 

「上城マユ・・・俺達が巻き込んじまった奴なんだ」

 

龍牙はマーケットでキルバスの襲撃に巻き込んで連れてきてしまったと説明しながら、晴夜にエボルトから消滅前に託されたドラゴンエボルボトルを渡した。

 

「これは……」

 

(……姉貴。あれってイリアの・・・)

 

(うん。昔の写真見たことあるから間違いない)

 

「どうしましたの?」

 

「……あ、いえ。なんでもありません」

 

マユはドラゴンエボルボトルを受け取った晴夜と、その近くで晴夜を見ているマナを見て、バックの中にいるナニカと小声で話していると、亜久里が話しかけてきたことに驚きながらも慌てて誤魔化した。

 

「大変です!」

 

「セバスチャン?」

「どうかしたんですか?」

 

するとそこへ慌てた様子でセバスチャンが現れ、ありすと六花はどうしたのかと疑問符を浮かべる。

 

「皆さん!早くテレビを!」

 

「テレビ?」

 

幻冬がソリティアに置かれているテレビのリモコンを手に取り、電源を入れた。

 

『こちら町外れの廃工場にきています』

 

映し出された映像には、さっきまでキルバスと戦っていた場所が映っていた。

 

『先ほどこの工場でダンサーの柿崎氏が目撃されたとの情報が入り……あっ!出てきました!なにやら箱のような物を持っております!』

 

アナウンサーが工場の様子をリポートしていると、工場から擬態姿のキルバスが現れると再びライダーへと変身し、アナウンサーとカメラマンの前に向けてエネルギー弾を投げつける。本物の柿崎氏への熱い風評被害とバッシングが確定した瞬間であった。

 

『えっ?きゃぁぁ!!』

『うわぁぁ!!』

 

アナウンサーは一目散に逃げ出し、カメラマンもカメラを捨てて逃げ出す。

 

『仮面ライダー!プリキュア!この星を滅ぼされたくなかったら、俺とお前が最初に会った場所に来い!お前らのエネルギーが回復する明朝まで待とう!精々力を蓄えときな!!ハハハハハハハ!!!』

 

キルバスはカメラ越しに仮面ライダーとプリキュアへそう告げ、それを最後にエネルギー弾でカメラを破壊した。

 

「ふざけやがって」

 

和也はノイズしか映らなくなったテレビの電源を切り、キルバスの発言に怒りを感じ出した。

 

「でも、勝てる保証はあるケル?」

「大丈夫でランス!」

「キルバスには一度勝ってるシャル!」

「アイ〜〜!」

 

シャルル達は、キルバスには一度ハルモニアの戦いで勝ったことがあるから大丈夫だと言うが・・・

 

「でも、真琴のクリスタルラビーズの力はキルバスに通用しなかったビィ・・・」

 

これを聞いて全員が動揺した。ハルモニアの戦いではキルバスにはクリスタルラビーズによる力で勝利に貢献したが今回のキルバスの力は以前より強くなっている。

 

「いや、キルバスの攻略法は残っている」

 

その時、晴夜の口からキルバスの攻略法はまだあると語られ、一同は晴夜の方を一斉に見る。

 

「本当かよ!」

「どうすればいいの?」

 

「龍牙の中にあるエボルトの遺伝子を、最大限まで増幅させるアイテムを作れば・・・今のキルバスにも勝てるかもしれない……」

 

「エボルトの力・・・」

 

晴夜がドラゴンエボルボトルを解析し、そこから調べたキルバスの特性より弾き出された答えとして、エボルトの遺伝子を最大限に生かすアイテムが必要だと語る。

 

「龍牙。俺は今から、かつてお前がキルバスを倒した時に変身したって言う姿……『クローズエボル』になる為のアイテムを作る。手伝ってくれ」

 

「……あぁ、当然だ。今回も、アイツをぶっ飛ばしてやるよ!」

 


次回!Re.ドキドキ&サイエンス!After story

 

仮面ライダークローズ&キュアソード!最高と最凶のタッグ! その3

 

 




おまけ

さぁ〜て!次回の『Re.ドキドキ&サイエンス!After story』は〜?

エボルト「チャオ♪エボルトだ!
ついに現れた最強の敵!キルバスとの決戦が始まる!俺と龍牙が変身する究極の友情フォーム『クローズエボル』の姿を……ん?おい待て。台本の終盤の所よく見たら、何でキュアソードまでフュージョンしてるんだよ。俺と龍牙の間にこの女が入ったら、エロ漫画宛らの3P状態になるじゃねぇか。百合の間に挟まる男ならぬ、薔薇の間に挟まる女状態じゃねぇか。
オイ作者、なんでこんな展開になったんだ?」

そういうのは原作者に言ってくれ。俺だってまさかあんな展開になるなんて思ってなかったんだよ。後、シラフで第四の壁超えてきてんじゃねぇよ。

エボルト「まぁいいか。それより次回のサブタイトルだが……
『クローズ&キュアソード編 最高と最恐のタッグ!その3 銀河最強の力誕生!蒼の少女の決意!』ってなってるぜ!ぜってぇ見てくれよなぁ!
……なぁ、3Pフォームの変身音が『蒼き拳クローズ!勇気の剣ソード!ドキドキカップル!クローズソード!イエイ!イエーイ!』ってなってるんだが、“ドキドキカップル”の部分は他にいい奴無かったのかよ」

だからそういうのは原作者に言えっつーの!ハイもう終わりです!サヨナラ!

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