今度のジェネレーションセレクトは新デザインのボルカニカスと言われていますが、果たしてどんなキャラが玩具化されるのか待ち遠しいです。
今更ながらパシフィック・リムとありふれのクロス考えてみたんですが、
エヒトの異世界召喚の余波でブリーチが開いて怪獣軍団が襲来
→使徒総動員しても圧倒的にエヒト不利
→プリカーサーがグリューエン大火山に目をつけ怪獣を特攻させる
→エヒトが遊び尽くす前にトータス終了
…うん、考えて思ったけどやばいな、これ…。
ユエ・シア・スラッグの三人が買い物を終えて帰ってくると、亮牙たちはマサカの宿のチェックアウトを済ませた。未だ、宿の少女は彼らを見ると頬を染めていたが、気にしないようにした。
外に出ると太陽は天頂近くに登り燦々と暖かな光を降らせており、それに手をかざしながらも、亮牙は後ろに振り返ってハジメ達に頷くと、スっと前に歩みを進めた。他の四人も追従し、彼らの旅が再開した。
なおブルックの町を出る時、ユエとシアのファンらしき人々の見送りがあったのだが、それはまた別の話である。
現在、ライセン大峡谷の谷底には、死屍累々と言う光景が広がっていた。トータスではこの世の地獄、処刑場と恐れられているこの場所で処刑人として待ち構えている魔物達が、死に方は様々だが一様に一撃で絶命しているのだから無理もない。
「一撃必殺ですぅ!」
「…邪魔」
「撃つべし撃つべし!」
「壊すの大好き!」
「ダー!」
当然、こんな事が出来るのは亮牙一行だけだ。彼らはブルックの町を出た後、シュタイフとアリオンを走らせて、かつて通ったライセン大峡谷の入口に辿り着いた。そして現在はそこから更に進みながら野営もしつつ、オルクス大迷宮の転移陣が隠されている洞窟も通り過ぎて、更に二日ほど進んだあたりだ。
相変わらず懲りもしない魔物達が、久々に新鮮な人間が食えると歓喜するかのように唾を垂らしながら襲いかかってきたが、今の五人の敵ではなかった。
シアが振るっているのは、彼女達が買い物中にハジメが作製した大槌型アーティファクト「ドリュッケン」だ。直径40cm・長さ50cm程の円柱状の銀色の頭部に、魔力を流す事で伸長する取手が特徴だ。こうしたギミックは勿論ドラゴントゥースメイスを解析してハジメが考案したもので、魔力を特定の場所に流せば変形したり内蔵の武器を作動させることも可能だ。そんな大槌が彼女の絶大な膂力で振るわれることで文字通り一撃必殺となり、まるで餅でもつくかのように屈強な魔物達を仕留めていった。
ユエは至近距離まで迫った魔物を、魔力に物を言わせて強引に発動した魔法で屠っていった。彼女自身の魔力が膨大であるのに加え、魔晶石シリーズに蓄えられた魔力が莫大であることから、まるで弾切れのない爆撃だ。谷底の魔力分解作用のせいで発動時間・飛距離共に短くとも、超高温の炎をノータイムで発動させ、一体の例外もなく魔物達を焼肉や炭へと変えていった。
ハジメは言うまでもなく、シュタイフを走らせながらドンナーで頭部を正確無比に狙い撃ちしていった。魔力駆動二輪を走らせながら「纏雷」をも発動させ続けるのは相当魔力を消費する行為なのだが、鍛え抜かれた彼もやはり魔力切れを起こす様子はなかった。それどころか時々「ウォ〜、ウォ〜、争いはストップイット♫」などと呑気に口ずさんでる始末だ。
スラッグもまた、買い物中にハジメが作製した全長2mの棍棒型アーティファクト「ダグザ」を振るっていた。彼にはレーザーファイヤー以外に、デンキウナギのように強力な電気を発生させると言う能力があり、亮牙からこれを聞いたハジメは自身の持つ纏雷を参考にしながら、電気を流す事で強力な一撃をもたらす事が出来るこのアーティファクトを作製した。電撃を纏いながら魔物達を叩き潰す姿は、まさに雷神のようだ。
そして亮牙は現在、ドラゴントゥースメイスでもモーニングスターナックルでもなく、一振りの剣を振るっていた。しかしその剣は唯の剣ではなく、オスカーの隠れ家での準備中にハジメが試行錯誤の末に鍛え上げたアーティファクト「スルト」だ。エネルゴンがトランスフォーマーの武器にも用いられる事を学んだハジメは、生成魔法でタウル鉱石とオーアを混ぜ合わせ、タウル鉱石より衝撃や熱に強い上に冷気に弱い弱点も克服した「ムスペル合金」を発明した。この合金で鍛えられたこの剣は、それこそ名前の由来どおりに刃が炎の如く橙色に輝き、頑強かつ高熱を帯びていた。それに亮牙の豪腕が加わり、まるでバターを切るかのように易々と敵を切り裂いていった。彼の剣術は我流故に雫のものとは違い荒々しいが、何千万年もの実戦で磨きのかかった剣技を、精々数百年程度の御座敷剣術などと比較するのはおこがましいだろう。
そんな彼らの前には、谷底に跋扈する地獄の猛獣達ですら雑魚も同然で、大迷宮を示す何かがないかを探索しながら片手間で殲滅していった。
「流石に増えてきたな。スラッグ、あれやるぞ」
「俺スラッグ、分かった!」
「「グルォオオオオオオオオッ!!!」」
『ッ⁉︎ギャアアアアアアッ!!!』
亮牙がスラッグに合図を送ると、二人は雄叫びを上げて、自分達の殺気を撒き散らした。仲間達の血の匂いに昂っていた魔物達もこれには敵わず、一目散に逃げ出していった。因みに今回はシアもハジメやユエと同じく、しっかり耳を塞いでいたので大丈夫だ。
何故もっと早くやらなかったのかと言うと、シアの雪辱戦と自信をつけさせるため、スラッグに人間態での戦闘スタイルに慣れさせるためでもあった。
「はぁ~、ライセンの何処かにあるってだけじゃあ、やっぱ大雑把過ぎるよねぇ…」
移動中、洞窟などがあれば調べようと注意深く観察はしているのだが、それらしき場所は一向に見つからず、ハジメはついつい愚痴をこぼしていた。
「まぁ、大火山に行くついでなんですし、見つかれば儲けものくらいでいいじゃないですか。大火山の迷宮を攻略すれば手がかりも見つかるかもしれませんし」
「まぁ、そうなんだけどさ…」
「ん、でも魔物が鬱陶しい…」
「我慢しろユエ、今後の戦いのための修行だと割り切れ」
そんな風に愚痴をこぼしながら更に走り続けること三日。その日も収穫なく日が暮れて、谷底から見上げる空に上弦の月が美しく輝く頃、亮牙達はその日の野営のためにテントを取り出すと、町で揃えた食材と調味料と共に調理器具も取り出して夕食の準備を始めた。この野営テントと調理器具、実は全てハジメ謹製のアーティファクトだったりする。
野営テントは、生成魔法により創り出した「暖房石」と「冷房石」が取り付けられており、常に快適な温度を保ってくれる。また、冷房石を利用して「冷蔵庫」や「冷凍庫」も完備されている。さらに、金属製の骨組みには「気配遮断」が付加された「気断石」を組み込んであるので敵にも見つかりにくい。
調理器具には、流し込む魔力量に比例して熱量を調整できる火要らずのフライパンや鍋、魔力を流し込むことで「風爪」が付与された切れ味鋭い包丁、スチームクリーナーモドキなんかもある。どれも旅の食事を豊かにしてくれるハジメの愛し子達だ。しかも、魔力の直接操作が出来ないと扱えないという、ある意味防犯性もある。
「神代魔法ってマジ便利だ」
「「「「同感(ですぅ〜)」」」」
これらのアーティファクトを発明した時のハジメの言葉に、誰もが納得した。まさに無駄に洗練された無駄のない無駄な技術力である。
その日の夕食は、亮牙とシアが捕まえたクルルー鳥のトマト煮だった。雉の仲間であるこの鳥は、肉質や味はまんまチキンであり、トータスでもポピュラーな鳥肉だ。一口サイズに切った肉に先に小麦粉をまぶしてソテーしたものを、ブルックで買ってきた各種野菜と一緒にトマトスープで煮込んだ料理だ。肉にはバターの風味と肉汁をたっぷり閉じ込められたまま、スっと鼻を通るようなトマトの酸味が染み込んでおり、口に入れた瞬間、それらの風味が口いっぱいに広がった。肉はホロホロと口の中で崩れていき、トマトスープがしっかり染み込んだジャガイモ・ニンジン・タマネギ(何れも本物ではなく、あくまで似ているだけだが)も絶品だ。それらの旨みが溶け出したスープにつけて柔くしたパンも実に美味しく、スラッグは何度もおかわりしていた。
こうした美味しい料理を食べられるのは亮牙だけでなく、シアのおかげでもある。二人とも料理が得意なので一行のコックを務めているが、トータス人のシアは亮牙の知らないレシピやトータス産の食材について詳しかったので大いに助かり、彼も地球のレシピを彼女に教えてあげていた。
ただ、兎人族としての温厚さを保っているはずの彼女が、のほほんとした表情でクルルー鳥を生きたまま捌く姿には、「温厚な一族とは一体…」と思わずにはいられない一行であった。
大満足の夕食を終えると、亮牙達はその余韻に浸りながらいつも通り食後の雑談をしていた。テントの中にいれば、それなりに気断石が活躍し魔物が寄ってこないので比較的ゆっくりできる。たまに寄ってくる魔物もいるが、亮牙とスラッグの匂いを嗅ぐと逃げていくので問題はない。そして就寝時間が来れば、五人で見張りを交代しながら朝を迎えるのだ。
その日もそろそろ就寝時間になり、最初の見張りにスラッグが立ち、亮牙達四人は寝る準備に入った。テントの中にはふかふかの布団があるので、野営にもかかわらず快適な睡眠が取れる。
と、布団に入る前にシアがテントの外へと出ていこうとした。訝しそうなスラッグに、シアがすまし顔で言う。
「俺スラッグ、シア、どうした?」
「ちょっと、お花摘みに…」
「こんな谷底、花なんてないんじゃないか?」
「そう言う意味じゃありません!」
「…あ、分かった!う◯こか?」
「ス・ラ・ッ・グ・さ〜ん!!!」
スラッグのデリカシーのない発言に、シアがすまし顔を崩しキッと睨みつけると、ぷんすかと怒りながらテントの外に出て行った。
スラッグは何故怒られたのか理解できていなかったが、すぐにどうでもよくなって見張りを続けた。だが暫くして、魔物を呼び寄せる可能性も忘れたかのようなシアの大声が響いた。
「み、皆さ~ん!大変ですぅ!こっちに来てくださぁ~い!」
彼女の声に、何事かと四人はテントを飛び出して声がした方へ向かった。するとそこには、巨大な一枚岩が谷の壁面にもたれ掛かるように倒れおり、壁面と一枚岩との間に隙間が空いている場所があった。その隙間の前で、信じられないものを見たというように興奮に彩られた表情のシアがブンブンと腕を振っていた。
「こっち、こっちですぅ!見つけたんですよぉ!」
はしゃぐシアに導かれて岩の隙間に入ると、壁面側が奥へと窪んでおり、意外なほど広い空間が存在した。そしてその空間の中程まで来ると、彼女が無言で、しかし得意気な表情でビシッと壁の一部に向けて指を指した。
その指先をたどって視線を転じる亮牙達は、そこにあるものを見て「は?」と思わず呆けた声を出し目を瞬かせた。
彼らの視線の先、其処には、壁を直接削って作ったのであろう見事な装飾の長方形型の看板があり、それに反して妙に女の子らしい丸っこい字でこう掘られていた。
『おいでませ!ミレディ・ライセンのドキワク大迷宮へ♪』
「「「「…何これ?」」」」
亮牙達の声が重なった。その表情は、まさに「信じられないものを見た!」という表現がぴったり当てはまるもので、呆然と地獄の谷底には似つかわしくない看板を見つめていた。
「何って、入口ですよ! 大迷宮の!おトイ…ゴホッン、お花を摘みに来たら偶然見つけちゃいまして。いや~、ホントにあったんですねぇ、ライセン大峡谷に大迷宮って」
能天気なシアの声が響く中、亮牙達はようやく硬直が解けたのか、何とも言えない表情になり、困惑しながらお互いを見た。
「…お前ら、これ本物だと思うか?」
「う〜ん…。確かにオスカー・オルクスの手記にミレディ・ライセンの名前は出てきたから、此処で間違いないと思うんだけど…」
「ん、私も同感…」
「…だよな。だが、オルクスと比べるとなぁ…」
そう、亮牙・ハジメ・ユエの三人はオルクス大迷宮内で数々の死闘を繰り広げ、過酷さを骨身に染みて理解しているが故に、きっと他の迷宮も一筋縄では行かないだろうと想像していたのだ。だからこそ、この軽さには否応なく脱力し。誰かのいたずらではないかと三人とも疑わしそうな表情をしていた。
「でも、入口らしい場所は見当たりませんね? 奥も行き止まりですし…」
そんな亮牙達の微妙な心理に気づくこともなく、シアは入口を探して辺りをキョロキョロ見渡したり、壁の窪みの奥の壁をペシペシと叩いたりしてみた。
「こらシア。無用心だぞ…」
「ふきゃ⁉︎」
そう嗜める亮牙の眼前で、シアの触っていた窪みの奥の壁が突如ガコンッと音を立てて回転し、巻き込まれた彼女はそのまま壁の向こう側へ姿を消した。さながら忍者屋敷の仕掛け扉だ。
「「「「…巫山戯んな」」」」
奇しくも大迷宮への入口も発見したことで看板の信憑性が増した。やはり、ライセンの大迷宮はここにあるようだ。にしても、遊園地の誘い文句の様な入口には、流石にイラッとした。
無言でシアが消えた回転扉を見つめていた亮牙達は溜息を吐きつつ、彼女と同じように回転扉に手をかけた。扉の仕掛けが作用して、亮牙達を扉の向こう側へと送った。
内部は真っ暗で、扉がグルリと回転し元の位置にピタリと止まった瞬間、ヒュヒュヒュ!と無数の風切り音が響くと、暗闇の中から彼ら目掛けて何かが飛来してきた。ハジメは空かさず「夜目」を発動させ、その正体が矢であることに気づいた。全く光を反射しない漆黒の矢が侵入者を排除せんと無数に飛んできているのだ。
亮牙も気づいたらしく、直ぐさま前に出ると柏手を打ち、その衝撃波をぶつけることで飛来する漆黒の矢を一本残らず叩き落とした。合計20本の一本の金属から削り出したような艶のない黒い矢が地面に叩き落とされる音を最後に再び静寂が戻った。
それと同時に周囲の壁がぼんやりと光りだし辺りを照らし出した。現在、亮牙達のいる場所は10m四方の部屋で、奥へと真っ直ぐに整備された通路が伸びていた。そして部屋の中央には石版があり、看板と同じ丸っこい女の子文字でとある言葉が掘られていた。
『ビビった?ねぇ、ビビっちゃった?チビってたりして、ニヤニヤ』
『それとも怪我した?もしかして誰か死んじゃった?…ぶふっ』
「…クソうぜぇ」
「「「右に同じ」」」
亮牙の率直な感想は、この場にいる全員の気持ちを代弁していた。わざわざ、「ニヤニヤ」と「ぶふっ」の部分だけ彫りが深く強調されているのが余計腹立たしい。特に、パーティーで踏み込んで誰か死んでいたら、間違いなく生き残りはブチ切れているだろう。
皆が額に青筋を浮かべてイラッとした表情をしている中、ふと、ユエが思い出したように呟いた。
「…シアは?」
「「「あ」」」
彼女の呟きで亮牙達も思い出したようで、慌てて背後の回転扉を振り返った。扉は一度作動する事に半回転するので、この部屋にいないということは、ハジメ達が入ったのと同時に再び外に出た可能性が高い。結構な時間が経っているのに未だ入ってこない事に嫌な予感がした亮牙は、直ぐに回転扉を作動させに行った。
結果としてシアは無事だった。回転扉に縫い付けられてるという、何というか実に哀れを誘う姿だったが…。
「うぅ、ぐすっ、亮牙ざん…。見ないで下さいぃ~、でも、これは取って欲しいでずぅ。ひっく、見ないで降ろじて下さいぃ~」
シアは矢が飛来する風切り音に気がつき見えないながらも天性の索敵能力で何とか躱したようだが、本当にギリギリだったらしく、衣服のあちこちを射抜かれて非常口のピクトグラムに描かれている人型の様な格好で固定されていた。チャームポイントの耳が稲妻形に折れ曲がって矢を避けており、明らかに無理をしているようでビクビクと痙攣していた。
しかし、彼女が泣いているのは死にかけた恐怖などではないことは、盛大に濡れた足元から伺うことができた。
「だから無用心だと警告しただろ…。これに懲りたら、今後は気をつけることだ」
「ずみまぜ〜ん!うぅ~、どうして先に済ませておかなかったのですかぁ、過去のわたじぃ~‼︎」
女として絶対に見られたくない姿を、よりにもよって惚れた男の前で晒してしまったことに、シアは滂沱の涙を流し、耳もペタリと垂れ下がってしまっていた。
「外してやるから動くなよ。ユエ、すまんが手伝ってくれ…」
「ん、仕方がない…」
「ハジメとスラッグは向こう向いててやれ。流石にシアが可愛そうだからな…」
「ん〜、やっぱ人間って面倒だ…」
「スラッグ、そう言わないで…」
「うぅ〜、面目ないですぅ~。ぐすっ」
亮牙はハジメとスラッグにシアから視線を逸らすよう言うと、ユエと共にシアを磔から解放してあげた。ユエも同性同士で思うところがあり、無表情の中に同情を漂わせていた。
やがてシアを解放すると、亮牙は宝物庫のポーチをユエに渡して、自身もシアが着替え終わるまでハジメやスラッグと共に顔を逸らしてあげた。
シアは顔を真っ赤にしながらも、手早く着替えて準備を整えると、いざ迷宮攻略へ!と意気込み奥へ進もうとして、石版に気がついた。彼女は顔を俯かせ垂れ下がった髪が表情を隠した。
しばらく無言だったシアは、おもむろにドリュッケンを取り出すと一瞬で展開し、渾身の一撃を石板に叩き込み、ゴギャ!という破壊音を響かせて粉砕した。よほど腹に据えかねたのか、親の仇と言わんばかりの勢いでドリュッケンを何度も何度も振り下ろした。すると、砕けた石板の跡、地面の部分に何やら文字が彫ってあり、そこにはこう書かれていた。
『ざんね~ん♪この石板は一定時間経つと自動修復するよぉ~プークスクス‼︎』
「ムキィーッ‼︎」
シアが遂に怒りを爆発させ、更に激しくドリュッケンを振い始めた。部屋全体が小規模な地震が発生したかのように揺れ、途轍もない衝撃音が何度も響き渡った。
発狂する彼女を尻目に、ハジメはポツリと呟いた。
「…ねぇみんな。ミレディ・ライセンだけは『解放者』云々関係なく、人類の敵で問題ないんじゃないかな?」
「…激しく同意」
「俺も此奴は嫌いだ…」
「俺スラッグ、何でもかんでも嫌いだ」
どうやらライセンの大迷宮は、オルクス大迷宮とは別の意味で一筋縄ではいかない場所みたいだ。誰もが皆、先が思いやられると思わずにはいられなかった。
〜オリジナル武器〜
・スルト
本作でのグリムロックのオリジナル武器。名前は北欧神話の炎の巨人スルトから。原料のムスペル合金はスルトの種族名から。
デザインは『Fall of Cybertron』でグリムロックが使用していたエナジーソードをイメージしてください。
・ダグザ
本作でのスラッグのオリジナル武器。名前はケルト神話の雷神ダグザから。
コンセプトアートでスラッグが持っていたモーニングスターと、『アニメイテッド』でスナールが使用していたサーマルクラブのオマージュでもある。
なおスラッグが電撃を使うという設定は、G1で角からレーザーを発生させていたのと、恐竜キングで角竜類が雷属性だった事からのオリジナル設定。
感想、評価お待ちしております。