現在人間と化しているグリムロックですが、そのパワーはトランスフォーマー時代よりは衰えているものの、常人とは比べ物にならないという設定です。
なぜ彼が人間になってしまったのかは、これから明かされる予定です。
翌日、訓練施設に集められた亮牙達に掌大の銀色のプレートが配られた。不思議そうに配られたプレートを眺める彼らに、騎士団長メルド・ロギンスの説明が始まった。対外・対内の双方において勇者様一行を半端者に預けるわけにはいかないという気持ちもわかるが、仮にも将軍格の人物が戦争について何も知らないガキ共につきっきりな事、当のメルドも副団長に面倒ごとを押し付ける良い理由が出来たと豪快に笑う姿に、亮牙とハジメは本当に大丈夫か?と思った。
とは言え非常に気楽な喋り方をするメルド団長に、少なくとも亮牙以外の者は如何にも軍人といった人じゃなくてよかったと安心した。彼は豪放磊落な性格らしく、これから戦友となるのなら他人行儀は不要だと、他の騎士団員たちにも普通に接するように忠告するぐらいだ。
「よし、全員に配り終わったな?これはステータスプレートと呼ばれている。文字通り自分の客観的なステータスを数値化してくれるもので、最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だから失くすなよ?」
メルドの説明に生徒達はなるほどと頷きながら次々と魔法陣に血を垂らしていく。すると、各々のステータスプレートが一瞬淡く輝き、全体が空色に変化して、生徒たちは瞠目する。亮牙自身は面倒くさかったが、ハジメや愛子もやっていたため、仕方ないと血をすり付けステータスを確認した。
灘亮牙 --------歳 男 レベルーーーーーーーー
天職:■■■■■■■■■
筋力:?
体力:?
耐性:?
敏捷:?
魔力:?
魔耐:?
技能:言語理解・■■■
何だこりゃ?レベルも年齢もステータスも表示されず技能は二つしかなく、しかもその一つと天職は文字が隠れている。亮牙は自分の天職と技能のところに視線を向け首を傾げたが、直ぐにどうでも良くなった。
亮牙にとっては才能がない=弱いと言うわけではない。何千万年も弱肉強食の世界を生きた彼にとって、弱者は死んだ敗者、強者は生き残った勝者を指す。足りないところは他の物を使って補えばいいだけの話だ。それに表示されているのが全てではない。自分の身体の事は自分がよく分かっている。人間となってからはトランスフォーマーだった頃より大分力が衰えたが、それでもパワー・頑丈さは常人を遥かに凌いでいた。ただ自分がやり過ぎれば人間など簡単に捻り殺してしまうため、いつも最小限に抑えてきた。
まあこういうのはハジメの方が詳しいだろうから聞いてみるかと、何故か落ち込んでる様子の彼の方へ行き、そのプレートを見せて貰った。
南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1
天職:錬成師
筋力:10
体力:10
耐性:10
敏捷:10
魔力:10
魔耐:10
技能:錬成・言語理解
どうやらハジメには物作りの才能があるようだ。流石愁さんと菫さんの息子だと言うと、ハジメは照れ臭そうに笑った。
そして自分のステータスを見せたら、大声で驚いていた。彼にとって亮牙は何でもこなすし喧嘩も強いので、まさか年齢まで含めて一切不明だとは思わなかったのだ。メルドも何事かと、二人のステータスを確認しに来た。
「ああ、その、なんだ…。まず錬成師というのはまあ、言ってみれば鍛冶職の事だ。鍛冶するときに便利だとか…」
「つまり、ハジメは後方支援ってわけか?」
「ま、まあそうなるな…。しかし亮牙のはバグか?天職がない奴は確かにいるが、ステータスもレベルもちゃんと表示されないとは…。これではどう鍛えればいいのか…」
メルドからそう言われ、ハジメは落ち込みながらもますます困惑した表情を浮かべる。親友は少なくとも自分よりも戦えるはずだ。なのに何故こんな表記に?
そう考えていると、二人を目の敵にしている男子達の筆頭である檜山大介が心底憎たらしい笑みを浮かべて近づいて来た。
この男もまた、香織に惚れている一人であったが、その性格は自分より弱そうな奴を虐げて優越感に浸り、逆に強そうな奴には媚び諂う、典型的な小心者であった。同じ性格の近藤礼一・斎藤良樹・中野新治はよく連んでおり、ハジメからは陰で小悪党組と呼ばれている。
「おいおい南雲。もしかしてお前非戦系か?鍛冶職でどうやって戦うんだよ?灘に至っては天職すらねえじゃん。そんなんで戦えるわけ?ステータスはどうなってんだよ?」
檜山が鬱陶しい感じでハジメと肩を組む。周りの生徒たちは止めることもなく、特に男子は嘲笑っている。それを他の小悪党組もはやし立て、それに対して香織と雫、そして一部の女子生徒が不快そうに眉をひそめている。
香織に惚れているならはっきり告白するか、自分の腐った性格直せよと思いつつ、ハジメはステータスプレートを見せた。亮牙も仕方なく見せた。
二人のステータスプレートを見て檜山は爆笑し、他の連中も内容を見て爆笑なり嘲笑なりをしていく。
「ぶっははははっ、何だこれ!完全に一般人じゃねえか!」
「むしろ平均が10なんだから場合によっちゃその辺の子供より弱いかもな!」
「と言うか灘のを見ろよ!天職どころかステータスもないじゃねえか!南雲よりも弱いんじゃねえか!?こいつらすぐ死ぬんじゃねえの!?」
次々と笑い出す生徒達に愛子が憤慨し叱責しようとしたが、それより先に亮牙が動いた。
「気は済んだか?ならさっさと返せ?お前のバッチい手で触られてると不愉快だ」
「あぁ、なんだと灘ぁ?雑魚の癖に粋が―」
檜山の言葉は続かなかった。亮牙が檜山の額にデコピンを喰らわせたのだ。檜山はそのままのけぞって一回転し、うつ伏せになって地面に倒れ、ピクピクと痙攣した。
その光景に先ほどまで嘲笑していた生徒達、愛子、メルドが唖然としていると、亮牙は自分達のステータスプレートを拾い上げ、ハジメのものを本人に返した。
「まあ別に俺はこんなものどうでもいい。俺もハジメも先生も、そもそもこの世界の戦争なんざ参加するつもりはない」
「そ、そうなのか?」
「当たり前だ。あんたは突然余所の世界に攫われた挙句、何一つ分からない状況でその世界の戦争に力を貸せと言われて参戦するか?そんな奴隷みたいな扱い、俺は情けなくて死んでも御免だ」
「ちょっと亮牙!すみません。根はいい奴なんですが、少し口が悪くて…」
「いや、いいんだハジメ。確かにこれは亮牙の言う通り、本来我等で解決すべき問題だからな…。無理強いはせんよ」
「…大半の奴は参戦するそうだが、どいつもこいつも精々虫を殺したぐらいで、赤い血の流れる生き物を殺した経験なんざ一切ないぞ。まずは家畜の屠殺やら罪人の処刑の手伝いとか、命を奪う事を身をもって理解させといた方がいいと思うがな」
「…そういう血生臭い訓練は出来れば最後に回したい。まずは強靱な肉体を作り精神に余裕を持たせなければな」
メルドの言葉にご自由に、と亮牙は呟き訓練場から出ていく。ハジメや愛子は皆の視線があったが、地球への帰還を第一に考える亮牙と話もあったためその後に続く。
暫くすると光輝や龍太郎をはじめとしたクラスメイト達は去っていく亮牙やハジメを睨みつけたが、事情を察している雫がその場を何とか宥めた。(因みに香織は何時ものストーカー癖でハジメの後を追おうとしたが、これも雫によって諌められていた。)
その後、作農師というレアスキルを獲得した愛子は、農地開拓のため各地に派遣される事になった。出発前に彼女は、そうして各地を巡りながら、この世界について調べてみると約束してくれた。
一方ハジメは、錬成士として鍛えるなら同じ天職の者が鍛えるべきだと亮牙や愛子が進言したこともあり、メルドの口添えで筆頭錬成士ウォルペン・スタークらのもとで鍛錬することになった。当然光輝や小悪党組を中心として文句が上がったか、メルド自身ハジメを自らが鍛える方法が分からなかったため、必要なことだと言って何とか彼らを説得した。行き帰りは亮牙が同行し、夜になって皆がいない時に亮牙から組手など簡単な護身術を学んだ。
最後は亮牙だが、彼自身は他所の世界で戦争する気などさらさら無かったが、地球にハジメと共に帰るためにもその方法を探さねばと、専ら王城の図書館で本を読み漁って知識を集めた。
調べたところ、このトータスはエヒト達神々が魔法を用いて創造し、今ある魔法は全てその劣化版、故に魔法はエヒトからの授かり物で魔力を持たぬ亜人族は神から見放された下等生物、エヒトとは異なる神を崇める魔人族も同様の価値観らしい。だが海人族だけは海産物という利益を生産するからと被差別対象みたいだ。
つくづく不愉快な宗教概念だと亮牙は考えた。結局は人間にとって都合の良い価値観に基づいたものじゃないか。この世界といい地球といい、人間ってのはよくもまあここまで傲慢になれるもんだと。
そろそろハジメを迎えに行くかと、亮牙はその日の情報収集を終えて外に出ると、訓練施設を横切っていく。ふとクラスメイト達の面を見ると、どいつもこいつも己の努力の結果が実を結んでいるのかとても晴れやかな顔をしている。全く能天気なもんだと呆れていると、不意に背後からどんと音が鳴った。振り返ればあの檜山が盛大にスッ転んでいた。
「おいおい何やってんだよ大介!」
「無能のサボり魔からって手加減しすぎだろ!大介ってば優しー!」
「わ、笑うなお前ら!」
どうやら亮牙を蹴りつけたものの、頑丈な彼の巨体にかえってバランスを崩し、盛大に転んだようだ。馬鹿な奴である。
「…おい灘、てめぇも南雲も、毎日俺達が訓練してるのに自分達だけはサボり続けて、情けなくねぇのか?」
「俺達もうお前より強いかもよぉ?」
「てか実際強いっしょ!こいつ、ステータス分かんねぇけど技能何も持ってねぇ、南雲以下なんだぜ!」
「なぁ、大介。こいつさぁ、なんかもう哀れだから、俺らが稽古つけてやんね?」
「あぁ?おいおい、信治、お前マジ優し過ぎじゃね?まぁ、俺も優しいし?稽古つけてやってもいいけどさぁ~」
「おお、いいねぇ、俺ら超優しいじゃん。南雲以上の無能のために時間割いてやるとかさ。感謝しろよ灘ぁ?」
調子に乗って下卑た表情で嘲笑する小悪党組。この四人は地球にいた頃から香織に構われるハジメを特に目の敵にしており、同じクラスになってからは執拗にハジメに嫌がらせをするようになった。嫌な予感がした亮牙は万が一に備え、自分がそばにいない時はスマホの録音機能をオンにしておくよう忠告していた。育ての父・啓治がジャーナリストとして危険な取材をする時などに使っていたという手法を利用したのだ。
案の定、彼が少し用事でハジメから離れていた時、小悪党組はハジメを人目につかない所に連れ込んで暴行を加えた。だが用事を終えた亮牙がハジメがいなくなっている事、彼の匂いに混じって小悪党組の匂いがするのに気づき、匂いを辿って現場に直行し、現行犯で四人を叩きのめしハジメを助け出した。
だが、話はそこで終わらなかった。騒ぎを聞きつけ駆けつけた光輝が、亮牙が小悪党組を暴行していると思い込み、襲いかかってきたのだ。無論亮牙は殴られた瞬間殴り返した。この騒動は、他の生徒に呼ばれた愛子が止めに入った事でようやく収まった。
職員室に呼ばれた小悪党組と光輝は見苦しい自己弁護をするも、ハジメのスマホにはしっかりと彼らの所業が録音されており、亮牙はこれを教師達に突き付けた。
『俺を過剰防衛で罰するのは受け入れるが、それならこいつらがハジメにした所業もしっかり罰してほしい。誤魔化すつもりなら出るとこ出るぞ。こっちには証拠があるんだからな』
亮牙にこう言われ、更に愛子も彼を擁護した事もあり、当初は隠蔽も考えていた学校側だったがそうは行かなくなった。加害者の小悪党組には一ヶ月の停学処分、勘違いとは言え暴力を振るった光輝と、友人を守るためとはいえ過剰防衛だった亮牙には反省文と一週間の補習という処分が下された。
だが光輝はこれを不服とし、檜山達にも何か理由があり、それに灘が因縁をつけて暴力を振るった挙句、先生達を脅して自分の罪を誤魔化したなどと言いふらした。当然ハジメは事実無根だと怒り、雫や愛子も信じなかったが、龍太郎や香織などが光輝を支持したこともあり、亮牙は他の生徒達から悪い印象を持たれるようになってしまった。しかし当の本人は、昔から他者に恐れられる事には慣れていたので一切気にしていなかった。
以来この四人は亮牙を逆恨みしていたが、その強さを恐れて地球では何もしてこなかった。恐らく、身に余る力を手にした事で天狗になり、今なら自分に勝てると考えたのだろう。余りの短絡さに、亮牙はフッと鼻で笑った。
「お前らごとき蛆虫が俺より強い?冗談は顔だけにしろよ」
亮牙のその一言に小悪党組の顔が怒りで真っ赤になる。四人は訓練により己が地球にいた頃とは比べ物にならないほど強くなったと自覚しているし、事実その通りではあった。地球ではハジメを虐めようとしては散々亮牙にぶちのめされ、香織に構われてるハジメを中々虐げられない事に苛立っていたこの馬鹿どもは、今なら絶好の復讐のチャンスと思ったのだ。
「てめぇ、ざけんじゃねえぞ!」
と、近藤が剣の鞘で殴りかかるが、亮牙は瞬時にガラ空きな近藤の股間を思い切り蹴り上げた。
「…ぐ、ぐあぁぁぁぁ……」
近藤は剣を落とし、股間を押さえ蹲る。幸い金玉は潰れなかったようだが、そのまま亮牙に蹴り飛ばされ、近くで傍観していたクラスメイト達に転がりながら突っ込んだ。見て見ぬふりをしようとしていたクラスメイト達だったが、転がってきた近藤がぶつかった事で、堪らず悲鳴を上げる。
「な、何しやがる!?ここに焼―」
「ここに風―」
中野と斉藤は、王国から支給されたアーティファクトと異世界人として高いスペックを持つ魔法を放とうとしたが、歴戦の戦士である亮牙には遅すぎた。彼は中野と斉藤に素早く接近して首に掴むと、二人の頭を思い切りお互いの頭に叩きつける。ゴンッと嫌な音が響くと、中野と斉藤は泡を吹いて失神した。
「ひ、ひぃ⁉︎ば、馬鹿な、おかしいだろお前ぇ!何でそんなにつぇんだよぉ!?」
「自分達が強くなったら反比例して俺が弱くなるとでも思ってたのか?つくづく救いようのない馬鹿どもだな。いっそ道化にでもなれよ、腹抱えて笑ってやるから」
「ざ、ざけんじゃねえ!野郎ぶっ殺してやるぅ!」
如何にも小悪党らしい台詞を吐くと、西洋剣を抜き錯乱したかのように斬りかかる檜山。亮牙は難なくかわすと、この愚か者の土手っ腹にドゴォと強力なパンチをお見舞いした。流石に殺さないよう手加減をしたが、その衝撃は周囲にも伝わった。
「ぐ、ぐえぇぇぇぇ……」
手から剣を落とし、口から盛大に嘔吐しながら膝をつく檜山。まるで潰された蛙のような声を上げている。
つくづく話にならん奴らだ。まあ二度と馬鹿な考えを起こさないよう、あと二、三発ぶん殴っとくかと、拳を構える亮牙。
「何をやっている!」
だが、叫び声が聞こえてきたので、其方を振り向いた。すると迷惑カルテット達がメルドと共に駆け寄ってきて、光輝と龍太郎が此方を睨み、香織も心底恐ろしい化物でも見るような目で見てくる。
「またいつもの弱い者虐めか、そんなに暴力を振るうのが楽しいか?」
「先に仕掛けたのはごっこ遊びでスーパーヒーローになった気になって、俺に喧嘩売ってきたこの蛆虫共だ。周りの連中も見ていたから聞いてみろよ」
亮牙はそう言って冷めた目でクラスメイト達を見る。彼らは気に食わない亮牙が制裁される事を期待していたが、ステータスとは対照的なその圧倒的な強さに震え上がっていた。自分まで巻き込まれちゃ堪らないとばかりに、皆首が外れんばかりに頭を縦に振る。
雫とメルドはそれを見て、やり過ぎな気もするが亮牙の正当防衛だと理解したようだ。だが、亮牙を嫌う光輝は信用しない。
「ごっこ遊びだと⁉︎お前といい南雲といい、皆がこの世界を救うために頑張ってるのに、訓練もろくに加わらずに関係ない無駄なことしかしてないじゃないか!檜山達は皆の怒りを代弁したかったんだろうさ!」
光輝は狂気的なまでに性善説を盲信し、基本的に人は理由なく悪い事などせず、仮にそうだとしてもされた側にも問題があるという過程を経るのである。だから気に食わない亮牙と、倒れ伏す小悪党組の姿に、かつてのように亮牙が一方的に悪いと判断したのだ。暗愚な龍太郎や香織も同じ考えだろう。唯一、雫だけは亮牙の言い分を信用していたが。
「馬鹿馬鹿しい、俺が気に食わないならはっきり言えよ。俺はそもそも人間なんざ、育ての親と南雲家の皆以外信用してない。特にお前らクラスメイトなんぞ、ジャングルの猿のほうがマシに思えてくる。」
そう言った亮牙は光輝達を冷めた目で睨み返した。遠慮なしに皆殺しにも出来たが、こんな恥知らずの屑共などそんな価値すらもない。そんな亮牙の気持ちを察したのか、雫とメルドが歩み寄る。
「その、灘君は怪我とかない?」
「なめるな、こんな蛆虫共よりそこらを這っている兵隊蟻の方が、まだよっぽど骨がある。」
「そ、そうか」
「そんなに自分の力に自信があるなら、この世界のために使おうとは思わないのか!」
「だから俺はこの世界の連中の奴隷になるつもりはないと言ってるだろうが。多分ハジメや先生も同じ考えだろう。俺達は人攫い共なんかを当てにせず、俺達なりの方法で地球に帰るまでだ」
そう吐き捨てると亮牙はハジメを迎えに行くためにその場を後にした。光輝や龍太郎は未だに彼を睨んでいたが、雫とメルドは心底すまなそうにその背中を見つめていた。
夕方、亮牙とハジメが帰った後、明日から実戦訓練の一環とて生徒皆で『オルクス大迷宮』へと遠征に行く事がメルドから皆に告げられた。
亮牙は自分だけでなく非戦闘職のハジメまで戦闘訓練に参加するのはどうなのかとメルドに問うたが、どうやらジジイ共から生徒は全員参加するように言われたらしい。ならハジメと同じ非戦闘職の先生も連れていくべきだと反論したものの、当の愛子は既に任務で王都の外で出ており、あいつなら自分が守ってやるとメルドは豪語して聞き入れなかった。
亮牙はメルドを悪人とは思わなかったが、オプティマスや古代プライム達と比べ、人の上に立つ者としてはやや頼りにならないなと感じた。
メルドさんは善人なんだけど、軍人・指導者としては優し過ぎましたね。いつになるか分からない盗賊退治とか考えるよりも、早い内から罪人の処刑に立ち合わせたりその手伝いをさせておけば、光輝達ももっと早く自分達のする事を自覚出来ただろうに。
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