幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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一進一退の攻防

 

影鬼が放つ弾幕のわずかな隙間を縫って、文のスピードで飛び回る。

記憶を取り戻しているので、影鬼の使う魔法や弾幕の種類、その対処法などは完全に把握している。

俺の記憶に無い攻撃を行わない限り、こちらの有利は変わらない。

 

俺の様子に怒る影鬼は、さらに弾幕の密度を増やす。

なるほど、この弾幕か。

だったら、物理的な攻撃で跳ね返すことができる。

 

 

「行くぜ…。」

 

 

リミッターを解除したことで新しく手に入れた能力を見せてやる。

新しく手に入れた俺の能力、それは『2人の能力を同時に放つ程度の能力』だ。

1人ずつでしか投影できなかった今までとは違い、一度に2つの能力を投影させることができる。

…ただ欠点として、今まで通りイメージが必要になる。

 

力を借りるよ、にとりさん、チルノちゃん!!

 

 

「はぁっ!!」

 

 

イメージをして、自分に投影させた。

イメージが完了して目を開けると、右目がにとりさん、左目がチルノちゃんと同じ色に変わる。

右手から水、左手から冷気を放出して水を凍らせる。

瞬く間に巨大なハンマーが出来上がった。

 

 

「それっ!!」

 

 

ハンマーを振るい、光弾を次々と打ち返す。

打ち返された光弾はこちらに迫る弾幕を次々と消滅させ、猛スピードで過激に、影鬼に迫る。

 

 

「おのれ!」

 

 

次々と打ち返し、影鬼に命中させていく。

弾幕が途切れたすきを突き、身体を独楽のように回転させる。

 

スピードと遠心力を乗せ、ハンマーを投げ飛ばした。

 

 

「槌符『鬼殺し大車輪』!!」

 

 

投げ飛ばされたハンマーは高速で回転しながら猛スピードで影鬼に向かって突き進む。

 

 

「ぎゃああ!!」

 

 

そして、見事に命中した。

影鬼に命中し、ハンマーは粉々に砕け散る。

もちろん、怯んだすきも逃さないぜ。

 

今度は妹紅さん、屠自古さん、行きますよ!

2人の能力を自分に投影させ、右手に炎、左手に雷を纏わせて影鬼との距離を詰める。

 

 

「なに!?」

 

 

影鬼の真下に移動し、溢れんばかりに溜まった炎と雷を一気に放出した。

 

 

「噴雷『ボルカニックライトニング』!!」

 

 

溜まりに溜まった炎と雷を一気に放出させ、激しい爆発を巻き起こす。

炎に巻き込まれた影鬼に、さらに雷の高圧電流が襲いかかる。

 

爆発が収まった時、影鬼は怒りに燃える目で俺を見つめていた。

かなりのダメージを負ってはいるが、まだまだ戦えそうだ。

 

…ま、これぐらいじゃあ倒れないことも想定内だけどね。

 

 

「小癪な…。魔雷『フォーリングローム』!!」

 

 

影鬼がスペルカードを発動すると、天から真っ黒に光る雷が次々と降り注いだ。

大地に降り注いだ雷によって地面はえぐれ、爆発が起こる。

 

 

「くそっ、みんなを護らないと!」

 

 

紫さん、天子さん、力を貸して!

2人の能力を投影させ、隆起した大地をスキマで空中に出現させる。

雷が降り注ぐ場所を予測し、そこに大地を出現させて雷を防ぐ。

 

くそ、やっぱり一撃しか持たないか。でも、ここで負けてられねぇんだよ!

仲間は俺が護るんだ!!

 

 

天から降り注ぐ大量の雷を、次々と大地を出現させて防ぐ。

この攻撃は5分ほど続いた。

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…。」

 

 

くそ、かなり疲れた…。

 

 

「ふふふ、苦しかろう。諦めるか?」

 

 

「いや、絶対に諦めない!俺が護ると決めたんだ。指一本触れさせるか!」

 

 

「そうか、では護ってみろ。」

 

 

不気味な笑みを浮かべると、両手を空高く突き出した。

 

 

「くらえ、魔星『終焉の豪火球』!!」

 

 

これは!?

空から大量に落ちてきたのは、大量の巨大な燃え盛る隕石だった…。

 

この攻撃は、俺の故郷を一瞬で灰燼に帰した隕石。

俺からすべてを奪った無慈悲な攻撃が、今度は俺の仲間たちに向けられた。

絶対に俺の故郷と同じ結末はたどらせない!

 

白蓮さん、にとりさん、お願い!

白蓮さんの能力で自分の身体能力を限界まで高め、持てる力をすべて使って大量の水を吹き出した。

 

 

「うおぉぉぉぉぁぁぁ!!!」

 

 

大量の水は荒れ狂う津波と化し、降り注ぐ隕石を飲み込んで消滅させていく。

津波と隕石が相殺し、地上への攻撃を食い止めることができた。

 

…だが、今の攻撃で力を使い果たしてしまった。

もう、空中に浮かんでいられることも…。

 

 

「欧我!頑張れ!!」

 

 

っ!?

 

 

不意に耳に届いた、俺を応援してくれる声…。

1人だけじゃない。

後ろを振り返ると、みんなが俺を応援してくれている。

俺の勝利を信じて、必死に声援を送ってくれる。

 

みんなの声を聴いていると、なぜか再び力が湧いてきた。

これで、まだまだ戦える!

 

 

「…ん?」

 

 

右手が、1枚の写真に触れた。

写真を取り出してみると、そこには俺の親友である陽炎さんの技、忌砲「ブラッディレイン」が写されていた。

 

そっか、君も応援してくれるんだね。

きっと、今、陽炎さんもどこかで必死に戦ってくれているんだろ。

だったら俺に…

 

 

「力を貸してくれ、陽炎!」

 

 

写真を構え、意識を集中させる。

 

 

「忌々しい!これで止めじゃ!」

 

 

影鬼がこちらに向かって弾幕を放つ。

 

 

「写符『封印解放』!!」

 

 

影鬼を挟み込むように魔方陣が現れ、そこから大量の弾幕が放たれた。

写真からも鋭利な弾幕が放たれ、影鬼の放った弾幕を消滅させながら突き進む。

 

 

「がああっ!!」

 

 

よし、見事に決まった!

弾幕が命中し、影鬼の悲鳴が聞こえる。

 

これで影鬼も…。

っ!?やられてない!?

 

 

「舐めるなぁ!これでも喰らえ!」

 

 

両手に魔力をため、巨大な光弾を作り出す。

その攻撃に備え、身構えた。

 

その直後、影鬼の背中に風の刃が命中した。

  




~業務連絡…いや、お知らせ~

まことに勝手ながら、忌砲「ブラッディレイン」を使わせていただきました。

これは以前コラボしたときに欧我君が撮符「激写封印」で手に入れた写真です。
詳しくは、「東方共作録」のゆっくり霊夢様とのコラボを読んでください。
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