影鬼が放つ弾幕のわずかな隙間を縫って、文のスピードで飛び回る。
記憶を取り戻しているので、影鬼の使う魔法や弾幕の種類、その対処法などは完全に把握している。
俺の記憶に無い攻撃を行わない限り、こちらの有利は変わらない。
俺の様子に怒る影鬼は、さらに弾幕の密度を増やす。
なるほど、この弾幕か。
だったら、物理的な攻撃で跳ね返すことができる。
「行くぜ…。」
リミッターを解除したことで新しく手に入れた能力を見せてやる。
新しく手に入れた俺の能力、それは『2人の能力を同時に放つ程度の能力』だ。
1人ずつでしか投影できなかった今までとは違い、一度に2つの能力を投影させることができる。
…ただ欠点として、今まで通りイメージが必要になる。
力を借りるよ、にとりさん、チルノちゃん!!
「はぁっ!!」
イメージをして、自分に投影させた。
イメージが完了して目を開けると、右目がにとりさん、左目がチルノちゃんと同じ色に変わる。
右手から水、左手から冷気を放出して水を凍らせる。
瞬く間に巨大なハンマーが出来上がった。
「それっ!!」
ハンマーを振るい、光弾を次々と打ち返す。
打ち返された光弾はこちらに迫る弾幕を次々と消滅させ、猛スピードで過激に、影鬼に迫る。
「おのれ!」
次々と打ち返し、影鬼に命中させていく。
弾幕が途切れたすきを突き、身体を独楽のように回転させる。
スピードと遠心力を乗せ、ハンマーを投げ飛ばした。
「槌符『鬼殺し大車輪』!!」
投げ飛ばされたハンマーは高速で回転しながら猛スピードで影鬼に向かって突き進む。
「ぎゃああ!!」
そして、見事に命中した。
影鬼に命中し、ハンマーは粉々に砕け散る。
もちろん、怯んだすきも逃さないぜ。
今度は妹紅さん、屠自古さん、行きますよ!
2人の能力を自分に投影させ、右手に炎、左手に雷を纏わせて影鬼との距離を詰める。
「なに!?」
影鬼の真下に移動し、溢れんばかりに溜まった炎と雷を一気に放出した。
「噴雷『ボルカニックライトニング』!!」
溜まりに溜まった炎と雷を一気に放出させ、激しい爆発を巻き起こす。
炎に巻き込まれた影鬼に、さらに雷の高圧電流が襲いかかる。
爆発が収まった時、影鬼は怒りに燃える目で俺を見つめていた。
かなりのダメージを負ってはいるが、まだまだ戦えそうだ。
…ま、これぐらいじゃあ倒れないことも想定内だけどね。
「小癪な…。魔雷『フォーリングローム』!!」
影鬼がスペルカードを発動すると、天から真っ黒に光る雷が次々と降り注いだ。
大地に降り注いだ雷によって地面はえぐれ、爆発が起こる。
「くそっ、みんなを護らないと!」
紫さん、天子さん、力を貸して!
2人の能力を投影させ、隆起した大地をスキマで空中に出現させる。
雷が降り注ぐ場所を予測し、そこに大地を出現させて雷を防ぐ。
くそ、やっぱり一撃しか持たないか。でも、ここで負けてられねぇんだよ!
仲間は俺が護るんだ!!
天から降り注ぐ大量の雷を、次々と大地を出現させて防ぐ。
この攻撃は5分ほど続いた。
「はぁ…はぁ…。」
くそ、かなり疲れた…。
「ふふふ、苦しかろう。諦めるか?」
「いや、絶対に諦めない!俺が護ると決めたんだ。指一本触れさせるか!」
「そうか、では護ってみろ。」
不気味な笑みを浮かべると、両手を空高く突き出した。
「くらえ、魔星『終焉の豪火球』!!」
これは!?
空から大量に落ちてきたのは、大量の巨大な燃え盛る隕石だった…。
この攻撃は、俺の故郷を一瞬で灰燼に帰した隕石。
俺からすべてを奪った無慈悲な攻撃が、今度は俺の仲間たちに向けられた。
絶対に俺の故郷と同じ結末はたどらせない!
白蓮さん、にとりさん、お願い!
白蓮さんの能力で自分の身体能力を限界まで高め、持てる力をすべて使って大量の水を吹き出した。
「うおぉぉぉぉぁぁぁ!!!」
大量の水は荒れ狂う津波と化し、降り注ぐ隕石を飲み込んで消滅させていく。
津波と隕石が相殺し、地上への攻撃を食い止めることができた。
…だが、今の攻撃で力を使い果たしてしまった。
もう、空中に浮かんでいられることも…。
「欧我!頑張れ!!」
っ!?
不意に耳に届いた、俺を応援してくれる声…。
1人だけじゃない。
後ろを振り返ると、みんなが俺を応援してくれている。
俺の勝利を信じて、必死に声援を送ってくれる。
みんなの声を聴いていると、なぜか再び力が湧いてきた。
これで、まだまだ戦える!
「…ん?」
右手が、1枚の写真に触れた。
写真を取り出してみると、そこには俺の親友である陽炎さんの技、忌砲「ブラッディレイン」が写されていた。
そっか、君も応援してくれるんだね。
きっと、今、陽炎さんもどこかで必死に戦ってくれているんだろ。
だったら俺に…
「力を貸してくれ、陽炎!」
写真を構え、意識を集中させる。
「忌々しい!これで止めじゃ!」
影鬼がこちらに向かって弾幕を放つ。
「写符『封印解放』!!」
影鬼を挟み込むように魔方陣が現れ、そこから大量の弾幕が放たれた。
写真からも鋭利な弾幕が放たれ、影鬼の放った弾幕を消滅させながら突き進む。
「がああっ!!」
よし、見事に決まった!
弾幕が命中し、影鬼の悲鳴が聞こえる。
これで影鬼も…。
っ!?やられてない!?
「舐めるなぁ!これでも喰らえ!」
両手に魔力をため、巨大な光弾を作り出す。
その攻撃に備え、身構えた。
その直後、影鬼の背中に風の刃が命中した。
~業務連絡…いや、お知らせ~
まことに勝手ながら、忌砲「ブラッディレイン」を使わせていただきました。
これは以前コラボしたときに欧我君が撮符「激写封印」で手に入れた写真です。
詳しくは、「東方共作録」のゆっくり霊夢様とのコラボを読んでください。