「じゃあ、次は私の番だな!」
そう言ってにとりさんが立ち上がる。
一体どんな能力を持っているのだろうか。
「わかりました。でも、体力的にきついので、これで最後にしますね。」
体力が持つだろうか…。
こんなに多くの能力を真似すれば、その分の反動がある。
まだ能力を使いこなせていない証拠なのかな?
「私の能力は『水を操る程度の能力』さ。見てな。」
にとりさんはそう言うと両手を前にかざす。
すると、その周りに水が出現し、それらが弾幕となって放たれた。
「すごい…。」
「どうだ?」
「ばっちり撮れました。では、取り込んできます。」
そう言うと三度森の中へ移動する。
そして同じ要領で写真を飲み下した。
「っ!?」
次の瞬間、俺の全身を衝撃が駆け巡る。
今までの写真と一体何が違うというのか?
「うっ、くそっ。」
胸を押さえて膝をつく。
身体を駆け巡る痛みを、歯を食いしばり必死でこらえる。
一体何が起こったんだ!?
うまく言えないけど、欠けていたピースが1つぴったりとはまり込んだというか。
失った記憶とは別に、他にも無くした物があったというのか?
それがいったい何なのか。全く見当がつかなかった。
そのまま動かずに安静にしていたら、その苦しみも和らいできた。
とにかく神社に戻ろう。
そして能力を披露したら、しばらく休むとしよう。
「ごめんなさい、遅くなりました!」
「遅いぞ。どうした?」
魔理沙さんが心配してくれてうれしかった。
「ちょっと、能力を使い過ぎて疲れが来ただけです。」
心配させないように、笑顔を浮かべて答えた。
「そうか、無理するなよ。」
「はい。ありがとうございます。」
魔理沙さんにお礼を言うと、にとりさんの能力を真似るためにイメージを始めた。
しかし…
「できてる!?」
すでに頭の中でイメージが出来上がっていた。
それだけではない。
にとりさんが見せた水を弾幕として発射する技以外にも、様々な技のイメージが次々にあふれ出てくる。
こんなことってあり得るのだろうか!?
先程魔理沙さんのマスタースパークを真似たときは、今みたいにイメージがうまくできなかった。
つまり、技や能力によってイメージしやすいものとしにくいものがあるということだろうか?
この2つの違いはなんだろう…。
自分に適合しているかそうでないかの違いだろうか?
分からないけど、とりあえずそういう事にしておこう。
自分と真似る対象の能力との適合率が高ければ、今のように様々なイメージができる。
「よし。」
右手を前に構える。
そしてそこから水の弾丸を作り出し、弾幕としてばらまいた。
次にそのまま右手を空に向かって掲げると、まるで間欠泉のように水が噴出した。
さらにその手を地面に叩きつけると、周りから何本も水柱が立ち上がる。
「すごい…」
まさか、俺にこんな力が秘められていたなんて。
じっと手の平を見つめる。
「おや?」
今までずっと写真を撮りまくっていた文さんが何かに気づいたらしい。
一体何があったというのだろうか。