英国異聞帯~黄金日本教国   作:羽撃鬼

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EP11 星見への侵入者

カルデア一行が無事に異聞帯に上陸した頃

 

 

「いやはや、旧暦の文明にしては発達しているな。」

 

 

「そうですね。」

 

 

カルデアの現在の本拠地【ノウム・カルデア】に二人の侵入者が現れた。

 

一人は英国異聞帯における神祖(カミ)の一柱である。

 

 

【グレンファルト・フォン・ヴェラチュール】

 

 

もう一人はその神祖(カミ)に絶対の忠誠を誓う者。

 

 

【ウィリアム・ベルグシュライン】

 

 

この主従が現れた目的は、実は特に無い。

 

面白い敵がいる。

気になる。

見に行くか。

着いてこい!ベルグシュライン!

御意。

 

という彼らの仲間にはよくあるリーダーの奇行である。

 

 

「ここには数多の英雄がいる。お前の運命もいるかもしれんぞ?」

 

 

「ええ、少しは期待しています。来ましたね。」

 

 

漸く彼等の侵入に気づいた英霊達(サーヴァント)が集まり始めた。

 

 

「侵入者ですか。捕らえさせて頂きます!」

 

 

弱小人斬りサークルの姫(沖田総司)が先陣を切った。

 

音速に至るその踏み込みは侵入者には反応できないと思われた。

 

 

斬空真剣(ティルフィング)。」

 

 

「御意。」

 

 

斬。斬、斬、斬、斬、斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬

 

 

「ちょっ、ちょっ、ま、待ってぇ!」

 

 

高速戦が得意な英霊である沖田総司は、侵入者から放たれる数多の剣擊に突如防戦一方になる。

 

彼女は英霊、そして侵入者は生身の人間。

 

この事実が彼女に判断を間違わせた。

 

 

「私以上の天才とか、聞いてないんですけど~!土方さん、ヘルプ~。」

 

 

それ故に彼女らに危機感は無い。

 

侵入者はたった二人。

 

この地に数多といる英霊達が束にならぬとも一掃できるだろう。本来なれば、

 

 

「ふむ。奴等は本気を出さないのか。では、本気にならざるを得なくしてやろう。ベルグシュライン、総じて断ち切れ!」

 

 

もう一人の侵入者(グレンファルト)は、戦闘している従者にそう命令した。

 

 

「御意。」

 

 

その瞬間、ウィリアム・ベルグシュライン(侵入者)から謎のエネルギー(アストラル)が検出された。

 

 

「創生せよ、天に描いた星辰を──我らは煌めく流れ星。」

 

 

身の程もある太刀を構え、

 

 

(つるぎ)の閃き、限りなく。黄金(こがね)の柄に鋭き刃、鋼を両断する度に。王器を彩る栄光が地平の果てまで鳴り響く。三度振るえば訪れる破滅の波など知りはしない。」

 

 

「我が所有者こそ絶対神。侏儒(ひきうど)鍛冶(かぬち)が遺せし呪怨など、至高の神威は跳ね除けん。断ち切る魔物を御示しあれ。八つ頸唸る邪竜とて、語らず、逸らず、粛々と。」

 

 

「一切斬滅。唯其れのみ。此れより神敵、調伏致す。」

 

 

超新星(Metalnova)──抜刀・天羽々斬空真剣(Orotinoaramasa Tyrfing)。」

 

 

集束性:AA 

拡散性:E 

操縦性:A 

付属性:A 

維持性:D 

干渉性:E

 

 

発動した星辰光(アステリズム)の能力は、斬閃延長能力。

 

されどそれはあくまで射程が伸びるだけのもの。

 

しかし、絶対剣士たるこの男が振るえば、

 

 

「「「えっ?」」」

 

 

数多の斬閃が彼らを襲うがその身は傷一つ無い。

 

彼等が驚くのは、

 

 

「「「マスターとの繋がり(パス)が消失しただとぉ!!!」」」

 

 

サーヴァント(彼等)は、マスターである藤丸立香を経由してこのカルデアより魔力を与えられ、その身を維持している。

 

それ故に、消費が激しい者は抗っているがその身は退去の光に包まれている。

 

藤丸立香と繋がっていたからこそ、正気を保っていた者達は、暴走し始めた。

 

 

この日、ノウム・カルデアは抗うすべの殆どを失った。

 

切っ掛けは、敵のものだったが、

 

その本質は、

 

マスターの不在による(バーサーカーな英霊達への)コミュニケーション能力不足だった。

 

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