幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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第12話 大図書館

 

ようやく、大図書館の入り口の前にたどり着いた。

 

あのとき咲夜さんに図書館の位置を聞いておいて正解だった。

まさか正反対の位置にあったなんて…。

 

 

もしあそこに咲夜さんが現れなかったら1日中この屋敷をさまよい続けることになっていただろう。

とにかく、これで調べることができる。

 

ドアノブに手をかけ、大図書館につながる扉を開けた。

 

 

 

 

「わぁ~、すげぇ!」

 

 

大図書館の様子は俺の想像を絶していた。

 

階下に広がる広大な部屋に、本棚の列が奥までずらっと並んでいる。

天井からは豪華なシャンデリアがぶら下がっており、淡い光を放つ。

 

目を細めてみても、この図書館の反対側の壁を見ることはできない。

まさか、紅魔館の地下にこんな広大な図書館が広がっているなんて…。

 

大図書館という名に恥じない広さだ。

 

 

しかし、地下にあるからなのか窓が一つもない。

そのため、大図書館内の空気はじめじめとしていてカビ臭い。

 

それにしても、こんなに広すぎては目当ての本を探すだけでも一苦労だ。

誰かに手伝ってもらわないと…。

 

 

とりあえず、写真を1枚。

 

 

 

「あれっ!君は誰?」

 

 

今撮った写真を確認していると、目の前に一人の少女が現れた。

 

赤毛の長髪で頭と背中に悪魔のような羽、白いシャツに黒のベスト、ベストと同色のロングスカートで、首元に赤いリボンを着用している。

この図書館の人かな?

 

 

「あ、どうも。俺は葉月欧我です。この図書館で調べたいことがあってきたのですが。」

 

 

簡単に自分の名前とここに来た目的を話す。

 

 

「そうですか、じゃあついて来てください!パチュリー様のところへ案内します!」

 

 

そう言って踵を返して歩き出した。

慌ててその後を追いかける。

 

 

「え?パチュリーさんって?」

 

 

「この図書館に住んでいる魔法使いです!ものすごく賢くて強いんですよ!」

 

 

「そうですか。」

 

 

つまり、この図書館の一番偉い人っていう感じなのかな?

その人に聞けば、お目当ての本のありかを教えてくれるのではないだろうか。

 

 

それよりも…。

 

なんで、この子と手を繋いじゃっているんだ?

手を繋がないといけないのかな?

 

この子、なんか嬉しそうだし。

わぁスキップなんてしている。

 

 

ずらりと並ぶ、自分の背の何倍もある高さの本棚の間を手を繋いで歩く。

まるで、高層ビルの間の路地を歩いているかのようだ。

 

 

「そういえば欧我ってさ、どこから来たの?」

 

 

呼び捨て…?

 

 

「実は、全く分からないんですよ。」

 

 

「わからないの?どうして?」

 

 

「記憶を失った状態で妖怪の山の中に倒れていたところを、文さんに助けてもらったんです。だから、それ以前の記憶が無いんですよね。」

 

 

「そうなんだー。大変だったね。」

 

 

あれ?

こいつ、敬語使えないのか?

なれなれしいし…。

この子、こういう性格なの?

 

 

そう思いながら歩いていると、前方に大きな机が見えてきた。

机の上には分厚い本が何冊も積み重なり、その傍らに大きなランプが見える。

 

そしてその後ろから、こちらを眺めている紫色の髪の女性が1人。

この人がパチュリーさん…かな?

 

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