聖杯戦争?どうでもいい。いちごタルトちょーだい? 作:エクソダス
士郎「えっ、とつぜんなんだ?」
零「このよで、一番強いSCPは誰?」
士郎「SCPって、あれだよな…。うーん…。シャイガイ?」
零「正解は………
転生した SCP 239。シガーロス=ステファンスドッテイル」
士郎「それ入れたら元も子もないだろ?!」
零「【小さな魔女の財団職員生活】みんな見よ?」
士郎「え、突然宣伝?」
零「そのひと、別作品で感想くれた人だけど。この作品見てるっぽいし、感想くれた方の小説は今やる気でないから。こっちで拡散」(彼女には拡散癖があります)
士郎「えっと……宣伝の許可…」
零「とってないよ」
士郎「ふぁっ?!」
零「だいじょーぶ、拡散だから。怒られたらこの小説が消えてなくなるだけである」
「っ?!」
イリヤが驚きの声を上げる。
それもそのはず、今目の前の零という女は、常人では考えられないほどのスピードで魔術を詠唱し、人の大きさはある大剣を意図も簡単に作り出したのだ。
「ま、また!?」
「れ、零先生?!」
士郎と遠坂は驚愕する。
前回と同じ詠唱。そして、また彼女はリィエルと名乗った。さらに手には零の筋力ではまず持ち上がらないであろう大剣を持っている。
士郎にも、今の零が何者かわからない。
「…っ」
刹那─────
全員が驚いているのもつかの間、零は強く踏み込み、バーサーカーに迫る。
その俊足はまさに閃光の如く、目で追うことすら困難だ。
「──ッ!」
バーサーカーの武器と真正面からかち合った。
本来なら零はすぐに吹っ飛ばされているのであろうが、まるで筋力が倍増でもしたかのように力強くその場に踏みとどまる。
「…へぇ。あははっ!すごいねー、おねーさん。人じゃないみたーい」
イリヤがまるで小馬鹿にするように拍手をし、子供のように笑う。
「よしっ、バーサーカー。邪魔だからそのおねーさんからやっちゃって♪」
イリヤのその指示を聞くと、すぐさまバーサーカーは力を入れる。
「っ!」
少し零は後ずさりするが、なんとか踏みとどまる。
「はぁぁ───っ!!!」
零は力強く押し返し、バーサーカーの武器を跳ね返す。
「なっ?!零先生!どこにあんな力を!」
遠坂が驚いているのもつかの間、その瞬間、セイバーが間合いに入り込み、攻撃を開始する。
「はぁぁ!!!」
刹那───。
セイバーはバーサーカーと一進一退の攻防を繰り広げる。その状況に零が参加する事など到底不可能。零は一度下がろうとする………が。
「──────!!!!」
「ぐぁっ──!!!」
バーサーカーの攻撃を腹部にまともに食らってしまい、セイバーはそのままふっとばされた後、その場倒れ込む。
「セイバーっ!」
「っ!」
士郎が悲しそうな声を響かせる。そして、零はすぐに行動していた。
零はいつの間にかトドメを刺そうとしているバーサーカーの前に、倒れているセイバーを庇うように立ちふさがる。
「…はぁ……!」
零は即座に攻撃の体制に入り、バーサーカーに大剣を振りがかざそうとする……が。
「────っ」
「ぐっ───!!!」
零よりバーサーカーの反応速度のほうが早かった。
零はバーサーカーの攻撃をまともに受けてしまい、近くの電柱に衝突し、倒れる。体にしびれるような激痛が走る。
「零さんっ!」
士郎の心配そうなが零の耳を木霊する。
「あはっ、勝てるわけないじゃない。私のバーサーカーはね、ギリシャ最大の英雄なんだから」
「っ!?ギリシャ最大のってまさかっ!?」
遠坂の驚いた表情に、イリヤは嬉しそうにほくそ笑む。
「そう、こいつはヘラクレスっていう魔物。並みの英雄とは格が違う…。最強の怪物なんだから」
「っ!」
零は立ち上がり、すぐに膝をついているセイバーのもとまで動き、バーサーカーの前に立ちふさがる。
しかし、体がうまく言うことを聞かない。あの一撃が強すぎた。
零は痛みで震える手に力を入れ、バーサーカーをにらみつける。
「…………でも、おねーさんすごいね」
不意にイリヤは、感心するかのように零を見つめる。
「ふつーだったら、もう死んでもおかしくないのに……おねーさんつよいんだね」
「……くっ」
セイバーは立ち上がろうとするが、彼女もかなりダメージを負っている。
立っているのがやっとのようだ。零はどれだけ痛くても、決してバーサーカーから逃げることはせず、セイバーを守る。
「おねーさん、サーヴァントかマスターだったら、とっても面白くなりそうだったのになぁ……」
心底残念そうに、イリヤはため息をつき、バーサーカーを見つめる。
「いいわよ、バーサーカー。二人とも首をはねなさい」
バーサーカーはこの戦闘の最後の指示を聞くと、すぐさま零とセイバーを殺しにかかる。
「っ!」
「な、何をっ!」
零はとっさにセイバーを抱きしめる。
せめてこの子だけでも、私はどうなってもいい。死んでもいい。でも……この子は守らないと…。セイバーのような年頃の女の子が死ぬのは耐えられない。
死ぬのは、私だけでいい。
どっ………!
「…………え?」
いつまで経っても痛みがやってこない、しかし妙に痛々しく、重たい音が耳に響いた。
その瞬間………零の顔に………誰かの返り血がかかった。
「し………ろう?」
視界に飛び込んできたのは士郎だ。しかしその姿は血だらけで……見るも無残な姿と化していた。
「嘘……だよね?………め…、あけてよ……」
零は震えた声で士郎の頬を触る。
……いやだ。
………認めない。うそだ…、認めたくない……。
「し、ろ……う…、しっかり…して…。目をさまして!!しろう!!!!」
…零はその士郎の姿を見て絶望してしまったのか、すべての力を使い切ったのか、その場にこと切れるように倒れてしまった………。
────
──
─
「…ん?」
零が次に目を覚ますと、そこは見覚えのあるいつもの天井だった。いつの間にか帰ってきたのか…?
「っ!士郎!」
しかし、そう思うのもつかの間、すぐに昨日起こった信じがたい出来事を思い出し、零は士郎の名前を大声で叫ぶ。
「ん……零……さん」
すると、隣の布団から声が聞こえる。
むくりと起き上がったその少年は、まぎれもない。昨日死にかけていた士郎だった。
「…っ!士郎っ!」
「わっ!」
零は反射的に士郎を抱きしめる。
それに驚いた士郎は慌てて顔を赤らめた。当然士郎も男だ。さすがに女性に抱きしめられたら恥ずかしいに決まってる。
「は……なして…くれ…零さん」
「あ……ごめん」
衝動的なものだったので、零はすぐに士郎から離れる。
「動ける?士郎」
「あ……ああ、めまいはするし、体も重いけど……何とか」
「肩、貸すね」
「あ…りがとう」
零は士郎に肩を貸し、何か作ろうと台所まで向かおうと食卓までゆっくりと足を運ぶ。
「おはよう、勝手に上がらさせてもらってるわ」
「あ………遠坂……さん」
「零先生は結構元気そうですね。よかった」
食卓には、遠坂が正座で座布団に座っていた。
その姿を見て零は安堵の息を漏らす。
「よかった……あなたも無事で……本当に良かった」
「零先生も、ご存命で何よりです」
遠坂は零を見てそういうと、ため息交じりに言葉を続ける。
「けど、あの状況では戦おうとしないでください。零先生の身が危険になるだけですので」
「……ごめん」
「…まぁ。零先生が優しい性格なのは、私も知ってるので強く言えませんがね」
遠坂は苦笑いをし、次は士郎に目を向けた。
「……なんだよ」
「貴方は謝罪が先。昨夜の一件についての謝罪を聞かないと落ち着けないわ」
「昨夜の……一件?……!」
そこでようやく思い出したようだ。
士郎は我に返る。
「なんだって生きてるんだ……俺」
そう思うのも当たり前だ。
あのケガは零からしてみても重症。すぐに病院へ入院待ったなしの怪我だったはずなのに。彼は何故か立ち上がれもしているし、何より生きている。
「思い出した?昨夜自分がどんなバカなことをしたか。少しは反省なさい」
その言葉に、士郎はむっとなる。
多分、士郎としては間違ったことなどしていないつもりなのだろう。あの状況で割り込まなければ、零かセイバーのどちらかが死んでいた。
「何言ってんだ。あの時はああするしかなかっただろ!あ……いや…、結果だけ見ればバカだったけど。本当はもっと上手くやるつもりだったんだ……から。やろうとしたことはバカじゃないぞ!」
「……はぁ」
士郎の発言に、遠坂はあきれたようにため息をつく。
「百歩譲って、零先生が突っ込んだのは仕方ないと思うわ。零先生はそういう人だし」
……あ、それでも百歩譲ってなのか。
少し零はしょんぼりする。
「衛宮君、マスターが死んだらサーヴァントも消えるって言ったでしょう?いい?あなたが死んだらセイバーも消えてしまうのよ」
その言葉に、零は納得する。確かにその話が本当なら士郎のやったことは全くの無駄だ。万が一零を助けることができても、セイバーは助けられない。
「支援するなら安全な場所からじゃなきゃ意味がないでしょう?」
「……そりゃそうだけど…、仕方ないだろう。セイバーと零さんを助けようとしたらああなっちまっただけで…」
「……あのね、衛宮君。きっちり言っておくけど、教会に連れて行ったのはあなたを勝たせるためじゃないわ。何も知らない貴方が一人でも生き残れるようにって考えた結果なの…。どうもそのあたりをわかってなかったみたいね」
「俺が生き残るように……?」
遠坂は呆れながらも話を続ける。
「それにしても、零先生。貴方いったい何者ですか?ケガしてもすぐに治ってるし」
「え?」
遠坂の言葉に首を傾げ、零は自分の服をめくって腹部を見る。
バーサーカーに付けられた傷があるはずなのに、なぜかない。見当たらない。
手当されてる様子もないし……。
「ほんとだ…治ってる…、私の中、九尾いるのかな?チャクラをよこせー」
「…そういう発言やめてください」
ぱっぱらぱーな発言に、遠坂はもう一度ため息をつく。しかし一方で、士郎は元気で話している零を見て、笑みをこぼす。
「と、とにかく、負けることがそのまま死につながると知っていれば無茶はしない…。衛宮君、こういう状況でも一人で夜で歩きそうだから。脅しをかけておけば、火の中の栗を拾うこともなし。うまくいけば最後までやり過ごせるかと思ったの」
あ、そんな思惑あったんだ。
てっきり善意で優しくしてくれているのだとばかり思っていた。
「そうだったのか、けど。どうして遠坂が怒るんだよ、俺がヘマして死にかけたのは遠坂には関係ないだろ」
「関係あるわよっ!この私を一晩も心配させたんだからっ!」
なにこの子かわいいかよ。
零はその微笑ましさににこにことほほ笑みを浮かべる。やはりこの子は優しい子だ。
「零先生も零先生ですっ!!なんで普通に鉄パイプで勝てないってわかってるのに突っ込むんですかっ!わっけわかんない!」
あれ、私にも飛び火が来たぞ?(´・ω・`)
かなしーなー(´・ω・`)
そんなバカみたいな思考を巡らせるが、零は微笑んで遠坂の頭をなでる。
「聖杯戦争でも、なんでも関係ない。私はただの先生だから。生徒を守らなきゃならないんだよ?たとえそれが、化け物や神でもね」
「……そーですか。まったく」
「…ありがとな。遠坂、世話になったみたいで」
「わ、分かればいいのよ」
まったくもう。と言いながら遠坂はお茶を飲む。
これが世にいうツンデレ、か。リアルで見るのは初めてだけど。普通にありだな。
「ツンデレ……?」
白猫
突然、意味の分からない言葉が零の頭に浮かんだ。
なぜいきなり白猫、なんて単語が頭をよぎった?確かに猫は気まぐれでツンデレかもしれないが…。
「どちらかというと、黒猫」
「? 零先生?」
「何でもない」
変に猫が頭をよぎったせいで遠坂が猫に見えてきた。
猫飼いたい。
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