Xenoblade2 The Ancient Remnant 作:蛮鬼
更新の度に書き足していきますので、分からないことがあったらこちらをどうぞ。
*注意
この設定・用語集には本編のネタバレ要素が多数存在します。
ネタバレを回避されたい方は必要項目だけ読んで、それ以外には目を瞑ることをお勧めします。
設定・用語集
・『ソウル継承』
討ち倒した敵、あるいは入手・譲渡された他存在のソウルを取り込み、その持ち主に由来する強化・特殊能力を得る技術。
無印ダークソウルにおけるオーンスタインとスモウ、3の無名の王と嵐の竜の間で行われた神代の習わし。
これによりスタクティは、イーラ編において『嵐の竜』の力を継承し、自在に嵐を操り、飛翔する能力を得ている。
また、同系統のソウルを複数使用することにより、単体での使用時よりも遥かに高い効果を発揮して、その能力を行使できる。現在確認されているのは、『処刑者スモウ』、『巨人の王』、『巨人ヨーム』のソウルを用いた『巨大化』のみ。
・『トレランティア古国』
島主と呼ばれる存在を国長に置いた、古い伝承が残る小国。
新世界アルストで初めて、創世の双神の片割れ『炎の巨王』が降り立ち、人類と接触した国でもある。
剣や槍、斧や弓矢などの武具の起源の地でもあり、巨王の恵みを多くを受けたことからアーケディアとは異なる聖地として世界に知られている。
居住区の先にある『祭祀場』と呼ばれる遺跡の中心には、巨王が友誼の証として残した『螺旋剣』なる剣があり、決して消えぬ篝火の中で突き立ち続けている。
だが、500年前の『聖杯大戦』時に“天の聖杯”ヒカリの暴走を止めるため、『炎の巨王』がその身を犠牲に雲海へと沈んだことを切っ掛けに、島民は二派に別れ、『“天の聖杯”排斥派』と『現状維持派』が生まれる。
後に世界各地へ拡散した『炎の巨王』のソウルを元に生まれた『巨王の眷属』たち、その多くが集う地となり、現在の『祭祀場』には5つの岩の玉座が置かれ、眷属たちの中でも最高位に位置する集団『薪の王』の内、数人がそこにいる。
名前の由来は七つの美徳の1つ『忍耐』のラテン語『tolerantia』。
・『巨王の残滓』、『巨王の眷属』
500年前の『聖杯大戦』における『炎の巨王』死亡の後、拡散した彼のソウルが各地の巨神獣に浸透し、その彼らの肉体より生まれた赤黒いコアクリスタル。
ブレイド化の条件は普通のコアクリスタルと同じだが、実体化と共に同調したドライバーに襲い掛かり、己が仕えるに値するかどうか試しにかかる。
基本彼らの主は『炎の巨王』スタクティであり、同調して目覚めさせたドライバーは、彼らにとって『眠りから起こした誰か』程度でしかない。
だが、主ではなく盟友や戦友としての関係を築く個体も居り、アルトリウスとスぺルビア帝国特別執権官メレフ・ラハットが、その最たる例である。
・『公騎』
『巨王の眷属』の中でも、特に際立った能力・脅威性を持つブレイド。
真名を隠す二つ名に『公』の一文字が必ず入っており、冠した二つ名通りの特徴を有している。
今のところ確認されている『公騎』は以下の通り。
『灰狼公』アルトリウス
『惨殺公』カーク
『白竜公』シース
『斬刀公』アーロン
『道化公』トーマス
アルトリウスは規格外な戦闘能力の高さで名を知られ、カークは他を凌駕する残虐性で以て悪名を轟かせている。
シースは膨大かつ強力な魔術による広範囲殲滅能力に長け、稀なる知性から戦闘能力以外にも危険性を示されている。
アーロンは純粋な剣技のみで『公騎』として名を連ねるほどに技巧に優れ、トーマスはその神出鬼没性と馬鹿げた火力、予測不可能の行動から一種の『災害』として扱われている。
・『ソウルの共有』
古代船での死の後、記憶の世界でホムラ、レックス、スタクティの3人が接触したことで成し得た奇跡。スタクティの持つ莫大なソウルがレックス、ホムラの魂と繋がり、強い感情の共鳴や何らかの呼応によってのみ接続し、レックスとホムラがスタクティのソウルを引き出し、使用できるようになる。
ただし、できるのは放出までで、他の用途に応用させるにはソウルの扱い方、即ち『ソウルの業』の一端を習得しなければならない。
ホムラは既にスタクティの口から『ソウルの業』について聞かされており、独自の解釈によって、少し程度なら『ソウルの業』を扱えるようになっている。
・『共喰い』
『巨王の眷属』同士による殺し合い。殺された眷属はソウルを喰われ、永久永劫に己を倒した相手の奴隷と化す。
カークはこれを繰り返すことにより己の肉体強化のみならず、足りない戦力を補うための尖兵を獲得している。
・『魂魄顕現』
内側に保有するソウルを放出し、仮初めの肉体を与え、『ブレイド』として使役することを可能とする。正式名称を『サモンズ・ソウル』
この状態で倒された眷属のソウルは、倒した相手に所有権が移り、以降はその相手のブレイドとして使役される。
ただし、カークは自我を奪い取ることにより、完全な戦闘兵器として他の眷属たちを運用している。
・『闇の王』スコティノス
『火の時代』における神代末期に現れた、闇の眷属たちの王。
とある世界線では、世界を闇に包むだけでは飽き足らず、『火の時代』にまつわる全ての生命、全ての物質を概念ごと抹消した個体が居たという。
その世界ではドラングレイグ、ロスリックが生まれる未来は訪れず、僅か一時代で『火の時代』は終わりを迎え、無垢なる新時代が拓かれた。
繰り返しによりその未来は切り捨てられたが、かの存在はロードランに生きた全ての存在の魂に深く刻まれ、いつしかその名を呼ぶことを禁忌としたという。
そしてその禁忌は、やがて1つの誓約となり、億年を超える眠りの間、密かにスタクティのソウルの内にて1人の例外なく強制的に結ばれた。それは、かの大災厄に対する恐怖がゆえの行いだったという。
・『深淵の権能』
『闇の王』スコティノスが有する権能の1つ。
元はマヌスが保有していた権能だが、マヌス討伐の間際に簒奪し、己の物とした。
マヌス同様、深淵の闇を増幅させ、領域化して世界を蝕むことも可能だが、スコティノスはそれを戦闘に特化させ、新たに別の術技を生み出すに至った。
・『侵蝕干渉の術技』
スコティノスがマヌスより簒奪した『深淵の権能』を用いて編み出した戦闘術技。
分類としては闇術に当て嵌まり、その効果は『対象の侵蝕、及び物質的干渉の可能化』。
無機物有機物は勿論、本来形の存在しない空気、果ては空間そのものにまで物理的に接触できるようになる。
空気を殴れば空気弾として飛び、空間を殴ればその内部にいる敵性存在に防御を無視したダメージを与える。
但し、空間という巨大な存在に物理的攻撃を加えるには相応の存在強度と膂力が必要となり、以上の条件を満たしていない場合効果は発揮されず、逆に反動により自滅することとなる。
・『闇の大剣』
『闇の王』スコティノスが振るう特大剣。
捻くれた刀身は闇に冒され、塗れて穢れきっている。
かつて『闇の王』は、その力を遺憾なくふるうための剣を欲し、鍛冶師を集めた。
王の恐怖に屈した鍛冶師たちは鎚を取り、『篝火の螺旋剣』を熔かし合わせ、この剣を造った。
篝火と共に在り続けた螺旋の剣は朽ちることなく、その不変なる在り様にこそ『闇の王』は己の求める刃を見出したのだろう。
・『創造のための破壊の力』
『闇の王』スコティノスが持つ、彼だけの権能。
曰く、その力は万象・事象の否定。彼の認識したあらゆる存在を“概念ごと”消し去る、絶滅の刃。
『深淵の闇』が深く関係しているらしく、そこにあるモノを織り交ぜ、完成させたものがこの権能の正体だという。
・『上の兄弟』
もしくは『兄者』。虚空の領域に住まう傍観者の、『闇の王』■■■■■■に対する呼び名。
彼曰く、3人の中で最も自我が強く、手が付けられない怪物とのこと。
活躍した時代は『火の時代・神代末期』。
世界に存在する全てを文字通り滅ぼし尽し、1度は『火の時代』という概念そのものをこの世から消し去った魔王。
・『下の兄弟』
もしくは『弟』。虚空の領域に住まう傍観者の、『薪の王』スタクティに対する呼び名。
彼曰く、3人の中で最も優しく、それ故に親しい誰かの喪失を怖れていたという。
活躍した時代は『火の時代・神代末期、中間期、終焉期』
最も多くの時代で活躍し、善悪の深奥を知り、その上で未来を後世の者たちに託した“燃え殻の王”。
・『第二の騎士』
虚空領域『理の外』に存在する唯一の生命体。『闇の王』■■■■■■と『薪の王』スタクティの中間に位置する第三の男。
3人の中で最も存在が希薄で、火にも闇にも属さない異端者。
活躍した時代は『火の時代・神代末期、中間期』
火と闇の先を追い求め、その果てに虚無へと至った唯一の男。万象と、その行く末を見渡す視座を得た代わりに、ありふれていた多くのものを失い、戻るべき地を見失った愚者。
……そして、500年前に交わした『英雄』の名を持つ青年との約定を果たすべく、秘された剣を守護し、己の名を呼ぶ者を待ち続けている番人。
・『虚空の傍観者』
理の外に出てしまった探究者。光にも闇にも属さぬ、完全な無の領域に囚われた存在。上記の『第二の騎士』を含む、この物語の読み手たち。
あらゆる全てを俯瞰できる立ち位置にいるが、それ故に理の内にある世界を羨み、自分もいつか、その輪に入りたいと密かに願っている。
理の外に在るため、彼を認識するには同じ領域に至るか、各世界に存在する『彼ら』の本体に直接接続する他ない。
唯一の例外は、彼らの導き手となった先達――初代『原罪の探究者』アン・ディールのみ。
・『虚空領域』
別名『理の外』。光と闇の果てを進み、定められた道を外れた者たちが行き着く到達点にして行き止まり。
万象全てを見渡し、万物の深奥を見通す視座を得る代わりに、永劫その場に縛り付けられ、現世に残した軌跡全てを抹消される、聖域にして虚ろの地獄。
第二の騎士■■■■は、『繰り返し』によって1度はこの領域からの脱却に成功したが、後にアデルと交わした約定の下、肉体のみを現世に留め、魂のみをこの領域に流し、虚ろの虜囚となることを選んだ。
全ては来たるべき時、第三の剣を欲する者の一助とならんがために。
・『火の時代』
数十億年前に存在した時代。先カンブリア時代中の何時かの時頃に存在したとされる、世界最古の文明が興った時代。
巨人や竜、魔獣や神などと
時期区分は大きく分けて5つあり、世界最古の王たちが文明を興すまでの『創世期』。
神王を称するに至った大王グウィンを筆頭とする神族たちが、文明の繁栄を極めた『神代期』。
『最初の火』が陰り始め、世に不死人が跋扈し始め、後に世界最古の火継ぎが行われることになる『神代末期』。
一時古き王たちの名が消され、闇の力が増したことで光闇の力が拮抗した『中間期』。
火継ぎという延命処置の末に腐敗を見せ、時代の限界が近づきつつあった『終焉期』。
・『逸脱者』
人、あるいは不死人、定められた存在そのものの規格を破り、限界を超えた魔人たち。
それぞれが尋常ではない膂力を有し、単純な力だけでも巨人や竜種を優に凌ぐ。
存在としての格と規模、密度も規格外の域にあり、それぞれ『権能』と呼ばれる固有の異能を有している。
共通点としては身体・精神力の規格外さだけでなく、各個体が一切の例外なく何らかの異常性、衝動や願望を抱いており、尋常ではない狂気をその身に宿している。
常道を外れ、外道に身を落とした者たち。正道の果てに限界を超えたのではなく、その異常性を以て定められた存在としての器を拡大し、殻を破った異常個体。
ゆえに、見えざる創造主たちはこう名付けた。
力の均衡を崩す者――『逸脱者』と。
・『権能』
上記に記された『逸脱者』たちの持つ異能の総称。
能力の中身は千種万様だが、発現者の持つ何らかの要素を由来として発現するため、大部分は使用者にとって扱いやすい、相性の良いものとなっている。
注目すべきはその異能の規格外さであり、能力そのものの高さ、効果をもたらす規模、特異性とどれを取っても従来の異能を遥かに超えている。
その凄絶さ、それを扱う逸脱者たちの偉容を見て、ある者はこの異能をこう名付けた。
神の如き者たちの揮う力。唯一絶対の『権能』、と。
・『権能』②
権能の能力は千種万様だ。あらゆる異端の力を封じる『異能殺しの権能』もあれば、極めて限定的な方向に特化し、“斬る”という目的を果たすために発動する『概念超越の権能』も存在する。
だが、規模や性質が規格外とは言えど、権能も所詮は一能力に過ぎず、共通した弱点が存在する。
それは一定以上の差がある、格上の能力や相手に対しては、その効果を発揮できない点である。
『格上殺し(ジャイアントキリング)の不可』。
不死人の枠から外れ、神域すらも超えてしまった者たちは、同時に不死人としての最高の特性を権能に付与できなかったのである。
……もっとも、彼らを上回る生命体が存在すること自体が稀なので、その不利性も滅多なことでは働かない。
・『創造主』
第二の騎士とアン・ディールの探究者師弟の会話内にてあった単語。
アン・ディール曰く、『火の時代』の『繰り返し』は人為的なものであり、それを引き起こしていたのが『創造主』。
己の愉しみがために世界を繰り返し、延々と悲劇と地獄を続けて来た有り様を想像した上で、第二の騎士からはこう評されている。
――邪神と称してもまだ足りない邪悪、と。
・『月の光』
『創造主』と呼ばれる存在の代名詞。彼、彼女、あるいは彼らの象徴的存在。
彼らが生み出した世界の大半に織り交ぜられており、一種のブランドと化している。
古来より、月は狂気の象徴と称され、そこから降り注ぐ月光こそは、人の狂気を引き起こす原因として見なされている。
現実での真偽はともかく、少なくとも『創造主』の手掛けた世界において真実であり、月光に触れた存在は全て狂い、破滅の道を歩んでいる。
・『統制官』
『創造主』の頭脳にして最上位端末。唯一の固有名称保有個体。
他の『創造主』に対する命令権と、対策・計画の最終決定権を有する。
『創造主』たちは自分たちでは手に負えない問題に直面した時、彼を招いて臨時会議を開くことがある。
『統制官』はその際の問題解決策の思案を担っており、彼の提出した策により、多くの問題が解決されてきた。即ち、天変地異級の変異をもたらしたところで『統制官』が健在であればすぐさま対処されてしまい、叛逆は無駄な足掻きに終わる。
『創造主』の干渉を完全に断絶させるには、『統制官』の打倒が必要不可欠となってくる。