大乱闘スマッシュブラザーズ Stern des Lichts   作:アヤ・ノア

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スピリッツどころか背景にも出ていないキャラクター達が、サブキャラクターとして登場します。
年齢については、一部捏造もありますのでご注意ください。


26 ~ ほんの少しの休息

 基地でスネークを救出し、さらにキーラ軍のボスの一角、ガレオムを撃破した一行は、

 昼食を買うため、街を目指して歩いた。

 疲労はアイシャが取ったが、空腹までは治まらなかったのだ。

 街へ行くための山道で、一行は身体の色と同じ高貴そうな服を着た紫色の猫の少女に遭遇する。

「「お前は……誰だ?」」

 猫の少女とシャドウは同時にそう言った。

 どうやら同じ世界(猫の少女はその世界の異世界)の住民らしいが、

 二人の面識はあまりないようだ。

「……名を名乗るのならば、まずはお前から名乗れ」

「そうだったな。僕はシャドウ・ザ・ヘッジホッグ」

「ブレイズ・ザ・キャットだ」

 シャドウとその猫、ブレイズはお互いに名を名乗った後、

 しばらくして気まずそうに顔を背ける。

「あまり、面識はないからね……」

「……そうか、シャドウというのか。頼みがある」

「何だ?」

「私の身体が思うように動かない。解放してくれ」

 ブレイズもキーラに操られているようで、思い通りに身体が動かないようだ。

 すると、スピリッツボールの中からシルバーのスピリッツが出てきた。

『そ、そこにいるのはブレイズじゃないか!』

「シルバー……?」

『待ってくれ、俺が助けてやる! なあシャドウ、ちょっと身体を貸してくれないか』

「……分かった」

 シャドウはシルバーのスピリッツをその身に宿し、

 身体の色とリミッター以外はシルバーのそれに変化した。

『待ってろよ、ブレイズ。俺が助けてやる。ブレイズ、本当の自分を取り戻せっ!』

「……不本意だが、いくぞっ」

 シルバーはシャドウの身体を使い、ブレイズを解放するべく彼女と戦った。

 

「助かったぞ、シルバー」

『ああ、ありがとよ、ブレイズ』

 ブレイズを解放したシルバーは、役目を終えてシャドウの身体から抜け、

 スピリッツボールの中に戻る。

 そして、ブレイズのスピリッツもスピリッツボールの中に入った。

「シルバーとブレイズって、仲が良いんだね」

『ま、まあな』

『……』

 りょうがスピリッツボールの中にいるシルバーとブレイズに楽しそうにそう言う。

 二人はしばらく顔を合わせた後、赤面して互いに視線を逸らした。

「本当に仲が良いのかしらね」

 ベルがスピリッツボールの中を覗いている時、後ろにいたヨッシーの腹の虫が鳴った。

「あの~、お腹空いちゃいました~。そろそろ食べ物が欲しいです~」

「はいはい、食べ物ね。分かったわ、街はこっちの方にあるからついてきて」

「分かりました~」

 一行は街へと至る道をどんどん進んでいく。

 カービィやランスなどの子供達は、

 興味のあるものはないかときょろきょろと当たりを見渡していた。

 彼らの様子を見たマリオは苦笑し、シャドウはやれやれと呆れていた。

 

「着いた! って、なんでこいつが邪魔してるんだ」

「街が汚れている……一体誰の仕業だ?」

 無事に街に到着したはいいものの、街の中はインクで塗りたくられていた。

 また、入り口には白いヘルメットを被り、青いスーツを着て、

 片手に爆弾を持った少年が立ち塞がっていた。

 そのスピリッツはトゥーンリンクのボディに宿っており、帽子とタイツの色が白くなっている。

「……ま、まぁ、それはいいとして、このスピリッツの説明をするわ。

 これはボンバーマン、かつてはある小世界にいたボンバー星の正義の戦士よ」

「ある小世界?」

「マリオ、知ってるでしょ? パーティの……」

「あぁ~~~」

 ベルによれば、その小世界は既に滅亡してしまったらしく、

 ボンバーマンは辛うじて生き延びたとか。

「……大人の都合で元いた世界が滅んだ、とても哀れなスピリッツね。

 でも、大丈夫! 私が解放してあげるわ!」

 もう、その世界に戻る事はできない。

 だから、せめてこの世界で、新しい生活を送ってほしい。

 ベルは大鎌を構えて、ボンバーマンのスピリッツを解放する体勢を取った。

 

「大丈夫よ、ボンバーマン。私が守ってあげるわ」

 ボンバーマンのスピリッツを解放し、街に入ったベル達は、

 まず、昼食を買うためにコンビニに入った。

 コンビニの中では弁当や冷凍食品が売ってあり、黒魔道士のクロマや忍者のニンジャ、

 魔物であるサボテンダーやスライムなど、異世界の住民が客として入っていた。

 このコンビニの中は無事なようで、食べ物や飲み物などにはインクがついていない。

「いらっしゃいませ、コンビニエンスストア『ニーエクッス』です」

 そのコンビニの店員は、白魔道士のシロマだった。

 彼女の傍には、万引きを防ぐためにモーグリが宙に浮いている。

「この人達も、キーラに操られているのかい?」

 マルスの質問に対し、ベルは首を横に振った。

「いいえ、大丈夫よ。このコンビニは侵略者の影響を受けないわ。

 だから、安心して昼食を買いなさい」

「うん」

 

 各々がコンビニで購入したメニューはこうなった。

 アイシャ:とんかつ弁当、バームクーヘン

 カービィ:おにぎり20個

 シーク:海苔弁当

 シャドウ:ペロリーメイト1個

 スネーク:鮭おにぎり1個、栄養剤マスカット味

 ソレイユ&リュンヌ:ササミカツ弁当

 ドクター:BLTサンド

 ドンキーコング:バナナパン5個

 パックマン:ビスマルク風エッグサンド10個

 ピカチュウ:ポケモン用の弁当

 ファルコン:唐揚げ弁当

 フォックス:チーズハンバーグ弁当

 ベル:ハンバーグ弁当

 マリオ:キノコパスタ弁当

 マルス:野菜炒め弁当

 ヨッシー:ホットドッグずし20個

 ランス:おくるみパン

 りょう:カレーパン1個、メロンパン1個

 ルカリオ:ポケモン用の弁当

 ロックマン:栄養剤マスカット味1つ

 

 全員、購入した食べ物を受け取り、代金となるスピリッツポイントを支払った。

「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」

 

 一行は近くのテーブルがある場所に着き、買ったものを早速食べる事にした。

「いただきます!」

 ランスが買ったおくるみパンは、外はかりかり、中はふんわりの

 フランスパンとハーブバター、季節の果物を布でくるんだ弁当だ。

 カービィ、ヨッシー、パックマンは自分で買った昼食をたくさん食べている。

「美味しい~! おくるみパンは絶品だね!」

「素朴な味だからね。この野菜弁当も、僕の口に合うよ」

「……うむ、なかなかの味だ」

 まじめな性格のルカリオは、好き嫌いなく弁当を食べている。

 フォックスとドクターも、黙々と弁当を食べ続けていた。

「村長さんの仕事って大変なの?」

「まあね、でもしずえは泣き言一つ言わずに僕を手伝ってくれるよ。

 僕より年上なのに、偉いなぁ~」

 ちなみに、りょうは12歳、しずえは23歳である。

 そういえば、彼女はどこにいるのだろうか、とベルはこの時思っていた。

 ヨッシーは、ペロリーメイトを食べているシャドウが気になって声をかける。

「あれ~、シャドウさ~ん?」

「僕に何の用だ」

「それだけで十分ですか~? もっと食べたくなかったんですか~?」

「お前が食べ過ぎているだけだ。そもそも僕は食べずとも飲まずとも死にはせん」

 シャドウは自分が不老不死である事をヨッシーに伝えた後、静かにペロリーメイトを食べた。

 こうして、一行は談笑しながら弁当を食べた。

 弁当を食べている時は、ほっとできる時間だ。

 戦ってばかりで疲れている一行を癒せるだろう。

 

「ごちそうさま!」

 こうして、弁当を食べ終わった後、一行は再び、スピリッツの解放に向かうのだった。

 

 その頃、某所では、緑の髪のメイドが暴れ回る左手袋を止めようと説得していた。

「――様、どうか(わたくし)の声をお聞きください」

「グヌヌヌヌ……ドリィ、キサマハ――サマニタテツクノカ……?」

「違います、貴方に戻ってきてほしいのです。こんな事は、もうやめてください……」

「シネェ!」

 左手袋は、ドリィと呼ばれたメイドにいきなり襲い掛かってきた。

 ドリィは杖で攻撃を防いだ後、魔法の矢を左手袋に放つ。

「こんな貴方はもう貴方ではありません」

「ワタシヲ……ウラギルノカ? ドリィ……」

「いいえ、(わたくし)は……」

「モウヨイ、キサマニハシツボウシタ。カエルゾ」

「ひ……きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 そのまま、左手袋とドリィは、姿を消すのだった。




~ベルのスピリッツ名鑑~

ブレイズ・ザ・キャット
出身世界:こことは異なる世界
性別:女性
異世界にあるソルエメラルドを守護する猫の皇女。
落ち着いた物腰で、炎を操る能力を持つ14歳。
ソルエメラルドを7つ集める事により、バーニングブレイズに変身できる。
ちなみに、Dr.エッグマンを「エッグマン」と呼ばない数少ない人物である。

ボンバーマン
出身世界:こことは異なる世界
性別:男性
ボンバー星に住む正義の戦士で、爆弾を操る。
桃太郎や貝獣が存在した小世界に住んでいたが、
小世界が滅亡する際にスネークやシモンが住む世界に避難したという過去を持つ。
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