どうやら吸血鬼になったみたいです   作:やきとり

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ようやく今回から外に出ます。




「うわっ よっ 鎧が動いてる!」

 

とーさまから外出の許可をもらった翌日、私たちは夕食が終わるとハンスに連れられて玄関ホールに向かった・・・のだがそこにいたのは不思議な装いをした赤い髪の女性とたくさんの鎧だった。鎧が一列に並んでいるだけでも迫力満点だったがこともあろうかその鎧がガチャガチャ動き始めたのだ。

 

どうやらこの鎧は生きる鎧リビングアーマーというものらしく普段は館の内外の警備を担っているそうだ。そういえば紅魔館内にも鎧があちこちにあったのでやたらと鎧の多い館だなと思っていたけれどそれも館の警備をしていたリビングアーマーとのことだった。いやでも確かフランねぇがときどき首を蹴り落していたような気がするが大丈夫なのだろうか。と思ったらかさしものフランねぇも顔を青くしていた。それを察したハンスがすぐにフォローを入れる。

 

「リビングアーマーは胴体が本体でして首はあくまで飾りのようなものですので、首は取れてもすぐに元にもどります。」

 

それを聞いたフランねぇの目が輝いていたのは気にしないでおこう。それよりもこの赤い髪の女の人は一体・・・と思っていると気の利くハンスから紹介があった。

 

「こちらの者はホン・メイリンと言いましてこの屋敷の門番の一人です。お嬢様方の案内役を務めさせていただきます。なにしろリビングアーマーは口がきけませんので。」

 

「初めまして、おぜうさま方。屋敷の門番をしている紅美鈴(ホンメイリン)と申します。メイリンとお呼びください。あっ、この服ですか? これはですね。私実は出身が東のほうの国でして・・・・・・  

 

 

 

 ・・・ということでちょっと居眠りしただけなのにハンスさんったら夕ご飯を抜いたりするんですよ。ひどく  ・・・あいてっ」

 

だんだん自己紹介から離れ出したメイリンの頭を槍が襲う。一番豪華な鎧のリビングアーマーがメイリンの頭を槍で殴ったのだ。まあ、さっきからハンスさんがメイリンを止めようとこぶしをふるっていたのだがそれをメイリンは話しながらひょいひょいとよけていたので見かねたのだろう。

 

「ぜーっ ぜーっ すみません お嬢様。この者はこのようにマイペースなのですが、長くいるので信頼はおけますし、武の心得もありますので足手まといにはなりませんので 」

 

「なんでもいいわ。そんなことより早く外に行くわよ。」

 

どうやらレミねぇは早く外に行きたくてしょうがないらしく待たされてご機嫌斜めのようだ。レミねぇは昨日の夜からずっと楽しみにしていてテンションが高く、朝も眠れなかったそうなので寝不足からくる不機嫌もあるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういうことで初めからごたごたしたがいよいよ紅魔館の外に出発だ。玄関から出て門まで石畳の上を歩く。太陽は今まさに山の向こうに沈んだところなので日傘は必要なさそうだ。赤いレンガでできた門をくぐり屋敷の外に踏み出す。

 

「「「うわぁー」」」

 

私たちは思わず声を上げた。というのも門の向こうには石造りの広場になっておりそこでは中心に大きな火がたかれその周りには見たこともないほどの多種多様な人?たちがいろいろな品物を売り買いしていたのだ。

 

「あれは スカーレット卿の・・・  」

 

「ああ 三人ということはそうだろう・・・」

 

「まあ、かわいらしい」

 

あちらからも私たちのことを見つけたようで噂しているのが聞こえてくる。聞いているところとーさまはこのあたりの人に嫌われているということはなさそうだ。

 

メイリンとリビングアーマーたちに連れられて広場の中を歩く。リビングアーマーはともかくメイリンは門番をやっているからかこのあたりの人とは知り合いらしい。

 

「おー メイリンじゃないか どうした ああ お嬢様方の付き添いか」

 

「メイリンさん 今日は寝てないんですねー」

 

広場をぐるっと回って気に入ったものを見ていく。お金はメイリンがハンスさんから預かっているようでなんでも買っていいとのことだ。

 

うーん、何にしよう。なんでもと言われるとかえって困ってしまう。レミねぇはたちはどうかなと探してみるとレミねぇは怪しげな占い師と何か言い争いをしており、フランねぇはハンマーやバールのような工具を次々手に取って見ている。どっちも嫌な予感しかしない。

 

 

 

 

結局私は誰も読めないからとたたき売られていた魔界語で書かれた魔導書を購入した。魔界の魔法は少々系統が違うので是非勉強してみようと思う。書庫で魔界語辞典を見つけたときは何に使うのかと不思議だったが今となってはひいおじいさまに感謝するばかりだ。そしてレミねぇはなんと占い師が持っていた水晶玉を見て気に入ったらしく(曰く「この水晶玉は私のものになるべきなのよ」)それが欲しいと要求したそうだ。最終的に実力行使をしそうになったレミねぇを見て占い師がそれなりの値段で売ることを承諾、哀れ商売道具をなくした占い師は肩を落として帰っていったそうだ。一方、フランねぇは何を間違ったのか自分ほどの大きさのあるハンマーを担いで上機嫌だ。露店で工具を売っていた鍛冶師のおじさんと意気投合したらしく近くにあった鍛冶師の倉庫から一番でかいハンマーを売ってもらったらしい。

そういうことで初めての外出は終わり私たちは紅魔館への帰路につくのだった。

 

 

 

 

  

 




メイリン登場。なお主人公は覚えていない模様。
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