はじめてで至らない点もあるでしょうが
よろしくおねがいします。
始まりは中国、軽慶市。 『発光する赤児が生まれた』という報道を皮切りに世界各地で超常現象が報告され、いつしか「超常」は「日常」に、「架空」は「現実」となり、今や世界総人口の約8割が超常能力“個性”を持つに至った。
そんな超人社会における1つの家庭に新たに2つの命が誕生した。
「おめでとうございます‼元気な双子の男の子ですよ」
「生まれたか‼ 俺の夢を叶えるためにもしっかり鍛えてやらねばな」
4年後....
「焦凍くんは問題なく個性が発現しているんですが..これは
この医者の一言が轟 蛍輝という1人の少年の運命を変えた。
彼はプロヒーローのエンデヴァーを父親として轟家に轟 焦凍の双子の弟として誕生した。
兄と同様に容姿端麗であり顔もよく似ているが兄の髪の毛の左半分が赤、右半分が白なのに対して彼は母親のように真っ白である。
そんな彼が4歳の時に無個性であることが発覚してからというもの彼の父親は彼に対して興味を失った。
それから父親は兄である焦凍に大きな期待をかけて彼の個性の育成に励んだ。
母親は過酷な鍛錬から焦凍を守ろうと仲裁に入って暴力を振るわれ精神に異常をきたし父の個性が現れた焦凍の左半顔に熱湯を浴びせたことで強制入院が余儀なくされた。
一方、蛍輝は幼くして母親と離れ離れになったことを惜しみながらも前を向き兄弟と仲良くしようとするも彼の兄たちにとっては焦凍に劣等感を感じていたなかで自分たちより劣っている存在と無意識的に感じ蛍輝に対して直接的になにかするわけではないが自分たちがやるべき家事を全て蛍輝に押し付け、蛍輝の料理などにいちゃもんをつけるなどして鬱憤を晴らしていた。
さらには無個性であるというだけで近所の子供たちからもいじめられ、もはや彼の居場所はどこにもなかった。それでも彼は誰かに認めてもらいたくて勉強やスポーツを頑張ったが何も変わらなかったむしろエンデヴァーの息子ならば当然という風に見られだれも彼を見てくれることはなかった。
そんな日々が続き、蛍輝が10歳となった誕生日の日の夕方、蛍輝は学校の帰り道を走っていた。
「早く帰って夕飯の支度しなきゃ! 今日は僕と焦凍の誕生日だしちょっと贅沢にしてもいいよね♪」
自分の作った夕食を食べて喜ぶ兄を想像して笑みを浮かべて家に向かう途中近くの路地から変な声が聞こえた。
「いひひひひひ.... 楽しいなあ...子供を殺すのは楽しいなあ」
そこには魚のような顔をした男がナイフ持ちながら不気味な笑い声で笑っていた。
それを見た蛍輝は「ひっ...ヴィ..ヴィラン?」とささやくような声で呟きそこから離れようとしたが落ちていた空き缶に足が当たり音を立ててしまった。
「ン~~何の音だ~? おやおや~こんなところに子供ひとりであぶないなぁ~ おれみたいなヴィランに襲われちゃうぞ~いひっいひひひひ」
蛍輝は一目散に逃げだしたがヴィランは追いかけるのを楽しむように笑いながら追ってくる
蛍輝は逃げながら「(ヒーローを探さなくちゃ)」と考えたときに真っ先に父を思い出したが父が自分の話を聞いてくれるわけがないとその考えはすぐに捨てた時、路地の曲がり角から先ほどのヴィランが飛び出してきた。
すぐに引き返そうとしたが蛍輝が今来た道のほうからもおなじヴィランがやってきた。
蛍輝は思わず「え..?なんで..?2人もいるなんて..そんな...」と漏らした。
そんなつぶやきにヴィランは「おれの個性は“分裂”なんだよ~驚いたかい? いひひひひ」と笑いながら近づいてくる。
蛍輝は先ほどの光景を思い出し顔を青ざめさせ
「誰か助けて いやだ いやだよ こっちにこないでよ」
声を震わせながら叫んだときだった。
野太い声で「おい そこでなにしてる!」と聞こえてきた。
それはこの辺りをパトロールしているヒーローだった。
「(よかったヒーローが助けに来てくれた!)」
蛍輝は安堵し助かったと思った......が
ヒーローは呆れたように「なんだお前か..まったくほどほどにしてくれよ
あまりの衝撃に蛍輝は声が出なかった。
そんな蛍輝を見たヒーローは口元を緩めながらこう言った
「ん?ああ なんで俺がこいつを捕えないか不思議か?こいつの分裂体はやられるとこいつの本体に帰るそれに分裂体へのダメージは本体になんの影響も及ぼさない、それを利用して俺が何度もこいつの分裂体を倒してその代わりこいつの殺しを隠蔽してたのさ」
ヒーローはいたずらがバレたときの子供のような笑顔で言った。
そんな言葉に蛍輝は思わず「な..なんでそんなことを?」と言った。
それに対してヒーローは「そんなもん金と名声のために決まってんだろ」と言った。
蛍輝はそれを平然と言ってのけるヒーローに恐怖した。
そんな蛍輝にヒーローは何かに気づいたように「ん?お前よくこの辺で見かける無個性のガキか!ハハッ今の世の中において無個性はもはや罪だぜ」
蛍輝に対して蔑んだような口調でヒーローは言った。
「まあ恨むんなら無個性である自分を恨みな」と言ってその場を去った
「もういいよね?いひっいひひひひ」と言いながらヴィランはナイフを持って近づいてくる。
蛍輝は声を震わせて「い..いやだ..まだ誰にも認めてもらってないのに..いやだ..いやだあああ..助けて.誰か助けて」と叫んだが誰も来ない。
蛍輝は迫る凶刃に思わず目をつむった....がいつまでたってもくるはずの痛みはやってこなかった
「..大丈夫かい?」とやさしく蛍輝に声をかける男が立っていた。