そういえば最近IS読み返したんですが……まだ2巻中盤なんですね……ラウラさんは3巻登場じゃないんっすね((白目
……みなさん、本当に評価と感想ありがとうございますっ!正直ここまで読んでくれる人が増えるなんて予想していなかったよこれからも頑張らせてもらいますっ!だから、復刻した特異点解決してきます((
「顔色は悪くなさそうだが……気分はどうだ?」
「お気遣いありがとうございます。……ですが、それ以上の心配は必要ありません」
「立ち話というわけにもいくまい。その椅子に座るといい」
「はっ!」
(1人の生徒として学園に馴染んでくれれば嬉しかったが……そう簡単に都合よくいかないか)
用意した椅子に座る事はなく次の指示が来るまで佇むラウラの姿を見て都合よくいかないかと内心で落胆する。私の口からそう命令すればラウラは疑問を持つものの、言われるがままに実行するだろう……だが、それでは何の意味もない。
「私が回りくどいのは嫌いなのは知っているだろう。単刀直入に聞くがなぜお前はあんな事をやった。今更誤魔化そうなどと考えてくれるなよ?」
「……私はただイギリス代表候補、中国代表候補の専用機の性能を確かめるために行動しただけに過ぎません」
「誤魔化すなと私は言ったはずだが?性能を確かめるための模擬戦ならばアイツが介入するわけなかろう。もう一度聞くぞ、なぜあんな事をした?」
それはっと言葉を詰まらせる姿は私が相手でも話したくない事があるという事であり、このような状況でなければ素直に喜べたんだがな。……
「……そういえば前にもお前は織斑とシャルロットにも同じような事をしたらしいな。それは途中で止められたらしいが……鈴音とセシリアにも同じことをしたと考えれば本命は織斑か?」
「……私は織斑一夏という男が本当に教官の弟として相応しいかどうかを確かめたかっただけです」
「その為に織斑の親しい人を狙ったと?……私はお前が織斑を個人として気に食わない事については口を出すつもりはない。誰だって嫌いな奴や、気に食わない人はいる。お前たち2人が喧嘩をしたぐらいならば大目に見てやるつもりだった。だが、無関係の人を巻き込むというのならば話は別だ。私はお前にこのような事をさせる為に指導したわけではない」
「そ、それは……っ」
見放される事を恐れるようにラウラの顔色は悪くなる。教官として指導していた時はこのような事はなかったが……いや、今の私の立場を考えれば彼女の反応は当然か。ラウラの心の中では私以外の人間はいまだに心の中では存在していないのだろう。
「私の目の前では今回は初犯だという事もあって大目に見る。事の発端はラウラではあるが、挑発に乗ってしまった鈴音たちにも問題はあるからな。切磋琢磨するぐらいなら模擬戦などいくらでも構わんが限度を知れ、わかったな?」
「……了解です」
我ながら甘い説教をするものだと内心で苦笑する。私自身はラウラは実の妹のように可愛がっている自覚はあるし、彼女が私へと向ける感情にも気付いている。心酔と依存という向けられる感情は彼女の境遇を考えれば仕方がないと思ってしまうが……それだけでは駄目だ。
(ラウラと正面から向き合うのは私以外の誰かではないとならない。だから、キラ自身の提案は私にとって願ってもなかった事だったんだがな……)
キラの精神状態を考慮すれば素直に喜べないところだ。ラウラとの対話は一筋縄ではいかないだろうし、なによりアイツヘの負担になる可能性が高い。自身のことで手一杯であるはずなのに他者を思いやる姿は見ていて不安になる。多少の我が儘ぐらいならばいつでも聞いてやりたいんだが……。
「これで私からの話は終わりだ。確認するが今から予定はあるか?」
「いえ、この後予定はありません。なにか私に用があるのでしょうか?」
「お前と面と向かって話したい奴がいるそうだ」
「話したい奴ですか……?差し支えなければ私と話したいと言っている者の名前を教えてもらってもよろしいでしょうか?」
「先の件でお前と戦闘する事になったキラ・ヤマトだ。何を話したいのかはアイツ自身の口から直接聞け」
キラの名前を伝えれば私の前でも表情を変える事が少ないラウラが表情を歪める。彼女が軍人として鍛えていても明確に殺意を向けられたのが今回が初めてだと考えればその反応も無理もない話だ。
(それについてはラウラだけではなく鈴音たちもだがな。キラがいた時はなるべく動揺を悟られないように接してはいたが今後はわからん)
今回の件で一番恐れている事は鈴音たちが距離を取る可能性がある事だ。前回は即座に対応したがあの場にいた箒とシャルロットとは一度仲が気まずくなっている。錯乱していたとはいえ明確に殺意を抱き目の前の敵を殺そうとしていたキラを受け止めるか否か……そしてアイツ自身が口にしていた異質な力をどのようにして見るかは2人次第だ。
「……教官、あの男はどのような目論見があって私と話をしたいなどと言っているのでしょうか。私には理解ができません」
「それを知るためには話し合いに応じるのが一番だろうよ。その答えを聞き出せるのは私ではなくアイツ自身の言葉からだ。お前が発端とはいえ、あの件の事を踏まえて話し合いができない状態ならば私からキラに伝えておくが?」
「いえ、教官の手を煩わせる必要はありません。あの男の話し合いには応じます。……断固として認めてなるものかあの時の感情など」
その呟きには様々な感情が入り混じっており、それが一筋縄で話し合いが終わる事ができない事を物語っている。鈴音が挑発に乗った理由を思い出せば格下であると侮っていたアイツヘと抱いた感情を認めるのはプライドが許せないのか……感情的にならないように釘をさしておくか。
「感情に身を任せて手を上げるなよ。その時はそれ相応の対処を取る事を忘れるな。それを理解したのならついてこい」
「……わかりました」
……流石に2人だけで話をさせるわけにはいかないか。何かの拍子でお互いに感情的になる可能性もあるし、何より再度キラが精神的に追い込まれた時は即座にフォローしなければならない。平和的に終わるのが一番だが……楽観視はできんか。
◇◇◇
「すまない遅くなったな。ラウラも入ってこい」
「はっ!!」
別室で待機していれば織斑先生と彼女が入ってくる。彼女とお互いに視線が交われば強く睨まれてしまうけどそうなった理由を作ったのは僕にある。あらゆる出来事から目を逸らしているけど今だけは逸らしたら駄目なんだ。
「話し合いには私も同伴はするが余程の事でもない限り口を出すつもりはない。だから、遠慮する事なくお前たちは話をするといい」
「……つまり、教官は中立でいるという事ですか?」
「私は一教師、そしてお前たちの担任としてこの場にいるからな。どちらかだけを贔屓するつもりはない。お互いが感情的になり口論を超えてしまう可能性があると判断したからだ。キラ、お前からも意見があるのならば聞いておくが?」
「問題ありません。僕としても織斑先生がいてくれる方が安心しますから」
「ふっ、嬉しい事を言ってくれるではないか。それでは後はお互いに本音を話すといい」
織斑先生は腕を組み壁に背を預ける。織斑先生が近くにいてくれるのなら安心してラウラ・ボーデヴィッヒさんと話し合いをする事ができる。彼女は織斑先生が中立である事に不満そうではあるけど納得し、僕のことを警戒するように椅子に座る。
「……それで?貴様はいったい私になんのようがある。教官にこの場を設けさせてまで私と貴様が話すようなものはないはずだが」
「君に謝りたかったから。……アリーナでの時は本当にごめんなさい。謝っても許されない事を取り返しもつかないような事をしようとして……本当にごめん……」
彼女にできる事はただ頭を下げて謝ることだった。あの時織斑先生が止めるのが間に合わなかったら取り返しがつかなくなっていた。どんな状態であっても彼女をあの人だと錯覚して殺そうとしていた……頭を下げる程度では到底許されない。
「やはり貴様の行動は理解ができん……わかっているのか?私は中国代表とイギリス代表を襲った相手だぞ。アリーナの時のように激情に駆られるのではなく頭を下げるだと……?貴様には仇を取ろうという意思すらないのか」
「鈴とセシリアさんを襲ったことについては言いたい事はある。でも、怒りや憎しみだけでやり返そうとしたらまた同じ事の繰り返しになるだけだよ……」
彼女が2人を襲ったのをまだ許しているつもりはない。彼女がどうして2人を狙ったのかも理由を聞かず知らないままで、一方的に決めつけて怒りと憎しみのままに仕返しをすれば何も変わらないじゃないか。
「ふんっ、貴様のような臆病者にはお似合いな綺麗事だな。敵対者である私を相手にしてそんなことを言えるとはな」
「……僕らは敵同士じゃない。僕は君をそんな風に見ているつもりはないし、君は僕のことをまず相手として見ていない。そうでしょう?」
「貴様を相手として見ていないことだけは同意してやる」
理由は違うだろうけどお互いに敵として見ていないのは同じだ。話し合いに持ち込めるかどうかは正直自信はなかったけど僕が話すかたちで何とか最低限保つことができている。
「君が一夏を嫌っていたのはわかっていたよ。だけど、なんでアリーナで2人を狙ったんだ?2人は関係ないじゃないか」
「またその話か。何度も同じ質問を聞かれるのはウンザリする……中国代表候補とイギリス代表候補を襲ったのはあの男が私と戦う理由を作るために過ぎない。知人が襲われたのなら戦う動機にはなるだろう?」
「そんな事で無関係な2人を襲ったっていうのか……っ!?」
「……そんなこと?私にとってはあの男と戦うことが何よりも最優先にすべきことだっ!!あの男が教官の弟に相応しいかどうかを確かめるには最も確実な方法だからなっ!そのためならば私はどのような手段も選ばぬさっ!!」
「っ……!?どうして君は一夏と戦いたいんだ!?」
そうまでして彼女は一夏と戦う事になぜ固執するんだっ!?彼女から感じる怒りと敵意、そしてそれに隠れ潜むもう一つの感情を感じる。一夏の事を織斑先生の弟として相応しいのかを確かめる?そうだ、確か似たような事を一度彼女の口から聞いたことがある。あの時も彼に今と同じ感情を向けていたはずなんだ。
「話したところで貴様らには理解できんだろうなっ!!初めから全てを持っている貴様らなどにっ……!!私には教官しかいないのだっ……!!」
「すべ、て……っ?」
感情が爆発した彼女の口から想定していなかった言葉に息が詰まる。頭が真っ白になりかけるが幸運にも彼女から向けられている敵意のおかげで冷静になる。……貴様らだという事はさっきの言葉の対象は僕だけじゃないはずだ。
(……それに教官、織斑先生しかいないって……?)
織斑先生しかいない……?彼女が織斑先生の事を慕っているのは知っている。それが一夏の事を固執する理由にはどう繋がるんだ……?だけど彼女の悲痛の叫びには既視感があった。
(そうだ……同じなんだ。地上に降りてすぐの時の僕と今の彼女は……)
今の彼女はあの時の僕と同じなんだ。サイの事が好きなはずの彼女がどうしてあんな事をしたのか思惑はわからない。だけど……どんな理由があったとしても限界だった僕に優しくしてくれた。偽りの優しさだったとしても……そばにいるのだという一言で踏み止まることができたんだ。
「……だから君は一夏に敵意を向けていたんだね。君の中では織斑さんしかいないから……心を許しているのは織斑先生だけだから……」
「黙れ黙れ黙れっ!!その耳障りな口を今すぐ閉じろっ!!まるで私のことを理解したかのように話すなっ!!その哀れみな目で見るのをやめろっ!!」
彼女が心を許している人は織斑先生1人だけなんだ。彼女と織斑先生の間には何かがある……きっと彼女がつらい時に手を差し伸べてくれたのが織斑先生だけだったのだろう。彼女は怖いんだ……織斑先生が一夏しか見なくなってしまうことに。そして大切な人の家族だという彼のことに嫉妬もしているのだろう……それなら初対面である一夏にアレほど敵意を向けていたのも納得がいく。
「でも、だからこそ怒りや敵意を闇雲に向けたら駄目だよ。それこそ本当に1人になってしまう、だから――――」
「今すぐ口を閉じろと言ったはずだっ……!!まるで私のことを見透かしたように話すがなにがわかるっ!!」
「違いはある……けど、僕と君は同じなんだ……ラウラ・ボーデヴィッヒさんにとって織斑先生が全てなら僕もそうだから……」
「同じ……っ!?ふざけるなよっ!!友と呼べる存在も、家族と呼べる存在もっ!何かも持っている貴様が私と同じなどと戯言を抜かすなっ!私と貴様が同じだとっ!?いいや、そんなことは絶対にないっ!――――私は貴様とは違い造られた存在なのだからなっ!!」
「造られた、存在……っ?」
「ああ、そうだっ!!私は貴様とは違い人工的に造られた存在だっ!!貴様のような望まれて生まれた存在ではなくなっ!!ラウラ・ボーデヴィッヒなどは所詮は識別の為に与えられた名にすぎんっ!!」
唖然とする僕をよそに彼女は自身を嘲笑するように笑う。彼女はハッキリと自身を人工的に造られた存在だとそう言った……経緯は違いはあるだろうけど目の前に人為的に造られ生まれた同じ人がいるという事実に頭を殴られたような衝撃に襲われる。
「私は戦う為だけに造られ、生まれ、育てられたっ!!常に優秀な兵器として求められていたっ!!私は優秀な兵器であるために鍛え続けたっ!!だがそれもISという最強の兵器が現れてから一変したよっ!――――そうなった理由がこの目だっ!!」
「その目はっ……」
「
左目を隠していた眼帯を力任せに外し、その下に隠されていた瞳は金色だった。呆然としている僕の胸ぐらを掴み、そのまま引き寄せられ金色の瞳から目を逸らすなと睨まれる。出来損ないの烙印を押される理由になった嘆いたその瞳を。
「わかるかっ!?出来損ないの烙印を押され、兵器として造られた者にとってそれがどれほど絶望なのかっ!!兵器として使えないのならば処分されるだけだっ!!いつ捨てられるかも知れない恐怖や絶望を貴様は理解できるのかっ!?」
「それ、は……っ」
「理解などできるわけないだろうなっ!!そんな中で教官は私に手を伸ばしてくれたっ!!部隊のみなからも上部からも出来損ないと嘲笑され侮蔑されていた私を教官は救ってくれたんだっ!!失敗作だと言われ続けた私をっ!」
「失敗、作……」
「これでわかっただろうっ!貴様と私は違う存在なのだとっ!それでも貴様は私と同じだと言えるのかっ!?言えるわけないだろうなっ!!」
「――――そこまでだ」
第三者として立ち会い人にとしていた織斑先生が止めに入ってくる。激昂していた彼女は掴んでいた胸ぐらから手を離し僕はそのまま力なく椅子へと座り込む。……彼女は周りから失敗作だと言われ続けて……僕は最高のコーディネイターで……。
「これ以上はお互いに話し合いではすまないと判断をさせてもらった。……異論はあるか、ラウラ?」
「……いえ、教官の判断に私は何の不満もありません。それに初めからわかりきっていた結果ですから。はっ、アリーナでの時を考えて警戒していればとんだ肩透かしだ。……だが貴様への屈辱は忘れんぞ。織斑一夏より先に貴様を潰してやる……学年個別トーナメントでな。それまでせいぜいフランス代表候補と中国代表候補に守ってもらえ」
食堂の時と同じで一瞥もすることなく彼女は去っていく。その背中を同じようにただ漠然としてその姿を見ているだけだ。明確に違うのは彼女に敵意を向けられたこと……だけどその敵意は彼女には正当な理由になる。
「すまない、もっと早く止めるべきだった。……ラウラの出生のことは誰にも言わないでほしい……頼む」
「……だい、じょうぶです……誰にも言うつもりはありませんから……僕も、そうですから……すみ、ません、少し考えたいことが、できましたので……僕も部屋に戻ります……」
「キラ…お前は――――いや……わかった。この後は部屋に戻って休め。ストライクの方は私か山田先生が後で持ってこよう」
自分の頭の中ではコロニー・メンデルのことや彼女の言葉でいっぱいだった。織斑さんに支えてもらいながらおぼつかない足取りで立ち上がる。話し合いの場を作ってくれた織斑先生にお礼を言って部屋を出る。
(……ラウラ・ボーデヴィッヒさんは僕と同じで造られた存在……)
人類の夢、最高のコーディネイターとして造られた僕が生まれるまでに数多くの犠牲が生まれたのだとあの人は言った。この世界と僕の世界は違う、だけど彼女は僕と同じ造られた存在……けど、造られた理由やその後の事は大きく違い周りからは失敗作だと理不尽な仕打ちを受けている。……同じ存在である彼女は僕という存在を殺す権利がある……唯一の成功作である僕のことを……。
(……学年個別トーナメント……ううん、その後だ……その後に……それが僕の最後にしないと……)
僕は多くの人を殺してきた……生まれる前からもその後も。存在してはいけない僕ではあるけれど、人の命を奪っているのに自決するのは到底許されないこと。……だけど、僕と同じで造られた存在である彼女の手でなら……その後僕は彼女のところにいけるだろうか……?
「……ううん、そんなわけはないよ……僕は人殺しなんだから……」
死んだ後もきっと彼女に会うことはできないだろう。それが命を奪ってきた僕への罰になるのだから……。いつの間にか寮の自室前へとたどり着いておりそのまま扉を開ける。
「おかえりなさい、キラ君っ!ご飯にする?お風呂にする?それともぉー、わ・た・しぃ?」
「…………」
何故か自室に更識会長がエプロン姿でいた。学生服は着ておらずエプロンの下はきちんと下着を身につけているのだろうか……?まずどうしてこの人が僕の部屋にいるのだろう……?何がなんだが分からなくなった僕は開けた扉を勢いよく閉めることにした――――
今回のサブタイトルは別に詐欺をしていないからセーフっ……だよね?((
ちなみに完全に余談ですが実は主人公候補で某パン屋の海賊のお兄さんをギリギリまで考えていたり……あと、某病を発生させるなんとか・トリニティに似たオリキャラ出したりとか……全て没にしましたけど((
ちと独自解釈とか設定になった所があるかも知れませんが許してください……精神ヤバい時に同じく造られた存在で、兵器として造られて、その後に出来損ないと言われ続けたって聞いたらそう思っても仕方ないよね…だって、某失敗作と似たようなもんだし……今回で回復した精神はオーバキルされたので誰か回復させないと……((なお、その後も削れないと言ってない
誤字&脱字報告いつもありがとうございます!!そしていつでもお待ちしております!!感想も本当に励みになっておりますっ!!