このすば ハード?モード   作:ひなたさん

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46話です。さあ、いってみよう。



46話

 

 ヒナとクリスはしばらく出ていたから挨拶の為にも今日は教会等のお世話になっている場所に行くと言って早々にいなくなり、トリスターノも懇意にしている馬小屋の主人やハーレムに挨拶しに行くと言っていた。

 

 残された俺とゆんゆんは、どうしようかと思った直後、ゆんゆんがボードゲームを持ち始めたあたりで外に出て買い物にでも行くことにした。というかギルドに報酬金もせびりに行かなきゃいけないしな。

 

 元々調査だけという名目で街の調査に出たというのに、報告しても応援を寄越さないどころか、幹部候補を倒して街を救ってアクセルの住民の避難場所にしたいなどと言ってきたのだ。

 別に金なんてそこまで欲しいわけじゃないが頑張ったし、少しはご褒美的なのも欲しいし、ウチのぼっち達も少しは贅沢させてやりたい。確かにアクセルも大変だっただろうが、多少は

 

 

「今回は大変申し訳ございませんでした!魔王軍幹部候補と名高いデモゴーゴン討伐に隣町ナトリの調査と問題解決、二つの報酬金とナトリの住人からの御礼金も含めて、2億1500万エリスになります」

 

「ふぁっ!?」

「にっ!?」

 

 ルナさんが出した金額に俺とゆんゆんが絶句する。

 

「重ねて申し訳ありません。大金になりますので、また二日後に来ていただけませんか?」

 

 俺とゆんゆんはまるで首振り人形のように頷き、ギルドを後にした。

 ギルドを出る時いろんな奴から声をかけられたが、全然頭に入って来なかった。

 

「と、とりあえず買い物に行くか」

 

「う、うん。そうだね」

 

 そして現実逃避した。

 

 

 様々な魔道具店に寄り、使えそうなものや買っておくべきものをリストアップしていった。値段も安いところで買えるようにそこら辺も考えて書いた。

 

「少し小腹空いたし、あの出店寄らないか?」

 

「うん、そうしよ」

 

 女の子だし、串焼きなんて嫌がられるかと思ったが、そんなことはなかった。

 俺は高級で様々な肉を揃えたこの出店で一番高いヤツを選び、ゆんゆんは肉と野菜が交互になっている串焼きを選んだ。

 二人で頬張り、自然と笑顔になる。

 

「うめえ!生きててよかった!」

 

「ふふ、大袈裟でしょ。そんなに美味しい?」

 

「ああ。食うか?」

 

「え、い、いいの?」

 

 俺の串焼きを見てたから、目の前に出してやると、確認してくる。

 

「いいに決まってんだろ。ほれ」

 

「そ、それなら遠慮無く」

 

 ゆっくりと俺の串焼きに近付くゆんゆん。

 あれ、なんかこれ…。

 

「じー」

 

「あ?」

「ふえっ!?」

 

 いつの間にか串焼きに近付いてくるのが一人増えていた。

 驚いた拍子にゆんゆんの串焼きはその人物に盗られてバクバクと遠慮無く食われた。

 

「あー!私のぉ…」

 

 こんなことする奴はそうそういない。

 ゆんゆんのライバル兼友達のめぐみんだ。

 

「あー、そのごめんな。デートの邪魔して」

 

 めぐみんだけかと思ったら、カズマやアクアもいた。

 

「デ、デデデデデデートじゃないですから!」

 

 ゆんゆんが赤面し、慌ててカズマに訂正していた。

 …まあ、違うけどね?うん。いや、別に違うのは百も承知よ。そうなんだけど、そんな力強く否定せんでも…と思ったけど、年頃の女の子だもんな。しゃーなし。

 

「そうだよ、買い物途中に小腹が空いたから休憩してただけだよ」

 

 俺の串焼きを狙って飛びついてくるめぐみんを片手で頭を押さえて、自分の串焼きを食べ進める。こんな肉毎日食いたいもんだ。

 

「へえー」

 

 なんか疑わしげな視線を向けてくる。

 

「というかお前ら昨日から気になってたんだけど、ダクネスは?」

 

 そう言うと三人の表情は暗くなった。

 話を聞くと、思った以上に話は重かった。

 なんでもカズマから聞くところによると昨日の裁判とやらは、ほぼ死刑で決まったようなものだったらしく、強引に死刑にされるところをダクネスがここらの大きい貴族の令嬢であることが幸いし、なんとか死刑は『先延ばし』になった。

 カズマは二つの課題を突きつけられ、悪徳領主に呼び出されたダクネスは未だ帰って来ていないと。

 

 何も言えねえ。絶対大変なことになってるじゃん。ゆんゆんも同じことを考えたのか顔を赤くし始めた。

 

「それでお前達はこれからどうするんだ?」

 

「魔王軍の手先じゃないことはすぐにわかってくれるはずだ。ならどうにかしなきゃいけないのは金だ。相談の為にもウィズの店に行くところだ」

 

「ウィズさんの?あそこに金があると思ってんのか?強盗すんの?」

 

「んなわけないだろ。向こうのせか…日本の物を売るために店に置いてもらえないかとかの相談をするんだよ」

 

 なるほど。こういうところで知力の差が出るわけだ。

 俺達も買い物途中だったし、ついていくことにした。ゆんゆんもめぐみんが気になってしょうがないみたいだし。

 

 ウィズさんの店に着いてから、カズマとウィズさんが相談してる中、ゆんゆんのドぎつい過去話を聞かされたり、めぐみんとゆんゆんは『仲良くなれる水晶』とやらで勝負を始めて二人の黒歴史を見せつけられたり、壊した水晶の弁償を押し付けられたりした。

 

 思った以上にゆんゆんの闇が深かった。

 昨日なんとかゆんゆんのコミュ症ぶりを直してやれないかとか思ってたけど、めちゃくちゃ自信無くなったわ。

 

 魔道具店で何故かお茶してるアクアがお茶してるだけじゃ飽きたのか、店の商品をフラフラと見始める。

 そういえば俺の目的はゆんゆんのやばさを確認することじゃなくて、どんな魔道具があるか確認することだったわ。ゆんゆん、恐ろしい娘。

 

「ねえ、そのカウンターの奥に置いてあるのなに?」

 

「ああ、これは世にも珍しい魔道具なんですけど、誰も使い方が分からなくて…」

 

 アクアがウィズさんにとある商品の詳細を聞き始めていた。

 

「ふうん、どんな魔道具よ?」

 

「これは十年後の自分と十分間だけ入れ替わることが出来ると言われている魔道具です」

 

「はあ?そんな常識外れな効果を持った魔道具なんて聞いたことないんですけど。もしかして神器じゃないでしょうね?」

 

 確かにそんな力があるとするなら神器クラスのものじゃないのか?よくわからんが。

 

「私も一応店に並べているものの、使い方がわからないので、ほぼお飾りになっているものです」

 

 まあ、いいや。ゆんゆんとめぐみんは相変わらずわーわー騒いでるし、俺は魔道具を漁るとしよう。

 

「ちょっと見せてみなさいよ」

 

 爆発するポーションは前回かなり役に立ったし、出来ればまた揃えておきたい。ただ取り扱いに注意が必要だが。

 

「ええっ、もしかして使い方がわかるんですか!?」

 

「さあ?見てみないとわからないわ」

 

「おい、アクア。壊したりするなよ?」

 

「と、取り扱いに気をつけてくださいね?」

 

 トリスターノとも相談したが、カズマにも考えてもらおうかな。プチ爆裂魔法、いや手榴弾的なのが作れるかもしれない。

 

「わかってるわよ!これを、あっ!」

 

「おいこら!!」

 

 ガタン!という音が店内に響いたのが聞こえて、なんだ?と振り返るとアクアが転びそうになっていて、俺のほうに手を伸ばしているのが見えた。

 

「ヒカル!危ない!」

 

「避けてください!」

 

「あ?」

 

 静かになった分、カズマとウィズさんの声がよく聞こえたが、何を避ければいいか分からず固まる。

 そして、視界の上の方から黒い球体のようなものが降ってきているのに気付いたのは、俺の額とその球体がぶつかる寸前だった。

 当然避けることなど出来るはずもなく。

 球体は俺にぶつかり、軽い衝撃の後、視界が暗くなった後、煙のようなものが辺りを覆った。

 

「いてっ」

 

 軽く尻餅をついて、視界が明けると、煙は最初から無かったかのように無くなり、周りには誰もいなかった。

 ぶつけた頭を確認するが、特になんともない。

 十年後の自分と入れ替わる魔道具とかなんとか言っていたが、まさか本当に?

 

 そして、周りを確認していると、カウンターからニュルッと大柄の男が出てきた。

 そいつは黒いタキシードにエプロンという不思議な組み合わせの格好で、なによりも口元が開いた仮面はなんとなく不気味に感じた。

 

 

「…何故汝が此処にいる?」

 

 

「へ?あーいや、俺はシロガネって言うんだけど、ウィズさんはいるか?」

 

 口元が開いた仮面を被った黒いタキシード姿の大柄の男性が俺に話しかけて来た。

 まさかウィズさんいないのか?

 

「それは知っている。ポンコツ店主!お客様だ!あとは…ふむ、どこまで見えるか分からんが」

 

 ポンコツ…すごい呼ばれ方してるな…。

 まるでカメラマンが構図を決めるように指で四角を作り、俺を見てくる。なんか全体的に変な人だな。

 店の奥からさらに人が出てくるような音が聞こえる。

 

「フ、フフフ、フハハハハハハハハハッ!これは面白いことになっているな!」

 

「いらっしゃいませー、ウィズ魔道」

 

 店の奥から出て来たウィズさんは全く変わっていない。リッチーだとわかっていても、本当にここは十年後か、不安になってしまう。

 俺を見て固まるウィズさん。

 が、すぐに仮面の男性に怒った調子で話しかける。

 

「もうバニルさん!仕事中なんですから悪趣味な脅かし方しないでください!」

 

「違うぞ、ポンコツ店主。あれは本人だ」

 

 な、なんだ?とりあえず俺からも説明しよう。状況が知りたい。

 

「な、なあ?ウィズさん?俺、あんまり聞いてなかったんだけど、あんたの十年後の自分と入れ替わる魔道具とやらに当たっちゃって、気付いたらここだったんだけど…」

 

「十年???あ!あーっ!!」

 

 首を傾げた後、すぐに思いついたように大声を出し、慌て始める。

 

「そ、そうでした!どうしましょう!皆さんに連絡しなきゃ!ああ…でももう後何分いられるか…」

 

 状況がわからない。皆さんって誰だ?

 

「落ち着け、ポンコツ店主。状況を理解しないと」

 

「そうだ!とりあえず皆さんに手紙を書いてもらいましょう!シロガネさん!10年後の皆さんへ何かメッセージを書きましょう!」

 

 紙とペン!と言ってカウンターをオロオロし始めるウィズ。

 て、手紙?なんでだ?

 

「落ち着けと言って……ほう、なんとタイミングの良い」

 

 バニルさん?とやらがウィズさんを止めようとしたが、何故か動きが止まりニヤリと笑いかけてくる。

 

「紙とペンです!とりあえず皆さんに少しでも何か書いてあげてください!」

 

「ポンコツ店主、どうやらその必要は無さそうだぞ?」

 

 バニルさんとやらがそんなことを言った時、店の扉が開いた。

 そこにいたのは黒い髪に紅い瞳。

 長い髪をリボンでまとめていたはずだが、まとめておらず肩までストレートに流していた。

 幼さは消えたが、真面目そうな印象は変わらない。俺の知っている頃とは比べて成長し、大人の女性といった感じだ。

 うむ、でかい。

 

「こんにちはー。今日はアクセルに予定が、あ、って」

 

 その紅い瞳と目が合った。

 もしかしなくても。

 

「ゆんゆんか?」

 

 大きく目を見開いて、その後先程のウィズさんと同じようにバニルさんに怒り出した。

 

「バニルさん!私こういうのは!」

 

「ち、違うんです、ゆんゆんさん!その人はシロガネさん本人です!」

 

 よ、よかった。会えた。なんてウィズは少し涙ぐんでいる。

 

「え、う、うそです、よ…。だ、だって」

 

「シロガネさんは魔道具で十年前から来たんです!覚えていませんか?私の店にその魔道具があったことを!」

 

 目が見開き、信じられないという顔で俺を見ている。そしてゆっくりと俺に近付いてくる。

 

「ほ、本当なの?本当にヒカル?」

 

「お、おう。なんだよ?さっきから全然状況がわからないぞ」

 

 顔をぺたぺたと触ってくる。

 そして大人ゆんゆんは突然泣き始めた。

 

「ええっ、どうした!?俺なんかしちまったのか!?」

 

 俺の胸に抱きついてくる。

 ごめんなさいごめんなさいと何度も謝りながら。

 

 

「…シロガネさん。貴方は」

 

 ウィズが落ち着いた口調で話し始めるが、表情はなんとも辛そうなものだった。

 

 

「十年後の今には生きていません。亡くなっています」 

 

 

 そんなどうしようもない事実を俺に突き付けた。

 

 

 だからか。だからまたゆんゆんを泣かせてるのか。どうやら俺は何年経とうと友達を泣かせる馬鹿野郎のままらしい。

 

 ゆんゆんの頭を撫でてやりながら、同じように抱きしめた。

 そうすると更に勢いは弱まるどころかわんわんと大声で泣き始める。

 

 ゆんゆんは外見こそ大人っぽくなったが、内面はあまり変わってなくて少しだけ安心した。

 

「ごめんな。謝るから泣き止んでくれよ」

 

「ごめんで済むわけないでしょ!私、言ったじゃない!一人で行かないでって!どうして!どうして行っちゃったのよ!」

 

「ごめん」

 

「ごめんじゃないわよ!ごめんで、ごめんなんかで済むわけ…」

 

 俺の体に抱きつき、泣きながらボロボロになった顔で俺じゃない俺に文句を言った。

 

「小娘、あと五分だ」

 

 バニルさんが制限時間を教えてくれる。

 もしかして時間を測っててくれたのか?

 

「ポンコツ店主。少し二人にしてやろう。一回店を閉めるぞ」

 

「はい!バニルさん!」

 

 バニルさんは店を出て看板を変えに行き、ウィズは嬉しそうに笑い、ごゆっくりと俺達に言い、二人は店の奥へと消えた。

 

「あ、あと五分?な、何を話せば…?も、もっと早くくればよかった…!何やってるのよ私!」

 

 ゆんゆんが頭を抱えていた。

 

「あーえっと元気でやってるか?」

 

 俺も正直何話していいか、わからない。

 俺が死んでるとかいう衝撃的な事実のせいで頭がうまく動いてないかもしれない。

 

「え?えっと、一応元気だけど」

 

「じゃあ友達は?出来たか?」

 

「い、いるわよ?」

 

「……本当に?嘘ついてもしょうがないぞ?」

 

「いるってば!今は私が紅魔族の族長なのよ!いるに決まってるでしょ!」

 

 それは果たして関係あるのか?

 でも、それならよかった。安心した。

 

「ねえ?今から十年前って、何があった時だっけ?少し教えてよ」

 

「ああ、それならデモゴーゴンと戦って帰ってきて」

 

「あの時もそうよ!自分が囮になるとか言って。それに騎士王の時も一人で無茶苦茶して!」

 

「ええっ!?十年後のお前にも怒られるの!?」

 

「当たり前でしょ!一回死んで別の世界から来たとか言って無茶しすぎよ!なんでいつも私たちを心配させるのよ!」

 

 え?別の世界?

 俺はもしかして言ったのか?

 

「…あ、そうか。この時のヒカルは私にまだ打ち明けてないのか。正確な時期は覚えてないけど、私に教えてくれたの。違う世界から来たこととか」

 

「信じてくれたのか?」

 

「最初は少し信じられなかったけど、その、だ、大事な人が真剣に言った言葉だし、何より今までのヒカルが物を知らなすぎるもの。それで信じられたの」

 

 だ、大事な人って…。

 相変わらずゆんゆんは変なことというか勘違いするようなことを言い始めるから勘弁してほしい。

 

「小娘、あと一分だ」

 

 店の奥から声が聞こえてびっくりする。

 

「え、あ、うそ。どうしよう!?」

 

「あーえっと体調には気をつけるんだぞ?変な人についていっちゃダメだからな?」

 

「私のこと何だと思ってるのよ!子供扱いしないでよ!そ、そうだ!とにかくヒカルは街の外に出る時は一人で出て行っちゃダメ!これは絶対に守って!あと自分の身を大事にすること!それから!」

 

「わかったよ」

 

「わかってないから言ってるの!ヒカルのせいでみんな悲しんでるのよ!私だってもうどうしていいか分からなくて…」

 

「ああ、ごめん。肝に銘じるよ」

 

「お願い、本当に無茶しないで。ヒカルには生きてて欲しいの」

 

 懇願するように泣きそうになって俺に抱きついてくる。

 

「あと十秒だ」

 

「!?えーっと、あとはあとは…!」

 

 俺の首に手を回し、ゆんゆんの顔が近付いて

 

 …え?

 

 俺の唇に柔らかい感触があった数秒後、暗闇が視界を覆い、気がつくと大人ゆんゆんがいなくなっていた。

 

 その代わりに

 

「ヒカル!」

 

「あ、戻ってきた!」

 

「よ、よかった!アクアのせいでヒカルが消えちまったかと思った」

 

「帰ってこないかと思いました!」

 

 全員が一斉に話しかけてくる。

 ウィズが駆け寄ってくる。

 

「ああ、本当に良かった!シロガネさんがいなくなって、そのまま十年後のシロガネさんが来なかったので、みんなで心配していたんです!何か変わったところはありませんか?」

 

「…あ、ああ。多分、大丈夫だ」

 

「本当に大丈夫ですか?何か様子がおかしいですが」

 

「い、いや、十年後からいきなりこっちに戻ってきたから少し混乱しただけだ」

 

「ということは」

 

「本当に十年後に行ったの?」

 

 頷くとみんなが興味津々で一斉に聞いてくるもんだから対応に困る。

 

「ああもう落ち着けよ。とりあえず会えたのはウィズさんと店員さんと、その、ゆんゆんだけだ」

 

 

 や、やばい、大人ゆんゆんのことを思い出すとなんだか落ち着かなくなる。

 な、何やってんだよ、キスぐらいで。ガキじゃねえんだぞ。しっかりしろ。

 

「て、店員さん?え、私、店員さんを雇うお金なんて…」

 

 ウィズが少しブルーになってるが、少し考えてしまう。

 

 俺はどこまで話していいんだ?

 未来のことを話したらタイムパラドックスとか起きるんじゃないか?

 俺が死ぬ未来を変えていいのか?変えた後のことを考えると何が起こるかわからないから怖い。

 

 俺が死なない代わりに他の三人が死ぬとか。

 それとも最悪人類が滅ぶとか…。

 それは考えすぎかもしれないけど、少しの変化が大きな影響を及ぼす可能性がある漫画とかゲームとか見てるせいで、変えるのが怖い。俺の考えは間違ってないんじゃないか?

 

 未来を変えてしまった後どこまで影響を与えるかわからない。

 すでに未来を知ってしまった俺がいる時点で、ある意味危険性は

 

 

「ねえ、ちょっと!どうしたの?」

 

 ゆんゆんが心配そうに覗き込んでくる。

 顔近っ!?

 しまった。考えこんでしまった。

 

「あ、あああ、ちょっとな」

 

 とりあえずみんなには当たり障りない感じのことを言って誤魔化した。

 死ぬのは怖いが…というかいつ頃に死ぬか聞いておけばよかったか?

 いや、それも危険か。

 みんなには極力未来に影響を与えないようにして話した。

 

 話し終わった後、ゆんゆんの方をふと見てしまう。

 

 ああ、どうしよう…。

 十年後のあの感触が…大人ゆんゆんのことがどうしても忘れられない。

 心臓がうるさいぐらいに早く鼓動していた。

 




今回出てきた魔道具は…オマージュです。

バニルは好きなキャラですけど、扱うのは難しいですね。
今回悪魔らしくないけど、許してください。
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