グリムロックは宇宙最強   作:オルペウス

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あっという間に本作ももうすぐ一周年、多くの方々の応援もあり、遂に100000UA突破出来ました。

本話でフューレン編は終了となります。それではどうぞ。


最後の仲間の手がかりと、姪っ子誕生⁉︎

 フューレンにある美術館、その内部で密かに行われていたフリートホーフ主催の裏オークション会場は、一種異様な雰囲気に包まれていた。

 会場の客はおよそ百人ほど。その誰もが奇妙な仮面をつけており、物音一つ立てずに、ただ目当ての商品が出てくるたびに番号札を静かに上げるのだ。素性をバラしたくないがために、声を出すことも躊躇われるのだろう。

 そんな細心の注意を払っているはずの彼等から現在、ブーイングの嵐が巻き起こっていた。全員が本日の目玉商品である海人族の子どもの出品を待ち侘びていたのに、もうオークションが終わりの間近だと言うのに一切に出てこないからだ。

 司会を務めるフリートホーフの構成員は、既に外では首領のハンセンを含めて組織が壊滅していることなど全く知らず、焦りの表情を見せながらも必死に客達を宥めようとした。

 

 

斬っ!!!

 

 突如として司会の図上から何かが落ちてきた。司会者はえっ?となるが、やがて視界が広まりながら床に倒れたかと思うと、そのまま意識は永遠に失われた。

 落ちてきた者の正体、それは亮牙だった。手には斧に変形したテラクサドンを握っており、その刃は血で真っ赤に染まっている。そう、彼がテラクサドンを振り下ろし、まるで薪割りでもするかのように司会者を左右真っ二つに叩き斬ったのだ。

 

「よう蛆虫ども、死を届けに来たぜ」

 

 返り血に染まりながら、不敵な笑みを浮かべてそう告げる亮牙。漸く状況を飲み込めた観客達から悲鳴が上がった。

 フリートホーフの構成員達は怒りに顔を歪ませながら亮牙に攻撃を加えようとするが、それよりも早く動いたストレイフの居合いで、全員が細切れにされてしまった。

 観客達は悲鳴を上げながら我先にと出口に殺到するが、扉にたどり着いた瞬間、巨大な何かに吹き飛ばされ、先頭にいた連中が血と肉片を撒き散らしながら吹き飛ばされた。顔を青ざめさせた観客達の前に現れたのは、不敵な笑みを浮かべながらダグザを構えたスラッグだった。

 

「年貢の納め時だ。俺達はギルド支部長イルワ・チャングとグレイル・クデタ伯爵の命により、フリートホーフとその協力者全員の殲滅の許可を得ている。当然、顧客のお前ら全員、その殲滅の対象だ」

 

 冷めた目で睨みつけるストレイフから冷酷に告げられた言葉に、まるで狼に追い立てられた羊の群れの如く固まっていた客達は、ある者は失禁しながら膝から崩れ落ち、ある者はつけていた仮面を外して「私を誰だと思ってる⁉︎」などと見苦しく喚いた。

 

「クク、怯えているな」

 

 そんな無様な客達を嘲笑いながら、亮牙がそう呟く。スラッグやストレイフも、自らの武器を構えて不敵な笑みを浮かべる。

 

「それでいい。狩られる側(エモノ)はそれでいいんだ」

 

 肉食獣の如く鋭い牙を光らせながら亮牙がそう告げた瞬間、三人は一斉に飛びかかり、観客達の悲鳴が鳴り止むまで思う存分暴れ回った。

 後に、イルワの指示を受けたギルド職員と高ランク冒険者達が、会場の中を確かめたのだが、誰もが中の光景を見るなり堪らず外に飛び出して嘔吐した。彼ら曰く、会場内はまるで人間の屠殺場とでも形容したかのように、大量の肉片や内臓が飛び散り、全体が血で真っ赤に染め上げられ、まるでこの世の地獄そのものだったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君達なら不可能ではないと思っていたが、まさか半日であのフリートホーフを壊滅させるとはね…」

 

 戦いが終わった後、冒険者ギルドに帰還したマキシマルの面々を出迎えたイルワはそう呟くと、深い溜息を吐いた。片手が自然と胃の辺りを撫でさすり、友人であるグレイル伯爵は苦笑し、秘書長ドットがさり気なく胃薬を渡した。

 フリートホーフによって誘拐され、オークション会場の裏側で拘束されていた子ども達は、亮牙達が会場内を蹂躙しているうちにハジメと女性陣の四人が全員救出し、現在はギルド内で保護されている。今後は全員、ギルドと保安局で連携して親元に帰されるだろう。

 一方のミュウは現在別室で女性職員達にあやされながら、イルワ達から出された茶菓子をモリモリ食べていた。まさか自分を攫った悪い大人達が、今では全員仲良く地獄へ堕ちたとは、夢にも思わないだろう。

 

「まぁ、首領のハンセンを公衆の面前で惨殺した事とかはやり過ぎな気もするけど、私達も連中に関しては手を焼いていたからね…。今回の件は正直助かったといえば助かったとも言える」

「ふん。そもそもお前ら行政がしっかりしてねぇから、ヨゴレ共が粋がって好き勝手やらかすんだろうが。おまけに顧客の大半が貴族だったしよ」

「返す言葉もないよ。同じ貴族として申し訳ない…」

 

 何の悪びれた様子もなくそう主張する亮牙に、グレイル伯爵はすまなそうに頭を下げた。フリートホーフの本拠地で亮牙達が入手してきた顧客のリストや、ギルド職員達が確認した死骸の中に、仲が良かったわけではないが見知った人物が多数いたのだ。同じ貴族として恥ずかしいのだろう。

 

「二度と俺達に手を出そうなんて考える馬鹿どもが出ないように、見せしめを兼ねて盛大に暴れてやったんだ。今後もそうした馬鹿どもを自分達だけで抑止出来ないって言うなら、俺達マキシマルの名を盛大に使え」

「おや、いいのかい?それは凄く助かるのだけど、そういう利用されるようなのは嫌うタイプだろう?」

 

 亮牙の言葉に、意外そうな表情を見せるイルワだが、その瞳は「えっ?マジで?是非!」と雄弁に物語っている。

 

「まあな。でも、一々馬鹿どもの相手をするよりは楽でいい」

 

 肩を竦めながらぶっきらぼうにそう提案する亮牙だが、イルワからしても好ましいものだったので有り難く受け取った。

 ちなみにその後、フリートホーフと並ぶ他二つの裏組織だったが、イルワの「悪い事するとマキシマルが来るぞ〜」と言わんばかりの効果的な亮牙達マキシマルの名の使い方のおかげで、大きな混乱が起こることはなかった。そもそもそれ以上に、ハンセンの惨たらしい末路を目の当たりにした事で、フリートホーフ崩壊に乗じて勢力を伸ばそうなどと無謀な真似など出来るはずもなかった。

 大暴れしたマキシマルの処遇についても、イルワとグレイル伯爵が既に依頼として出した事もあって関係各所を奔走してくれたおかげと、意外にも治安を守るはずの保安局が、正当防衛的な理由で不問としてくれたので特に問題はなかった。

 保安局側も、日頃自分達を馬鹿にするように違法行為を続ける裏組織は腹に据えかねていたようで、挨拶に来た還暦を超えているであろう局長は実に男臭い笑みを浮かべて亮牙達にサムズアップして帰っていった。心なし、足取りが「ランラン、ルンルン」といった感じに軽かったのがその心情を表している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハジメ、大丈夫か…?」

 

 イルワ達との話を終えて応接室から出ると、亮牙は親友の様子を確認した。ハジメなりに大丈夫そうに振舞っていたが、親友として長い付き合いの亮牙には無理をしているのが直ぐに理解できた。

 

「ハハ、ごめん…。ユエやスラッグも色々気を使ってくれたけどさ、やっぱり慣れないものだね。今後はそんな事言ってられないのに…」

 

 そう自嘲するハジメ。戦いではユエとスラッグが気を使って表立って戦ってくれたが、自分一人何もしない訳にもいかなかったので、覚悟を決めて人の命を奪った。公的に正当防衛と認められたものの、やはり悪党とはいえ殺人に手を染めてしまった事は、元来心優しい彼には堪えるものだった。

 それを黙って聞いていた亮牙は、ハジメに頭を下げた。

 

「…すまんな、こんな真似させて」

「え?」

「友人として、家族として、出来ればお前に殺しなんてさせたくなかった。ましてや本来、あの迷惑カルテット共がやるべき汚れ仕事なんてな…。俺がお前を巻き込んだせいだ…」

「亮牙…」

 

 今後地球に帰るため、そしてエヒトやディセプティコンと戦うためには、手を汚さねばならない事は分かっていた。だが、出来ればハジメ達に手を汚させるくらいなら、自分が率先して汚れ仕事を引き受けるつもりだった。だが今回ばかりは、そうはいかなかった。

 ハジメは頭を下げる親友の姿を、すまなそうに見つめていたが、やがて亮牙は頭を上げると、改めて言葉を続けた。

 

「こっからは同じ男として、戦士としての話だ」

「え?」

「今回の件は気にするな。蛆虫を何匹殺したところで罪にはならん。そもそもここは地球じゃねえんだから、連中もお前と同じホモ・サピエンスってわけじゃない。何奴も此奴もヤクザ者とその関係者である以上、いずれ死ぬ覚悟は出来てた筈だ」

 

 そう、フリートホーフも顧客達も、このような犯罪行為に手を染めていた以上、当然の報いを受けたに過ぎない。そもそも「人族」とは言っても異世界の種族なのだから、100%ハジメと同じホモ・サピエンスであるとは言えないだろう。

 

「それに今回お前が戦う選択をした事で、ミュウをはじめ多くの

子ども達が救われたんだぞ?さっきだって子ども達全員から感謝されてたじゃねえか」

「あ…」

 

 そう言われたハジメは、助けた子ども達の顔を思い出した。どの子ども達も安堵し、何度も自分達に感謝の言葉を述べていた。それを思い出し、幾分か心が落ち着いてきた。

 それを察した亮牙は、優しく微笑みながらハジメの肩を叩いた。

 

「今回はよく頑張った。口先だけのどっかの誰かさん達より、お前の方が勇者らしいよ。ほら、ミュウに会いに行ってやれよ。一番お前に懐いていたしな」

「亮牙、ありがとう…」

 

 自分を気遣ってくれた親友に感謝の言葉を述べると、ハジメはミュウの待つ応接室へと入った。ミュウは既に部屋に入っていた女性陣やスラッグ・ストレイフにあやされていたが、ハジメに気づくと顔をパァッと輝かせて、嬉しそうに駆けながら抱き着いた。

 そんな愛らしい姿の少女を救えたと言う事実に、自らの手を汚した罪悪感に駆られていたハジメの心は救われたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、そのミュウ君についてだけど……」

 

 暫くするとイルワが部屋に入ってきて、ハジメの膝の上ではむはむとクッキーを両手で持ってリスのように食べているミュウに視線を向ける。ミュウはその視線にビクッとなると、またハジメ達と引き離されるのではないかと不安そうにハジメ達を見上げた。なおその視線の先に、ティオはいなかった。純粋無垢な子どもに、下品極まりない有害なものを見せるべきではないと考えた亮牙達なりの配慮だ。

 

「こちらで預かって、正規の手続きでエリセンに送還するか、君達に預けて依頼という形で送還してもらうか、二つの方法がある。君達はどっちがいいかな?」

 

 ミュウは誘拐された身の上であるので、公的機関に預けなくていいのかと首を傾げる亮牙達に、イルワが説明するところによると、亮牙達は金ランクの冒険者として信頼と実績がある事、今回の大立ち回りがミュウを守るためでもあったという点から、任せてもいいということになったらしい。

 

「…皆、これも何かの縁だと思うし、引き受けようよ?僕が責任を持つから、頼むよ」

「私も、ハジメさんに賛成です。絶対、この子を守ってみせます。…だから亮牙さん、一緒に、お願いします」

 

 まずはハジメが、続いてシアが頭を下げた。シアも元来仲間意識の強い兎人族故に、どうしても家族から引き離されたミュウを放っておけず、家に帰るまで一緒にいたいようだ。他の四人は、亮牙の判断に任せるようで沈黙したまま彼を見つめている。

 

「……一緒……だめ?」

 

 ハジメの膝の上から上目遣いで問いかけるミュウ。対する亮牙も、結論は既に出ていた。

 

「まぁ、最初からそうするつもりで助けたんだ。俺もちょっと気になる事があるし、この子本人が望むなら構わんよ」

「「亮牙(さん)!」」

「お兄ちゃん!」

 

 満面の笑みで喜びを表にするハジメ、シア、ミュウ。海上の都市エリセンに行く前にグリューエン大火山の大迷宮を攻略しなければならないが、戦力も最初より増強されてるし何とかなるだろう。それに、少し気になる事がある。

 

「そうか、良かったよ。出来れば君達に任せたいと思っていたからね」

 

 すると、イルワが安心したようにそう言った。それを聞いて亮牙達はん?と首を傾げる。

 

「何だチャング。俺達が引き受けなかったら何かまずい事があったのか?」

「…実は現在、エリセンで新種の魔物が出現して暴れ回っているといる連絡が入っていてね。見たこともない姿でとてつもない強さを誇るみたいで、王国の駐屯軍すら歯が立たずに大勢返り討ちにされてるんだよ…。何故か海人族には一才手を出さないんだが、人族には容赦なく襲いかかってくるものだから、今じゃエリセンは大混乱に陥っているんだよ…」

「「「おい、その魔物について詳しく」」」

 

 それを聞いた亮牙・ストレイフ・スラッグがイルワに詰め寄り、犯人の魔物について問いかける。

 

「あ、ああ。何でもワニみたいな顔に背中から大量の棘を生やした、赤茶色の竜のような魔物だそうだ。ただ、噂によると肌は金属で、ゴーレムかもしれないそうだ…」

 

 イルワがその魔物の特徴について知っている特徴を述べ終わった時、三人はエ○ル顔になって盛大に驚いていた。

 

(((何やってんだよスコーン…)))

 

 最後の仲間の手がかりを見つけたはいいが、その仲間がまさか今現在そんなトラブルを起こしているとは思わず、呆れるしかない亮牙達であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、亮牙達が落ち着きを取り戻した後、また衝撃的な展開が待ち受けていた。

 

「ねえミュウ、そのお兄ちゃんってのは止めてくれないかな?ちょっとむず痒いからさ、普通にハジメでいいよ」

 

 喜びを表に抱きついてくるミュウに、照れ隠し半分にそんな事を要求するハジメ。元オタクなだけに「お兄ちゃん」という呼び方は、色々とクルものがあるのだ。

 ハジメの要求に、ミュウはしばらく首をかしげると、やがて何かに納得したように頷き、ハジメどころかその場の全員の予想を斜め上に行く答えを出した。

 

「…パパ」

「…な、何だって?ごめん、ミュウ。よく聞こえなかったんだ。もう一度頼むよ」

「パパ」

「……そ、それはあれかな?海人族の言葉でお兄ちゃんとかハジメという意味かい?」

「ううん。パパはパパなの」

「うん、ちょっと待とうか」

 

 ハジメが、目元を手で押さえ揉みほぐしている内に、シア達がおずおずとミュウに何故「パパ」なのか聞いてみた。

 

「ミュウね、お爺ちゃんいるけど、パパいないの…。ミュウが生まれる前に神様のところにいっちゃったの…。キーちゃんにもルーちゃんにもミーちゃんにもいるのに、ミュウにはいないの…。だからお兄ちゃんがパパなの」

「何となく分かったけどさ、『だから』じゃないでしょ⁉︎ミュウ。頼むからパパは勘弁してよ。僕さ、まだ17歳なんだよ?」

「やっ、パパなの!」

「分かった。もうお兄ちゃんでいい!贅沢はいわないからパパは止めて!」

「やっーー!パパはミュウのパパなのー!」

 

 その後、あの手この手でミュウの「パパ」を撤回させようと試みるが、ミュウ的にお兄ちゃんよりしっくり来たようで意外なほどの強情さを見せて、結局、撤回には至らなかった。こうなったら、もう、エリセンに送り届けた時に母親に説得してもらうしかないと、奈落を出てから一番ダメージを受けたような表情で引き下がったハジメであった。

 

「ん、なら私は、ママ…⁉︎」

「ユエまで何言ってんの⁉︎」

「ん、ミュウ、今日から私のこと、ママって呼んでいい…」

「ダメなの!ママはいるもん!ユエお姉ちゃんはユエお姉ちゃんなの!」

「……」

 

 そう言われガーンとなり膝をつくユエ。それを見たハジメはどう声を掛ければ良いか分からなかったが、面白がった亮牙はまた揶揄った。

 

「姉ちゃんなだけマシだろ?年齢的に言えば、お前もデカパイもお婆ちゃんってレベルだし」

「…誰がお婆ちゃんだ!」

「ご、ご主人様⁉︎今のは聞き捨てならないのじゃ‼︎妾はまだピッチピチの乙女なのじゃ‼︎」

 

 憤慨する齢300歳と500歳を超える乙女(笑)二人。亮牙は聞き流すと、スラッグやストレイフと共にミュウに語りかけた。

 

「まあ、俺達の事はおじちゃんでもお兄ちゃんでも、好きなように呼ぶと良いよ。因みに俺はストレイフさ」

「俺スラッグ、俺の事は親分って呼べ!」

「何馬鹿言ってんだスラッグ…。俺は亮牙でもグリムロックでも、呼びやすい方で構わんよ」

「んみゅ!ストレイフお兄ちゃんに、おやぷんに、()()()()!!!」

「…………………………………はい?」

 

 一瞬、周囲が静寂に包まれたかと思うと、やがて、大爆笑が起きた。

 

「ガハハハハハ!!!ぐりみぃ、ぐりみぃだってよwww」

「わ、笑い過ぎたスラッグ。み、ミュウちゃん、良いセンスしてるよwww」

「…ん、傑作www」

「ご、ご主人様がぐりみぃとはのぉwww」

「ちょ、皆!折角ミュウが決めたのにwww」

「そ、そうですよ、亮牙さんが可哀想ですぅwww」

 

 爆笑するスラッグとストレイフ、先程の仕返しとばかりに揶揄うユエとティオ、フォローしつつも笑いを堪え切れないハジメとシア。対する亮牙はポカーンとしていたが、やがてくわっとミュウに詰め寄った。

 

「何で俺だけあだ名なんだよ!!?てか普通おじちゃんとかだろ!!?」

「んみゅ、ぐりみぃはぐりみぃなの!ミュウはこう呼ぶの!」

「巫山戯るな!やめろ!」

「やっ!なの〜!!!」

 

 その呼び名だけは止めろと必至に説得する亮牙だったが、ミュウは気に入ったのか頑なに変えようとはせず、仲間達から大人気ないとしかられて結局彼が折れることになり、以来ミュウの亮牙に対する呼び名は「ぐりみぃ」となったのであった。

 宿に帰った後は、ミュウたっての希望で全員で川の字になって眠る事になり、ハジメはミュウを間にしてユエを抱き締めて眠りについた。亮牙はというと、ティオにプロレス技をかけて八つ当たりした後は一人隅っこで不貞寝しようとした。だが、シアが揶揄って悪かったとその自慢の巨乳に彼の顔を埋めさせたりして慰めたので、なんとか機嫌を直して眠りに付き、激動の一日を終えることが出来た。

 この日、ハジメは17歳でパパになり、亮牙も叔父となったのだが、呼び名はペットの犬みたく「ぐりみぃ」となったのであった。

 

 

 

 

 




〜用語集〜
・よう蛆虫ども、死を届けに来たぜ
 漫画『ケンガンアシュラ』で作者が一番好きなキャラであるムテバ・ギゼンガの台詞。「狩られる側は〜」も同じくムテバさんの台詞が元ネタ。
 ちなみにアニメ版のムテバさんのCVは実写版ジャズなど数多くのTF作品で活躍された楠大典氏。

・ぐりみぃ
 グリムロックの英語圏での愛称であるGrimmy(グリミー)から。
 ミュウにはこの呼び名をしてほしかった。反省も後悔もない。





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