どうやら吸血鬼になったみたいです 作:やきとり
目が覚めるととーさまかーさまとねーさまたちに心配されたがお医者さんの話によると魔力の使い過ぎというだけのようだ。魔力は時間と共に回復するので何の心配もいらないとのこと。家族の顔がふっと和らぐ。相当心配かけてしまっていたようだ。まあそれもそうか。五才それも成長の遅い吸血鬼からすれば人間でいう一才児程度の私がいきなり魔法ぶっ放して倒れたとすれば心配ひときわだろう。あれそういえばあの魔法は成功したんだろうか?あたったような音がした気もしなくはないが何分気絶しながらだったからいまいちはっきりしない。
「とーさま、あたちのまほうぢょうでちた?」
「おお、凄かったぞ。とても五才とは思えないほどの威力だった。少々の魔法じゃ傷もつかないあの的の上半分が丸焦げだったからな。」
ねーさまたちも拍手で褒めてくれる。
「確かに素晴らしいけれども・・・ きちんとコントロールできない間は私たちかノーレッジ先生のいるところでしか使ってはいけませんよ」
と少し不安そうだ。五才の娘がいきなりあんなの撃ったらそりゃ不安にもなるか。ところで
「のーりぇっじしぇんしぇい?」
「ああ、ソフィアはまだ会ってなかったな。ノーレッジ先生は隣町に住んでいる魔法使いで私の古い友人だよ。今はレミリアに魔法を教えてもらっているんだ。」
なるほどレミねぇがときどき口にしていた先生っということかとレミねぇのほうに目を向けると
「ふふんッ」
なぜか自慢げな顔をしている。
「ソフィアももしよければ先生に魔法を習ってみるかい?」
とーさまはどうやら魔力のコントロールもかねて先生に教わったほうが良いという考えのようだ。私も自分から言いだそうとしていたことなので一も二もなくうなずく。
「ソフィがならうならわたしもならうー」
どうやら独りぼっちはいやらしくフランねぇも習うと言い出した。
「分かった。二人にも教えてもらえるように頼んでおこう。しっかり習うんだぞ」
「「うん」」
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それから三日後、新しいぬいぐるみがとどいたのでフランねぇがぬいぐるみで遊びたいと言い出し三人でぬいぐるみで遊んでいた。フランねぇは早速届いたばかりのぬいぐるみの首をもぐのに夢中だ。いつもは一度もがれたものを縫い合わせたものなので新しいのはもぎごたえがあって楽しいのだろう。とフランねぇを眺めているとうしろからレミねぇの声がする。
「えいっ、えいっ、もー!」
さっきまでうさぎやライオンのぬいぐるみを
「お嬢様方、ノーレッジ先生がおいでになりました。お館様がお呼びです」
「「「はーい」」」
そういえば朝食の際とーさまがそんなことを言ってたっけと思い出しつつメイドに連れられて玄関ホールに向かう。
玄関ホールにつくと、とーさまがこっちに気づいて手招きした。その横にはひょろっとした男の人が立っている。この人がノーレッジ先生だろう。
「おお、こっちだ。ジェイソン、こっちが娘のフランドールとソフィアだ。今日からこの二人にも魔法を教えてやってほしい。」
「かしこまりました、スカーレット卿。お嬢様方お初お目にかかります。アブルの街で魔法使いをしているジェイソン・ノーレッジと申します。これからよろしくお願いします。」
そういってこっちを向いたノーレッジ先生の左手には薬指と小指がなかった。
(えっ、ノーレッジ先生ってやのつく人なの?ていうかこの時代のこの国にそんな習慣あるのか?それとも病気とか?あまり触れないほうがいいのか?)
「フランドールです。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。 あれ? ソフィアお嬢様…… ああこれですか」
どうやらフランねぇが挨拶する間もずっと左手を見つめてしまっていたらしい。ノーレッジ先生に視線を気付かれてしまったようだ。
「これは昨日の実験でうっかり焦がしてしまったので切り落としたのですよ。」
「ジェイソン、またそんな危ない実験をやったのか。いい加減街を追い出されるぞ」
「申し訳ありません。娘にせがまれまして」
なかなか衝撃的な事実だったがどうやら普通のことらしい。驚いて損した気分だ。
「おお、今年10才だったかずいぶん好奇心旺盛だな。ということだソフィア。吸血鬼ほどではないが魔法使いも体を再生できる。そのうち映えてくるから心配しなくてよい。」
「はい。よろちくおにぇがいしましゅ。にょーれっじしぇんせい」
「よろしくお願いします。」
面白い作品に次々出会って読んでしまうので書くのが全く進まない・・・