ウルトラマンイカロス   作:リョウギ

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第28話「本当の戦い」

ーギャアオオオオオオン!!!

 

「花隊員とコンさんの生体反応が弱まってます‼︎早く救助に行かないと2人が……」

「無理だ‼︎ あの怪獣が暴れてる中救助なんて……‼︎」

 

モニターに映るネオジオモスの咆哮を見据え、社員たちの動乱の中翼は決心を固める

 

「ーイカロスを出動させる」

 

『ーッ!!!』

 

首から下げたネックレスを握りしめ、翼が前に踏み出す

 

「守りたいものってあるか?ウルトラマンイカロス」

 

そんな翼を背後に現れた一人の青年が呼び止める

 

赤と白と黒の派手なカラーリングの行動服のような装備を纏う青年が

 

「……誰だか知りませんが、今は緊急事態なんです。そんなことをー」

「だからこそだよ。守りたいものはあるのか?」

 

それでもなお問うてくる青年

苛立たし気に唇を噛み締めて翼が振り返り青年を睨む

 

「ありますよ。たくさんあります……だからこそ僕が行くんです‼︎ 僕が……僕が立ち上がらなきゃ行けないんです……ッ‼︎」

 

悲痛な叫びのような返答

青年はそれを黙って受け取る

 

「ーそれはッ‼︎ ボクたちだってそうです‼︎」

 

それに言い返したのは、聞き覚えのある声だった

 

「アルミル……?」

 

ドック入り口に現れたのは、アルミルだった

頭に包帯を巻いて、まだ顔色は優れていない

 

「どうして……キミはまだ入院中で……⁉︎」

「こんな時に倒れていられません…‼︎ ボクたちの戦場は今ここですから…‼︎」

 

アルミルは重い体を引き摺りながらイカロスの修復作業に加わる

それを呆然と見つめる翼の肩を青年が叩く

 

「守りたいもののために戦う。そのために無茶をする。それはきっと、誰しもがそうなんだ」

「………」

「だけどな、無茶するなら無茶するでその場所は考えないと、守りたいものも守れないんだぜ」

 

青年はそう言って微笑み、前に進む

 

「絶対絶命の大ピンチ。でも、だからこそ燃え上がれる。それが人間だ。それが、前しか向けないオレたちだ」

 

青年は懐から小さな何かを取り出す

それはウルトラマンのような顔が彫刻されたデバイスのようなものだった

 

「ここは任せな、後輩。本当の戦いは、これからだ‼︎」

 

青年ーアスカ・シンはその手にしたデバイスーリーフラッシャーを高く掲げる

リーフラッシャーから眩くも雄々しき光が溢れ出し、辺りを包み込んだ

 

 

ーギャアオオオオオオン!!!

 

ネオジオモスが咆哮と共に額の発光体から赤い光線を半壊したガンバスターに放とうと構える

 

ーダァァァァァァァァ!!!!

 

その顎を、地面から噴き出した光が強かに打ち据え、巨体を転倒させる

 

地下から噴き出したその光は次第に収束。マッシブな肉体を持つ赤青銀の体色のウルトラマンの姿を作り出す

 

ーデヤッ!!

 

現れた巨人ーウルトラマンダイナはガンバスターと日向重工を背にネオジオモスへ相対する

 

ーギャアオオオオオオン!!!

 

ネオジオモスは宿敵と再会したように闘志と怒りを滾らせた咆哮を放ち、長大な尻尾を振りかぶる

首に巻き付いてきた尻尾を掴み、それを体に巻きつけダイナが尻尾を掴み、ネオジオモスの動きを封じる

 

モニター越しにそれを見ていた翼の方にダイナは振り向き、力強く頷く

それを受けた翼も頷きを返す

 

「急ピッチですが、作業再開します‼︎ イカロスの応急処置を終わらせてなんとか出撃ができるように…‼︎アルミルも、頼む‼︎」

「はいッ!!任せてください‼︎」

 

翼はアルミルと並び、イカロスを見上げて作業に復帰する

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

ーゴォォォオオオオァァァァ!!!

 

獣じみた咆哮を上げながらゼルガノイドが街並みを踏み潰し、赤い光弾でビルを破壊しながら進撃する

 

『戦車隊、攻撃開始!!』

 

号令に合わせてA.I.G.I.S.の戦車部隊からの砲撃が始まる

ゼルガノイドの体表に特殊弾頭が立て続けに着弾し、少し後退させるが、すぐに復帰したゼルガノイドの光弾が戦車部隊を爆破させる

 

「………」

 

A.I.G.I.S.指令室で戦況を見守る八坂 英輔は顎に手を当て思案している様子を見せる

 

「司令官‼︎ 戦車隊が劣勢です、このままでは‼︎」

「戦車部隊は後退。再編成した遊撃隊に特殊弾装備のランチャーを装備させて散開、迎撃にあたれ‼︎」

「了解‼︎」

 

指令を下した英輔はインカムを耳に押し当て、どこかへ通信を繋げる

 

「ー僕だ。アレの進捗は?」

 

通信からの返答を受け取り、英輔がため息をこぼす

 

「ーわかった。最終調整段階なら問題ない」

 

通信を切り、英輔はモニター奥のゼルガノイドを睨みつけた

 

(予想外な乱入だが、イカロスの正体公表をしてくれたのはありがたい。こちらで余計な工作をせずに済んだ)

 

何かを画策しているような笑みを浮かべる

 

(未来の形、か。せいぜいアレのデモンストレーションにでも利用させてもらおう)

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

デスフェイサー・ネオが左腕のガトリング砲を連射し、周囲を飛び回るウインガーとローダーを狙う

 

「ロボットにまで変形するのかよコイツ…‼︎」

 

ウインガーを狙うデスフェイサー・ネオを後ろから追撃しようとローダーが背後に回る

が、デスフェイサー・ネオは右腕だけを背後に向け、腕を伸ばしてシザーアームでローダーを捕縛する

 

「くぅうぅッ!?!?」

 

ローダーを掴んだシザーアームをそのまま振り回し、地面に擦り付けながら岩山へと叩きつける

 

「ああああああああああああああ!!!!」

「ケリス!!!お前ェェェ!!!」

 

怒りに任せて輝がもう一度ウインガーをマニューバモードへと変形させる

 

「よせ、輝!!マニューバモードの連続使用はー」

 

こちらに突撃してくるウインガーを見据えるデスフェイサー・ネオ

その内部コンピュータはウインガーの軌道を分析し、数値化。冷酷無比にその軌道を分析して学習していく

 

「ああああああああ‼︎ スペシウム弾頭弾を喰らえェェェ!!!」

 

ウインガーからのスペシウム弾頭弾をデスフェイサー・ネオはバリアーで防ぎ、左腕のガトリング砲で応戦する

 

しばしガトリングによる攻撃を続けていたデスフェイサー・ネオはその右腕ーシザーアームの収束レーザー砲にエネルギーを集めていた

 

「輝ァッ!!避けろ!!」

「ーッ!?」

 

デスフェイサー・ネオの意図を察知した剛が叫ぶ

輝も察知し、ファントムアビエーションでの回避を試みる

 

が、デスフェイサー・ネオの予測通りにマニューバモードが強制終了。クルーズモードの回避が間に合うはずもなく、上げられた右腕から放たれた収束光線がウインガーを貫く

 

爆炎を上げながらウインガーはフェニックスネストの側へ不時着する

 

「輝ァァァァッ!!!」

 

剛の慟哭を他所にデスフェイサー・ネオはフェニックスネストに向き直り、胸のハッチを開く

 

人類が生み出した究極の破壊兵器ーネオマキシマ砲

 

その砲身が展開され、エネルギーの充填が始まる

 

「……砲身冷却がまだ間に合わない。だが……」

 

剛は単身、フェニックスフェノメノンの充填シークエンスを開始。その砲門をデスフェイサー・ネオへと向ける

 

破壊を極めた黄金の光芒と、新たな未来を守るための翠緑の光芒が正面から衝突する

 

フェニックスネストの砲身がショートし、その威力が弱まっていく

 

「く……そっ……⁉︎」

 

膨大なエネルギーは衝突境界面で爆発

フェニックスネストとデスフェイサー・ネオの双方を大きく吹き飛ばす

 

「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

 

フェニックスネストの巨体が地面に墜落。盛大な土煙を巻き上げ制止する

 

惑星表面を包む土煙が晴れた先、デスフェイサー・ネオは何ごともなかったかのように立ち上がる

 

「無傷……バカな……」

 

立ち上がったデスフェイサー・ネオの姿を見て剛が絶望を覚える

 

呆然と外の景色を見つめる剛の前でデスフェイサー・ネオはシザーアームの収束光線砲を岩山に突き刺さったままのローダーに向ける

 

「ケリス、ケリス!!応えてくれ!!頼む!!!」

 

剛が通信機に叫ぶ

 

ローダー内のコクピット。その中で気絶しているケリスの耳には届かない

 

「輝…輝ァッ!!!」

 

地面に突き刺さるように埋没したウインガーのコクピットの様子は見てとれない

 

『受け入れよ。これが人類が選び取る暗黒の未来である』

 

剛の脳裏にスフィアの言葉がよぎる

 

(我々人類の未来は……本当に暗黒しか残されていないのか……?)

 

己の、人類の無力さを痛感した剛が脱力する

デスフェイサー・ネオのシザーアームへのエネルギー収束が加速していくー

 

 

ー諦めるな!!!

 

 

剛の脳裏に、言葉が響いた

 

ハッと顔を上げる剛

 

「人類の未来が……暗黒……?」

 

その拳は力強く握り締められていた

 

決意を見せる目になった翔真

震える手を握りしめ前を見据える花

 

そして

 

イカロスと共に何度でも立ち上がる翼

 

彼らの、これからの未来を見据える若者の顔がよぎる

 

「冗談じゃない……暗黒なはずがない…‼︎」

 

「彼らが、彼らの想いが繋ぐ未来が!暗黒であっていい訳がないんだ!!!」

 

剛が立ち上がり、どこかへと駆け出す

フェニックスネストが穿った惑星表面。そこから覗いた小さな何かがたしかに光を放った

 

 

ローダーのコクピットの中、ようやくケリスが頭を振りながら気絶から覚める

 

が、目前ではデスフェイサー・ネオのシザーアームから収束光線が正に放たれようとしている瞬間だった

 

ーあーあ。ここで終わりか…

 

自嘲気味にケリスが笑う

 

デスフェイサー・ネオのシザーアームから収束光線が放たれる

 

「スパイラルウォール!!!」

 

その光線を横から飛来してきた金色の球体が拡散させ、ローダーへの直撃を防ぐ

 

「ーあ……」

 

ローダーの目の前でホバリングしていたのは、かつての怪獣頻出期をGUYSと共に戦った高出力機ーガンブースターだった

 

「ギリギリ整備が終わったヤツを積んでおいて助かった……前よりじゃじゃ馬だがな‼︎」

 

マニューバモードになっているガンブースターに乗っていたのは、剛だった

 

「食らえ、ガトリングデトネイター!!!」

 

ガンブースターから放たれる金色のレーザーの雨がデスフェイサー・ネオに降り注ぐ。たまらずデスフェイサー・ネオは後退するが、すぐさまガトリング砲でガンブースターを狙う

 

「何が暗黒の未来だ……人類に未来はないだ……‼︎」

 

「たしかに人間は間違う‼︎ 何度でも、何度でも。力の使い方を見誤ることも、為したいために為すべき何かを見失うことも、自分の理想の壁にぶつかることもある!!」

 

「だが、それでも、立ち上がり最善であろうと足掻くのも人間だ!!何度も立ち上がり、正しくあろうと見つめ直す!!人間はそうして未来を作ってきたんだ!!」

 

「人間の、これから築き続ける人間の未来を、見てもいないのにバカにするんじゃねぇ!!支配者気取りの球体野郎!!!」

 

アルタードブレイザーやガトリングデトネイターによる攻撃を交えながらデスフェイサー・ネオの攻撃を回避し続けていたが、ついにメテオールの限界時間を迎えてガンブースターがクルーズモードに戻る

 

それを予測していないはずがないデスフェイサー・ネオはシザーアームでガンブースターを鷲掴みにする

 

「クソォォォォォォ………!!!」

 

ギシギシと機体が軋む

ガンブースターを握り潰さんとするその力の中、ガンブースターのコクピットに座る剛は操縦桿に力を込め続ける

 

「諦めるか……諦めてたまるものか……ッ‼︎」

 

「人間は愚かで終わらない…‼︎ そいつを、そいつを示すんだッ‼︎」

 

その叫びも虚しくガンブースターの機体がひしゃげる

今正に爆発せんとするその機体に、フェニックスネスト側から飛び立った高速飛翔体が重なり、赤い光を放った

 

 

「………ここは?」

 

目を覚ました剛がいたのは、不思議な浮遊感に包まれた薄暗い空間

そこに剛は体を浮かばせていた

 

「……天国、ってヤツか…?」

 

ははっと苦笑する剛の目の前に暖かな赤い光が瞬く

 

ー使え

 

そんな声が聞こえたように思えた剛はそれを手に取る

赤い光は徐々に形を成し、小さな刀のような白いデバイスの形になる

 

ードクン、ドクンー

 

白いデバイスは、まるで剛の心臓と重なっているかのように鼓動を響かせていた

 

不思議と剛はそれが何か、どう使うのかが理解できていた

 

「皆を守る力を、貸してくれ…‼︎ ネクサス!!!」

 

剛は手にしたデバイスーエボルトラスターを引き抜き掲げる

赤い光が、彼の体を包んだ

 

 

ギシギシと嫌な音と共にケリスの目の前で剛が乗っていたガンブースターがひしゃげ、爆発する

 

「隊長……剛隊長ォォォッ!!!!」

 

悲痛な慟哭

それを聞くことなく、デスフェイサー・ネオは冷淡にガトリング砲をローダーにーケリスに向ける

 

ーヘァァァァァッ!!!

 

デスフェイサー・ネオの顔面に、白銀の流星が突き刺さった

魔神の体が大きく吹き飛ばされ、その目前ーローダーの目の前に白銀の光り輝く巨人が降り立つ

 

甲冑を纏ったような白銀の体。兜を被ったような独特な頭部

カラータイマーがあるべき位置には弓型の赤い大きなクリスタルが輝いている

 

「隊……長……?」

 

ケリスは何故か確信していた

現れた見たこともないそのウルトラマンが、剛であることを

 

白銀の巨人ーウルトラマンネクサスはケリスを振り返り、たしかに頷く

 

その目の前でデスフェイサー・ネオは再び立ち上がる

その顔面には、初めて負った手傷として痛々しい亀裂が走っていた

 

ーハァッ!!!

 

ネクサスは改めて構え、右手を胸元に掲げて振り下ろす

水面のように光が波打ち、ネクサスの姿が変化する

伸びた肩アーマー、そして弓型の結晶の中央にたしかに青い輝きを持つカラータイマーが輝き、体色は銀と橙色になっていた

 

ーセヤァッ!!!

 

戦闘形態ジュネッススカーレットに変化したネクサスはデスフェイサー・ネオへと突撃していく

その突撃を真正面からデスフェイサー・ネオは受け止める

 

荒廃した惑星の地表から土煙が派手に巻き上がった

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

ーダァッ!!!

ーギャオオオオオオン!!!

 

ダイナとネオジオモスが激突する

 

『ダイナ…‼︎ 何故貴様は滅びない……‼︎』

 

淡々と感情の読めない言葉を綴るだけだったスフィアが明らかな怒気を孕んだ声でダイナに問いかけながらネオジオモスの稲光を放つ

 

『オレは不死身のアスカ様だぜ。何度でも、何度だって立ち上がってやるさ!!』

 

ーダァァァァァッ!!

 

両手を合わせたダイナがそこに集めたエネルギーを解き放つ

放たれたエネルギーは稲光を弾きながら突き進むが、バリアーに阻まれる

 

ーギャオオオオオオン!!!

『光、キエロ!!!』

 

返す刀で放たれた光弾がダイナに直撃。その体を大きく吹き飛ばす

 

ーダァッ!!

 

すぐさま立ち上がり、三日月型の光刃ーフラッシュサイクラーを放つが、ネオジオモスのバリアーは崩せない

 

たじろぐダイナ。迫るネオジオモス

 

が、突如地上から放たれた一条の光線がいとも簡単にネオジオモスの周囲に展開されたバリアーを貫き粉々に砕いた

 

ーギャオオオオオオン!?!?

 

バリアーを貫いた光線に頭部から伸びたツノを片方破壊され、ネオジオモスがうめく

 

ダイナは光線が放たれた地上の方を向く

 

「……命中。どんなもんよ……卑怯者……」

 

そこにいたのは頭や腕から血を流し、ボロボロになりながらも互いに支えあって一梃のメテオールショットを構えていた花とコンだった

 

「……あとは、お願いします……皆さんをー」

 

力を使い果たし、倒れた2人

それに頷いたダイナは2人を優しく掴み上げ、日向重工のエントランス前に下ろす

 

ーギャオオオオオオン!!!

 

ネオジオモスが怒りの咆哮を上げる

 

ーフゥン…ダァァッ!!!

 

ダイナが胸の前で両手を交差し、開く

筋肉が盛り上がり、猛々しい赤い体ーストロングタイプになったダイナは振り回された尻尾を掴み、力強く引っ張る

 

ーギャオオオオオオン!?

 

あまりのパワーにネオジオモスがよろめき、引き寄せられる

 

ーダァァァァァァァァァッ!!!

 

その首にダイナの力強いラリアットが直撃

巨体が軽々と宙を舞う

 

ーダァッ!!

 

力強く握りしめた拳を振り、ダイナが雄々しく構える

 

 

日向重工地下ドック

 

「破損箇所修復終了!!」

「タイマーリアクターの損傷はまだ完全修復できてませんが…」

 

「ああ、これなら普段通りに動かすことはできるはずだ」

 

社員たちが歓声を上げる

 

疲れ切ったのかアルミルはデスクに倒れてそのまま寝てしまった

その背に上着をかけ、翼はネクタイを締める

 

「みんな。行ってくるよ」

『はい‼︎ 社長、お気をつけて‼︎』

 

翼はパイロットスーツを纏い、イカロスのコクピットを起動する

 

(僕が、無茶をするべき場所……戦うべき場所は……)

 

決意を固め、翼がシステムコールを叫ぶ

 

「イカロス、テイク・オフ!!」

 

 

ダイナのすぐ隣にイカロスが降り立つ

 

ダイナの方を向きイカロスが、翼が告げる

 

「すみません、この怪獣を頼めますか?」

 

ダイナーアスカはその言葉を静かに受け取る

 

「僕が戦うべき…僕が倒さなきゃいけない相手がいるんです。だからー」

 

その言葉が終わるよりも早くネオジオモスが尻尾攻撃をイカロスへ仕掛けてくる

それをイカロスの前に出たダイナがしかと受け止める

 

『コイツの相手ならオレの方がピッタリだ。行ってこい、イカロス‼︎』

 

翼の頭にアスカの声が響く

 

「ありがとうございます‼︎」

 

イカロスが飛び立つ

 

それを見送ったダイナはネオジオモスの尻尾を捻り上げ、拳を振り下ろし力任せに切断する

 

ーギャオオオオオオン!?!?

 

『さぁ、こいよ。何度だってオレは負けないぜ‼︎』

 

 

ーゴォォォオオオァァアァアァァァァ!!!

 

ゼルガノイドの咆哮と共に必殺光線が街を薙ぎ払う

A.I.G.I.S.の遊撃隊の攻撃も虚しく、街は火の海になっていく

 

ーシェアァァァァッ!!!

 

乾坤一擲

イカロスの蹴りがゼルガノイドの胸に突き刺さり、進軍を押し返す

 

ーゴォォォオオオァァアァアァァァァ!!!

 

獣じみた咆哮と共にゼルガノイドがイカロスを睨む

 

「人類が進む先の暗黒の未来…技術の発展がもたらす暴走…」

 

異形と化した人類の武器を見据え、翼は拳を握る

 

「確かに人造ウルトラマン、イカロスはそれの証左なのかもしれない。でも、僕は、僕たちは絶対イカロスをそんなものにさせない!」

 

「この銀翼は、遙かなる友人との約束なんだ。大きな力の象徴だろうと、兵器じゃない!」

 

「彼が、イカロスが守りたかったこの星を彼の代わりに守り抜く誓い、それがこのイカロスの、僕たちの力なんだ!!!」

 

ーシェアァァッ!!

 

ーゴォォォオオオァァアァアァァァァ!!

 

銀色と鉄色

模造と異形

 

イカロスとゼルガノイドが衝突する

 

獣じみた動作のパンチやキックでイカロスを押し込んでいくゼルガノイド。だがイカロスはその一瞬の隙を突き、正拳突きを叩き込み、続け様に回し蹴りを打ち込む

 

ーゴォォォオオオァァアァアァァァァ!!!

 

ゼルガノイドは怒りの咆哮と共に赤い光刃と光弾を連射する

 

ーシェアァッ!!

 

イカロスは抜刀したイカロスナイトソードで光刃を切り落とし、背中から腕に展開したエックスバックラーで光弾を弾きながら突き進み、ゼルガノイドを袈裟に斬りその巨体を押し込む

 

ーゴォォォアァア…ッ‼︎

ーシェアァァッ!!

 

その激突を避難シェルターのモニターやビルの屋上から見守る人々は不安そうな表情がほとんどだった

 

人間が操作していることが露見したイカロス

ウルトラマンから怪獣じみた姿になりながらその力を破壊に向けたゼルガノイド

 

彼らをヒーローと信じて疑わなかった人々も、彼らを信じられなくなりつつあるのだろう

 

「頑張れ!!ウルトラマンイカロス!!!」

「ニセのウルトラマンなんかに負けるな!!!」

 

そんな鬱屈とした空気を打ち消すように、小さな歓声が上がる

声を上げていたのは、アスカと共にいた何人かの子供たちだった

 

「イカロスがロボットでも、俺はイカロスに助けてもらったんだ‼︎ だからきっと、イカロスはウルトラマンなんだ!!」

 

その子は、ソームニアの攻撃で倒壊したビルの瓦礫から救われたあの子供だった

 

「僕を助けてくれたのもイカロスだもん!イカロスは僕たちのウルトラマンなんだ!!」

 

その子は、オーシマ彗星の破片からイカロスが救った子の一人だった

 

「私と、私の友達も、イカロスたちが助けてくれた。どんな存在でも、どんな風に思われていても、ウルトラマンはきっと来てくれる。だから、私はイカロスを信じる。そう信じたい‼︎」

 

子供たちに続いて声を上げたのは樹

その言葉を聞いた側にいた異星種族の人々も何人かあの時のイカロスを思い出し、彼の戦いを見上げる

 

「……僕も信じたい。僕の怪獣を倒してくれたから」

 

樹の側で一人の少年ー薫が立ち上がる

 

「……イカロスと、僕のことを守ってくれたあのお兄ちゃんたちを‼︎」

 

 

ーゴォォォアァアァァァァ!!!

 

徐々にゼルガノイドは押し込まれていく

 

「頑張れウルトラマン‼︎」

 

       「怪獣になんか負けるな!!」

 

  「私たちは貴方を信じたい!!」

 

           「ロボットでもヒーローなんだろ‼︎」

             

                 「がんばれ!頑張れぇ!!」

 

瓦礫に埋もれつつある街並

その中から暖かい歓声が響いてくる

 

「みんな……」

 

イカロスはー翼はその声を確かに受け止める

 

ーグゥゥゥゥゥゥ…ッ‼︎ ルァァァァァ!!!

 

その歓声から耳を塞ぎ、苛立たしげに体を揺らしたゼルガノイドは手近な人々に向けて光弾を放つ

 

ーシェアァァッ!!

 

が、イカロスが滑り込んできてそれを受け止める

 

ール、ルルァァァァッ!!!

 

更なる光弾を放とうとするゼルガノイドの右目に地上から3条の光線が着弾。不意の一撃にゼルガノイドは苦悶の声を上げる

 

「……真田補佐官…メテオール無断使用、すみません」

 

額から垂れてきた血を拭いながらメテオールショットから抜いたメモリーディスプレイで真田に事後報告する翔真

 

『後で始末書は書くように‼︎ でも、ナイスタイミングでした』

「……どうも」

 

そう返すと、フラつきながら倒れ込みかける

その背中を機動服を纏う男が支える

 

『総員、ぶっ放せェェェ!!!』

ーオオオオオオオオオオオオ!!!

 

雄々しき号令に続き、地上からいくつものランチャーの援護射撃がゼルガノイドに突き刺さる

 

ーグォォオオァァアァアァァ!?!?

 

「一発は一発だクソ化け物……あたしの可愛い臨時部下までズタボロにしやがった借りは返したぞ……‼︎」

 

機動隊の一人に肩を支えられながら華鈴がかっかっと笑う

 

「……あとは頼むわ、ウルトラマンイカロス。あたしたち、中々踏ん張った、ろ……」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

ーハァッ!!

 

ネクサスのパンチがデスフェイサー・ネオに突き刺さる

そこから更に連撃が加えられるが、デスフェイサー・ネオは少々後退するがすかさず左腕のガトリングをネクサスの腹部に突きつけ、発砲する

 

ーグゥッ⁉︎

 

後退したネクサスの首にシザーアームが伸び、食らいつく

万力のような力で締め上げるそれを外そうともがくネクサス

 

デスフェイサー・ネオの胸部が開き、ネオマキシマ砲の砲門が延伸していく

 

ーガァァァァァァ!!!

 

そのボディに突如巨体からの飛び蹴りが突き刺さる

 

「頼むぞ‼︎ アギラ!!」

 

現れたのはマケット怪獣アギラ

ウインガーからなんとか脱出した輝が肩を押さえながらもメモリーディスプレイを構えながらネクサスを見上げる

 

「いきなりウルトラマンになって自分だけ体張って、水臭いんですよ隊長……‼︎ 俺たちみんなでNEXT GUYSって忘れてないでしょうね⁉︎」

 

怯むデスフェイサー・ネオの隙を縫って延伸した腕部分に火炎弾が直撃。その腕を切断し、ネクサスを拘束から解放する

 

ーゴァァァァァァァァ!!

 

火炎弾を放ったのはマケット怪獣ファイヤーウインダム

ローダーのコクピットを開き、身を乗り出したケリスが叫ぶ

 

「バカばっかり。めちゃくちゃなヤツばっか…でも忘れてた。そんなバカ真面目な地球人だから、バカ正直で気持ちいい連中だから私は信じてついてきたんだって!!」

 

威勢よくメモリーディスプレイを突き出し、ケリスが笑う

 

「愚かで結構、最善でなくて結構!!あんたらが言う未来なんか胡散臭くて信じてられるかバーーーーーカ!!!」

 

右腕を失いながらも左腕のガトリングを向けようとするデスフェイサーの腕をアギラが掴み、押さえる

 

「隊長!!」

 

すぐに意図を理解したネクサスー剛は腕をクロスし、瞬間的に加速し肉薄、その左腕に輝く手刀を叩き込み切り落とす

 

武装を失ったデスフェイサー・ネオはたまらずよろめきながら後退する

しかし、魔神の武装はまだゼロではなかった

 

開け放たれたままの胸部装甲を突き出し、デスフェイサー・ネオはネオマキシマ砲の発射態勢に入る

 

「隊長、行きますよ‼︎」

ーシュアッ‼︎

 

ネクサスの隣にファイヤーウインダムが駆けつけ、腕に装備していたバーナーを構える

ネクサスも頷き、両手を体の前でクロスさせ胸の前で広げる

広げられた腕の間をエネルギーがスパーク、収束し、その両手を高く掲げ、L字に構える

 

ーシュアッ!!!

「行っけェェェェェ!!!」

 

ネクサスの蒼い必殺光線ーオーバーレイ・シュトロームと同時にファイヤーウインダムの圧縮高熱光線が放たれる

デスフェイサー・ネオから放たれたネオマキシマ砲と2つの光線が激突。が、ネオマキシマ砲の超威力はその光線すら押し込みつつあった

 

「このままじゃ…ッ‼︎」

『まだだ、まだ諦めはしない‼︎ 俺たちの歩みは届いている筈だ‼︎』

 

ネオマキシマ砲の出力が急に減衰し、弱まり始める

砲門がバチバチとショートしている

ネオマキシマ砲の連発、それにフェニックスフェノメノンとの衝突で生まれたエネルギー爆発のダメージがデスフェイサー・ネオにも蓄積されていたのだ

 

ーシェアァァァァッ!!!

ーゴァァァァァァァァ!!!

 

オーバーレイ・シュトロームと高熱光線がネオマキシマ砲を押し込み、デスフェイサー・ネオの胸元を貫く

 

大きな穴が開けられた合成魔神は全身からエネルギーをスパークさせ、各部が爆発し始める

 

【バカな、バカな……何故、何故だ。何故完全無欠な生命体の、我々が、二度も…‼︎】

 

『完全無欠。そいつぁ確かにすごいことだろう。でもな、お前たちの完全はお前たちの中だけの完全だ』

 

スフィアの断末魔に剛が応える

 

『間違う、道に迷う、そうやって色んなものを見て、色んなヤツと話して、成功したり失敗したり。私たち人間はそうやって良く在ろうとどこまでも進み続ける。個々は愚かだろうと、いつまでも愚かなままじゃないのさ』

 

【理解……理解、不能……】

 

限界を迎えたデスフェイサー・ネオが仰向けに倒れながら粉々に爆発する。その余波に巻き込まれ、惑星に生えていたネクロヴァイスもみな粉々に弾け飛んでいく

 

キラキラと輝く紫のダイアモンドダストが荒廃した星を手向けのように彩った

 

 

ーダァッ!!

 

ダイナのカカト落としがネオジオモスに残されたもう一本のツノを折り砕く

 

ーギャオオオオオオン!?!?

 

ネオジオモスはあまりのダメージに大きくよろめく

 

『ダイナ…ヒカリ……キエロ、キエロォォォォォォ!!』

 

スフィアの怨嗟の声と共にネオジオモスは稲光を放つ

が、ダイナはフラッシュタイプに戻り、バリアーでそれを受け止め溢れたエネルギーをバリアーごと打ち返す

 

『消せるもんなら消してみろ‼︎ でもな、それは無駄だ』

 

よろめき立ち上がるネオジオモスにダイナがーアスカが拳を向ける

 

『オレが倒れても、イカロスが倒れても、光は消えやしない。人間はみんな光になれる。何度だって失敗してその度に何クソって立ち上がって前に進む!!』

 

『お前の野望を砕くヤツは、オレたちの後にも何度でも現れ続ける‼︎』

 

突進してくるネオジオモス

 

ーシュアッ!!

 

そこに真正面からダイナは両腕をクロスした光線ーソルジェント光線を放つ

 

頭から直撃した光線の威力に耐えきれず、絹を裂くようなスフィアの断末魔と共にネオジオモスは爆散する

 

ダイナは日向重工の方を振り向き、力強くサムズアップしてみせる

モニターでそれを見ていた社員たちも皆サムズアップを返していた

 

 

「着装‼︎ アーマード・エグゼス!!」

 

転送されてきたアーマード・エグゼスがイカロスに着装。ゼルガノイドのチョップを腕部装甲で受け止め、その胸元にエネルギーを迸らせた拳を叩きつける

 

ーシェアァァァァッ!!!

ーゴォォォッ!?!?

 

ゼルガノイドはそのままの体勢で大きく吹き飛ばされ、ビルに叩きつけられる

 

「イカロスに、人間に誤った道は歩ませない‼︎ 僕たちが、僕たちがそんな明日に繋いでいくんだ!!」

 

イカロスが両腕の装甲を展開、エネルギーを集めていく

胸の前で集められたエネルギーは白銀と黒のスパークを放つ光球になっていく

 

「ギガレゾナンスバースト!!」

ーゴォォォオオオァァアァアァァァァ!!!

 

イカロスの放つ必殺の一撃に今まで以上に苛烈な咆哮と共にゼルガノイドも必殺光線を放つ

が、その光線は拮抗することもなく押し返され、ゼルガノイドの体に直撃。膨大なエネルギーの一撃にゼルガノイドは倒れ伏し、沈黙した

 

ーワァァァァァァァァァァァァァッ!!!

 

大きな歓声がイカロスへと届く

イカロスー翼は少し困惑したように観衆たちを見下ろす

 

「結構やるじゃん。後輩」

 

いつの間にかコクピットに現れたアスカが翼の背中を叩く

 

「僕だけの力じゃないですよ。色んな人に、イカロスに支えられてやっとこれですから」

「いーや、オレはお前も立派なウルトラマンだって思うぜ。ただ力を借りてるだけじゃない。お前自身が、だ」

 

トンとアスカが翼の胸を拳で突く

その拳を開き、翼に差し出す

 

「オレはアスカ・シン。ウルトラマンダイナだ」

「日向 翼です。一応、ウルトラマンイカロスの名を借りてます」

 

二人は硬い握手を交わす

 

「翼のおかげで、ある人にいい話を聞かせてやれそうだよ。あんたが紡ごうとした光を紡いだ誰かがいたって」

 

アスカはそう言って笑うと、翼に背を向けながら手を振る

その姿が光の粒子となり消えつつあった

 

「困ったらまた呼んでくれよ。いつでも、不死身のアスカ様が力になってやるからな」

 

そう言って翼にサムズアップすると、アスカの姿は消えてしまった

 

「ーこちらこそ、ありがとうございました。アスカさん」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

アスカが去った後、帰投しようとするイカロスの背後

 

ーゴァァァァ!!!

 

体が半壊したゼルガノイドが起き上がる

 

倒れたはずと思っていた相手の復活に不意をつかれ、イカロスは反応が遅れる

 

そのイカロスに向けて必殺光線を構えるゼルガノイド

 

ーその背に黒と紫に稲光る光線が突き刺さった

 

ーゴァァァァ!?!?!?

 

ゼルガノイドは完全に不意をつかれ、何が起こったのかわからないままその体を爆散させる

 

ゼルガノイドが残した爆煙を掻き分け、一人の巨影がイカロスへと歩み寄って来ていた

 

 

『市民の皆さん、突然の放送すみません。A.I.G.I.S.司令官の八坂 英輔です』

 

 

街頭モニター、携帯の動画サイトに八坂 英輔の会見のような映像が割り込む

 

『先程のスフィアと名乗るものの襲撃、その際にスフィアが告げたイカロスが人造ウルトラマンであったということは、残念ながら事実でございます』

 

得体の知れない存在ではない、同じ人間からの宣言に聴衆はにわかにざわつきはじめる

 

『スフィアが生み出した怪獣たちは強大でした。ウルトラマンたちの加勢が無ければ、NEXT GUYSと我々だけでは倒し切ることも難しかったでしょう』

 

『ーですが、ウルトラマンの不確かな力をいつまでも頼る歴史は、今ここで終わりを迎えます。我々の、最強の矛の完成によって‼︎』

 

爆煙の中にいた存在が明瞭な姿を皆の前に表す

 

それは、ウルトラマンと酷似した巨人だった

 

機械ので構成された白亜と黒の体躯。前腕や足先、胸元にはより頑丈なプロテクターを装着し、全身に張り巡らされたラインにはオレンジの発光が血液のように流れ続けている

 

フルフェイスのバイザーを被せたようなのっぺらぼうにオレンジのラインが入っただけの顔面、カラータイマーのようなものがなく、ただ厚い装甲とオレンジに煌めくパイプが接続されただけの胸元

 

まるでウルトラマンを否定するような貌の機械の巨人は無感情にイカロスを見据えていた

 

『レジストコード・ギルバリス及びギャラクトロンの装甲を改修した強化装甲のボディに、高エネルギーを放出する結晶体ネクロヴァイスより得られたエネルギーを循環。その潤沢なエネルギーによる強大な戦力を搭載した戦闘AI・アメノサカホコで最大効率による運用を行う‼︎』

 

『このウルトレイダー・ツキカゲこそ、我々の最強の矛なのです‼︎』

 

英輔の演説に驚愕する翼

その翼の乗るイカロスを分析していたツキカゲは冷ややかに告げる

 

《優先排除対象・擬似ウルトラマンイカロスを確認》

《戦闘モード・赤。全力の排除を実行します》




八坂 英輔が秘密裏に完成させた人造ウルトラマンが遂に起動する

同時に英輔は翼を技術を盗み占有したとして危険人物と認定する
友好種族同盟も翼を捕らえようと動き出す

仲間たちが行動不能の中、孤立する翼

その前に現れた英輔は自らの『ユメ』を語る

次回ウルトラマンイカロス
『暴走するユメ』

『僕はお前を、絶対許さない…‼︎』
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