よしっ、今年最後の投稿だ!間に合いましたよ、やったね!なお、サブタイトルのガバは許してください((
いやぁ、やっとだよ、やって出せたよ!やっぱ貧乳でツンデレで貧乳で健気で貧乳の彼女がやっと出せたよ!やったね!!あっ、皆さん感想ありがとうございます!感想が温かく涙が出ますヨ……
ごほん、とりあえず本文にどうぞ!!
(……仕方がないと言えばそうだけど、なんというか恥ずかしいところを見られた気がする……)
昨日織斑先生に泣きついたことを思い出して、1人で恥ずかしくなり今すぐにでも自室へと引き返したいよ。今日は休めば良かったかも知れないと、ちょっぴり後悔しちゃうけど……流石にそれは申し訳ない。誰かに泣かれるところを見られるというのは初めてというわけではないから……うん、大丈夫なはず。
(それに今日行かないと箒さんとシャルロットさんに余分な心配をかけることになるだろうし。彼女たちには事情は話さないにしろ顔ぐらいは出しておかないと……)
昨日の決闘の最中に自分が錯乱をしたタイミングについては織斑先生には説明された。セシリアさんが操るビット、それを見た途端様子がおかしくなったと。錯乱をした時の記憶についてははっきり言って曖昧だ。だけど、そうなった理由については心当たりはある。
(これ以上そのことついて考えるのはやめよう……多分、また昨日みたいに落ち着かなくなると思うから)
また精神的に不安定になるのは周りに迷惑になってしまう。僕1人の時ならともかく、昨日のように周りに人がいる場合の時には頭の中で考えることも注意しないといけない。……僕が思っている以上にあの人が残していった傷は大きいのかも知れない。
(――――あっ、そういえば昨日の夜食と今日の分の朝食を食べるの忘れてた。……うーん、これって怒られちゃうよね、間違いなく)
昨日は単純に何かを食べるという気が湧かなく、そのまま寝たきりでいたけど今日の朝食については完全に頭の中から抜けていた。昨日のことを自分なりに整理していて、ついつい他のことを後回しにするのは悪い癖なのかなぁ。このまま食べに行っても時間的にも間に合わないだろうし……うん、次からは気をつけよう。とりあえず今は今日の朝に見かけてないと言われた時のことを考えておかないとなぁ――――
「……さて、それで?お前が再度朝食の時間の時に顔を出さなかったワケを聞こうか。うん?」
「あ、あはは……えっと、ですね……」
「昨日の夜についてはお前にも理由があったのはわかっているからこそ目を瞑るつもりだった。だが、今朝については話は別だ。よもや、朝食を食べること自体を忘れていたというわけではあるまいな?」
「……えっと、そのぉ……まさかです、はい……」
現在朝の
「あれ、もしかしてキラ君って割とズボラなのかな……?」
「……確かに何度か食事の時は見かけないことがあるもんね。なんか意外かも……」
教室内でヒソヒソと話しているようだけど詳しくは流石に聞き取ることができない。織斑先生も冗談で口にしたのが本当だったこともあり、ため息を吐いてるところを見ると呆れているようだった。……うーん、でもたまに食べるのを忘れることもあると思うんだけどなぁ。
「お前は当分は誰かと行動をしろ。織斑、同じ男としてのよしみで食事を忘れるコイツの面倒を見てやれ」
「おう、わかった千冬――――織斑先生」
「……流石に少しは学習してきたようだな。そしてヤマトの姿を見かけなかったら他の者も私に報告しろ。わかったな?」
「「はーい!!」」
「ヤマト、お前は席に戻れ。さて、貴様たちが待ちに待った一年一組代表についてだが……代表は織斑一夏に決定だ。一応、反論があるものがいるのならば聞くが?」
「はいっ!!先生、質問ですっ!!」
「なんだ、織斑。言ってみろ」
「昨日の試合については記憶が正しければ俺が負けたはずなんですが、なぜクラス代表になっているんでしょうか?」
「まぁ、最もな質問だな。お前が負けたというのは映像にも残っているし、それで間違っていない。そうだな、お前のその疑問への回答についてだが……それは本人から伝えてもらおうか。オルコット、説明してやれ」
「はい、わかりましたわ。コホン、”一夏さん”の疑問についてですがそれについては単純な話で私、セシリア・オルコットは代表を辞退したからですの。辞退したのは単純な話、今の私はまだ精神的に未熟だと先の試合で痛感したからですの」
あれ、セシリアさんの雰囲気が少し――――ううん、かなり変わってるような気がする。それに一夏のことをさん付けしたってことはあの決闘で彼女の中で何か心境の変化があったのだろうか?……突然と雰囲気が変わっちゃってる所は戸惑うけど前よりかは格段に彼女とは話しやすそうかな。
「これで、織斑が抱いていた疑問については解消された。その他に何か質問があるものは?ないのならば一年一組の代表は織斑一夏に決定だ。今後、織斑一夏は今まで以上にISの操縦、基礎知識等を精進するようにいいな?それでは今日の
「は、はい、わかりました」
「他のものは次の授業に備えて準備をしておくように。遅刻した時は罰があると思えよ」
織斑先生からの呼び出しをくらい視線が集まり少しだけ居心地が悪くなる。このタイミングで呼び出しをする理由の心当たりはなくはないけど……どうなんだろうか?とりあえず織斑先生について行けばなぜ呼ばれたかはわかるだろう。織斑先生の後を追うように僕は教室から逃げるように出て行く。
「悪いな、ヤマト。突然と呼び出すような感じにしてしまって。お前としては目立つのは好ましくないだろう」
「いえ、これぐらいなら大丈夫ですよ。それに今日は多分一夏がクラス代表になった話題で持ちきりになると思いますから」
「おそらく、その話題はクラスだけではなくこの学園全体の話題になりそうだがな。やれやれ、クラス代表に任命された本人よりも周りが盛り上がるのは頭が痛くなりそうな話だ。まぁ、一夏もクラス代表になった以上は手を抜くようなことはしないだろうよ」
むしろ手を抜いたら箒さんや織斑先生が一夏にその根性を叩き直し……ううん、絶対に叩き直すだけじゃすまないよ。多分、そんな姿を見せたら最後、一夏はただではすまないんじゃないかなぁ。クラス代表に任命された以上は更に大変になるのが決定した一夏に少しだけ同情してしまう。織斑先生と話しながら移動していれば職員室に付くのはあっという間で、織斑先生と共に職員室へ入る。先生方にとって僕はもはやここに来るのは常連みたいなこともあって、廊下とかですれ違えば多少は話すぐらいにはなっている。
「とりあえずお前はコレでも食べていろ。多少は腹の足しにはなるだろ」
「あ、ありがとうございます」
「感謝するぐらいなら朝食ぐらい食べるようにしろ。次見かけなかったら、お前の部屋まで行って叩き起こし、私が無理矢理食べさせるから覚えておけよ」
織斑先生は言えば有言実行する人だから次に僕を見かけなかったら本気で実行をするだろう。織斑先生に無理矢理食べさられる姿を想像して、つい苦笑いを浮かべてしまい織斑先生が怪訝な顔をするけど、このまま僕を呼んだ本題へと入っていく。
「お前が頻繁に食事を取らない問題は後に解決するとして、お前を呼んだ理由は少し頼みたいこと、事前に話さなければならないことがあってな。……まぁ、お前にとっては悪い話を先にしよう」
「……悪い、話ですか?」
「本来ならば昨日の時に話さなければならなかったと思うが……今日からISを使い基礎を習わせる授業が始まる。当分はお前の専用機がまだ届いていないということにし、授業は専用機持ちではない生徒と同じ扱いで受けさせるつもりだ。……それについては大丈夫か?」
「大丈夫だとは思います……ただ、セシリアさんが扱うあの武装については、自信はありません……見るだけでも多分、あの時のようになると思います……」
「ブルー・ティアーズか……わかった。授業の時はブルー・ティアーズを展開させないように私が誘導をしよう。ISを使用した授業が始まるが今後ともお前のフォローをするつもりだから安心しろ」
「……本当にすみません」
気にするなと織斑先生は口にするけれど、やっぱりその気遣いに申し訳なさと罪悪感に襲われる。MSとISが完全に別物であるのは頭では理解しているのに感情でどうしても同じモノだと思ってしまう。……わかっているはずなのにこのままでは駄目だってのは。
「さて、これで悪い話については終わるとしよう。次についてなんだが……情けない話お前に頼みたいことがある。本来ならば私たちがやらなければならない仕事なんだが……」
「僕にですか?僕に出来るんでしたら大丈夫ですけど……」
織斑先生には返せないほどの恩があるから、こんな僕でもできる範囲なら引き受けたいと思う。仕事と言っているようだから本来なら教師がやらないといけないことだろうけど。けど、織斑先生が頼み込むと言うことはそれほど大切な仕事なのかな?
「……すまないな。今日の夕方辺りに1人の生徒が転入生――っと言っても手続きが遅れた奴がここに到着するため、その時にその生徒を迎えてほしいんだ。本来ならば私がやる予定だったんだが会議が今日の放課後からあるようでな」
「転入生ですか……はい、それなら僕でも大丈夫だと思います」
「名は
「えっと、織斑先生はその子のこと知ってるんですか?」
「知ってるも何も一夏とは幼馴染の1人だからな。私と一夏は彼女とその両親によく世話になった身だ……鈴音の方は私に苦手意識を持ってるようだが。それについては置いとくとして、なにか言われたら私に頼まれたと言えば嫌な顔はするが大人しくついてくるだろう。出迎えてくれれば職員室の私の元まで連れてきてくれればそれで大丈夫だ」
それは一夏の方がいいのでは?っと疑問を浮かぶけど何かしらの理由があるんだろうっと思いながら頷く。織斑先生はその子と何かを話したいことがあるんだろう。……僕としては今後その子と同じ部屋で過ごすことに不安だけど。
「彼女の特徴を上げるなら髪型がツインテールで、そして本人の前では口にするなと先に釘を刺しておくが小柄なことだろう。まぁ、それなりに大きな荷物を持ってくるだろうから大体一目でわかるはずだ」
織斑先生の説明って割と大雑把なところがあるよねっと心の中で思う。けど、その子が特徴を聞いているか、聞いていないかでは大きく違うし……織斑先生の上げた特徴をした人を探せば大丈夫だろう。そして釘を刺されたことについては言葉にしないようにしよう……うん。
「私からは以上だ。キラ、お前から何か私へと質問があるのならば聞くが……」
「いえ、僕からは特にはありません」
「んっ、そうか。……そろそろ一限目も始まることもあるしこのまま一緒に向かうとしよう。飯を食べないことについて少しばかりお説教もせねばならないしな」
「あ、あはは……お手柔らかにお願いします」
そのお説教が長くなるのが直感的にわかり苦笑いを浮かべてしまう。だって現に織斑先生の視線が言い訳なんて不要と訴えてきてるし。自業自得なのは自覚してるからこればかりは逃げようがないかな……うん、これからは気をつけよう
◇◇◇
「これよりISの基本である実践的な飛行操縦を実践してもらおう。織斑、オルコット、デュノア、試しに飛んでみせろ」
IS学園のグラウンドで僕ら一年一組は織斑先生と山田先生によるISの基礎である飛行操縦について授業を受けている。織斑先生に名前を呼ばれた人たちは専用機持ちであるため、まだISにあまり触れることができていない人たちの見本らしい。
(あの様子だと一夏は緊張してるようだなぁ。セシリアさんやシャルロットさんは入学する前からISの操縦はすでに身に付けているのは間違いないはず。……うん、頑張って一夏)
流石に声に出すのは授業妨害になりかねないので、心の中で一夏に声援を送る。彼女たち2人に比べればISを展開するのは遅いが無事にISを展開をし、一夏の専用である白式を身に纏う。
「よし、無事に全員ISを展開したようだな。ならば、オルコット、デュノア、そして最後に織斑の順番で飛べ」
「それではシャルロットさん、一夏さん。お先に失礼しますわ」
織斑先生の指示された通りセシリアさんは空へと舞う。代表候補生という名の恥じない動きで無駄がなく、その優雅さに僕も含めて生徒たちは釘付けになる。彼女が静止をしたのを確認した織斑先生は次の番であるシャルロットさんに合図をする。
「それじゃあ、私も先に行くね。そして最後の一夏にアドバイスだけど、落ち着いて自分が空を飛ぶイメージすればきっと上手くいくはずだよ」
シャルロットさんは飛ぶ前に一夏にアドバイスをし空を飛ぶ。彼女も同じ代表候補生であるためスムーズに飛び、同じようにセシリアさんの横へと並び静止する。……うん、なんとなくだけど2人が空中で何かを話しているのはわかるよ。
(……けど、こうやって客観的に誰かの操縦を見るっていうのは新鮮かな。いつもはMSに搭乗して無我夢中で戦っていただけだから……)
今までは搭乗する側だったから、他のみんなとこうやって誰かの操縦を見て学ぶことは新鮮だ。けど、周りが熱心に興味深そうに一夏たちを観察する姿を見て僕は心苦しくなり目を背けてしまう。この場にいるみんなを騙しているという事実に心が押しつぶされそうになる。
(……今は余計なことを考えたら駄目だ。みんなに気を遣わせるわけにはいかない……)
一度思考をリセットするために深呼吸を繰り返す。なんとか周りにバレる前に落ち着かせることができ、余計なことを考えないように授業に集中する。僕が呼吸を整えている間に一夏は無事に上昇をしていて次は急降下の練習に入るらしい。先ほどと同じ順番で急降下をするようで、セシリアさん、シャルロットさんの順番で空から陸へと着地していく。やっぱり2人のISの操縦には無駄はなく、操縦技術がとても高度なのがわかる。次に降下してくるのは一夏の番だけど……大丈夫かな?
(……あれ?あのままの速度を維持したままだと地面に――――あっ!)
次の瞬間にグラウンドで轟音が鳴り響く。何が起きたのかと説明するのなら一夏は降下する速度を維持したまま地面へと衝突したのだ。その光景を呆然としてしまったがすぐ我に返り急いで一夏の元まで駆け寄れば衝突した場所にはクレーターが生まれていた。
「一夏っ!!大丈夫!?」
「いてて……お、おう、なんとか大丈夫だぞ」
白式を身に纏い着地するのを失敗したこともあるのか、気まずそうにしている一夏がいた。彼がどこも怪我をしていないことを直接確認することができて安堵する。ISを身に纏っている以上は絶対防御が守ってくれるのはわかってはいるけど……それでも心配はしてしまう。
「一夏が無事でよかったよ……」
「ふふっ、キラさんは友達思いな方ですのね。ISには絶対防御がありますからアレほどの衝撃でしたのなら無事に作動しますわ。……流石に私もヒヤリとしましたが」
セシリアさんが一夏を心配したと言葉をするということはやっぱり彼女の中で何か大きな変化があったのは間違いない。今の彼女となら仲良くなれるだろうか?そんなことを考えていれば誰かから見られる視線を感じて、そちらの方へと視線を向ければシャルロットさんが僕の顔色を伺うように見ている。彼女と目が合えばあの日のこともあるのか、それともなんと声をかければいいのか悩んでいるのか、彼女は気まずそうに目を背ける。
(……シャルロットさんが悪いわけじゃない。悪いのは僕の方だから……彼女がこうなら多分箒さんもなのかな)
どれほど自分が混乱してしまったのかは覚えてはいないけど、よく話しかけてくれていた彼女の反応がこれなら箒さんもなのだろう。彼女たちは別になにも悪くはない、悪いのは全部僕だ。守るためだとしても引き金を引いて人を殺した僕がこんな風にまた日常を過ごすことが初めから都合が良すぎる……それなのにまた誰かと仲良くなろうとするだなんて。
「?ヤマトさん、なにか難しい表情をしていますが……どうかいたしましたか?」
「あっ、いや……なんでもないよ。うん、なんでもないから……」
「ヤマト、セシリア。それ以上の私語は慎め。織斑のことを気にかけていたから見逃していたがそれ以上話すのならば話は別だ。……ふむ、ヤマトは山田先生の側に戻れ、次に専用機持ちにさせるのは間近で見せた方がいいだろうからな」
顔にでも出ていたのかセシリアさんが不思議そうに聞いてくるがなんとか笑みを浮かべて誤魔化す。最近は誤魔化してばかりだと思いながらも織斑先生に注意を受けたこともありセシリアさんとの会話はとぎれる。僕は織斑先生の指示通りに山田先生の側へと行く。
「ヤマト君、昨日は大丈夫だった……?織斑先生からある程度は話は聞いたけど……つらいことがあったら私にも遠慮しないで話していいからね」
「……その時はお願いします」
「うん、ヤマト君が落ち着いて話せるようになるまで待ってるからね」
山田先生の言葉に偽りはなく本心から言っているのは僕でもわかる。こんな僕にもこうやって想いやり、優しく接してくれる山田先生のことを尊敬している。山田先生が困っている時は手伝おう、そう固く心に誓いながら彼女の隣で僕は授業へ集中する。
「さて、次は武装展開だ。織斑、展開をしてみろ」
「わ、わかった……」
「返事ははいだ。次はないぞ」
「は、はい」
「よし、ならばはじめろ」
織斑先生があのタイミングでなぜ僕を山田先生の側に行かせたのかを理解する。武装展開を行わせるためでセシリアさんの時に『もしも』があった時に対処してもらうためだ。……あの時はモニター越しということもあったけど、今は外だし次に『もしも』があればどうなるか想像はつかない。手元には待機状態のISがある以上……最悪のこともあると思う。
「ふむ、ISに乗り始めたばかりと考えれば上々のタイムだ。目標は0.5秒だ、わかったな?」
「は、はい!」
「次はセシリアだ。武装はスターライトmkⅢを展開しろ」
「はい」
織斑先生が武装展開を指示をした次には瞬きする暇もなく一瞬で彼女の手には指示された武装がその手に握られていた。その武装展開の速さにクラスメイトは感心した声を上げて、織斑先生も流石だと賞賛を送る。……だけどやっぱり武装展開の間にどんなに早くてもラグがあるのはどうにかできないだろうか?
「流石の速さだな、代表候補生。セシリアがやった展開の速さが理想的な速さだ。だが、それよりも早く展開できる方法がある。シャルロット、できるな?」
「は、はい!大丈夫です!」
シャルロットさんは緊張しながらも織斑先生の言葉に頷く。彼女は事前に展開していた武器から一瞬で違う武器が手元にはあった。セシリアさんでも武装展開には僅かなラグがあったはずなのにシャルロットさんはそのラグがなく違う武装を展開している。
「シャルロットが先ほどやったのは
「「おぉーー」」
彼女が先ほど見せた技術は本人の力だと織斑先生の説明がありクラスメイトも彼女が代表候補生の1人だと認識を改める。彼女がその技術を習得するのにどれほどの努力を積み重ねてきたのか想像もできない。……けど、彼女がやってみせた
「授業を切り上げるのにちょうどいい時間だな。一夏、そこの穴を埋めておくように。ヤマトも穴を埋めるのを手伝ってやれ」
「はい、わかりました」
「うっ、悪いなキラ。穴を埋めるの手伝うもらうことになって」
「ううん、気にしないで。初めから手伝うつもりだったから」
初めから穴を埋めるのを手伝うつもりだったこともあり気にする必要はないよっと伝えば一夏は嬉しそうにありがとうっと笑い僕もそれにつられて微笑む。次の授業の時間に間に合うように少し急がないと――――
◇◇◇
「……今日は結局2人と話すことができなかったな」
放課後になるまで結局は箒さんとシャルロットさんと話すことができなかった。このまま気まずい関係を引きずるわけにはいかないのは確かなんだけど……これ以上は僕とは関わらない方がいいことを考えればこの状況はある意味では好機なんだとは思う。けど、ケジメを含めてもあの時に2人に嫌な気持ちにさせたことにはきちんと謝らないと駄目だ。
「あっ、もしかして彼女が凰鈴音さんかな?」
どうやって彼女たちに謝ろうかと考えていれば織斑先生に教えられた特徴と一致する1人の少女が一枚の紙と睨み合いながらこちらに向かってくる姿を捉える。大きめなボストンバックを持っている所を見るに合っているとは思うけど……とりあえず声をかけようか。
「えっと、君が凰鈴音さんかな……?」
「それは確かにあたしの名前だけど……アンタ、誰?」
突然と知らない人に自分の名前を呼ばれたこともあるのか若干苛立った様子だ。よく見れば睨み合いをしていた紙はくしゃくしゃになっていて苛立ちの原因は多分その紙が関係しているのだろうか?とりあえず声をかけたのはいいけど、どうしよう?っと考えてたら凰鈴音さんはジッと僕の顔を見つめてやがてなにかを思い出したのか僕へと指を指す。
「どっかで見たことがあると思えば、アンタってISの男性操縦者で2人目に発見されてたキラ・ヤマトでしょ?」
「うん、一応はそうなるのかな……?」
「一応ってなんか変な回答ね……まあ、いいわ。そんなアンタがなんであたしの名前を知ってるわけ?初対面なのは間違いないはずなんだけど」
ジロジロと怪しい人物を見るかのように視線を向けられて彼女の反応は当然かと納得する。僕は事前に織斑先生に頼まれたから彼女のことを知っているわけで彼女はそうではない。織斑先生に頼まれたことを話せばわかってくれるよね……?
「えっと、僕は織斑先生に頼まれて君が来るのを待ってたんだ」
「織斑先生って……もしかして千冬さんのこと?」
「うん、千冬さんのことだよ。本当なら今日は織斑先生が凰さんをここで迎えるつもりだったらしいけど、急遽会議が入ったらしいからその代わりに僕が頼まれたんだ」
「……千冬さんに出迎えられるよりかはアンタの方が確かにまだマシね。まぁ、いいわ。アンタの方も私の名前を知ってるようだけど一応は自己紹介しましょ。アタシは凰鈴音、同じ歳だと思うから気軽に名前で呼んでいいわよ」
「うん、よろしくね鈴音さん。えっと、僕はキラ・ヤマト。僕も呼びやすい方を呼んでくれて構わないから」
「んっ、それじゃあ、よろしくねキラ」
「それじゃあ、僕が案内するよ。織斑先生に職員室まで案内するように頼まれてるから。あっ、荷物は持とうか?」
「うげっ、結局千冬さんには会わないといけないの……荷物は自分で持つからいい……はぁ、着いて早々厄日な気がしてきた」
鈴音さんはため息を吐いてる所をみると織斑先生に苦手意識を持っているのは本当らしい。でも、織斑先生の方からはそんな気は一切感じなかったんだけどなぁ。それに多分だけど織斑先生としては鈴音さんのことを信頼しているような気がしたんだけど……。
「あっ!そういえば大事なことを忘れてたんだけどさ……織斑一夏って知ってるわよね?」
「一夏のこと?うん、もちろん知ってるよ。僕にとって大切な友達だしね」
「ほんと!?それなら――」
先ほどとはガラリと変わって嬉しそうに何かを話そうとする前に少し遠くの方から一夏の声が聞こえてくる。鈴音さんも聞こえたようでピタリと動きは止まり彼女の視線は一夏へと向かう。彼女は予期せぬ再会に少しばかり焦ったようだけど一呼吸を置いて一夏へと声をかけようとする瞬間に僕にとっても聴き慣れた少女の声が聞こえる。
「だから、何度も言っているだろう。スパッだ、一夏」
「だからよ、そのスパってやつをもう少し具体的に教えてくれって」
「……スパッはスパッだ」
「だから説明になってねえって!?待てって、箒!」
多分いつも通りにISの訓練をしていたんだろうなって2人の様子を見ていたら沈黙を保っている鈴音さんの方から何度か温度が下がったような気がする……。恐る恐る彼女に視線を向ければジッと一夏のことを睨んでいて、彼女が不機嫌になっているのは僕でもわかるほどだ。
(……ごめん、あのタイミングに一夏が来たのはちょっと恨むよ……)
「――――それじゃあ、さっさっと千冬さんの所まで案内してくんない?ちょっと他にもやること思いついたから」
「わ、わかったよ……とりあえず、行こっか……」
ニッコリと笑っている鈴音さんだが、それが余計に怖く感じて僕はただ頷く。これはちょっと今後が大変になりそうだなぁ……主に一夏がだけど。
「ちなみにさ、一夏ってどのクラスなの?とりあえず本当のことだけ教えてくれればいいから」
「い、一夏は僕と同じクラスで一年一組だよ。そして最近クラス代表に――――あっ」
「へぇ、クラス代表ねぇ?それって何か詳しく教えてくれない?あたしって来たばかりで全然わからないからさ。あっ、もちろんアンタの知ってる範囲でいいから」
しまったと思ったけど鈴音さんはクラス代表という言葉に食いつく。知ってる範囲でいいとは言ってるけど遠回しに嘘や誤魔化しはするなって脅しが入ってるよね、これ……。もちろん僕は彼女に逆らうことができず職員室につくまで根掘り葉掘り一夏について色々と聞かれた。僕はゲンナリとした様子で、鈴音さんはニコニコとした様子で織斑先生の前に立っていた。
「……なぜヤマトがやけに疲れ切った顔をしているんだ?」
「……いえ、僕は大丈夫なので気にしないでください……」
「その本人が大丈夫だというのならそうするとしよう……さて、久しぶりだな鈴音。元気にしていたか?というのはここにいる時点で聞くまでもないか」
「ついさっき弟さんのお陰様でとっても元気になりました」
どういうことだ?と織斑先生が目で僕に聞いてくるが僕は笑って誤魔化すしかできない。鈴音さんが不機嫌なのは織斑先生もわかってはいるようで一夏が何かしたんだろうっと納得した様子だ。……いや、多分、一夏は悪くはないんです。
「まぁ、お前らの恋路に一々首を突っ込む気はないから好きにしろ。ヤマト、ここまで鈴音を案内してくれてすまないな。どうも一夏のクラス代表決定のパーティーをするらしい。場所は寮の食堂だ、私と山田先生は参加しないが後でお前が来ているかどうかの確認はするからな、いいな?」
「は、はい……わかりました」
「ならばいい。あとは私が引き継ぐから後は戻っていいぞ」
返事を聞けたこともあり織斑先生は満足そうにしてるけど……これって参加しないと後で強制的に参加させられるやつだよね。……まぁ、顔出しぐらいは流石にやらないとまずいよね、特に一夏の代表決定パーティーでもあるし。
「あっ、ちなみにあたしが来てること一夏には言わないでね。後でサプライズのつもりで驚かせたいから」
「……ああ、うん、一夏に言わないようにするよ」
「んっ、助かるわ。ここまで案内してくれてありがとね。今度会ったら軽めのものなら奢ってあげる」
「別にいいよ、僕は頼まれてやっただけだからさ。気持ちだけ受け取っておくよ。それじゃあね、鈴音さん」
職員室を出た後に鈴音さんが僕と相部屋をすることを思い出すけど、その辺の説明は織斑先生がやるつもりなんだろう。……うーん、パーティーだから一夏になんかプレゼントでも送った方がいいのかな?そんなことを考えながら、自室に向かうことにした。
えっ?前書きで私の性癖がダダ漏れだって?大丈夫だ、問題ある。とりあえずやっと鈴ちゃんが本編にして参戦です。そして鈴ちゃんがキラ君の同居人です。同居人に関しては結構悩んでました。原作通り男装シャルさんか鈴ちゃんにするかを。その結果、面倒見が良く千冬さん的に信頼している人物という考え鈴ちゃんになりました!やったね!キラ君!
さーて、今年最後に投稿できて私は満足なので長々しい後書きはこれで終わりにします。次回?そりゃ、もちろん箒さんとシャルさんのワカダマリ解消(?)とみんな大好きな裾ダボダボの子がでるよ!なお、更新は未定です。
誤字&脱字の報告いつでもお待ちしています!それではみなさん、良いお年を!