空に浮かぶは大きい雲   作:あろえよーぐると

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決着…そして雲は流れる(第3話)

(ぬる)いな。

 

 彼はステラ・ヴァーミリオンをそう評価した。自身に比べ魔力量は確かに多い。特Aランクとでも付けようか。すでに一流一歩手前レベルで剣技を納め魔法も炎を操る自然干渉系で優秀だ。魔力量に対して能力が平凡過(・・・)ぎる所に疑問を感じるが今は(この試合中は)問題ないだろう。ただ同じAランクにしては弱い。日本の学生騎士で2人しかいないAランクの片割れ(風使い)の方が幾分強い。環境が(才能)を殺すとはこのことだなと思考しながら手を緩めず様子見の攻撃を繰り出す。

 さすがにAランクの炎使いは厳しいかと手札を1枚切ることも考えたがこの分だと当分はこのままで引っ張れそうだ。この試合中に彼女の力量は確かに上がっているが接待(油断・慢心・オレ様)プレイはする気は無いのだと戒めながら攻撃を放つため魔力を練り上げ津波が如く全てを呑み込む激流を彼女に向けて放つ。

 

「全てを呑み込め、《激龍葬(げきりゅうそう)》!」

 

 火と水の互いの伐刀絶技(ノウブルアーツ)が交わり水蒸気爆発が起こるがそれをなお食い破りぶつけ合う。いくら伐刀者用に整えられた平地とは言えど2人の技を受けた地面は大きく(えぐ)れていた。蒸気が晴れた大地に彼女は息を荒げながらも構えを解かずにいた。いつの間にか地面に降りてきた目の前の無傷な相手に油断などしてしまえば一瞬で刈り取られるからだ。そんな彼女に対して彼は言葉を告げる。

「まだ、出し切ってないでしょ?」

「……?」

 今、彼は何と言った?出し切ってない?一体何を?頭の中で思考が駆け巡り混乱する。

「これまでの相手とは違う同じAランク騎士なんだ。遠慮するな。先達として胸を貸してやるって言ってんだ」

 

 

 彼女から膨大な魔力が吹き出した。

 

 

 そうだ。(この同類)はいままでと違うんだ。遠慮しなくたって良いんだ。心が歓喜と興奮に包まれた。そうだ私の力はこんなものじゃない。何だこの感覚はこの感情は!押さえ付けられた(ふた)が取れたかのように溢れて仕方ないのだ!感謝しよう…今日という日に。そして目の前の偉大な騎士(私に初めてをくれたあなた)に…

 

「……ぇ…」

「ん?」

「名前を教えなさいよ…」

 

早く戦いたい(私に見せて欲しい)

 

「あ~覚えてなかった?」

 

全力をぶつけたい(私を見て欲しい)

 

「そ、そうじゃないけど…確認のためよ!確認のため!」

 

早く貴方の力を見たい(私の全力に答えて欲しい)

 

「まぁ、いいけど…

 

出雲 歩太(いずも あゆた)だ。よろしく、ヴァーミリ…」

「ステラでいいわ」

「さすがにここじゃ呼び「いいから、ステラって呼びなさいよ!」…あ~わかったよ。ステラ」

「ふふん…よろしくねアユタ。今から貴方をボコボコにしてあげるんだから!」

「じゃあ、俺はケチョンケチョンのギッタンギッタンにしてやろう」

今時(いまどき)聞かない台詞ね、それ」

「ハハ、おれもそう思う」

 

 あぁ、だから早く

 

 

 

 

早く貴方を知りたい(私を魅せて欲しい)

 

 

 

 

 

 

「私達でやっといてあれだけど、ヒドイ有り様ね」

 地面は溶解したり抉れたりしているが島の原型を何とか留めている。

「てかどうやって浮いてた(水龍と一緒に空に飛んだ)のよ?…え、おかしいわよね?何で浮いてんのよ?」

「いやいや伐刀絶技ってそんなもんでしょ」

「そうだけど~なんか納得いかないわ!私の魔力が尽きてるのにアユタの魔力が少しだけ残ってることとか」

「海に囲まれた島国って良いよね。この国けっこう好きだな」

「あ、ありがとぅ…ん?まさか(周囲の水)を使って…」

 彼は頷いて言う。

「そこにあるものは使わないと損でしょ」

「ズルいっ!私はできないのにぃー!」

「まぁまぁ。メシでも食べに行こう。オススメの店に連れてってくれよ」

「こうなったら食べまくってこのモヤモヤを晴らすわ!着いてらっしゃい!」

「はいはいっと」

 

 

 

 

 そして舞台は学園(原作手前)へ……

 

 

 

 

 

 




当作主人公 
・出雲 歩太(いずも あゆた)
伐刀者ランク:A
固有霊装:雲龍(うんりゅう)…鞘付きの太刀
伐刀絶技:激龍葬、○○○○、○○牙
ステータスの変更なし

・転生特典
その1…固有霊装の形と能力
その2…魔力量Aランク最高(ステラを除いて)
その3
その4
その5
その6
その7能力を引き継いで転生(性別は男で)
以上!
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