いきなりですが、書き方を変えてみました。
しばらくはこの形で行きます。
読みにくいとは思いますが、読みやすくなるように努力しますのでよろしくお願いいたします。
ガキィン!
「…え?」
「ぎりぎりセーフ!」
間一髪のところで、何とかガードすることができた。
ソードで刀をはじき、がら空きになった胴体に右脚を叩きこむ。
キックの威力で人影は外に弾き飛ばされた。
「欧我!あいつは倒せないから封印するしかないのよ!何とかして弱らせて!あいつに効くのは電撃だけど、私たち電撃は…」
「大丈夫ですよ、文さん。」
もう、自分に投影は終わっている。
身体からバチバチと電撃を放出する。
「雷なら、すでに真似できてますから。」
(屠自古さんから真似しておいてよかった。まさかここで役に立つなんて。)
雷のイメージは、放電するよりも体に帯電させて打撃の威力を高めるのに有効らしい。
だったら、このソードにも…。
ソードを持つ右腕に意識を集中させる。
すると、ソードからバチバチという音が鳴り響く。
見ると、黄緑色に輝く稲妻をまとっているのが分かる。
(よし、これなら!)
人影の後を追い、鈴奈庵の外へ飛び出す。
「うわっ!?」
飛び出した瞬間を狙って、人影が斬りかかってきた。
何とかソードで防ぐことはできたが、さっきよりも威力や力、動きのスピードなどが上がっているように感じる。
(これは、早めに終わらせた方がいいな。)
両腕に力を込め、肘を伸ばして人影を後ろに弾き飛ばす。
ガキン!!
そしてソードを振り下ろし、人影の持つ日本刀を叩き斬った。
「よし、とめどなくトドメ!」
右手に持つソードを地面に突き立て、体制を低くする。
両足に力を込め、上空に向かって飛びあがった。
体中から発生する雷を、全て右足に集中させる。
右足に集まり、圧縮された雷はバチバチとものすごい唸りを上げた。
「仮剣『ライトニングブラスト』!!」
ドカーン!!
雷を帯びたキックは見事に人影に命中し、圧縮された雷は人影に流れ込んで爆発を起こす。
爆炎が収まった時、人影は地面に倒れてピクピクと痙攣を起こしていた。
体中からは体内に残った雷が放電している。
「文さん、今です!」
「はい!」
後ろにいた文さんがその人影に向かって妖魔本を投げつける。
人影に当たった直後、本が光り出し、人影はその本に吸い込まれていく。
光が収まった時、まるで何事もなかったかのように本が地面に落ちていた…。
「ふぅ、危なかったぁ。」
ほっと胸をなでおろす。
これで俺のキックシリーズが2つに増えた。
他に能力を真似できれば、放てるキックも増えるはず…。
「でも、いつの間に雷を真似していたのですか?」
深呼吸をして呼吸を整えていると、文さんが近寄ってきた。
「夏祭りの時、文さんと逸れた後に屠自古さんに会いました。その時にこっそりと真似したのです。」
「そうか、なかなかの蹴りだったぞ。」
「ありがとうございます、妹紅さん!」
いつの間にか妹紅さんも隣にいた。
自慢のキックを褒められて、かなりうれしい。
(…そうだ!小鈴ちゃんは大丈夫だろうか?)
俺の周りには、小鈴ちゃんの姿はない。
ということは、鈴奈庵の中か。
急いで鈴奈庵の中に入った。
小鈴ちゃんは力なく床に座っていた。
無理もない、いきなり飛び出してきた人影に斬られそうになったのだから。
もし、あの時俺が間に合わなければ、小鈴ちゃんはいったいどうなっていたのだろうか。
…考えたくもない。
「小鈴ちゃん、大丈夫?」
小鈴ちゃんに駆け寄り、目の前にしゃがんだ。
良かった、怪我は無いようだ。
しかし、さっきのがかなりショックだったのか、目はうつろで放心状態になっていた。
(こんな時、どうすればいいのかな?)
最適な方法が思いつかなかったので、体が動くのに任せた。
小鈴ちゃんを引き寄せて優しく抱きしめ、頭をなでる。
「小鈴ちゃん、もう大丈夫だよ。」
「欧我…さん?」
「うん、もう大丈夫。」
「怖かった…怖かったよぉぉぉぉぉぉ!!」
恐怖から解放され、小鈴ちゃんは声を上げて泣いた。
しばらく泣きやみそうになかったので、抱きしめたまま、何度も大丈夫と耳元でつぶやく。
文さんに写真を撮られようが、お構いなしで優しく頭をなで続けた。
「どう、落ち着いた?」
「うん…。ありがとうございました。」
しばらく抱きしめていると、小鈴ちゃんは落ち着いてくれたようだ。
どうしてあの時に小鈴ちゃんを抱きしめたのかは分からないが、泣き止んでくれたからまあ良しとしよう。
(よかった…。)
さて、じゃあ解決しておきたい疑問が2つほどある。
あの人影の正体は何だったのかということと、何故小鈴ちゃんを襲ったのかということ。そして、なぜ文さんがその人影の弱点や封印方法を知っているのか。
…あ、3つだった。
「文、説明してもらおうか。」
文さんに質問しようとしたが、すでに妹紅さんが問いかけていた。
妹紅さんも同じ疑問を抱いていたようだ。
「わかりました。」
文さんは地面から本を拾い上げると説明を始めた。
「この本には、昔妖怪の山で暴れていた天狗が封印されています。」
(天狗だって!?そういえば頭に文さんのと似た形の帽子をかぶっていたな。)
「なぜ天狗だと分かるのだ?」
「それは、この本が昔天狗の間でのみ使われていた文字で書かれていたからです。それに、
実は私もこの天狗を封印した場にいたのです。」
文さんの口から語られた衝撃の事実。
天狗の間でのみ使われていた文字があったなんて。
…いや、それよりも驚いたのは文さんもこの天狗を封印するために戦っていたという事実。
だからこの天狗の弱点や封印方法を知っていたのか。
「じゃあ、なぜその天狗は小鈴ちゃんを襲ったのですか?」
「ああ、それは。」
俺の質問を聞き、文さんは本を指さした。
「完全に封印を解くためには本を破壊する必要があったからです。もし欧我の剣が間に合わなかったら、天狗が完全に復活して新たな異変が起こったでしょう。」
異変が起こるほどの実力って、一体この天狗はどれほどの強さを秘めていたのだろうか。
はぁ、間に合ってよかったよ。
でも、俺の抱いていた疑問は解決された。
とりあえずは大丈夫だろう。
文さんは一息つくと小鈴ちゃんの前にしゃがむ。
「小鈴さん、これからは妖魔本を扱うときは気を付けてください。それから、この本は私が持ち帰って厳重に保管します。いいですね?」
「はい。」
小鈴ちゃんも、これに懲りてもっと危機感を持ってくれればこのようなことは起こらないだろう。
霊夢さんが駆けつけても、間に合わなければ小鈴ちゃんの命は奪われてしまう危険性がある。
「それにしても、欧我さんってかっこいいですね!憧れます!」
「え?いや、そんな。」
ものすごく照れるのだが…。
未だに、女の子から褒められるのには慣れていない。