このすば ハード?モード   作:ひなたさん

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48話です。さあ、いってみよう。



48話

 

 そろそろ暖かくなってきた。

 春が来たのだ。雪が溶けて、引き篭もっていた冒険者達が活動を再開する季節になった。

 モンスター達が活発に動き回り、繁殖期に入る様なそんな季節。

 

 俺達も冒険者としての仕事を再開し、クリスは俺達の家から出て行った。

 別に季節に関係なく居てもいいと言ったが、クリスとしての仕事がどうとかで結局元気に行ってしまった。

 トリスターノは表情は分かりづらいが、多分こいつも含めて皆寂しそうにしていた。

 冬前に戻るだけだ。またすぐに慣れ

 

「はあ…ヒナ肌恋しい…」

 

「人肌だろうが」

 

「何言ってるの?あの温もりは何者にも代えられないものなんだよ」

 

「何言ってるの?はこっちのセリフだよ」

 

「やっぱり戻っていい?」

 

「じゃあな」

 

「え、ちょ!待ってよー!」

 

 出て行った翌日に偶然ギルドであったクリスとの会話だが、まあそんな感じ。

 しばらくは戻ってこないでくれ。

 ヒナの為にも、クリスの為にも。

 

 

 金はあるが、俺達が冒険者として活動しているのはなんというか金の為ではなく……いや、説明がし難いのだが、多分この仲間でいたいが為にクエストをやっている様なそんな感じ。

 

 他の冒険者に比べて変なパーティーかもしれないが真面目にやってるし、あまり消化されないで困っているクエスト、俗に言う塩漬けクエストを出来る範囲で受けたりとそれなりに活躍していた。

 俺達の、いや俺以外のメンバーが元よりレベル以前に普通にソロでやっていけるんじゃないかぐらいの強さを持った連中だから、こんな変なパーティーの組み方をして、なんとなくクエストを受けてるみたいな状況でもなんとかなってしまうのだろう。

 俺もそんな連中に囲まれてるせいか、もう少しで上位職になれるレベルに近づいて来た。

 

 目標が出来るとモチベーションも上がる。

 そんな気合い十分でクエストを受けたある日。クエスト中に剣が折れた。手入れはしっかりしていたが、元より剣の技術なんてほぼ皆無で乱暴に扱ってきたせいか、それとも長く使ってきたせいかポッキリ折れた。

 幸運にも、というかパーティーメンバーのおかげで、俺は鞘とナイフで戦うという間抜けな戦い方をしても大事には至らなかった。

 流石にクエストを切り上げて、街に戻ることになった。

 クエストの受注期間も余裕があるからまだ良かったが、これがデモゴーゴン戦の時に起こってたりしたらと考えるとゾッとする。

 まあ俺はデモゴーゴンの時は寝てたんだが。

 

 とんぼ返りして街の武器屋へと来ていた。

 異世界転生初日にゆんゆんと出会い、武器の調達をしたのもこの店だった。

 あの時はミツルギから貰った金をどう工面しようかと考えながら武器を選んでいたが、今は違う。

 

「どうせなら良い武器買ったら?」

 

「お?いいのか?」

 

「いいよ。お金もあるし。また折れたりしたら困るもん」

 

 ヒナがそう言ってくる。

 うちのパーティーは全員で住んでいるということもあり、家族のようにお金を共有していて、ヒナが金銭面を管理している。

 別にやらせてるわけではなく、本人が希望してきたから、やらせている。

 一応副管理としてゆんゆんもいるが、確認はしているが、ほとんどやることはないとか。

 デモゴーゴンの報酬金の額を言った時は『そんな大金管理できない!』と嘆いていたが。

 

「これはどうです?アトラクトソード。魔法が付与されてるみたいで、見た目的にも振りやすそうですよ」

 

「ヒカルはエリス様と関係してるんだから、神聖魔法がかかったやつにしなよ。このブライトソードはどう?」

 

「え、私は、えーっとこのすごく高いアトラクトブレードにするわ!」

 

「何でお前らが選んでんだよ」

 

「ゆんゆんさん、ずるいですよ。その剣これの上位互換じゃないですか」

 

「だって、これかっこよかったし…」

 

「聞いてますかー?」

 

 まあ服買いに来た時と同じようなものか。

 いや、それはそれでどうなのかと思うが、こいつらが楽しそうだしな。

 

「チース!おっちゃん、できた?俺の刀、そろそろ出来た?ってヒカル達もいるのか」

 

 そう言って店に入ってきたのはカズマだった。カズマの後にはゾロゾロとカズマのパーティーメンバーも入ってきた。

 カズマはまた魔王軍幹部を倒し、死刑も借金も無くなり、大金を得てぬくぬく過ごしていると聞いていたが、一応冒険者は続けるらしい。

 

「らっしゃい!ああ、一応出来てるよ。言われた通りの形状にしてみた。焼き入れだの何だのって技術のことはさっぱりわからなかったが、まあ面白い仕事だったよ」

 

 カズマ達御一行が来たことにより、店内は騒がしくなる。主に紅魔二人だが。

 俺達は挨拶していると、カズマが店主さんに続きを話していた。

 店主さんとカズマが喋ってるのを聞いていたが、まさか。

 

「なに?刀?」

 

「おう。作ってもらったんだよ。どうだ?」

 

「ほう」

 

 日本刀に似てはいる。店主さんもわからないなりにカズマの言う通り作ったんだろう。わからないにしてはよく出来てるように見える。

 

「俺もこれが欲しい。店主さん、お願い出来ますか?」

 

 俺の剣を選別してた二人が不満の声を上げる。ゆんゆんはめぐみんに勝負を挑んでいて、それどころじゃない。

 

「ああ、それならいくつか作ったからな」

 

「お、やっぱり日本人だしな。欲しくなるよな」

 

「ニホン!?なになに!?どういうこと!?」

 

 カズマが日本というワードを話すと、日本オタクがすぐ様反応してひっ掴んで聞いてくる。

 

「これは日本の剣なんだよ」

 

「これにしよう!これで決まりだよ!」

 

「そう言ってんだろうが」

 

 さっきはブーブー不満言ってたくせに、日本と聞いたらすぐ手のひら返しやがった。

 これにはトリスターノも苦笑している。

 

「ただ、これ少し高いぞ?いいのか?」

 

「大丈夫です。これでお願いします」

 

 金を支払い、店主さんから刀を受け取る。

 新しい武器、それに日本刀を持つとなんだか少しテンション上がって来た。

 カズマってば良い仕事するな。

 

「後は、この魔法の掛かった札に銘を書いて剣の柄に貼れば完成だ。これからはそれがお前さん達の愛剣になるんだ。せいぜい立派な名前をつけてやんな」

 

 え、名前?

 村正とか?どうすっかな。

 

「『妖刀 紅桜』!『紅桜』がいい!」

 

「それ俺が前に話したやつだろ。しかもその名前だと剣に乗っ取られるだろうが!」

 

「ニホンらしさが分かりませんが…そうですね。『シロガネ丸』なんてどうですか?」

 

「何で俺の名前使うんだよ。ちょっと痛いやつになってるだろ」

 

 そんな風に悩んでると、カズマの刀が勝手にめぐみんに命名されていた。

 俺も早く決めないとな。

 

「えっと『シロガネカリバー』とか?」

 

「だから何で俺の名前?」

 

 ゆんゆんがめぐみんとの勝負に負けて、俺の刀の命名に加わった。

 名前か。こういうの苦手なんだよな。

 クエストから帰って来てから決めるか。

 

 

 

 

「じゃあ剣の名前を決める会議を始め」

 

「彩友だ」

 

「はい?」

 

「彩友」

 

「アヤト?」

 

「俺の剣の名前」

 

「え、決めてたんですか?」

 

「ああ」

 

「ニホンの言葉?」

 

「日本の字を使った名前かな」

 

「へえ、どんな字なの?」

 

 紙に漢字で書いて三人に見せてやると、じっくり見てくる。

 

「これでアヤト、ですか。二文字なんですね」

 

「どんな意味なの?」

 

「…いや、別に何もないよ」

 

 意味は字の通りだ。だが、これを言ったら確実にこの三人は調子に乗るから言わない。

 ヒナがニホンの文字!とか言って紙を持ってかれたが、まあそれぐらいならいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 お互いに絶頂を迎えて、彼女は満足そうに微笑んだ。行為の主導権を握っていた彼女が俺にしなだれかかる。

 俺の左肩に頭を乗せて、彼女の足が俺の左足に絡みついてくる。

 俺の左手を恋人繋ぎのように握り、空いている手で俺の未だ荒く上下している胸を弄ぶように触り出す。

 俺が息を整えているのを見ておかしそうにクスクスと妖艶に微笑み、その息が耳にかかってくすぐったい。

 

「気持ち良かった?」

 

 知っているくせに、わざわざ聞いてくる。

 

「…ああ、んっ」

 

 俺が答えようとするのに合わせて、耳を舐め、胸の敏感な部分を指で何度も触って来た。

 彼女の頭が俺の耳を舐め、動くたびに彼女の髪がサラサラと俺の肩や頬を撫でる。

 胸を執拗にいじる手を右手で止めたが、やめてくれる様子は無い。

 俺の反応を一頻り楽しんだ後、またクスクスとまるで嘲笑うように笑う。

 

「もう一回、いいよね?」

 

 胸を触っていた手は下へと動き、腹筋を添うように触り始める。

 

「…俺、もう」

 

 腹筋を触っていた手は更に下へと移り、ヘソを通り過ぎて、

 

「ダメなの?」

 

 俺の返答が気に入らなかったのか、不機嫌そうで少し威圧的だった。

 手はいやらしく何度も俺の弱った部分を責め立てる。

 

「んっ、あぁ…いや、そうじゃ、なくて」

 

「じゃあ、いいんだよね?」

 

 それ以外の返答を許さないくせにそう聞いてくる。

 俺が頷くと、身体を起き上がらせて、俺の身体へ跨る。

 彼女はニヤリと笑い、興奮しているのか紅く輝いた瞳で、まるで肉食獣のように此方を見ていた。舌舐めずりをした彼女は身体を沈み込ませて

 

 

 

 

 

 

 

 ゆっくりと目が覚める。

 隣を確認すると誰もいない。

 

「はあ……」

 

 いなくて当然。

 だって、夢ですから。

 

 

 俺はトリスターノにもう少しで心の整理がつくとほざいておきながら、全く心の整理は出来ないままだった。

 俺は大人ゆんゆんを愚かにも諦め切れないでいた。

 いや、本当に俺はもう少しで心の整理がつくはずだったのだが、ゆんゆんが俺の反応を楽しんでるのか、髪を下ろした状態で俺の前に出て来たりするもんだから、全然大人ゆんゆんのことを忘れられそうになかったのだ。

 そんなことが何度も起こったせいで、まさかの今のゆんゆんにもドキドキし出した。

 これはマズいと感じた俺はなんとかしなくてはと休みの日に家を飛び出し、一人で思考を巡らせながら散策していると、ズッコケ三人ぐ…って古いか。悪ガキ三人組?いや、チンピラ三人組でいいかな。

 カズマ、ダスト、ダストのパーティーメンバーのキースを見かけた。

 

 最近はこいつらと仲良くすることも多く、たまに一緒に酒飲んで騒ぐ間柄になっていた。

 最初はこいつらがバカやらないように見ながら酒に少し付き合う程度だったが、なんだかんだ楽しくて酒が進むようになって、少し酒が好きになってしまった。

 こいつらと飲む回数が増えてきたせいか、それとも俺も少し飲みすぎてやらかすこともあったせいか、周りにはまるで同類のように見られるようになった。

 更にダストのパーティーメンバーの紅一点のリーンに「ヒカルはお目付け役」などと言われる始末。

 自身の職務放棄をするとは許されざる行為だぞリーン。

 

 そんなこんなでチンピラ達とも仲良くしていた。

 三人が揃ってどこかに入ろうとしているのを見て声を掛けると、かなり慌てた様子でビクつくもんだから話を聞いていくと、サキュバスが経営する店の話を観念して話し出した。

 

 表向きは飲食店。裏の顔は男性に淫らな夢を提供し、代償として生気を吸い取るという聞くだけだとかなりアウトなお店。

 だがサービスは主に夢の中で行われるので実害は皆無に等しく、欲求不満の男たちからは大人気。なかにはこのお店のためだけにアクセルの街に居座るどうしようもない冒険者もいるとかなんとか。

 

 最初聞いた時、なんだ夢かと落胆したものの、相手の容姿からシチュエーションから何まで指定できるというかなり自由度の高いものらしく、俺はこうして大人ゆんゆんの夢にどっぷりハマることになった。

 

 

 俺はこのお店のおかげで欲求不満も解消された上に今のゆんゆんにドキドキすることも…まあ少なくなった。

 これでほとんど解決したようなものだが、代償に俺の小遣いはどんどん消えていった。またヒナに怒られるのが憂鬱だ。

 

 ただ少し気になる点があってサキュバスさんから『シロガネさんは生気が吸いづらい』と言われるのだ。

 まさかエリス様やヒナに見つかっていて邪魔をしているとか?でもこんなことをしてるのを知った時点で鉄拳制裁が来そうなものだが…。

 『生気が吸えない』ではないので、とりあえず気にしないことにした。

 

 

 今回は『大人ゆんゆんに何度も搾り取られる夢』だったので、次はヒィヒィ言わせるぐらい攻め返す夢にしたい。

 そう思いながら、家にこっそり帰ると朝ご飯の準備を始めた。

 

 

 

 そして皆んなで朝食を食べていると

 

「で、最近夜中にどこに行ってるの?」

 

 ヒナがいつもの如くいきなり話し始めた。

 

「おいおい、誰だよ夜遊びなんてしてるの?まだお前らには早いんじゃないか?」

 

「ヒカルに言ってるんだよ」

 

「何の話でさぁ?」

 

「すでに口調おかしいよね?」

 

 思わず変な口調で返してしまった。

 

「なに言ってるンですかィ?どこもおかしくないじゃないですか」

 

「いや、それで誤魔化そうとするのは無理があるんじゃないですか?」

 

 無理だな。だが男には無理でもやらなきゃいけねえ時がある。

 

「名探偵ヒナギクの目は誤魔化せないよ」

 

「ヒナちゃん寝てるし、ヒカルが外に出て行ったのに気付いたの私なんだけど…」

 

 やっぱり迷探偵じゃねえか。

 

「ちょいと遊んでるだけでさぁ。安心してくだせェ」

 

「いつまでその口調なの?」

 

「安心出来ないから言ってるの。それにヒカルから邪な気配がするんだもん」

 

 っ!?こいつそんなこともわかるのか!?

 

「…邪って、具体的にどんな?」

 

「表情が少し動いて、間があったね。何か心当たりあるんでしょ?」

 

 こいつ…っ!よく見てやがる…っ!

 

「何もないですよ。やめてほしいですわァ」

 

「敬語で話すってことは動揺してますね」

 

 てめえもかよォ!?

 

「はあ…だいたいその、なに?邪な気配っていうの?具体的に言ってくれる?俺も変な言いがかりされてるみたいで嫌だし」

 

「コップ取るの二回も失敗してるし、見てわかるぐらいに動揺してるよね」

 

 何やってんだ俺ェ!!

 

 こいつら、最初は俺やクリスにいじられてばかりだったが、とうとういじるのも覚えてきたのか、俺の弱点を知って徐々に攻めて来るようになってきやがった。

 

「具体的には言えないけど、嫌な気配を感じるんだよ。ヒカルがやることにいちいち何かを言うつもりはあまり無いけど、ヒカルが危険なことをやってるなら止めるよ」

 

 あまりかよ。

 誤魔化せば誤魔化す程、面倒になりそうだ。

 

「俺がやってることは言えない。だけど、今の俺には絶対に必要なんだ。これで納得してくれないか?」

 

 性欲とか心の整理って意味でマジで必要。

 これがないとまたゆんゆんにドキドキすることになる。

 三人が黙って俺を見定めるようにじっと見て来る。

 

「二人はどう思う?」

 

 ヒナがゆんゆんとトリスターノへ確認を取り始めた。なんか本当に俺が悪いことしたみたいになってないかこれ。

 

「朝帰りしてる割には昼間は普通に活動してますし、私からは特にありません」

 

 俺の体だけ見れば、普通に寝てるだけだしな。夢の中はフィーバーしてるけど。

 

「そうなんだよね。何故か起きるのも早いし」

 

 ヒナが起こしに来る時間より早く帰ってきてるからな。朝食も以前よりちゃんとしたものを出してるし、サキュバスさんのお店はいいこと尽くしじゃないか?

 

「朝ご飯も何品か用意して、ヒナちゃんがおかわりする分もちゃんと作ってるしね。ヒカルが寝坊した時に『よおーしお前ら、パンは持ったな?ジャム塗って食え』って言った時はヒナちゃんとすごい怒ったけど、あれが嘘みたいだよ」

 

 ゆんゆんが半眼になりながら俺の真似してるみたいだけど、全然似てない。

 俺が朝飯当番の日に寝坊した時の話だ。

 ヒナが睨み付けてくるのに耐えながら、俺が人数分の皿にパンを乗せて、ジャム持っていってそのセリフ言ったら、すごい怒られたんだよな。おかわりし放題(数に限りがあります)なのに…。

 たまにはこんな朝食もいいんじゃないか、とか言ったら余計に怒られた。

 

「確かに。で、ゆんゆんはどう思う?」

 

「うーん、何をしてるのか言ってくれないのが気になるけど、どちらかと言うと生活は良くなってるし、いいんじゃないかな」

 

「……一応納得するけど、本当に危ないこととかしてないんだよね?」

 

「してない。これはマジだ。安心してくれ」

 

「じゃあ、この話は終わりで」

 

 表情的には納得してなさそうだが、唐突に始まったこの話は終わりになった。

 にしても聖職者は全部は分からなくても、感じとるもんなんだな。

 バレないようにしないとやばそうだ。

 この街の男たちの夢がかかってるからな。

 




初めての濡れ場がありましたが、僕にはあれが限界です。
もっと良い文章書けるようにならないとなぁ。

このファンのフレンドの話ですが、30人近くのぼっちから申請が来ました。
ありがとうございます。
目指せ100人!頑張れぼっち!
そこの貴方も僕に申請して、ぼっちを卒業しましょう。

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