新訳・転生マブラヴ オルタネイティヴジェネレーション移設版   作:うさぎたるもの

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欧州、海王星(ネプトゥーン)作戦とは

ポーランドに展開するBETAの誘出撃滅と、それによる欧州の戦況好転を目的とした国連軍、米国軍、欧州連合軍、ワルシャワ条約機構軍による4軍合同の一大反攻作戦。
投入兵力の総計は、艦艇300隻、戦術機500機、ヘリ400機、総員兵数30万人以上

これはあくまでも忠実の戦力表示です 最低でもこれの三倍で戦っています

火星軍の介入によってこうなりました。 かなりの軍隊です。地球側も 



海王星【ネプトゥーン】作戦の危機 前編修正版

ルナツーとロンデニオンコロニー群、ベクトラ級10隻と合流してからすでに三ヶ月が経過していた。

 

この間にもルナツー要塞内部では元々地球連邦軍が溜めてあった膨大な戦闘データや季節のデータとマブラヴ側の地球のデータを使い、主にミサイルバギーやガトリングバギーそして61戦車と量産型ガンタンクの大量生産をおこなっていたのだ。

 

千機を超すフルアーマーガンダムも今回のマークが接触した戦術機の部隊のデータ等で色々と解析した結果、フルアーマーガンダムの改修プランの一つである【トルネードガンダム】に改修することになった。

 

機体色も性能も歴代のGジェネで使われていたトルネードガンダムと同じになった。

 

ただしバックパックの換装技術を組み込まれているために、パワードジムの強化改修用のプランの【カーディガン】を基本的に装備できるようにしていた。

 

腹部にある拡散メガ粒子砲はエネルギーの問題上のために、廃棄されてしまったが、

その分機体強度が十分に上がっていた。

 

そしてなにより、マブラヴ側の地球の環境に合わせた再セッティングを施した【ベクトラ級一番艦ベクトラ】一隻の最終調整がようやく終わりを迎えていた。

 

特にこのベクトラ級一番艦にはハイメガ砲が搭載されていることも大きかった、

これで直接地上のハイヴを狙い撃つ予定なのだ。

 

またこれが失敗しても切り札は何枚もあった、その為にアプサラス計画でアプサラスⅢの再設計と開発と生産をおこなっていたのだ。

 

あの火力は十分すぎるほど強力であったのだ、一年戦争時でジャブローを一撃で落とせるほどの大火力はハイヴ攻略戦においては十分すぎる活躍をみせるからだ。

 

またマークも整備士のトップであるアストナージと色々と話をしていた。

次から地球で活動することが圧倒的に多いからだ。

 

「なるほど、これはこうして、大体は元の地球と環境データが一緒だったから、モビルスーツにも合わせておけるが……やはり契約者用のトルネードガンダム1000機程の整備は難しいぞ。それにどんなにシミュレーションしてもだ、バナージ機のユニコーンガンダムは一回の出撃でフルメンテナンスが必須だな、フルアーマー装備はどうしても機体に色々と負荷がかかっちまうからな」

 

実際にユニコーンのフルアーマー状態は元々は宇宙限定の装備であった。それを重力下仕様に変更するので色々と負荷が大きくなるのは当たり前である。

 

「それしてもよくこれだけの整備士達で、どうしようもない場所や機体データの最適化も済ませていたな。ただそれでも戦闘はここまで激化していたのか……この戦闘データは本当にすごいぞマーク」

 

実際に欧州戦線や中華戦線でもそれぞれのフルアーマーガンダムとトールギスを筆頭に戦っていた。特にトールギス系の高機動系モビルスーツは駆動部分や関節部分に色々な負荷がかかっていた。

 

これはゼクスとトレーズが大量のBETAを一人で相手にしていた証拠でもある。

 

一機で10000以上も相手にできるエースは早々いないのだから。

 

 

ゼクス達とトレーズ達の整備士連中達にとっては、地球で戦ったフルアーマーガンダム600機の戦闘データは本当に貴重な情報源となっていた。

 

それぞれ別の環境で戦っていた戦闘データだからである。

 

だがそれでもやはり最後は人の手によるメンテナンスが行われないと、MSも戦艦もまともに動かなくなるのは仕方がない。中華戦線や欧州戦線のあの広大な戦線を、一部を除いてガンダムタイプだったとはいえ、たったの600機というМSで戦っていたのだ。

 

支援砲撃でベクトラ級からも砲撃はされていたが、それでも実際にはところどころBETAとの戦闘で機体に相当な負荷があったらしい。だがそのおかげで色々と地球上でのデータを得たのだから、必要経費と言えるほどのコストでもあった。

 

もっともそのおかげでルナツーの内部の工房では、現在フルアーマーガンダム1000機の改修が行われていた。やはり十万を超すBETAの軍勢相手に、たったの六百機と六艦では無謀に近かったようで、また色違いのウイングガンダムのフルメンテ中でもあった。

 

最後に十分間のバスターライフルのフルチャージの反動があまりにも大きかった。

フルチャージで打てるのは、あくまでもプロトタイプウイングガンダムZERO系統のモビルスーツに限るのだと散々マークは整備士達に怒られていた。

 

その為か現状マークが使えるMSはガンダムタイプを除けばほとんどがジムシリーズかガンキャノン・タンク、そしてジェガン程度のMSに分けられている。

 

今後地球へ降りる可能性が高いとすればロンド・ベル隊の分艦隊に出番が回ってくる可能性が一番高かったりする。だが、元々独立部隊として元の地球連邦政府でも使われていた部隊だ。そして、ルナツーという拠点と人が住めるロンデニオンのコロニーが500基以上ある。

 

しかし、本格的に行動するには、地球と交渉して地上にも火星軍の生産拠点と軍事拠点を持たないといけない。

 

またベクトラ級の大きさであれば、モビルスーツを全てなくせばある程度の生産ライン等を詰めるようになっている。

 

だからこそ今ルナツーの船の工房ではベクトラ級母艦の1番艦以降のベクトラ級を使えるようにメンテナンスを行っており。後数日中にはロンド・ベル隊の新たな旗艦ベクトラ級一番艦ベクトラが使われる予定であった。

 

他の艦艇にはそれぞれの役割が降られているためにすでに十番艦 九番艦 八番艦を含めた合計で150隻からなる、【衛星軌道大艦隊】は地球の衛星軌道上で月から地球へ向かって落ちてくるハイヴを迎撃する任務に就いていた。

 

 

また地球への大気圏突入能力ならびに離脱能力を有しているベクトラ級は、ロンド・ベル隊の部隊を配備させて地球圏の動向などを調べてもらうために唯一現状で動かせる戦力であった。

 

それに地球に降下する艦隊のほとんどが、ラーカイラム級とクラップ級などMSが多く、機体を乗せられる戦艦合計250隻を含めての1大船団で地球に降りる予定なのだから。

 

火星政府と軍隊は地球側に巨大な艦隊と軍事力を見せて、地球側である程度のフリーハンドを得ようとしていた。

 

ベクトラ級10隻程度の戦力では地球側との同盟の時に不利な条件でこちら側の戦力がすり減らされてしまうかもしれないからだ。

 

だからこそ、他の戦力はやはりルナツーの防衛戦力として元々配備されているラーカイラム級を中心としてルナツーの宙域に配備されている上に、ラーカイラム級のミサイルは全て核ミサイルというとんでもない仕様になっている。

 

ただしあくまでもこの仕様は宇宙空間限定である。地球では通常弾に加えて色々な弾頭を複数用しているのだから。

 

それにどう考えても月面からのハイヴがルナツー方面に向かって飛んでくる可能性があるために、それの迎撃用として艦隊の核ミサイルを普通に配備していた。

 

しかもプロト・スタークジェガン【核武装タイプ】が普通に配備されているのだから、火星軍の力の入れようが窺える、普通に宇宙世紀の技術で作られた核兵器で、マブラヴ側の核兵器とは普通に核の威力が桁違いなうえで、UCの技術で作った核は一発で1個艦隊が消滅してしまうほどの威力を有していた。

 

普通にルナツー内部に核兵器を置いておけるスペースがあること自体驚きなのだが。

それに加えて、普通にメガ粒子砲を配備した攻撃衛星や探知のみ特化した探知衛星がルナツーとロンデニオン・コロニーの回りに最大で三十万基は普通に飛んでいる。

 

地球連邦軍の物量と配備は驚くしかないのだ、最も監視衛星や攻撃衛星は比較的に楽に作れるためにこのように大量に作られているが、それでもこの量の多さにはやはり地球側がこちら側に向かって核兵器を撃つかもしれないという怖さの裏返しであった。

 

実際に、今は軍事同盟も政治的な同盟も何も組んでいない、火星側も地球側もつまり今の時期なら何をしてもいいと地球側がとらえても仕方がないと言った士官や政治家の殆どは

0083の時代で観艦式の時にいた連中であった、ガトーに核を打たれて戦死した奴らの殆どが、軍事同盟や軍事条約がない時期は圧倒的に危険だと議会でも言っていたのだ。

 

その為の政治的な意味も込めてこの物量での配備数でもある。

 

そして一週間が経過した時にはベクトラ級1番艦の修理と補修と改修が無事に終わり。ブライト率いる、ロンド・ベル隊の旗艦として配備されて、部隊の再編制をしつつ。完熟訓練もかねて地球の衛星軌道上へやってきた。

 

 

 

一方の地球側の国連軍ならびに、国連に加盟している国の主導作戦がようやく開始されようとしていた、三ヶ月も前に国連の会議を得てようやく三ヶ月の準備を入念に行った作戦名。

 

通称【オペレーション・ネプトゥーン】国連軍、米軍、欧州連合軍ワルシャワ条約機構軍の4軍による、BETAの大規模漸減作戦へと参加する事になった第666戦術機中隊だが、

ブリーフィング後にカティアとシルヴィアのすれ違いが再発する。

 

さらにはテオドールが属する第2小隊は揚陸艇を含めた、海軍の戦術機との共に戦場に出ていたが、やはりなれない最新鋭機ということもあり、ファムがカティアをかばってここで負傷してしまったのだ。

 

本来の負傷はとある東ドイツの要塞ではあったが、それが時系列的にはなくなってしまった、結果的に臨時で指揮を執るグレーテルが、現状では一番厄介でもあった。

 

ただでさえ、中隊に配属されたばかりのテオドールの妹のリィズという不安要素を抱えていた上に、指揮をするグレーテルは、はっきりいえば。

 

「チッ、最新鋭機を得たからといってこんな激戦区に一小隊のみだなんて冗談はきついぞ」

 

海岸から戦艦や巡洋艦によって、自分達の上から平然と砲撃が普通に飛んでくる中で戦えというのだ。冗談ではない、しかも位置的に色々とおかしいとテオドールは感じていた。

 

だがきっちりと補給などの時間には戻れるために、捨て駒扱いにされてはいなかった。むしろその逆と言ってもいいほどの歓迎ぶりであったのだから仕方がない。

 

そんなテオドールの気分や思いを、BETAの軍勢は尊重してくれない。ただ単に、国連軍と協力して対BETAの戦力としてBETAを撃破するしかないのだから。

 

そして、今回で三回目の補給だ、十分補給が受けられているし、無駄口をたたく位は許されている。それはテオドールがやはり特別扱いされている証拠だったするが、それを本人が気づかないまま戦場で戦っている。

 

アイリスディーナ隊も別の戦場で戦っていたが、やはり国連の意図にはある程度気づきながらでも戦っていた。それが国連によって、第666中隊用に作られた戦場であってもだ。

 

『テオドール達の隊はまだ気づかないか・・・ここが作られた戦場で・・・いいや自ら気づかないと・・・いつまでも操り人形のままであるというのに』

 

アイスリディーナ隊も補給をしながらこの後の展開を色々と考えてはいたのだ。

また十分な指揮に不安を抱える小隊長、秘密警察のスパイ疑惑が晴れぬままの義妹とともに、カティアを守らなければならない。

 

そんな思いを抱えながら戦っているテオドール、だがグレーテルには上から別の指令が存在していた。

 

それは、この作戦が始まる少し前まで時間はさかのぼる。

 

 

「いいか同士グレーテルよ、契約者となっている同士テオドールと同士アイリスディーナの存在は、我々東ドイツ陸軍の期待の星である。いざとなれば部隊の損害率は気にするな、契約者二人の命と部隊のどちらを優先すべきか同士にもわかるだろう」

 

 

「それはつまり……いざという時は私にもテオドールやアイリスディーナの盾となって二人を最優先で生き残らせろという命令でしょうか?」

 

グレーテルもわかっているのだ。現在の東ドイツ側の経済と戦力・補給物資が、どんなに逆立ちしても外国側から援助に頼らざる負えないという事を……だからこそ、今回の大規模の作戦で東ドイツも西ドイツも強制参加だ。

 

おまけに日本もアメリカも欧州やドイツ、イギリス、インド、中華戦線もこの間引きにあり得ないほどの物資を吐き出していたりする。戦力も同様だ。

 

忠実の戦線よりも圧倒的に、三倍も多い戦力で戦っていた。だからこそ戦術機の補給も十分にできたのである、それを知らない東ドイツ・西ドイツは自由意志で参加したといっても、ソ連や国連によって物資や戦術機などを輸入している時点でどう考えてもほぼ強制的参加の状態であった。

 

こうした会話を受けていたグレーテルにしてみれば自分達の存在意義を見出さなければ

また使い捨ての部隊にされるという懸念がある為に、砲撃が飛んできている中でも一歩も引かずにただ単に近くにいるBETAを殲滅するという命令を出すしかなかったのだ。

 

 

『こんな命令しか出せないなんて……でも私は契約者達の盾ではない、ちゃんと存在意義を見せないと』

 

そんなことを思いながらグレーテルは指揮をしていたのだ、そしてなによりも同志としてアイリスディーナが独自に命令していたことでようやくテオドールは覚悟を決める。

 

 

そんな時である、国連太平洋方面第1軍東方遠征軍の全部隊に作戦発動が達せられる。

艦隊からの砲弾、光線級のレーザー照射が飛び交い、重金属雲と爆炎が巻き起こる中、次々と揚陸部隊が展開していく、その中には戦術機揚陸艦ペーネミュンデから戦術機中隊の姿があった、元々は第666中隊を運ぶ船であったが

 

政治的判断もあり、第666中隊は最初揚陸地点の一つの周りに存在しているBETA群を排除して補給を済ませて内陸に進めていた。これもグレーテルの小隊のみが突出した形で現状も戦っているのだから西も国連軍も頭を抱えている。確かに戦果をたたき出してはいたが……その居場所が問題でもあった。

 

 

「なるほど確かに東ドイツ最強の部隊といわれる第666中隊の一角だな1小隊で揚陸地点の一つを手に入れたあとは補給後これほどの戦果を出すとはさすがというべきか」

 

 

旗艦の戦艦ペンシルバニアの艦橋では戦場から若干外れた場所でこの戦いを観測して明確な指揮をどんどん出していた。

 

その片割れには、揚陸地点を手に入れた時に負傷したファムが、頭と左側に包帯を巻きながらこの艦橋に普通にいる。それ自体が破格の扱いだろう。

 

だがやはりというべきか、衛星からのBETAの増援が一万と出ていたために、ゆっくりとではあるが国連軍、米軍、欧州連合軍、そして中華戦線からも砲撃を休めるどころか逆に砲撃の雨霰という形でどんどん撃ち込んでいた。

 

これには訳がある。確かに前回の二回とも、でかい進行は火星軍の偵察艦隊により防がれていた。それどころか少しではあるが絶対防衛ラインをBETAが支配している地域に対して押し込んだ。

 

これは絶対にありえなかったことではあったが、どう計算してもやはり500mほど防衛ラインが押し上げられた真実は地球側も衝撃を受けていた。実際にBETA側としても500000以上の損害が出ているためか、突撃級を含めて多くの量産がされている時期だったからこそ、防衛ラインを引き上げた理由だったりするが。

 

これは地球側もBETA側も規定外の損害によって色々と時期がずれた結果、このような戦いの作戦が行われているのだ。

 

地球側としても次の交渉の時までに、体裁として自分達がこれだけ頑張れるという戦果を見せておかなければ火星側との交渉も色々と自分達が不利になってしまうと考えた、結果定期に史実より3倍以上の戦力と戦略物資を運ぶ補給艦隊や戦艦があった事で、この砲撃の物量が成功していたのだが……

 

 

「チッ、おい・・・グレーテル小隊長、そろそろ戦線から離脱したいんだが砲撃の中動くのもそろそろ限界が来ている」

 

 

それは事実であった、幾ら最新鋭機を得られたといえ、やはり戦場での稼動時間が問題になっている。実際に最前線で彼らは戦っているのだが、補給に戻るにはどのみち下がる必要があった。だが、グレーテルとしてみれば、やはりというか……

 

彼女の目的のためには、ここが踏ん張りどころでもあったからだ。

 

「駄目だ同士テオドール中尉、まだ我々がやるべきことが多く残っている。最新鋭機を与えられながらこの程度の戦果で帰ってみろ、東ドイツ最強部隊はやはり嘘であったかと基地連中に言われてしまうぞ。それにまだ戦えるだろう」

 

確かにそうではある、だがそれはここで戦死しろといっているようなものである。

 

「確かにそうだけど、基地に戻るまで・・・ええいBETAどもめうっとうしい。それにこのままだと撤退しながらこいつらと戦う羽目になる。その余力が無ければ無事に戻れる訳無いだろうが」

 

 

テオドールの言っていることは間違いではない、現にすでに突撃砲の残弾は5,000発を切っており、その後はとつりかれた時用に装備されたナイフが二本しかない状態だ。

 

 

他のシュバルツも似たり寄ったりであったが、それでも残って戦うのはやはり指揮官として器が少々低いといわざる得ない中。

 

「黙っていろ、テオドール中尉まだ残弾は残っているだろうそれが無くなったら泣き言をいえ」

 

これはある意味暴論に近いが、グレーテルにしてみればここで頑張って存在感を出さなければ……という焦りがあった。そこを戦場の死神は見抜いてしまう。そこで突撃級のBETAが、20体も一気にグレーテル機に襲いかかってきた。

 

「しまった!!!!」

 

だがグレーテル機は本来ならば突撃級によって突撃されて爆発するはずが……

 

ドドド ドドド ドドド ドドド ドドド ドドド ドドド ドドド ドドド ドドドドドド ドドド ブシャツーー

 

突撃級は大量の戦術機から放たれる銃弾を一斉に受けてしまったことで倒されてしまう。

 

「グレーテル中尉、貴殿はなにを考えている。すでに撤退命令は出されているぞ、もうこのあたりには我々しか残っていないぞ」

 

別の所で戦っていた第666中隊の1小隊を率いていたアイリスディーナ率いる隊長達と、他の国の戦術機中隊がわざわざテオドール達を助けに来てくれたのだ。

 

「貴方は馬鹿なの? 戦場は簡単に移動する生き物のようなものですよ、この場にとどまり続ける貴方の指揮の為に、私達はある程度犠牲を出したんです」

 

そう西ドイツの戦術機やアメリカの戦術機などを含めた50機の支援砲撃によって、なんとかこの窮地をグレーテルは脱することが出来た。国連軍や他の軍隊に迷惑をかけたが、こうして無事に撤退を果たした瞬間にその場所にも普通に流弾が雨霰の様に大量に降ってくる。結果、この戦場を完全に支配したのは人類側であった。

 

 

衛星軌道上のベクトラの艦橋から、地上の戦闘の映像をブライト達は確認していた。この時地球上の衛星軌道上に集まっていた火星軍の艦艇は、ベクトラを中心におおよそ戦艦だけで、300隻が集まっていたが、ハイヴを一つ落とす程度の勢力といえば、これでもギリギリなのだ。

 

その為3か月の時間をかけて作られたモビルアーマーアプサラスⅢの姿が存在していた。再設計機のために、ジェネレーター出力炉はZZガンダムの動力炉を2つ装備した上で、ミノスキークラフトも最新型に換装、さらには大型メガ粒子砲も大出力のハイメガ砲に換装を行ったり、大気圏突入用と防御用としてビームシールド発生装置などを付けた最新型に生まれ変わっていた。

 

宇宙で現在はテスト中であった機体を急遽マークの権限で呼び出した。また、ロンド・ベル隊はベクトラを入れた後再編成されてから1週間も経過してないのだ。

 

だからこそ緊急時においては、今はルナツー方面軍や衛星機動艦隊から艦艇を一部借りている状態なのだ。

 

指揮系統も地球上の戦いを見ながら、ブライトとマークを含めた複数の人物で再構築中でもあった。一部のエースパイロット達は、自ら乗っている機動兵器ごと一緒来てもらっていたりする。

 

補給物資は後からいくらでも持ってこれるからである。その為か、この状態でもアプサラスⅢのテストパイロットとしてはアイナ・サハリンと部隊指揮官としてシロー・アマダの二人が乗って、状況によってはハイヴの上層部を完全に破壊する砲撃用のモビルアーマーとして活躍が期待されているのだ。

 

だからこそ、この機体に色々と複雑な思いがあるようで、やはりアイナの気分は優れないでいた。

 

「アイナ、大丈夫か、宇宙世紀では」

 

「大丈夫です、シロー、それに今回のこのアプサラスⅢはBETA大戦限定に使われる兵器です。それに人類を天災としてしか見てない生体兵器相手には問答無用でこの引き金を打てます」

 

 

「そうか、ならば俺は自分の役割に徹する。戦場によってはこの機体の主砲を使う予定だから、危なくなったら08特殊小隊で絶対に守るからな」

 

「はい、それはマーク中将によって確約されていますが、いざとなったら機体事・・・自爆させます、あの時のように鹵獲させないように」

 

「なら、この機体の最終確認をしないとな、色々と機体のアップデート等をしているおかげで、この機体が耐えられるかどうかわからないらしいから。一応装甲も最新鋭機と同様にしていると聞いているが」

 

「はい、それで問題はありませんが、兄のギニアスが病がないだけであそこまで落ち付いた性格になるとは思いませんでした」

 

呼び出された人物の大半は、元々宇宙世紀の時代によっては病持ちとか、強化人間で薬物汚染されている者など色々といたが、こちらの世界に来た時点で基本それがなくなっている。科学者の一部の人間は狂気に走る必要性がなくなったといえる。

 

こうして静かに宇宙空間では色々とやるべきことをしながら、それでも地上でのBETA戦の戦いを見守っていた。もし危なくなったら問答無用で戦闘に入るために、今のうちにそれぞれの部隊は大気圏突入の準備の最終確認を行っていた。

 

 

 

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