光に奪われた視界が戻ってきて初めに目に飛び込んできたのは巨大な壁画だった。縦横十メートルはありそうな
その壁画には、後光を背負い長い金髪を靡かせうっすらと微笑む中性的な顔立ちの人物が描かれていた。
とりあえず、周りを見てみるとそこは神殿のような大理石でできた白い石造りの建物の中で、呆然と周りを見渡すクラスメイト達もいた。
そして、その周りを囲むようにして三十人近くの人達が
祈りを捧げるように跪き、両手を胸の前で組むようにしている。
その中でも特に衣装が豪華になっている七十代くらいの老人が話しかけてきた。
「ようこそ、トータスへ。勇者様、ご同胞の皆様。私は聖教教会にて教皇の地位就いておりますイシュタル・ランゴバルトと申すもの。以後宜しくお願い致しますぞ。」
うわー、イシュタルって名前でおじいちゃんとか誰得だよ。
そんな事を内心思いながらも現在、場所を移り十メートル以上はありそうなテーブルがいくつも並んだ大広間のような場所に連れてこられた。
そして、愛子先生や光輝達有名人4人が上座に近い位置に........近い位置に....って、なんで俺もそこに混ざってんのかなぁ、はぁ....
「なあ雫、俺ここにいる意味なくね。別に上座じゃなくてもよくね?」
「あなた、いろんなひとの相談にのってるし、成績もいいほうだから居なさい。」
そんな話をしていると、絶妙なタイミングでカートを押したメイドさん達がやって来た。
こんな状況でもクラスの男子達はメイド達に視線が釘付けで周りの女子達からはものすごい冷たい目で見られてる。
ハジメの場合は青ざめた表情をしていて、何かと思えば香織が微笑んでハジメを見ていた....が
「なあ、今の香織微笑んでるように見えるんだがすごく威圧感があるのは気のせいか?........雫?」
と雫の方を見てみると、ジト目で見られていた。
「ん?どうした雫?」
「いや、別に、メイドさん達に見惚れてるのかと思って。」
ああ、なるほど
「いや、それはないな。だってあれ完全にハニートラップのやつだろ。それに、俺は相談主がああいったプレイをしたかったらしくあれよりヤバいメイド服を一緒に作らされてた事もあるから大丈夫だ。」
と言うと、雫は引き吊ったような顔で
「その、うん、お疲れ様」
と言われた。
その後、全員に飲み物がいきわたるとイシュタルがこの世界のことについて話始めた。
要約すると
人間族、魔人族、亜人族の3つの種族がいる
人間族は北一帯を、魔人族は南一帯を、亜人族は東の大きな樹海の中に住んでいる。
人間族と魔人族は100年間戦争を続けている
魔人族が魔物、魔力を持った野生動物を使役するようになった。
均衡が崩れて人間族が滅びの危機を迎えている
あなた達を召喚したのはエヒト様だから戦って下さいな
こんな感じ
これに、異論を唱えたのが愛子先生だ。
「ふざけないで下さい!結局、この子達に戦争をさせようってことでしょ!そんなの許しません!ええ、先生は絶対に許しませんよ!私達を早く帰して下さい!きっと、ご家族も心配しているはずです!あなた達のしていることはただの誘拐ですよ!」
ぷりぷりと怒っているのは今年で25歳になる社会科の愛子先生。身長が百五十センチメートル程で童顔、ボブカットの髪型で生徒達のためにあくせく動いているその姿は庇護欲がそそられるため、生徒達から『愛ちゃん』の愛称で呼ばれているが、その事で数回相談されたことがある。威厳のある先生になりたいんだってさ。
周りの生徒達を見てみても皆愛子先生を温かい目でみて和んでいる
しかし、
「お気持ちはお察しします。しかし.........あなた方の帰還は現状では不可能です。」
その瞬間、重く冷たい空気が全員にのしかかる。
愛子先生が理由を求めるが俺たちを呼んだのはエヒト様であって教会ではないので、帰れるかどうかはエヒト様次第だそうだ。
それを聞いて愛子先生が脱力したようにストンと椅子に腰をおろし、生徒達は口々に騒ぎ始める。
「うそだろ!帰れないってなんなんだよ!」
「いやよ!なんでもいいから帰してよ!」
「戦争なんて冗談じゃねぇ!ふざけんなよ!」
「なんで、なんで、なんで........」
全員が不安で冷静でいられない状態で悠は周りを見わたしていた。
ハジメは思ったより冷静だな
イシュタルは........軽い侮蔑の目か、大方『なぜエヒト様に選ばれていて喜べないんだ』的なかんじか?
っと、あとはご都合主義のあいつは........
ばんっ!!と光輝が机を叩いて立ち上がり全員がそちらを見たことを確認すると、
「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味がない。彼にただってどうしようもないんだ。俺は....俺は戦おうと思う。この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って!放っておくなんて、俺にはできない。それに、人間を救うために召喚されたのなら
、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。...イシュタルさん?どうですか?」
「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にすることはありますまい。」
「俺たちには大きな力があるんですよね?ここに来てから妙に力が漲っている気がします。」
「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな。」
「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救って見せる!!」
光輝が拳を握って言い切る。
それと同時に彼のカリスマが発揮し、皆が絶望から希望を見つけたような表情になり、女子の大半からは熱っぽい視線を送られている。
「へっ、お前ならそういうと思ったぜ。お前一人なら心配だからな。........俺もやるぜ?」
「龍太郎........」
「今のところ、それしかないわよね。........気に食わないけど........私もやるわ。」
「雫........」
「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」
「香織........」
「それで、あなたはどうするの?悠」
「えっ、俺も?」
「そうだな、神城は皆の相談にのってたりするから神山にも聞いておこう。」
急に当てられて焦ったけどまあ、聞きたいこともあるしいいか。
「そうだね~俺は微妙......かな?」
そう言った瞬間周りが驚いた表情をしていた。
それもそうだ、クラスの有名人達が賛成したんだ微妙なんて答えは予想してなかっただろう。
「なっ!?神城どういうことだ!この世界の人達を見捨てるということか!」
「ん~別にそういったことじゃなくてさ、イシュタルさんにいくつか質問したいんだよ。」
「質問、ですか?」
「そ、質問。まだ、この中の全員が覚悟ができてるわけでわないしな。」
そう、覚悟がでけていないんだ、全員。頭では理解していても
「そんなわけない、俺は覚悟ができている!」
「光輝、少し黙っていてくれ。それに、お前が言ってる覚悟と俺が言ってる覚悟は違うものだ。」
光輝が言ってるのは戦う覚悟だ。俺が言ってるのは
「さて、イシュタルさんまず一つ目だが、俺たちはエヒト様がいない世界からやって来た。」
「なんと、エヒト様がいらっしゃらない世界とは」
「そ、だからわかるだろ?イシュタルさんが誰とも知らない神様からいきなり呼ばれて戦えなんて言われてもすぐには決断できないことを。だからさ、この世界やエヒト様がどんななのかを見て、知ってから戦うのを決めてもいいですか?」
「そうですね、それに関してはわかりました。他には?」
「二つ目は自分たちの力がわかってから、そして人を殺せる覚悟ができてから戦うこと、殺せないという人達には後方支援として、俺たちの世界の技術を使って支えるということでいいでしょうか」
「ええ、それに関してもいいでしょう」
イシュタルとの会話を終え、周りを見てみると何人かは顔を青ざめていた。
「なんてことを言うんだ神城!皆を不用意に怖がらせるようなことを言うな!」
「(そろそろうぜぇな、こいつ、はぁ)光輝、お前はわかっているのか?イシュタルさんが言ったようにこれは戦争だ。敵にしろ味方にしろ死なない、なんてことはあり得ないんだ。理解しろ」
「ええ、ではこれより教会の本部の方へと向かいましょう。」
光輝が何かを言おうとしていたが、イシュタルさんが案内を始めたので、こちらを睨みながらもおとなしくついていった。
「彼の者へと至る道、信仰とともに開かれん ”天道“ 」
聖教教会は【神山】の頂上にあるらしく俺たちは下山し、『ハイリヒ王国』の王宮に来た。そこでは、玉座の前に初老の男性が、その横には王妃と思われる女性、そのとなりには金髪碧眼の十歳前後の男の子と金髪碧眼の美少女ご立って待っていた。周りには武官や文官らしき人物達もいた。
自己紹介をされたが、
国王が[エリヒド・S・B・ハイリヒ]
王妃が[ルルアリア]
王子が[ランデル王子]
王女が[リリアーナ王女]
と言うらしい。
そのあとは、メイド達に案内された自分たちの部屋で寝りについた。
人物の口調がうまくかけてるか不安です。
間違ってたら教えて下さい
ハジメとオリ主以外に誰を奈落に落とす?ちなみに、4つ目は誰のペアにするか全員にするか感想等で教えて下さいな
-
雫一択で!
-
恵里で!
-
いや、ここは香織だろ!
-
全員もしくは上の誰かと誰かで!
-
誰も落とすな!