欧我の家庭訪問 ~霊夢編~
白玉楼の取材を終えた次の日、俺は食材を持って博麗神社を訪れた。
霊夢さんは、相変わらず境内の掃除を行っている。
欧我
「霊夢さん、こんにちは!」
霊夢
「何よ、欧我も来たの?」
欧我
「…え?」
なんか、いつにも増して不機嫌そうな。
何かあったのだろうか。
なぜそんなに不機嫌なのか聞いてみても、答えてはくれなかった。
…仕方ない、勝手にお邪魔しよう。
欧我
「まあいいや。台所借りますね。」
霊夢
「あ、ちょっと!」
…あ、そうそう。お参りはしっかりとね。
賽銭箱の前に行き、小銭を投げ入れた。
霊夢
「ゆっくりしていってね!」
…うん、相変わらずだ。
欧我
「あれ?皆さん!」
障子を開けると、部屋には3人の姿があった。
魔理沙さんにアリスさん、そして萃香さんだ。
萃香さん部屋の片隅で寝ているけど、まさか酔ったのかな?
ああ、そっか。欧我「も」ってこういうことだったのか。
アリス
「あら、欧我じゃない。どうしたの?」
魔理沙
「ん?背中に担いでいるものはなんだ?」
欧我
「ちょっと台所を借りにきました。背中のこれは、鶏肉やその他もろもろです。」
その後、ここに来た理由を詳しく話した。
魔理沙
「おお、唐揚げか!」
欧我
「はい。白玉楼の取材でレシピを手に入れたはいいのですが、作れる場所が無くて。」
アリス
「そうね、文は鴉だからね。」
霊夢
「唐揚げ!?好きに使っていいわよ!」
霊夢さんいつの間に!?
…ってか、よだれを拭いてください!
博麗神社の台所には、外の世界では一般的な電子レンジやガスコンロに冷蔵庫、そして一般家庭には無いオーブンまで完備されていた。
まさか、これらは全て霖之助さんからもらったやつなのかな?
そして、冷蔵庫の中には以前霊夢さんに横取りされた食材もわずかながら残っていた。
よし、調理開始だ!
袋の中に一口大に切った鶏肉を入れ、調味料を入れてもみ込み、冷蔵庫で30分寝かせる。
30分後、溶き卵も入れてもみ込む。
ボウルの中に薄力粉と片栗粉を混ぜ合わせ、汁気をきった鶏肉を入れてまぶす。
そしてついに温めた油の中に投入!
あー、やっぱり物を揚げる時のこの音は大好きだな。聞いていて楽しくなってくる。
一旦取り出し、温度を上げた油でさらに揚げる!
妖夢ちゃんが教えてくれたコツ、それはこの二度揚げだ。
皿に盛られた大量の唐揚げ。
喜んでくれるだろうか…。
ご飯は…もうすぐ炊けるかな?
欧我
「おまたせ~!」
魔理沙さんたちがいる部屋へ唐揚げを運ぶと、部屋にいた人達から歓声が上がった。
…あれ?いつの間にか小傘ちゃんと早苗さんの姿がある。
萃香さんも起きたようだ。
これ、足りるのかな?鶏肉は使い切っちゃったし。
欧我
「さあ、どうぞ!」
テーブルに置いた途端、唐揚げの争奪戦が始まってしまった。
でも、おいしそうに食べるみんなを見ることができて、幸せな気分だ。
霊夢さんの勢いはすごすぎるけど。
魔理沙
「やっぱり欧我の飯は美味いよ!」
霊夢
「意外よね。欧我に料理の才能があったなんて。」
アリス
「そうね。」
早苗
「ぜひ作り方を教えてください!」
小傘
「そうだ!取材させて!」
え、取材?
うん、まあいいけど。
その後、俺は再び台所へ戻ってきた。
魔理沙さんから簡単に作れるキノコ料理を注文されたからだ。
俺の後ろには、カメラを構えた小傘ちゃんがいる。
欧我
「さて…と。」
椎茸やしめじ、まいたけなど、外の世界でも一般的に食べられているキノコや、魔理沙さんが用意してくれたおすすめのキノコの下準備を済ませ、砂糖を入れた水に浸す。
アルミホイルにオーブン用の紙を重ね、水気を切ったキノコを入れる。
そこにバター、酒、塩を入れてホイルを閉じ、水を張ったフライパンで蒸し焼きにすれば出来上がり!
欧我
「はいよ、キノコのホイル焼き!お好みで醤油をかけてどうぞ!」
魔理沙
「わぁ~!」
ホイルを広げると、キノコの香りが部屋を漂う。
醤油を回しいれ、箸でつまんで口の中に入れた。
魔理沙
「ん~最高!」
霊夢
「じゃああれ作ってよ!いっぱい!」
アリス
「私も作ってほしいものがあるの。」
萃香
「酒のつまみを頼む!」
3人から同時に注文をされたが、あいにくそれらに必要な材料はもう残っていなかった。
仕方ない、こうなったらゲームに出てきたナ○シー方式で行くか。
欧我
「だったら材料を持ってきてください!それで調理します!」
その後、霊夢さんたちが用意した食材で料理を作り続けた。
そして噂を聞きつけたチルノちゃんやレミリアさん、橙ちゃんにルーミアちゃん、さらに文さんまで次々と押し寄せ、いつの間にか宴会が始まってしまった。
ほんとうに、鬼は宴会が大好きなんだね。
萃香さんの号令で宴会が始まっちゃったし。
「あのー。」
欧我
「ん?」
声のする方を見ると、サニーちゃんが大きなさつま芋を抱えていた。
その後ろにはスターちゃんとルナちゃんもいる。
どうしたのだろう。
サニー
「これで、何か作ってください。」
さつま芋一つだけ?
…そうだ!
欧我
「うん、わかった。時間がかかるから待っててね。」
サニーちゃんからさつま芋を受け取ると、台所へ向かう。
丁度オーブンもあったまっているし、あれを作ろう。
さつま芋の皮をむき、薄く切って水に浸す。
沸騰したお湯に入れ、柔らかくなるまでゆでる。
湯を切り、へらを使って潰したらバターを入れて練り、さらに牛乳や砂糖、塩を入れて弱火にかけて水分を飛ばす。
粗熱をとったら卵黄を混ぜて形を整え、はけで表面に卵黄と水を塗る。
そしてオーブンで20分焼く。さらに卵黄を塗って焼き色がつくまでもう一度オーブンに入れれば完成!
さつま芋の甘い匂いと香ばしい香りが漂ってくる。
欧我
「はい、お待たせ。」
ルナ
「これは?」
欧我
「スイートポテト。熱いうちに食べてね。」
サニー・ルナ・スター
「「「いただきます!」」」
皿からスイートポテトを取り、口に運ぶ。
スター
「おいしい!」
ルナ
「うん!最高!」
サニー
「また作ってくれる?」
欧我
「もちろん!またさつま芋を持ってきてね。」
その後も、料理を作り続ける。
写真も小傘ちゃんにバッチリと撮られちゃったし、明日の文々。新聞は大々的に取り上げるな。
それにしても、どうして俺はこんなにもさまざまな料理が作れるのだろうか。
材料を見ただけで作り方が頭に浮かび、それに従っていたらいつの間にかおいしい料理が出来上がった。
これも、俺のイマジネーションによるものか?
正直俺には分からない。
でも、これが何かに役立つ日が来るだろう。
そんな気がする。
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こんにちは、戌眞呂☆です。
またいきなり番外編を作っちゃいました。
正直、この話が書きたかっただけです。
では、次の物語を楽しんでください。
それでは失礼します。
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