このすば ハード?モード   作:ひなたさん

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毎日投稿を心がけていたのですが、違う話を書き終えてから今回の話をぶっこみたくなったのと寝落ちしたので投稿出来ませんでした。
でも前回二つに分けて投稿したし、セーフ。

22話です。さあ、いってみよう。



2章 『友達』と『仲間』
22話


 

 ホーストが爆裂されて翌日。

 俺はカズマにもう危険なモンスターはいなくなったし、冒険者をやっても大丈夫だと伝えに行こうとしたら何故か俺達のパーティーメンバーも一緒に来ると言い出した。

 

「だってニホンの人なんだよね!?僕も当然行くよ!」

 

「私もリーダーと同郷の人は興味がありますね」

 

「私も気になる。最近ニホンの話聞いてるし」

 

 こいつらぼっちだしな、友達を増やすには良い機会かもしれない。

 

 

 

 カズマが今借りてる馬小屋まで来た。

 カズマを呼び出したが、あの邪神が来ない。いや、もう邪神扱いは出来ないか。これからは駄目神と呼ぼう。

 

「すまん、あの駄目神は寝てる」

 

「まあ、しゃーなしか」

 

 カズマが来たところで危険なモンスターがいなくなった事を伝えて、俺のパーティーの紹介というか友達になってやってくれとお願いした。カズマは快諾してくれて、俺からカズマの紹介をして、今度はパーティーの自己紹介に入ったのだが

 

「お控えなすって!」

 

 ポーズ百点満点のヒナが自己紹介に入った。

 

「え?」

 

 カズマは困惑してるが、ヒナは気にせず自己紹介を続けた。

 

「手前、生まれはヒノヤマ、名はヒナギク、人呼んでヒナと呼ばれる冒険者でございます!以後、面対お見知りおきの上、よろしくお願い申し上げます!」

 

 ゆんゆんは恥ずかしさで赤面し、トリスターノはそういえばニホンの自己紹介でしたね、なんてリアクション。

 

「えっと、よろしくな」

 

 カズマが困惑してどうしていいかわからないみたいで俺に助けを求めてくる。

 カズマにちょっとと言って二人しか聞こえないように全員に背を向けて話す。

 

「え、あれってなんかヤクザとかの映画に出てくるやつじゃないか?なんであれ?」

 

「俺が教えた」

 

「いや、ヒカルのせいかよ」

 

 ツッコミが来るけど仕方ないのだ。日本の事を教えてくれ教えてくれとうるさいのだから。

 

「あいつは日本の冒険者の子供だ。日本にアホみたいに憧れてて色々と教えてたらな」

 

「へー、なるほどな。って普通教えてもあんな綺麗に自己紹介できないだろ!」

 

「とりあえずヒナにはテキトーに説明するから合わせてくれ」

 

「お、おう」

 

 よし、二人でみんなに向き直り説明を始めようとする。

 

「ま、まさか僕は失礼なことを!?もしかしてセップク!?」

 

 ヒナがなんか勘違いしていた。

 

「違うよ。カズマは日本の都市の方の生まれでな。都市方面だとこの挨拶は省略されてるんだよ」

 

「ええっ!?そ、そんな……」

 

「わ、悪いな。せっかくやってくれたのに」

 

「いえ…。ニホンの文化が…」

 

 ヒナは心底残念そうにしていた。

 さて、次は

 

「お控えなすって」

 

 トリスターノが自己紹介する番なんだけどさ。

 

「お前話聞いてた?カズマはその挨拶わかんないの」

 

「ヒナさんがやったので私も乗っておきたくて」

 

「悪いな、カズマ。こいつちょっとおかしいやつだから聞いてやってくれ」

 

 お、おうと苦笑するカズマ。

 ゆんゆんはまだ真っ赤だ。

 こいつ日本生まれじゃねーのにポーズ決まってるの腹立つな。これだからイケメンは。

 

「手前、生まれはグレテン、名はトリスターノ、人呼んでトリタンと呼ばれるしがない弓兵でございます。以後、面対お見知りおきの上、よろしくお願い申し上げます」

 

「よろしくな、トリスターノ」

 

「おし、じゃあ次はゆんゆん」

 

 

 真っ赤なままのゆんゆんは数秒の間、俯いていたがキッと何か覚悟を決めたような顔をして前を向き

 

「お、おひかえなすって!!」

 

 ガニ股のへっぴり腰で右手の手のひらを見せるゆんゆんがそこにいた。

 

「いや、流れだけ見たらそうなっちゃうかもしれないけど、ゆんゆんはこの挨拶知らないし普通に自己紹介していいって言ったじゃん!」

 

「だ、だって!このパーティーの挨拶なんでしょ!?私だってやってみせるわ!」

 

「違えよ!あの時限定だよ!わざわざパーティーの自己紹介で毎回やる気かお前は!」

 

「ご、ごめん。ニホンの人だって聞いたから僕が勘違いしちゃって…普通に挨拶していいから!」

 

「私もすみません。普通に挨拶しましょう、ゆんゆんさん」

 

 フォローを入れるヒナとトリスターノ。

 

「そ、そうやってまた『ぼっちトリオ』で打ち合わせするんでしょ!?そうなんでしょう!?」

 

「なに勘繰ってんだ!?違うっつーの!昨日は悪かったよ!悪かったから変なガニ股はやめなさい!」

 

「出来るもん!見てたから出来るもん!」

 

「出来る出来ないの話じゃねーんだよ!てか出来てねーよ!今度俺が教えるから今日は普通に自己紹介しなさい!」

 

「ほ、本当?ちゃんと教えてくれるのね?」

 

「みんなで教えるから安心して普通に自己紹介しろ」

 

 面倒くさいゆんゆんはやっと納得したらしく、深呼吸して挨拶を始める。

 

 

「わ、私ゆんゆんと申します職業はアークウィザードですが魔法はまだ中級魔法し」

 

「はい、ストーーップ!」

 

「か……え?なに?」

 

 最初と変わらない自己紹介をしそうになったので止める。

 

「なに?じゃねーんだよこの野郎。え、その早口言葉でまた挨拶する気?」

 

「……え?だ、だって普通に自己紹介って言ったから」

 

「昨日めぐみんにやったヤツでいいだろ」

 

 昨日の夕方にゆんゆんはめぐみんに改めてライバル宣言をしていた。パーティーメンバーに見せるのは恥ずかしいけどヒカルは着いてきてと言われて着いて行って二人の友情を見せつけられたのだ。

 その時に紅魔族流の挨拶をしていたのだが

 

「ああああれが普通な挨拶なわけないでしょ!」

 

 恥ずかしがり屋のゆんゆんはあの時以外はまともに出来たことがないらしい。

 

「ほら、カズマずっと待ってるから」

 

「で、でも」

 

「やらないなら教えないぞ」

 

「わ、我が名はゆんゆん!アークウィザードにして中級魔法を操りし者、やがては紅魔族の長となる者!」

 

 そんなに教えてほしいのか……。

 ゆんゆんはその後顔を真っ赤にして顔を手で覆っていた。ヒナが慰めに行っていたし、大丈夫だろう。

 

 俺はカズマに待たせて悪かったと謝ってから、紅魔族の詳細を教えてアレが紅魔族の普通なんだと教えた。カズマは苦笑いしてたが理解してくれた。

 

「変わった奴らで全然友達がいないんだけど、良い奴らだから是非仲良くしてやってくれ」

 

「ああ、もちろんだよ。よろしくな」

 

 

 

 

 

 

 カズマとは別れギルドで昼飯でも行こうかと話をしたら、ゆんゆんがオススメのお店があるから行こうと言われた。

 

 

 ………俺は嫌な予感がする。

 

 

 他の二人は行こうみたいになってるけど、俺は嫌な思い出があるからな。

 

「ヒカル、どうかな?」

 

 友達とご飯に行くのが嬉しいのだろう。

 幸せそうな顔しちゃって。……まあ、いいか。

 

 なんかあればトリスターノに押し付けよう。

 

 

 俺達が着いたのはオシャレなカフェ

 ではなくオシャレな感じの洋食屋みたいなご飯屋さんだ。

 よくゆんゆんも見つけてくるもんだ。

 

「いらっしゃいま、せー」

 

 なんか変な間がある店員さんだなぁと思って店員さんの方を見ると目が合った。

 なんか何処かで……。

 店員さんはすぐに目を逸らしテーブルへと案内された。

 あ、この人。

 

 あの時のカフェの店員さんだああああああ!!!

 

 うわ、会っちゃったよ。微妙に嫌そうな顔してるわけだ。

 

 多分ヒナはアホみたいにご飯を頼むだけだし、気にしなくていい。

 トリスターノはスケープゴートだから問題無し。

 ということでゆんゆんが変な行動をしないかマークしとけばなんとかなるだろう。

 また迷惑をかけるわけにはいかないだろう。

 みんなでメニュー見始める。さて。

 

「ゆんゆんは何にするんだ?お店知ってたってことは何か食べたいものがあったんだろ?」

 

「うん。私はね」

 

 こうして見ると本当に普通の可愛い女の子だな、ゆんゆん。ぼっちで恥ずかしがり屋でそれを考えるあまり逆に目立つぐらいの不審者を見せたりしなければ。

 ゆんゆんが頼むのはモンブランケーキのような盛り付けのオムライス。この店独特のソースが美味しいらしい。セットのデザートもあってそれも楽しみみたいだ。

 ヒナは全部頼みたいとか言い始めたのでスルー。

 トリスターノに興味はないが一応聞くと旬の野菜が入ったカレーを注文するとのこと。

 俺はハンバーグのライスセットにした。

 

「ヒカル!食べきれなかったら僕にちょうだいね!」

 

 食べ切れないことなんて絶対無いが、意地でも食い切ってやる。

 店員さんを呼び注文をする。

 

「カレーとハンバーグとオムライスのセットはありますか!?」

 

 あるわけねえだろ、ふざけるな。

 店員さんを困らせるんじゃねえよ。

 

 店員さんも苦笑いでありませんと答えていた。完全に俺達は厄介な客だと思われたかもしれない。

 俺も注文を終わらせて、ゆんゆんが注文する番でドキドキしてしまうが普通に終わった。よかった。よし、今回は

 

 

「私はいつもので」

 

 

 いや、お前がやるんかいぃぃぃ!!!

 

 

「え、あー、私は最近ここの店員を始めたので申し訳ありませんが」

 

 店員さんも困ってるだろうが!

 もうやったんだよこれ!

 

 店員さんも少し迷惑そうな表情だったが、トリスターノを見た瞬間に顔を赤くし始める。これだからイケメンは。

 

「すみません、失礼しました。私はこのカレーでお願いします」

 

 もじもじしながら返事をする店員さん。

 そして

 

「当店はカップル割なんてものがありますが、どうされますか?」

 

 店員さんは俺とゆんゆんの方を見てくる。

 ゆんゆんはあの時の悲劇を思い出したらしく、顔を赤くし始める。

 

「そうですね。私とシロガネさんがカップルですね」

 

「なんでだよ!頭沸いてんのか!?」

 

 トリスターノが悪ふざけしてる。俺を巻き込むな。

 

「マジですか!?」

 

 食いつく店員さん。そこはかとなく嬉しそうなのはなんでだ。

 あとヒナとゆんゆんはなんで衝撃受けた顔してるんだ。まさか信じてるんじゃなかろうな。

 

「んなわけねえだろ!なんで信じてるんだよ!」

 

「証明しましょう」

 

「やめろ!マジで気持ち悪い!」

 

 近寄ってくるトリスターノを全力で止める俺。ヒナとゆんゆんは何故か顔を赤らめてこの状況を目を見開いて見ていた。

 

「うっ……ありがとうございます。カップル割適用させていただきます」

 

 鼻を抑えて店の奥へと戻っていく店員さん。

 ヒナとゆんゆんは終始赤面し、チラチラこっちを見ていたが無言だった。

 

 

 なんでだよ!!おかしいだろ!

 

 

 トリスターノを睨んでもどこ吹く風だ。

 前回よりも二人も増えてるのに、結局前回と同じく静かなご飯になった。

 

 

 会計の時、ゆんゆんが思い出したかのように店員さんに言った。

 

 

「友達割はありますか……?」

 

 

 ねえよ!!

 




お気に入り60超えありがとうございます!

爆焔3の話が終わったのでやっとゆんゆんが話に入ってこれるようになりました。これから少し原作の流れに乗りつつゆんゆんを活躍させていきたい。いきたい(願望)

この話から二章に入るんですけど、二章をどうして行くか決め切れてないので、しばらく日常的な話がだいたいになると思います。
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