異世界レビュアーズ 〜ぬきたし×異種族レビュアーズ〜 作:れんげブドウ
1作目体験版で出ている情報だけ登場します。
ぬきたしを知っている人も、知らない人も楽しんでいただければと思います。
「異世界?」
「そう。あなたたちには、異世界の体験をレビューしてほしいの」
人間のスタンク、エルフのゼル、天使のクリム、ハーフリングのカンチャルたち異種族レビュアーズの4人は、魔導師のデミアから『相談がある』と言われ、魔法都市にやってきていた。
移動にかかる費用を負担。報酬はデミアのデコイ人形サービスが一回無料との条件から、細かな内容は聞かずに来てしまったのであった。
「こっちの世界と異世界とをつなげる、トンネルみたいなのができたっていうのは分かったんだが……」
「なんで、オレたちに直接相談したんだ? そういうのはギルドに依頼するような内容だろ?」
「何か裏がありそうだよね……」
冒険者として様々な依頼を受けてきたスタンクたちは、怪しげな内容に対して消極的な姿勢だった。
そんな4人に対して、デミアは明るい笑顔で――
「安心して。危険な場所じゃないってことは分かってるから。それに――」
――そして一転、エロティックな表情で告げた。
「――そこは、島のどこでも誰とでも、ドスケベセッ○スが許可されているの♡」
「さあ! やってきたぜ青藍島!!」
「「イェーイ!!」」
「イ、イェーイ……」
そこは、常夏の島。
「『ドスケベ条例』バンザーイ!!」
「「バンザーイ!!」」
「あ、あの〜」
異世界の中でも唯一無二。ドスケベ交尾を推奨する、というとんでもない条例が認められた島。
ドスケベが観光資源であり、島中のいたるところに
その名も――青藍島。
ちなみに、この島ではドスケベセッ○ス中にある言葉を叫ぶことが流行っている。それは――
「さあ、皆一緒に!!」
「「「孕めオラァ!!」」」
「ちょっと! 皆さん落ち着いてください!!」
そんな青藍島の説明を受けた異種族レビュアーズたちは、異世界行きを快諾した。怪しさよりもやらしさ優先であった。
また、クリムだけは『異世界に行くことが、天界に帰る方法のヒントになるかも』というデミアの言葉が後押しとなって、参加を決意していた。
4人は外国からの観光客として、島にやってきたというようにデミアの魔法によって情報が改ざんされている。
「さあて、どこから回ろうか!」
いつもの冒険者らしい格好ではなく、半袖のTシャツ(なぜか白身魚の切り身と『TARA』の文字がプリントされている)とGパン姿のスタンクは、今すぐに女性に声をかけようとソワソワしている。
「明日の昼間――こっちだと12時っていうんだよな。それまで自由行動ってことでいいんじゃないか?」
いつもの格好とほぼ同じ姿のゼルも、言い方だけは落ち着いているが、スタンクと同じく早く楽しみたい様子だ。
「うん。それでいいんじゃない?」
常夏の島である青藍島ではいつもの外套は暑いため、スタンクと同じような服装にしたカンチャルは、タブレットを操作しながら答えた。
青藍島では、観光客向けにSHO(Seiranto Health Oganizationの略。この島の観光PRや健康チェック、治安維持を行っている組織)からタブレットが貸し出されている。
初めて見る機械だがカンチャルはすぐに使いこなし、島内の施設について調べていた。
「わ、分かりました。それじゃあ、また」
いつものように飛ぶことはできないので、クリムも靴を履いている。
クリムはスタンクとゼルとは逆に、右を見ても左を見てもセッ○スをしている光景に落ち着かない様子だった。
かくして、異種族レビュアーズたちはこのドスケベな島をレビューすることになったのだった。
「……それで、本当に行ってしまったのか? その4人は」
「そうよぉ。今ごろ、向こうでたっぷり楽しんでるんじゃないかしら」
レビュアーズを送り出した日の夜、デミア(本体)は魔王デスアビスと話をしていた。
「異世界の技術を知る絶好のチャンスだからな。期待してるぞ! デミア!」
「フフッ。はいはい」
事の始まりは、デミアではなく、デスアビスからであった。
彼女はこの世界へ流れ着いてくる異世界の情報や技術に興味があるのだが、つい先日、異世界とこの世界をつなぐトンネルを発見していた。
「でもねデスアビス。本当なら異世界へのトンネルなんてもの、すぐに封印するのが決まりなんだからね」
「うう、分かってる……。後でちゃんと封印するって」
しかし、人が出入りできるくらい安定しているトンネルなどめったに出現しない。
そこで、異世界の技術――タブレットなど――を手に入れるため、発見の報告をギリギリまで遅らせて、その間にレビュアーズたちにデスアビスのことは秘密にして依頼したのだった。
「それにしても、本当は私一人で調べるつもりだったんだけどなぁ。デコイだと健康チェックをパスできなかったのよね」
異世界の科学を騙せなかったと、デミアはそのことに少なからずショックを受けていた。
「……ところで、魔素のない異世界で文字や言語を自動翻訳する魔法を維持するなんて、さすがはデミアだな」
「ああ、あれね。実は、異世界のあの場所――セーラントウには、魔素に近い物質、もしくは力があるみたいなの」
「何? それじゃあ、向こうでも魔法が使えるのか?」
「すごく魔力効率が悪いけどね。魔導師レベルじゃないと簡単な魔法も使えないわ」
一体その力とは何か、それは今回の調査では判明しそうにないとデミアは感じていた。
ともあれ、明日帰還するレビュアーズたちの成果に期待しよう。そう思いながら、夜は更けていくのだった。
ニコニコ動画で異種族レビュアーズEDとぬきたしのドスケベ音頭のMADを観てからぬきたし1+2セットを購入し、積みゲーと化しかけてたところGW中に全ルートを進めたという、にわかに毛が生えたような私ですが、よろしくお願いします。
3話くらいで終わる予定です。