新訳・転生マブラヴ オルタネイティヴジェネレーション移設版   作:うさぎたるもの

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色々と考えて 今回は補給の話や政治の話を書いてみました。

実際にこのままで地上のハイヴを全て火星軍が潰したら、色々な問題が出てくると考えたので。


これを考えるだけで 結構な時間がかかりました、政治的な話は書くのに神経や色々な力を使って結構大変です。




HLVの使い方 前編

1987年㋈25日、火星政府が地上に主に補給物資や戦略物資を送るの使っているのはHLVと呼ばれる球体型の巨大なロケット型であり、ペイロードは100tというあり得ないほど巨大な搭載量を有していた、

 

 

実際にザク三機と支援用機材や武装など兵員も入れたりすると、この位は軽く入らないとジオンの地球降下作戦は成功しないレベルである。

 

つまりそれだけの物資を今では新生カナダ政府とHLVの発射台と整備する土地を一時的に火星政府は借りているだけである、実際に新生カナダ政府にしても、いつかは宇宙空間へ行くための足掛かりはほしいのだ、その利害が一致しただけであり。

 

 

しかも新生カナダ政府はこのHLVの発射台付近から復興が再開されているのだ、確かにソレスタルビーングという組織によってもたらされた放射能除去装置のおかけで、死の大地は綺麗に消えているが、だが人々が住まなくなった建物や整備をしてない舗装された道路などは朽ち果てており、一からその何もかもが再建することになる、

 

 

確かにソレスタルビーングは復興の手伝いを火星政府に命令されており、数多くのイノベイド達も使って六隻の船で何とかやっている程度に過ぎない、しかもプトレマイオスⅡは確かにモビルスーツ搭載能力もあるが、物資運搬専門だけでやるには地球の情勢下が不安定すぎるのだ。

 

 

 

確かにミディア級も使えば問題ではないと思うが、だが今ではミディア級を含めて一部の輸送機の殆どはピストン輸送で各地の戦線に物資を運んでいる存在である、つまり輸送のスケジュールは圧倒的に足りてないのだ、確かに新たにミディア級かそれともガルダ級でも製造してしまえばいいと思う人が多いと思うが、

 

 

そもそも戦略物資すらも運べるガルダ級は未だに秘匿されているのだ、あれは無補給で地球を何周もできる性能を有している、もしもその技術が一部でも地球側に流れてしまえば色々と大変なことになるのは目に見えていたからだ。

 

 

特に第三計画で生まれた特殊な子供達がいるのがわかっているのだ、それをスパイにされてしまえば、火星軍や政府の頭の中を覗くなんて、無論実行するのは簡単ではないが、だが成功してしまえば、ハイリターンが用意されているのだ。

 

 

故に地球側にはガンペリー程度を生産させて満足させているのだから、ミディア級は未だに火星軍のみ有する特殊な輸送機扱いである。

 

 

確かに各国にはある程度はミディア級は売られているが、だがそれは修理やコンテナ部分のパーツのみであり、ミディア級本体の修理や補修用のパーツは売られていない、これによって各国はミディア級を壊してしまった時は、火星政府に頼んで、新しいミディア級と壊れたミディア級との一機と一機の交換か、それとも壊れたミディア級は火星軍の出島がある三島で持ち込まれて修理などが今までは行われている。

 

 

逆にライセンス契約や生産が可能な戦車をはじめとする一部の機体はきちんと説明さえすれば、いくらでも補修パーツや修理用のパーツは作りたい放題である、ただしライセンス生産であるためか、それなりの金額が飛んでしまうために仕方がないことでもある。

 

 

こうして火星政府が地球の外貨を稼いでいるのだから、それを止める権利はどこにもない、実際にアメリカだって戦術機のライセンス生産でお金や権力を得ているのだ、それを相手がしてくることを止めるのは自分にも跳ね返ってくることでもある。

 

 

 

だからこそ、現在も宇宙空間においては、HLVの大量の物資輸送は未だに有効な手段として火星政府も軍隊も残している。

 

そしてそのHLVは地球側の大気圏離脱用のロケットとして違って、無人機でも大気圏の離脱と突破が可能になっているのだ。

 

これはジオン公国が地球降下作戦時に大量の物資だけを詰め込んだHLVを地球に降下させたことからも明らかである、だか地球に降下するためのポイントは決められているために、そこまでは当然艦艇でHLVを大量の引っ張て来て、そこから先はモビルスーツなどで最終調整がくわえられるのだ。

 

 

つまり今回のHLV百機の大気圏突入にも当然モビルスーツが必要になってくる、そのためか、宇宙に残している契約者と火星軍が共同で、最中調整を行っているのだ。

 

 

「こらーーーーそこのトルネードガンダム20番機・・・そこじゃない、しっかりと決められた宇宙域図を確認しろ、そのHLVは新生カナダ行だ、だれが欧州側に運べといった」

 

 

「・・・・すみませんまだ・・・こうして物資を運ぶのは慣れないもので」

 

「ばかやろうが、慣れるんだよ、一年間も宇宙にいるのにいい加減にモビルスーツの慣れろよ、自分の愛機だろうが」

 

 

「わかっていますが・・・なかなか・・・宇宙空間での作業は・・・」

 

ラビアンローズの艦長もわかっているが、これも訓練の一部である、宇宙に残った契約者達にしっかりと宇宙での戦いや体の動かし方、モビルスーツの動かし方を教えなければいけないのだから。

 

 

「あれでいっちょ前にガンダム乗りかよ、確かにコロニー内部での戦闘訓練は良い成績を出しているが、空間把握能力がこれほどまでに低いとは・・・」

 

 

愚痴の一つも言いたくもなる、実際に連邦系ではガンダム系に乗れるのは一種のステータスであり、軍隊での象徴部隊に配置されることでもあるのだから、当然エリートコースを歩く結果となる。

 

一方でジオン系などの多くの連邦側に敵対する勢力にしてみればガンダムを落とせば大勲章が必ずゲットできるほどの大物であり、ガンダム系を倒したパイロットはそれだけで一生安泰で暮らせるほどの権力や資金などを手に入れられる。

 

 

それが契約者達は一部とはいえ、第一世代機の改造機のトルネードガンダムを愛機として使いこなせるのだ、無論それだけの数のガンダムが作られることにもつながるが。

 

それがこんなにも腕がお粗末すぎるパイロットしか乗っていないとなれば火星軍のパイロット達にしてみれば、地上に降りた一部のパイロット達の方がまだエース級と言えるほどの腕前も順応性も持っていたと口々に言うほどでもあるが。

 

それは仕方がない、実際にマークが地上におろしたガンダム乗りは本当にエース位やベテランクラスの実力を有しているのだから、つまりここに残っているのはベテランかそれ以下のパイロット達である、確かに地球側で上から数えたら強いパイロット達かもしれないが、宇宙空間に順応できる適正があまりにも低いがそれでも、

 

モビルスーツパイロットして育てるのが今の火星軍の役目である、将来の事を考えれば、こいつらが無事に部隊を持ち、指揮官として優秀になり、月のハイヴを攻略してほしいと考えているのだから。

 

 

実際に月のハイヴ攻略は火星軍も政府もあきらめているのだ、色々と政治的な面倒な事が起きるからだ、それならば地球側勢力だけできちんと月のハイヴ全てを攻略してほしいと思っている。

 

 

無論戦艦や補給艦が休憩できるコロニーの一部だけはお金を取って貸し出す程度であり、コロニーの技術を全て渡すことなんて火星政府は考えていない、あくまでも地球の環境を回復できる程度の技術力は渡す程度でしかない。

 

この地球環境を回復させる人工島を作る技術や、それに備わっている海の汚染などを除去する装置はいずれ地球側の全ての国家に教えるつもりである、これは宇宙世紀やウイング世界やOO世界にもちゃんとある技術であり、戦争によって地球の汚染が減る技術は開発している、そうでなければどの世界の地球は火星と同じく赤い星になって人類どころか生物すらも住めない惑星になっていた所である。

 

 

だからこそOO世界ではソレスタルビーングの技術力や組織力そして資金力は湯水のごとく有ったのは、環境系のパテントの収入や太陽電池や人口塔などの収入も何気に大きい、あの世界の新技術やアイディアの殆どはソレスタルビーングの生みの親のパテント収集で組織を運営していたのだから。

 

 

宇宙世紀も同じである、環境系の新技術や特許の殆どは一部の会社が抑えていたが、それは元連邦政府や退役軍人達が就職や運営している会社であり、確かに環境系で地球環境を復興させていたり、コロニーの環境装置にも同じ技術が使われているために、連邦政府の腐敗の温床となっていたのは事実である。

 

だが同時に宇宙空間ではきちんとこの装置が動かなければ、人々は生きていけないのだから、多少高い税金であっても払うしかないのが実情で有った、地球に残った人々も同じである、ある程度の税を環境税として払っていたのだ。

 

 

結果儲けているのは連邦政府にいる一部の上層部位である、だが同時に地球環境の復興を果たしていたのもまた事実である、そんなわけで地球でのBETA大戦が終わり次第、この装置を地球全土に人工島として浮かべてフル稼働する予定なのだ。

 

 

それの警備員もまた火星側から出す必要が出てくるのだ、確かに今の戦力の一部でもそちらに回せば警備ぐらいは なんとかなると思っている人々が一部ではいるが、だか歴史をみればわかるが確実に領土問題や色々な問題が地球でのBETA戦後になって噴出するのは目に見えていたのだ。

 

 

その為か火星政府も軍もこの世界ではアメリカの代わりにある時期までは世界の警察として火星軍が動く必要が出てくるのではないかと、そのような話し合いが今も火星政府で行われている。

 

 

彼等にしてみれば自分達の教科書をみれば米ソ後の世界がどうなったが、大抵の事は書かれているのだ、つまりそれを阻止するには、今の体制のままで火星軍を地球のそれぞれの軍事基地化させた所に戦力を張り付けておく必要が出てくるが、それがいつまでやるのかで今の火星政府の上層部はもめていた。

 

 

だからこそ地球側に月の奪還はやってほしいのだ、どれほどの犠牲が出たとしてもだ、事前にモビルスーツの技術や一部の技術を地球側に渡しているのは、戦術機が宇宙空間できっちりと動かせるほど新型機体を地球側に作ってほしいからだ。

 

 

そんな面倒な事を考えながら、ラビアンローズを任された艦長はジェガン部隊やギラ・ドーガ部隊やトルネード部隊に通信や指令を飛ばしつつ、火星政府の予定に組まれている、地上への補給物資の投下作戦の最終準備に取り掛かっていた。

 

 

 

 


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