はい!!fgo新章終わったので投稿ださわ!!なんか過去一長いだろうし、ごちゃごちゃしてて見にくいと思いながらも技量不足を恨んでしまう……誰か他に書き上げてクレメンス(切実)
あっ、それとやっとfgoで低レアのスキル育成終わりました(吐血)
誘拐されたシャルロット・デュノア、彼女の専用機であるラファール・リヴァイブ・カスタムIIを取り返すために、キラ・ヤマトはオータムと。
そして2人の元に駆けつけた更識楯無とラウラ・ボーデヴィッヒがスコールと対峙していた。
「……っ!!」
対峙している中で真っ先に行動に移したのは意外にもストライクだった。
左手はビームサーベルからストライクバズーカへと切り替え、右手に持つ対ビームシールドを前に構える。そのままバズーカで牽制を兼ねて撃ちながらスラスターを吹かしてオータムへと接近していく。
(ちっ、羽無しが持っているビーム兵器を壊しでもしなきゃ迂闊に接近はできねぇ。遠距離からチマチマとやり合うしかねえか)
接近してくるストライクを冷静にオータムは分析する。
アラクネの自慢の装甲脚をいとも容易く切断したビームサーベル。それを対処しなければいくら手数の多いアラクネとて攻め倦ねる。
砲撃を独特的な動きで避け、装甲脚を射撃モードへと切り替えて引き撃ちしながら応戦する。
(……蜘蛛みたいに飛び跳ねて砲撃は避けられる。あの脚がオータムのISの強みであって要だ。あの脚を極力削るしかない)
アラクネからの射撃を対ビームシールドで防ぎながら、オータム同様にキラは目の前のISを冷静に分析をしていた。
C.Eではあのような複数の脚を持つMSとの戦闘はなく、目の前のISはまさに未知数な敵。
久々の殺し合い、未知数な動きや攻撃手段を持つ敵に対して初めは慎重に動いていた。
だがそれも装甲脚が近距離・遠距離の両方を兼ね備えていると分析を終えたキラの行動は早かった。
ストライクは対ビームシールドを前へと構え、力強くスラスターを吹きながら弾き撃ちするアラクネへと距離を詰めていく。
アラクネの実弾を目視で捉えて華麗に躱しながらストライクバズーカで反撃を行う。
「遠距離はどうやら貧弱のようだなぁ!」
2射目のバズーカをアラクネは嘲笑しながら全て撃ち落とした。不意打ちで脚を2本も早々と奪われたものの、その腕前は確かでバズーカを全て撃ち落とすなど中々やれることではない。
爆発により煙が生まれ、2人はお互いの姿を目視出来なくなる。
これまでのストライクの行動を踏まえて、煙が立ち込もうとも前進してくるだろうと判断をし、オータムは射撃モードを維持する。
(考えなしに煙から出てきたところを一斉射撃で沈めてやらぁ。そのあとはあの裏切りもんを嬲り殺せばしまいだ)
一方的に蜂の巣にされ倒れ伏すストライク、そして泣いて命乞いをするシャルロットを未来を思い浮かべたのか口角が自然と上がっていた。
そろそろ煙の中からストライクが無策に突っ込んでくるだろうと一斉射撃で待ち構えていれば煙の中から予期せぬものが飛来してくる。
「なっ……!?」
ストライクが煙の中から飛び出してくるだろうと予測していたオータムは投擲されたソレに反応が遅れ、回避が間に合わず一本の装甲脚へと深々と突き刺さる。
「羽無し野郎あのビーム兵器を投擲してきやがった……っ!?」
アラクネの装甲脚には実弾を撃つのを遮るようにストライクのビームサーベルが突き刺さっていた。
装甲の厚いアラクネに確実なダメージを与えられる武器を簡単に手放したストライクに驚きを隠せない。
その隙へ乗ずるようにストライクは煙から姿を現す。
僅かに反応が遅れるが当初の目論む通りにオータムは一斉射撃を行うものの、すでに射線を見切っているか最小限の動きで全て躱される。
「くそっ……!!」
「遅い……っ!」
肉薄されたことにオータムは慌てて射撃モードから接近モードへと切り替えようとするがそれは間に合わない。
キラは装甲脚に突き刺さったビームサーベルのグリップ部分を力任せに蹴り上げればビームサーベルは貫通し、3本目の装甲脚が大破する。
「この、クソガキが……っ!!」
3本目の脚を失い、頭に血が上がった彼女は接近モードに切り替わった残りの装甲脚を怒り任せに振るうが既にストライクは背面をとっており、その無防備な背中に数発のバズーカを至近距離から撃ち込み、装甲脚を踏み台にしながら離脱していく。
(人様が手加減していれば脚を何本も壊しやがってっ!!)
地面へと着手し、回収したビームサーベルと対ビームシールドを構えたストライクを振り返ったオータムは殺気を込めた眼差しで睨む。
彼女はあの癪に触るストライクを殺意という感情のままに今すぐにでも嬲り殺しにしたかったが、それをスコールからの捕縛という命もありぐっと堪える。
「……ちっ」
次のこちらの行動を警戒をしている目の前のストライク、そしてキラ・ヤマトへの認識を改めなければと忌々しげに舌を鳴らす。
2本の脚を切断されたのは自身の油断と偶然が重なったことによる結果だと侮っていたが、ストライクに再度一本の脚を破壊されれば偶然などと片付けるわけにはいかなくなった。
(……それにどうもあの羽無しの戦い方に違和感が拭えねぇ。堅実な戦い方を教わってる割には荒すぎねぇか?)
ストライクの戦い方にオータムは一つの違和感を抱いていた。
実弾による射撃をシールドにより防いだりとお手本のような守り方をしていながら、いざ接近戦になると力強く蹴り上げたり、有効打であるビームサーベルをアッサリと手元から手放すなどと一貫性がない。
(どうも裏があるくせぇ……たかが"3人目"の野郎の操縦者ぐらいでスコールが此方側に引き込もうとするか? いや、それはありえねぇ)
2人目の男性操縦者で充分価値はあるだろうが、スコールという人間を知っているオータムからすればたったそれだけで
ましては世間には隠れている"3人目"を彼女は知ってるのだから尚更。
オータムもスコールも"あの男"は信用していないがその能力の高さは買っている。
希少価値という点でも、戦力としても"あの男"だけで充分すぎるほど。
(……やめだやめだ。スコールが欲してる。なら私はその通りにこのガキを捕らえるだけだ)
スコールの思惑を読み取ろうとするがオータムは振り払う。
彼女の欲望を叶えるのが
本気で潰してやるよ羽無しぃ!!」
目の前のストライク──キラをただの子供と侮りを捨てたオータムは吠えるように声を荒げながら激闘を再開する。
◇◇◇
ストライクとアラクネの戦いの幕が切ったと同時に更識楯無&ラウラ・ボーデヴィッヒとスコールサイドにも動きがあった。
「前衛は私が引き受けるから後衛はお願いするわねー!」
「……貴様は人使いが荒いなっ!」
楯無は機体の周りに水のフィールドを形成し、蒼流旋にも水を纏わせる螺旋状に回転を始めスコールへと仕掛ける。それを援護するようにラウラは両肩の大型のレールカノンで支援砲撃を行う。
「それじゃあ、ちょっとだけ遊んであげる」
スコールはISをその身体に纏うことなく、両腕の部分展開で充分なのだと言うかのように薄く笑う。
まずはラウラの援護射撃の軌道を、アサルトライフル『ガルム』で弾丸を弾丸で軌道を逸らしてみせた。
つい最近レールカノンをバズーカで撃ち落とされたものの、弾丸で軌道を逸らされるその技術を初めて目撃したラウラは驚き大きく目を見開く。
「その澄まし顔はいつまで続くのかしらね」
「血気盛んね。その若さにはちょっと嫉妬しちゃうかしら」
楯無は接近戦へと持ち込み蒼流旋を振るい、スコールはそれを接近用ブレードと片手にアサルトライフルを握ったまま激しい攻防戦が始まる。
楯無は蒼流旋のリーチの長さを生かし攻めるが、スコールはそれを接近用ブレード、アサルトライフルと変則的な二刀流で見事に凌いでいた。
(私と彼女にこれほど差があるなんてね……っ! 一筋縄ではいかないってこと)
両腕の部分展開だけで、自身の攻撃を呼吸を乱すこともなく完璧に捌かれていれば目の前の人間との明確な実力差があるのを認めざるお得ない。
楯無も馬鹿正直にスコールと交戦しているわけではない。わざわざ自分から狙ってくださいと言わんばかりに生身の体を晒しているのだから狙うのは当然なこと。
ISを使い生身の人間を殺すのに躊躇いはなく、容赦なく脚や胴体、頭を狙うが掠りもしない。
“奥の手”を扱い早期決着を考えてはいるが、それには下準備を要し、そして広範囲であるためシャルロットを巻き込みかねないのを考慮すれば迂闊には使えなかった。
(……まっ、だから彼女の援護は大助かりなんだけどねぇ)
「右に逸れろ、更識楯無!!」
背後からの鋭い声による指示に従い、楯無は接近用ブレードを払い上げ右へと逸れる。
ラウラは軌道を読ませないように2基のワイヤーブレードを曲折させながら射出する。
「狙いは悪くないけど、こっちもまだまだコントロールが甘いわね」
「悪いけどここは一撃入れさせてもらうわよっ!」
2基のワイヤーブレードが自身の足を狙っているのを見極めればオータムは跳躍すると、ラウラの意図を勘付いていた楯無も共に飛躍していた。
もらった! と鋭く声を上げながら無防備な腹部へと容赦なく蒼流旋を突き穿ついたが──その感触は肉を抉った感触ではなく鋼鉄を突いた感覚。
(手応えがない……っ!!)
「さっきのは惜しかったわよ?」
手応えがないのに悔しそうに顔を歪めた楯無を煽るようスコールは微笑む。
スコールは金色のカラーリングを施したラファール・リヴァイブを体に身に纏っていた。彼女用にカスタマイズしているのか両肩にはミサイルポッドが搭載されていた。
せめてあと一撃と槍を再度突き上げようとするが側面を取られゼロ距離からアサルトライフルを撃ち込まれ墜落していく。
「それじゃあ、このまま──あら?」
「──悪いが終わるのは貴様の方だ」
墜落していく
相手の動きを強制的に停止させることが出来るのはこの場ではたった1人しかいない。
「……これは
「このまま散れ。これ以上貴様に時間をかけるつもりはない」
身動きが出来ずと窮地に陥ろうと眉一つ動かさず笑みを崩さないスコール怪訝そうにしながらも二門のレールカノンを照準に捉える。
ラウラの激闘を繰り広げているストライクへと一刻も早く援護に向かいたいのだ。
「そうね。このまま誰が散るのか……試そうかしら」
「……なにをっ」
ラウラがレールカノンを発射するよりも早くオータムの両肩の門が開き、両肩を含めて10を超える小型ミサイルが発射される。
発射されたミサイルはラウラだけではなく身動きの出来ないシャルロット、そして動く気配のない
「人質を狙うか……っ!!」
数発の小型ミサイルが容赦なくシャルロットを狙っていると気がついたらラウラは大きく顔を歪める。
(私が被弾するのは構わん。だが、シャルロットだけは守り通さなければならないっ!!)
ラウラはこの小型ミサイルが直撃すればISのシールドエネルギーへ大幅にダメージを受けるが四の五の言っている暇はない。
堕とされた更識楯無は自らどうにかするだろうと信頼、もとい放置を選びシャルロットを狙った小型ミサイルを
「ぐっ……!」
「ラウラ……っ!!」
「……これぐらいは、問題ないっ!」
片膝をつき苦悶な声を漏らすラウラを心配そうにシャルロットは名前を呼べば自らを鼓舞するように声を上げる。
シャルロットの目から見てもそれが虚勢なのは明らかだった。彼女はずっとシャルロットの身に危害が及ぶ時は身を挺して守り続けたのだから一番ダメージは大きい。
(……守りながら戦うのがこれほど難しいものだったのか……っ)
守るために戦いを続けた兄のその背を目に焼き付けた彼女だからこそ、他者を守りながら戦い続ける厳しさ、難しさ、そしてそれを成し遂げられる力が今の彼女にはないと現実を重々しく叩きつけられた。
『──我が
(……なにを言いたいんだ。要点だけを言え)
『私を使いなさい。私を起動すればそこにいる人質、そして貴女の命の保証は約束します。生存率を僅かでも、可能性を上げるのならば私を起動すべきだ』
力不足を痛感しているラウラに無機質な機械音声が語りかける。
その声の正体をなにかを知っているラウラはタイミングを見計らっていたなと内心でため息を吐く。
(……そうだな。生存率を上げるのならばお前の言っていることは正しいのだろう)
『ならば──』
(──だが自己保身でお前を起動するつもりは二度とない。お前の力が必要になるその時はシャルロット、そして兄さんの身に何かあったときだ)
『前者は理解できますが……後者は納得できませんね。人類としての理想の体現者に、私のこの力を扱うことになるなどと……あれに絆されましたか?』
(……さてな。私はただ兄さんが少しでも笑って過ごせるようになってくれればそれでいい)
『……それを絆されたと言うのですよ』
顔をほころばせるラウラに音声はただ呆れるのみだった。
「──そうそう。あんまり休んでいると防げないわよ?」
「……っ!?」
楯無へと飛来していた一発の小型ミサイルがシャルロットへと角度を変えた。
片膝を着き疲弊したラウラは慌てて小型ミサイルへとレールカノンを発射するが、急いで撃ったのが仇となったのか照準はズレ撃ち落とさなかった。
「……っ」
「……くっ! 初歩的なミスを……っ!」
小型ミサイルを撃ち落とさなかった自身に吐き捨てるように忌々しげに言いながらふらついた足取りでラウラは立ち上がる。
ワイヤーブレードもAICも間に合わないと判断したラウラは再度身を挺してシャルロットを守ることを選んだ。
シャルロットは再度自分のせいで被弾する友人を見ていられないと瞼を閉じ、ラウラも被弾する覚悟を決めるが──
──緑色の一閃のレーザーが小型ミサイルを的確に撃ち抜いた。
「──あら」
「……っ!? まさか、兄さん……!?」
スコールは感嘆な声を上げ、小型ミサイルを今撃ち抜くことが出来るのは1人しかいないとラウラが振り向けば、案の定ビームライフルを構えているストライクの姿がそこにあった。
シャルロットが恐る恐る瞼を開けたのはラウラの声で小型ミサイルがキラの手によって撃ち落とされたのを理解できてからで、それで彼がオータムと相対しながらも此方のことを気にかけていたのを知る。
(……凄い。戦いながら更識会長とラウラのことを気にしてたなんて……だけど、それは致命的な隙になっちゃうっ)
「──よそ見してんじゃねえぞっ!! ええっ!!」
「……くっ!」
ストライクが見せた決定的な隙をアラクネが見逃すはずがなかった。
シャルロットの不安は見事に的中し、近接モードに切り替わっていた装甲脚がストライクの胴体を捉えた。
その重い一撃を初めてストライクへ入れたアラクネはその装甲の硬さに内心で愕然としていた。
(なんだこの装甲の硬さ……っ!? 装甲脚からでもはっきりと装甲の厚さを感じるってのはよっぽどだぞっ!!)
両腕さえ掴めばビームサーベルを恐れる必要もなく、ついさっきほどまで隠し持っていたビームライフルも引き金を上手く引くことは出来ない。
「これでてめぇは──つぁ!?」
両腕にマシンガンを展開したアラクネが近距離による一方的に撃つよりも早くストライクは頭部に容赦なく頭突きを繰り出した。
予期していなかった攻撃にぐらりと頭を抑えながら足が一歩後退し、装甲脚の力が僅かに緩まれば更に追い打ちをかけるように躊躇ない飛び蹴りがアラクネの腹部へと突き刺さる。
「この、やろう……っ!!」
地へと膝をつかなかったのはオータムの意地かストライクの頭上へ装甲脚を振り落とすが、拘束から抜け出したストライクはビームライフルを
防がれはしたが、直後にストライクの片手がビームサーベルを逆手に持つのを目撃した彼女は、胴体を狙われまいと距離を取るために跳躍……しかし、その動きを予測していたかのようにストライクは左側の装甲脚を横一文字で一纏めに全て切断する。
「初めから私の脚が目的だったかっ……!!」
ストライクは初めから装甲脚を減らすことが目的だったのにオータムは気がつくが既に遅く、先の一撃で左側の装甲脚は全て破壊されてしまい残るは右側のみ。
地面へと着地し、8本もあった装甲脚があっという間に半分以下まで減らされてしまった事にオータムは現実を受け止められなかった。
「……私がたかがガキにここまで追い詰められるだと? アラクネを使ってんだぞっ!!」
オータムの専用機アラクネは第二世代だが総合的なスペックは第三世代にも引けは取らず、特殊兵器を搭載していない分燃費の良さではアラクネに軍配に上がる。
時間は掛かろうともストライクを捕獲できると彼女には自信があった。
だが現実はどうだ? 目の前のISは背中にカスタム・ウィングもなく、
「……ふざけやがってっ!!」
たかが子供──戦争も知らない、殺し合いも知らない、ただ偶然に最近ISを動かせた男性操縦にここまで追い詰められているのに彼女のプライドがそれを認めるのが出来なかった。
(流石だわ。あの未完成の状態でオータムと互角以上、いえ、"勝っている"なんて)
空中でスコールはキラとオータムの戦闘を静観していた。
オータムは組織の中でも上位の強さを誇るが、目的の少年はものともせずに着実に彼女を劣勢へと追い詰めていく。
戦闘の最中で見せていた予期せぬ行動、切り替えの速さ、機転を働かせたりなどISの性能差を補えるほどの技術を携えいる。
それがキラという少年がどれだけ修羅場を潜り抜けてきたのかと答えているようなもの。
そしてなにより彼はまだ目の前の相手に対して本気ではないとスコールは知っている。
(──欲しい。私は君が欲しいわ、キラ・ヤマト君)
彼女自身、キラ・ヤマトを渇望するかのように欲しているその理由を説明は出来ない。
一つだけ強いて挙げるのならあの仮面の男を倒した実績。その話が真実と仮定すれば組織を裏切る可能性があるあの男に対しての抑止力になる。
それに彼女が長年磨き続けてきた直感がこう囁くのだ、彼が手に入れば世界を制したのも当然だと。
「あら?」
スコールはどうすれば彼を此方側へ引き込めるのかと頭を悩ませていると立ち込める煙の中から水色の彗星が飛び出た。
堕とされしばらく動きをみせなかった
見下すようにスコールは照準を定めアサルトライフルを撃つが顔色をひとつも変えず楯無は華麗に躱わす。
「そこっ!!」
「呆れたものね。また同じ行動パターン」
下から蒼流旋を突き上げをオータムは僅かに後退し、蒼流旋を蹴り上げる。
蒼流旋は楯無の手元から弧を描きながら離れてラウラの目の前に深々と突き刺さる。
無手になった楯無を見逃してあげるほどスコールは優しくはない。眉一つ動かすことなく平然としながら近接ブレードを深々と楯無の胸部へと突き刺した。
「……あっ」
「……なっ」
(……手応えがない。いえ、それ以前に絶対防御どころかシールドエネルギーも発動していない。これは)
目の前の光景にラウラとシャルロットは呆然としてしまうがスコールは手応えのなさに違和感を抱く。
小型ミサイルが直撃したのかはともかく、ゼロ距離とはいえたかが数発のアサルトライフルでシールドエネルギーが尽きるわけがない。
その違和感は見事に当たっており、深々と胸元に接近ブレードが刺さっていた楯無は形をなくしてただの水へと戻っていく。
「──空中での観光はこれにて終了。お客様は次にくる衝撃に備えてくださいね♡」
「……っ」
どこからか聞こえてくる場違いな間延びした甘い声色に僅かに焦りをオータムは見せるが時すでに遅く、いつの間にか彼女の左足に鞭のようなものが巻き付いており強引に空から地へと急降下。
スコールは受け身を取るがそれでも衝撃を完全に逃すことは出来ず一瞬息を吐き出す。
彼女がふらついた足取りで立ち上がれば刀身を元に戻して仕返しができて満足そうに笑みを浮かべている楯無が目に映る。
「どうだったかしら、空中から地面へ片道切符のフリーフォール。とてもスリリングで楽しかったでしょ?」
「……ええ、とても楽しかったわ。遊園地にクレームの電話をしたいぐらいに」
スコールの僅かに怒気を帯びた声に楯無はご満悦な様子。
2人が一触即発で、いつでも援護できるようにラウラも立ち上がると、その空気を変えるような高笑いが倉庫内に響く。
「そうか!! そういうことかよっ! ククククっ……オイオイオイ!! こりゃあ、なんの冗談だぁ、ええっ!?」
「……なにが可笑しいんですか?」
突然とオータムが大声で笑い始める一見奇行とも捉えられる様子にキラは困惑してしまう。
その言葉を聞いたオータムはニタリと口角を大きく上げ、愉快そうに嘲笑しながら口を開く。
「なんだぁ? 言ってほしいのかぁ? あぁ、それならてめぉのお望み通りゆっくりと聞こえるように言ってやるよ──なぁ、おめぇなん人殺してきた?」
「…………っ」
「……えっ?」
オータムの言葉にキラは言葉を詰まらせ、シャルロットは呆然と声を漏らした。
どんな状況だろうとそれが間違っているのならばハッキリと意見を口にしている彼のその背をシャルロットはその言葉の意味を理解するのに数秒の時間が必要だった。
「初めからおかしいとは思ってたのさ! 貴重な野郎の操縦者だろうが、たかがガキ。オータムが組織に勧誘しなことに!! だが蓋を開けたらどうだ? 平和で、お淑やかにISを学ぶ平和ボケした校舎の中に人殺しが混じってるなんてなぁ!!」
「今すぐその耳障りな言葉を──」
「その口を力ずくでも──」
「──貴女たちの相手は私でしょ?」
ベラベラと言葉を並べるオータムを止めようと楯無とラウラは動こうとするがその2人をスコールが妨げる。
放たれた銃弾がラウラは下手に動けばシャルロットに当たりかねないことと、楯無は接近に持ち込まれ無視することも出来なくなってしまう。
「ね、ねぇ……キラ?」
「どうしたぁ? 否定しねえのかぁ。僕は人殺しなんかじゃないってよぉ。そこのお姫様が不安そうにしてるぜぇ? ほらぁ、答えてやれよ」
「……僕は……っ」
嘘でもいいと、この場を凌げればいいはずなのにキラは否定することなく顔を俯かせるだけだった。
その姿がオータムの話がはったりではなく真実なのだと、シャルロットは強く頭を殴られたかのような衝撃に襲われる。
(キラが、人殺し……? そんなはずは……だってキラは優しくて……強くて……)
──僕が、僕があの人を止めないと……フレイを、彼女を殺したあの人を……ッ!
彼と親しい人がキラに対して抱いているのは穏やかで誰に対しても優しく、争いを好まないが、いざとなれば勇敢に立ち向かう好青年。
その他にも個々に抱いている印象に一部付け足されるだろうな上記の印象は共通しているだろう。
そのキラの優しさに大きく触れ、それで心が救われたシャルロットだから人殺しという、たったシンプルな3文字の言葉を呑み込むのに多大な時間がかかってしまう。
混乱する頭の中で必死にシャルロットはありえないと否定するのに、白式とブルー・ティアーズの戦闘の最中にまるで誰かを憎むかのように急変した時のことを思い出してしまう。
だってあの時の彼は今すぐにでもブルー・ティアーズを纏ったセシリアを仇を討つかのように殺しに行こうとしていたのだから。
それを些細な出来事なのだと切り捨てるのはシャルロットという少女に割り切るのは無理だった。
「こりゃあ傑作だよなぁ!! 囚われたお姫様を救いにきたのは白馬の王子様じゃなくて、実は人殺しの殺人者でしたってのは!!」
「……」
心底可笑しそうに高笑いをするオータムに反論することはなく、キラはただ一言と喋らず沈黙を貫く。いや、そうするほかなかった。
オータムが言っていることはなに一つ間違っていない。
彼は大切な友達、大切な人を守るために撃ち続けた。それらが戦争で人殺しではないと叱咤されようと、人を殺し続けたことには違いない。その相手が
その口で誤魔化すのも、嘘を吐き、否定するのも容易だっただろう。
なのにそれをしなかったのは自身の選択を否定することになり、その手で奪ってきた命に対して冒涜になってしまう。だから彼は決して否定しない。
「てめぇの化けの皮も剥がれたことだ。そろそろ終わりにしようぜ? どうやらあっちも時間の問題のようだからなぁ」
スコールと楯無の戦闘は楯無が防戦一方へと徐々に追い詰められ、ラウラのISの消耗具合を考えれば戦力外と見做していい。
つまり向こう側の戦いに決着がつくのは時間の問題だということ。
「ああ、認めてやるよ、羽無し。てめぇは強者だ。このオータム様よりなぁ」
この戦闘の最中であの羽無しが自身を凌ぐ強さを持っているのは嫌というほど痛感し、それについては忌々しいが認めなければならない。
客観的に見れば不利なのは自分で、この状況を覆すのは難しいのを分析できないほど愚かではない。
装甲脚の数はもはや半分以下。それに反してストライクはシールドエネルギーも余裕もあり、見かけに反して固い装甲に対して決定打は少ない。
「そらぁ。きちんと守ってみせろよ? 羽無し!!」
「……くっ!?」
だからオータムは悪党として至極当然な方法を遂行することにした。
装甲脚を射撃モードの照準をストライクではなく人質であるシャルロットへと向けた。
その狙いに気づいたキラは大きく顔を歪め無我夢中でシャルロットを庇うように前へと躍り出る。
「くくっ、褒めたくなるぐらいに予想通りの動きありがとうなぁ!!」
「これは……っ!?」
シャルロットを庇ったストライクを襲ったのは実弾ではなく蜘蛛糸状のエネルギー・ワイヤー。
ビームサーベルを持つ腕に簡単に抜け出せられないように入念に巻かれており、簡単に振り解くことが出来なかった。
アーマーシュナイダーで切断を試みるが見た目に反して頑丈で苦戦する。
「キラ!!」
「兄さん!!」
(アーマーシュナイダーだと時間がかぎりすぎる! ビームサーベルを一度しまうしかない!!)
「私のISはアラクネ──つまり蜘蛛だ。蜘蛛はどうやって捕まえた獲物を捕食するか知ってるか? 口器から消化液を出して、それで溶かした獲物を吸うんだよ。外装を溶かして、中身を露出させて捕食していくのさ。もちろんこれだけじゃねぇ……蜘蛛にはもう一つ方法がある。相手を動けなくする方法がなぁ」
「……っ!! まずい……っ!」
「──遅いんだよ、馬鹿が!!」
なぜ突然と自らのISをモチーフにしている蜘蛛のことを長々と説明し始めたのかと疑問を抱いていたが、そのもう一つの方法に勘づいたキラは
「──うあぁぁぉぁぁぁぁ!!」
「キラ君っ!?」
「戦闘中によそ見は駄目でしょ?」
「あぁ……っ!」
エネルギー・ワイヤーをつたって電流がストライクを襲う。
流れてきた電流の痛みに悶え苦しむキラの絶叫に楯無は気を取られ、その大きな隙をスコールの鋭く重い攻撃が直撃し、その一撃に吹き飛ばされコンテナへと強く叩きつけられる。
動けなくなるまで電流を流されたストライクは反応がなくなり、ツインアイから光が消え膝から崩れ落ちて倒れていく。
「キラ……っ!! 更識会長……っ!!」
「くっ……!! シャルロット、貴様だけでも逃げろ!」
ISの腕力で無理やりシャルロットを縛っていた縄をラウラは強引に引きちぎった。
手足が自由になったシャルロットは立ち上がろうとするが、長時間縛られたこともあり手足が痺れて倒れてしまう。
「待ってよ!? ラウラはどうするの……っ!?」
「私は時間稼ぎだ!! それに兄さんを奪われるのを黙って見ていられるかっ!」
「だ、だけど……だけど!! 1人じゃ……っ!」
「……奥の手を使う……っ!! ヴァルキリー!!」
ラウラが吠えるようにその名を呼べば呼応するように
シャルロットはその光景を一度見たことがある。そしてラウラが何を起動したのか一つの結論に至った。
「……っ!? まさか、VTシステムを……っ!?」
「あら、まさか条約違反の兵器をまだ搭載していたなんて。これは想定外だわ」
「はははっ!! まさかVTシステムか……っ!! つくづくIS学園は犯罪者の塊なのかねぇ!?」
(……そ、う。VTシステムを……ラウラちゃんは、その力を使うのね……)
ラウラが起動したシステムはつい最近学年個別トーナメントで暴れたVTシステム。自身のISに搭載されていたVTシステムを彼女は取り外していなかったのだ。
VTシステムは形が完璧に作られれば赤いモノアイが不気味に光る。
『──我が
「──させないわよ? 貴女にも私の相手をしてもらわないといけないから」
VTシステムは倒れているストライクを忌々しく睨みながらアラクネへと前進しようとすれば、後方から肉薄して接近を持ち込んできたオータムの接近ブレードを液体で作り上げたブレードで受け止める。
『邪魔をするな、スコール・ミューゼル。専用機ならばともかくそのようなカスタム機で私に勝てるとでも?』
「そうねぇ。だったら下手に動かない方がいいわよ? 手元が滑って人質である彼女を殺しちゃうかもだから」
『……下衆な真似を。ならばその前に貴様を叩き伏せる』
鍔迫り合いを強引に崩すとVTシステムは空いている手に同じ要領でブレードを作り上げれば、激しい斬り合いが開始する。
それを尻目にオータムは沈み倒れているストライクの元はゆっくりと歩み寄れば溜まった鬱憤を発散するかのように頭を踏みつける。
「余計な手間をかけさせやがってよぉ! 抵抗なんざせず大人しくやられてればいい話ってんだ」
「キラ……っ! 起きて……っ! 死んだら、嫌だよ……っ!」
「きゃんきゃん五月蝿え。このガキは死んではねぇ。ただ暫くは意識は戻らねえだろうがなぁ」
シャルロットの必死な呼び掛けに鬱陶しそうにしながらオータムはキラが死んではいないと答える。
初めから人質を盾に使えばよかったぜと彼女はボヤきながら、気を失っているのか念を入れるかのように腹部を蹴り上げるが呻き声一つ上げないのを見て、完全に意識を失っているのを満足そうに頷けば次の獲物へとアラクネはゆっくりと振り向く。
「そんじゃあ……次はテメェだなぁ?」
「……あ……っ」
これまで守っていたキラが敗北すれば次に狙われるのは当然シャルロットであった。
(逃げないと……ここから逃げないといけないのに……っ!)
ここから走って逃げ出したいのに彼女の体は蛇に睨まれた蛙のように体は指一つ動かせない。
シャルロットの身に危険が迫ろうとしている中で楯無はふらついた足取りで立ち上がったばかりで、VTシステムはスコールを振り払うことが出来ないでいた。
「さてぇ、私が受けた命令はあの羽無しの捕獲についでだ。実を言えばテメェの処遇については全て私に一任されたんだよ」
ストライクとの激闘の際に手元から落としてしまったマシンガンを地面から拾えばゆっくりとした足取りでオータムは動けないシャルロットへと近づいていく。
「テメェはデュノア社の令嬢。そんでフランスの代表候補生で専用機持ち。肩書きならテメェもあそこで沈んでいるガキ同然に攫っていくべきだろうなぁ」
オータムが自身に対して処罰を悩む素振りをしているのにピクリと肩が跳ねる。
シャルロットのその反応におかしさを堪え兼ねるように肩を慄わして笑う。
「死にたくねえよなぁ? それなら誠意を持って謝罪をすれば見逃してやってもいいぜぇ? 裏切ってごめんなさいってなぁ」
俯いて青ざめた顔のシャルロットを覗き込みながらニタニタとほくそ笑みながらオータムは囁く。
(……どうしたら……どうしたら……)
恐怖で支配され回らない頭でシャルロットは必死に考える。
VTシステムと楯無の必死の呼び掛けが耳に入ってくるが、スコールの突破に手間取っており駆けつけられない。
シャルロットの精神を支えていたストライクは地面に倒れ伏せ、まるで死んでしまったのではと錯覚してしまいそうなぐらいに反応がない。
ISを取り上げられ、逃げることすらも出来ない無力な自分。
そんな自分が何が出来るのかと必死に考えたシャルロットの結論は──
「……ごめんなさい……っ! 貴女を、裏切って……ごめん、なさい……っ」
胸の内でずっと堪えていたものが崩壊して、震えた声で涙を流しながらシャルロットは命乞いをするかのように謝罪した。
組織ではなく、目の前のオータムを情に絆されて裏切ってしまったことをただ頭を下げた。
「くくくっ……真に受けるなんてよ。お前は馬鹿ですかぁ? 頭を下げた程度でこのオータム様がテメェを許すわけねえだろぉ!」
だが頭を下げたシャルロットに、オータムは笑いながら無慈悲な判決を言い渡した。
その宣告にシャルロットは茫然自失となってしまう。
「テメェを見逃してやるメリットが何処にある? 専用機はスコールの手中に落ちた。組織を裏切り情報を持っている。令嬢? そんな肩書きなんざ見逃す値にすらならねえんだよ」
「わたしは……私は、組織の情報なんて持ってない……っ!」
「なら言い換えてやるよ。このオータム様を裏切った、テメェを殺す理由はこれだけで充分すぎるんだよ」
そんなのは理不尽だとシャルロットは感情のままに目の前の女に訴えたかったが、恐怖で支配された彼女は満足に口も開けない。
そんなシャルロットに対して追い討ちをかけるようなやつ下卑て笑いながらオータムは事実を突きつける。
「これは冥土の土産だがテメェの父親が男性操縦者のデータを盗ませるためにテメェをIS学園に入学したと教えたが、ありゃ私の嘘だ」
「……えっ?」
「だから逆なんだよ。フランスの学校どころか、遠路はるばる日本のIS学園にテメェを入学させたのはテメェの身を守るためだったんだよ。ほんっと無知ってのは罪だよなぁ!!」
「……あの人が、私を守る……?」
「そうさ!! 実際は命を狙われていたテメェを守るためにあの社長はIS学園へと入学させたんだよっ! まっ、お前らの親子関係が最悪だったからそれを利用したんだがなぁ」
「……じゃあ、ぜ、全部……」
「私がでっち上げた嘘だ。笑わないように我慢するの大変だったんだぜ? 自分の居場所が失くなるのを避けようと必死こいて情報を渡してきたのよぉ。そんな父親の想いをお前は自分で全部ぶち壊したんだよ!!」
ゲラゲラとオータムは笑うがその声はシャルロットの耳には入っていなかった。
シャルロットの父──アルベール・デュノアが自分を利用するためではなく、身を守るためにIS学園へと入学させたことが信じられなかった。
母親が亡くなり引き取られてから父親と話した回数など数えられる程度。厳格で目元をサングラスで隠して、表情を読み取らせないように無表情を貫き、淡々と話すだけ。
(あの人が……嘘だよ……だって、だって……)
ありえないと否定しようとも、それ以上の言葉が出なかった。
義理の母親であるロゼンダ・デュノアから泥棒猫の娘と頬を一度叩かれたがアルベールからは手を挙げられることも、罵られることも一回もなかった。
数回しか話したことがないだけで自分には居場所がないと、父親の胸の内に秘めた真意を対話することなく決めつけていた……?
「それじゃあ……私のしてきたことって……」
「そうさ!! 全部!! テメェが台無しにしたんだよ!! 我が身可愛さで全部ぶち壊したのさ!!」
俯いていたシャルロットの両頬を掴み、泣き崩れているシャルロットの顔を愉快そうに眺めながら彼女の心を抉るように現実を突き付けた。
実の父親に捨てられることに恐れて、同じ専用機持ちやクラスメイトと親しくなり、男性操縦者の専用機のデータを手に入れるために彼らに近づき、そして自分の居場所を失いたくない自己保身の一心で学園内部の情報も流してきた。
だが実際はその逆。自分を守るためにIS学園へと入学させてくれた。だけどそれを全部自らの手で台無しにしてしまった。
みんなを騙した、織斑一夏を騙した、そしてキラ・ヤマトも騙し続けてきたのにそれらは全部無駄だったのだ。
「誰も彼も騙し続けた女は誰にも知られず、守られずただひっそりと息を引き取る。哀れだなぁ? テメェの人生は全部無駄だったんだよ」
「……ぜん、ぶ……」
「遺言ぐらいは聞いてやるぜ? なんせ、私は優しいからなぁ」
シャルロットは額にマシンガンの銃口を押し付けられる。
もはや喋る気力もなく、抗うこともせず、心が折れた少女はただ捌きを待つかのように静かに引き金を待つだけだった。
「ほらぁ、どうしたぁ? 一言ぐらい残せよ。言わねえとつまらねえだろ?」
「シャルロットちゃん……!!」
『そこを退け!! スコール・ミューゼル!!』
「退かないわよ。ここが盛り上がるところじゃない」
楯無が必死にシャルロットの名前を呼ぶが、その声は聞こえてないのか視線を向けることはない。
VTシステムは強行突破を試みようとするが、スコールに前へと立ち塞がれ無理矢理止められてしまう。
(……遺言……? 私は……死んじゃうんだ……)
父親の想いを踏み躙り、みんなを騙し続けた自分の末路としてはいいんじゃないかって彼女は乾いた笑みを浮かべる。
これは罰だ。初めからあったのに気がつかずに、我が身の可愛さに情報を渡していたのに、それすらも裏切り、やっと安心な居場所を手に入れたのだと安堵していた己へと。
(……もっと……生きたかったよ……みんなと一緒に沢山遊んで、一緒に過ごして……そして……キラともっと一緒にいたかった……)
死ぬ間際だからなのか学園で過ごした日々や好きだった母親と過ごした楽しかった思い出が走馬灯のように脳裏に流れてくる。
きっとこの先もIS学園で、友達であるみんなと楽しみながら、そして好きな人である彼と過ごしたかったと未来に想いを馳せるがそれは叶うことが出来ないと諦めるしかなかった。
(……お母さんに会えるかな。もし会えるのならお母さんにいっぱい喋りたいことがあるんだ)
二年前に亡くなった大好きだった母親の姿を思い出す。
優しく受け止めてくれるだろうか? それとも怒るのだろうか? そんな母親の姿を想像しながら、大好きだったお母さんと会えるのならきっと大丈夫だよねっと薄く笑みを浮かべる。
「……私、私ね──」
死ぬ覚悟を決めたシャルロットは最後に笑いながら死のうと涙を流しなら微笑むと──彼女の瞳にとある光景が映り込む。
「……ううっ……あっ……」
死ぬ決意を固め、諦めていた少女の感情が揺らいでしまう。
その耳で聴き、はっきりと覚えている。暫く目を覚ますことはないと、目を塞ぎたくなるように苦しみ悶えた悲痛な声も姿も。
だから、だからこそ──立ち上がるストライクの姿を見て嗚咽を我慢できなくなってしまった。
「……けて……」
「あぁ? よく聞こえねえなぁ? ちゃんと聞こえるように言えよ」
聞き取れないほどに掠れた声で喋るシャルロットに苛立ちながら銃口を押し付ける。
嗚咽を漏らしながら、溢れんばかりに涙を流しながらシャルロットは迷わず自身の感情に従うように声を上げる。
「──けてっ……!! 助けて……っ! 助けて……キラ……っ!」
シャルロットの助けを求める声に、生きたいという意志に光を失くしていたツインアイが呼応するように輝きを取り戻した──
はいはい、案の定この回で終わらなかったね……なんか色々と唐突じゃない?とかガバガバな節はあるが許してくれたまえ。
つまり中編だよ!!やったね!次が後編だね!!
なんかオータムさん噛ませ感が拭えねぇ!!スコールさんはまだ格を保ってるけどオータムさんもう無理そう!?オータム様も強キャラムーブさせたいんだよぉ!!
まぁ、オータムさんの今後の活躍に期待しましょう!!!!!
そして最近やっと低レアのスキル育成終わりました。アペンド??ナイナイ!!そんなのナイナイ!!!カットカット!!
それはそうとシオンが予想以上に重い感情持っていてニッコリでした。私はあの重さ大好き♡
そしてそろそろヒロイン決めないとなぁと頭を悩ませているこの頃。やっ、いつからか軌道修正できないぐらいに…その、ね??(本来のヒロイン予定から目を逸らしながら)
ま、まぁまぁ、なんとかなるでしょう……(達観)
はい!次回の更新は未定ですが気長にお待ちください!誤字&脱字報告お待ちしております!!感想も毎度ありがとうございますっ!!