このすば ハード?モード   作:ひなたさん

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めちゃくちゃ個人的な話なんですけど、今投稿を逃すとしばらく投稿出来そうになさそうなので、ちょっと雑な仕上がりですが、投稿します。
少ししたら修正するとは思いますが、お話自体は変わりません。


156話です。さあ、いってみよう。



156話

 

 

 

 紅魔族の族長試練はすでに始まっている。

 ……いるのだが、どうやら()()()力になれそうにない。

 なんでも試練は複数回あるらしく、序盤は謎解きやらで頭を使うものらしい。

 試練ごとに人数制限はあるが、誰を連れて行くかは自由なので、こういったことに向いてるであろうカズマに声を掛けることになった。

 

「────ということで、出来ればカズマさんに力を貸してほし……」

 

「ちょっと待ちなさい、ゆんゆん」

 

 そこで待ったをかけたのがめぐみんであった。

 

「え、なにめぐみん?今大事な話をしてるんだけど」

 

「その大事な話を一番に話すべき相手がいますよね?」

 

「?」

 

 可愛く首を傾げるゆんゆん。

 そのゆんゆんの胸にめぐみんが掴みかかる。

 おい、そのおっぱいは俺のだぞ。

 

「私ですよ、私!紅魔族であなたと同じ学校の私!あなたより成績上位で首席卒業の私に一番に声を掛けるのが普通なんじゃありませんか!?」

 

「い、いたっ!ちょっと離して!だいたいいつまで学校の話をしてるのよ!どうせめぐみんのことだからめちゃくちゃなことするんでしょう!?」

 

「やかましいですよ!そうですか、わかりました!あなたがそういう態度を取るのなら、私も無理矢理着いていきますからね!」

 

「えぇ……正直に言っちゃうと、めぐみんが来てもすごく迷惑なだけなんだけ……い、痛い痛い!いい加減離しなさい!私だってめぐみんがもっとまともな紅魔族だったら最初から声を掛けてたわよ!」

 

「誰が頭のおかしい紅魔族か!」

 

「そこまでは言ってないけど!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなでゆんゆんはめぐみんを連れて行くことになってしまった。

 めぐみんにしがみつかれて遠い目をしたゆんゆんが紅魔の里にテレポートして行くのを見守った後、俺はヒナの街の調査に付き合わされることになった。

 

「うーん」

 

「何かわかったのか?」

 

「うーん……」

 

 さっきからずっとこんな状態だ。

 

「ヒカルは何か感じない?」

 

「何も」

 

「だよね……」

 

 分かってるなら聞いてくるんじゃない。

 何も分からないまま街をぐるぐる回るのは勘弁してほしいんだが。

 

「あ、そういえば……」

 

「どうした?」

 

「今の調査とは関係ないけど────最近アクセルに悪魔が一匹増えたよね?消していい?」

 

 先程までとはガラリと雰囲気が変わり、殺気に近いプレッシャーを放ちながらヒナが俺に尋ねてくる。

 最近増えた悪魔というと、ゼーレシルトだろう。

 ダクネスのいとこであるシルフィーナが倒れた時に解決策を探したカズマ達が出会ったのが、そのゼーレシルトだった。

 

「あー……ノータッチで頼む」

 

 いろいろあってウィズさんやバニルさんのところで世話になっているが、そもそもアクセルに来る前から特に悪いことはしていない。

 

「……触れなければ、いいってこと?」

 

「何も悪いことしてないんだから、消さないでやってくれ」

 

「…………悪魔を甘く見過ぎだと思うけど。それにウィズさん達はともかく、サキュバス達も見逃してあげてるのに、これ以上は無理だよ」

 

 あの例の店のこともヒナにはすでにバレていて、何度か話をしている。

 この街で苦労している男性達の為なんだ、と良心に訴えかける感じの説得を毎度しているのだが、いつも白い目で見られる。

 ……あとこれは余談だが、ヒナは俺の身体に『神聖』を流してこんでサキュバスを物理的に近付けなくした為、例の店には通えなくなっている。

 いや別に全然いいけどね。

 

「何かあってからでも遅くないだろ?それにウィズさん達の下にいる以上、悪さなんか出来ねえって」

 

「…………」

 

 口を尖らせてるヒナは全然納得してないって様子だ。

 エリス様も悪魔って聞くと、ヒナ関連のことで俺を追いかけ回してくる時と同じかそれ以上の凄まじさを見せるからな。

 神、天使と悪魔のことを今更俺なんぞがどうこう出来ようはずもない。

 無理矢理話を変えるか。

 

「というか今はヒナが感じてる街の異変のことだろ。何か少しでも分かったことは無いのか?」

 

「……『神聖』を微かに感じるの」

 

 少し不満そうにヒナは答えた。

 『神聖』は神様とかそこら辺の存在の力だが、それがどうしてアクセルに?

 

「街中にか?」

 

「うーん、ところどころ?」

 

 ヒナは困惑した様子だ。

 そんなヒナには悪いが、円卓とか悪魔とかの問題じゃなくて俺的には少し安心した。

 

「最初はエリス様のせいかなぁって思ってたんだけど、それも多分違いそうだし」

 

 …………。

 

「なんでエリス様?」

 

「祭りの時にエリス様がみんなの前に降りてきてから、アクセルはエリス教徒にとって聖地みたいな状態なんだ。それで敬虔な信徒が集まりやすいから、そういった力も滞留しやすいのかなって少し思ったけど、別に祭りの後はそんなこと無かったから……あ、でも最近はよくこっちに来ちゃってるし、やっぱり……」

 

 ヒナも考えながら喋ってるせいか、少しずつ独り言のように尻すぼみになっていく。

 

「……いや、やっぱりエリス様じゃないかも。エリス様にしては『神聖』が弱すぎる。エリス様はアレでも神様だし」

 

 アレ言うな。

 というかエリス様が街中を回るなら、別に神様の状態じゃなくてクリスになればいいだけだろうし、今はかなり上司に怒られまくってるらしいからそんな問題を増やすような真似はしないだろう。

 

「じゃあ……一体何が原因なんだ?」

 

「……………………分かんない」

 

 ヒナがお手上げなら、俺にはどうしようもない。

 そもそも『神聖』なんて俺には感じ取れないものだし。

 

「放置しといたら危険なことになったりするか?」

 

「多分それは無いと思うよ。ただ気になるってだけ」

 

「じゃあしばらくは様子見だ。もうどうしようもないんだろ?」

 

「まあ、そうだけど……」

 

 エリス様の意見も聞いてみたくはあるが、ヒナの話だと最近のエリス様は悪魔討伐に忙しいらしい。

 どれほど忙しいのかは知らんが、時間がある時にでもヒナに話をしてもらうしかないな。

 それで何か分かればいいのだが。

 

「じゃあ今日はどうする?たまには何もしない休日ってのもアリだと思うが」

 

「それなら王都のおじいちゃんのところに行こう。ヒカルの防具かなりガタが来てたよね。そろそろ一新しよう」

 

 ヒナのおじいちゃんは話に聞いたところ、鍛治師らしい。

 それも超凄腕らしく、多くの弟子といくつかの店を構え、それらを統括する立場にもあるのだとか。

 更には王室御用達でもあるという。

 

「……いきなり行って大丈夫なのか?」

 

 あまりに凄すぎて、流石に腰が引ける。

 ヒナが会いにいきたいっていうのなら全然気にしないで行けた気がするが、装備を作ってもらうってなると話はだいぶ変わる。

 

「お父さんとお母さんからも『余裕が出来たら会いに行ってあげて』って言われてるし、大丈夫でしょ。おじいちゃん忙しかったり、ヒノヤマが遠すぎたりするせいで、小さい頃に会ってそれ以来だから、僕も会いたい」

 

「今も立派に小さいだろうが……ごはあっ!?」

 

 こいつ、思いっきりリバーブローぶち込んできやがった。

 身体がくの字に折れて、一瞬身体が浮き上がったぞ……!

 

「行くの?行かないの?」

 

「ぐっ……行くよ。ったく的確に打ち込んできやがって……」

 

 膝を突きそうになるのを堪えながら、そう答えると、ヒナがスタスタと先に行き始める。

 まずは家に帰って準備をしてから、それからテレポート屋で王都に向かうのだろう。

 俺も少しふらつきながら、ヒナの後に続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 王都に着いて、繁盛してそうな鍛冶屋を訪ねてみると、すぐにヒナの祖父の店だということが分かった。

 ただまだ自分の工房にいるらしく、会えないと言われたのでヒナのことを話すと、お弟子さん達が親切に教えてくれた。

 

「割と普通の一軒家に見えるな」

 

「うん」

 

「ええ、少し魔法が掛かってたりしますが、基本的にはそう変わりません。仕事と生活が出来れば、それ以外は特にこだわらない御方なので。それとこれは関係ない話なのですが……」

 

 着いてから、お弟子さんの一人が気まずそうに俺を見てくる。

 

「あの人……師匠はその、貴方のような黒髪で黒い目の人にあまり良い印象が無いらしくて……」

 

 そう聞いてヒナと顔を見合わせるが、ヒナは首を傾げていた。

 どうやら初めて聞いたことらしい。

 

「店でも門前払いをしてしまうほどです。ですので、その……」

 

 申し訳なさそうに言うお弟子さん。

 別にこの人が悪いわけでもないというのに。

 

「わかりました。ヒナが会えれば、俺は別に構わないですから。案内ありがとうございました」

 

 お弟子さんが礼をして、そのまま去って行くのを見届けてから、ヒナに声をかける。

 

「俺、外で待ってた方がいいか?」

 

「僕の仲間だっていえば大丈夫だよ。ほら、行くよ」

 

 会ってもないのにすでに印象が悪いのは正直不安だが、ヒナもこう言ってるし、腹括るか。

 

「ごめんくださーい」

 

 そう言って戸を叩くこと、数分。

 乱暴に扉は開かれた。

 

「うるせえぞ!どこの(モン)だか知らねえが、全部お断りだ!さっさと帰んな!」

 

 中から出てきたのは、怒声を撒き散らして鋭く睨み付けてくる老人の────いや、老人というにはあまりにも若々しく、その印象とは裏腹に髪は白髪となんともアンバランスな男だった。

 肌は鉄火場で作業をするせいか色黒で、体格もそれなりに良く見える。

 その男は俺とヒナを交互に見た後、最後に俺を睨んでくる。

 もしかしたら家を間違えたのかと思ったが、俺を睨んでくるあたり間違ってはなさそうだ。

 

「おじいちゃん?」

 

「あぁ?誰がおじ…………お前サン、まさかヒナギクか?」

 

「うん。おじいちゃん、久しぶり」

 

 キレ散らかしたヤクザを思わせるほどの表情が一転して、ニッコリと笑顔になる。

 ううん、まあ遠目に見ればヒナと似てるかもしれない。

 

「おぉ、ヒナギク!随分と大きく……ああいや、立派……いや成長したなぁヒナギク!」

 

「すごく言葉を選んだね、おじいちゃん」

 

 わしゃわしゃ頭を撫でまくるヒナのおじいちゃんはすぐにまた俺を睨んでくる。

 

「で、テメェは何だ?ん?ヒナギクとどんな関係だ?下手な事言ったら分かってるよなぁテメェ」

 

「おじいちゃん、ヒカルは僕の冒険者仲間だよ」

 

「……仲間ァ?ヒナギク、もうちょい頼れそうなのにした方がいいんじゃねェのか?オレの伝手で誰か紹介してやろうか?」

 

 随分と好き勝手言ってくれる。

 言い返したい気持ちもあるが、自分のステータスの低さは知ってるし、ヒナのためにも黙っていよう。

 すると、ヒナは撫でていた祖父の手を優しく払いのける。

 

「おじいちゃん、仲間は僕自身が選ぶよ。確かにヒカルはおバカでちょっと頼りなくて、武道バカで筋力ばっかりの狂戦士だけど、それでもちゃんと僕の仲間なんだ」

 

 こいつ、フォローしたいのか貶したいのかどっちなんだ。

 

「だから、失礼なこと言わないで」

 

「……」

 

 ヒナの言葉を聞いたヒナのおじいちゃんは俺にゆっくりと歩み寄ってきて、肩に手を置いた。

 

「悪かったな。いや、ほら、分かるだろ?たった一人の孫娘だ。それがいきなりなァ?」

 

 いだだだだだだだだ、手が俺の肩を砕かんばかりに握られてる……ッ!

 ヒナに見えないように、めっちゃガン飛ばしてきてる!

 

「ああ、いえ、全然、まったく、気にしてないっス」

 

「そうか?いやァよかったよかった!孫娘の仲間さんが優しくて」

 

「ヒカルだよ」

 

「ん?」

 

「ヒ、カ、ル!」

 

「……ああ、そ、そうか。ヒカルくんかァ。オレはゼノンってんだ。今後ともよ、ろ、し、く」

 

 また肩に置かれた手に力がッッ!

 

「よろしくお願いします……」

 

 よろしくしたくなさそうなゼノンさんは俺からヒナへと顔を向け、にこやかに尋ねる。

 

「で、今日はどうしたんだ?じいちゃんに会いにきてくれたのか?」

 

「うん、それもあるけど、おじいちゃんの力も借りたいなって」

 

「おお、そうかい。孫娘の頼みだ、じいちゃんに出来ることなら何でも言いな……って言いたいところだが、その前に」

 

「?」

 

 また肩に置かれた手に力があああああッッ!!

 

「孫娘と約十年ぶりの再会だ、積もる話があるとは思わねェかヒカルくん?」

 

「めっちゃそう思いますね」

 

「だよなァ?いや、オレも本当に、いやほんとーーーーうに悪いとは思ってるんだが……」

 

「そういえばちょっと王都で用事があるの思い出したんで……」

 

「そりゃあ都合が良い!行ってきな!ああ、あとなんかあったらいけねえから、ゆっくり気を付けてな!」

 

 ゼノンさんはやっと肩から手を離して、背中をバンと叩いて送り出してくれる。

 まあ、ゼノンさんが言ってることも分かるしな。

 しばらくテキトーに時間潰すか……。

 





このすば3期最高ですね。


前書きで書いた通り、ちょっと雑な感じです。
後々修正すると思います。
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