幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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観光、命蓮寺

 

門をくぐり、境内へと入った。

 

門を越えた敷地内には灯篭が並ぶ石畳の参道があり、本堂や鐘などが置かれている。

賽銭箱が置かれた緑灰色瓦の大きな本堂があり、本堂の右には鐘撞き堂、左には赤布がかかった大量の地蔵が並べられている。

 

 

欧我

「う~…」

 

 

まだ耳鳴りがする。

 

門のところにいた山彦の妖怪の爆音波(大声)で意識が飛びかけた。

 

こっちが混乱していると「挨拶がなってなーい!」って怒鳴られたから慌てて挨拶をしたら笑顔で許してくれて…。

 

名前…幽谷響子(かそだに きょうこ)ちゃんだっけ?

まあ写真を撮ることができたからいいけど、なんか先制攻撃というかなんというか…。

 

ああ、まだ耳が痛い…。

 

 

 

耳鳴りが収まるにつれて、寺から読経の声聞こえてきた。

僧侶たちが修行をしているのかな?

 

そして、それとは別に欧我の名前を呼ぶ声が聞こえる。

この声の主は…星さんだ!

 

 

 

本堂のそばに立つ星さんの隣に、2人の女性が並んで立っていた。

 

金髪に紫のグラデーションが入ったロングウェーブで白黒のドレス姿に表地が黒・裏地が赤のマントをはおり、黒いブーツをはいている女性。そしてセーラー服にキュロットスカート、そして頭に小さめの船長帽を乗せた女性だ。

 

この人たちも、命蓮寺の人たちかな?

 

 

「こんにちは欧我さん。私は聖白蓮(ひじり びゃくれん)と申します。2週間前の宴会では星がお世話になりました。そしてこちらは村沙水蜜(むらさ みなみつ)です。」

 

 

欧我

「あ、どうもこんにちは。葉月欧我です。」

 

 

あれ?水蜜さん柄杓を持っている。なぜ?

…まあ、聞くのはよしておこう。

 

 

白蓮

「星から貴方が来ると聞いて、一目お会いしたくここで待っていました。では、私はこの後用事があるのでムラサ、命蓮寺を案内して差し上げなさい。」

 

 

ムラサ

「わかりました!まかせてください!」

 

 

そう言うと白蓮さんは門の方へ歩いて行った。

「いってらっしゃい!」という響子ちゃんの大声が聞こえた。

 

 

「さて、私もナズーリンのところでも行こうかな?じゃあムラサ、あとはよろしく。」

 

 

そう言って星さんも門の方へと歩き出した。

 

境内に残された欧我とムラサの2人。

 

 

ムラサ

「よし、じゃあいきましょうか。」

 

 

欧我

「はい。水蜜さん、よろしくお願いします!」

 

 

欧我が名前を呼ぶと、水蜜さんは顔を赤らめてしまった。

 

 

欧我

「どうしました?」

 

 

ムラサ

「いえ、べつに。ただ、いつもはムラサって呼ばれているから、名前を呼ばれるとなんか恥ずかしくて。だから、欧我もムラサって呼んでください。」

 

 

 

その後、2人で境内や寺の中、裏の墓地などを見て回った。

 

 

欧我

「へぇ、ムラサさんって舟幽霊なんですか。」

 

 

ムラサ

「そうだよ。昔は手当たり次第に船を沈没させていましたね。でも、聖に助けられたことで今の自分がある。だから、聖にはすごく感謝しています。」

 

 

欧我

「そうですか。ということは、今はもう水難事故は起こしていないのですか?」

 

 

ムラサ

「いえ、時々は起こしますよ!私の能力は『水難事故を引き起こす程度の能力』。水のある場所ならば、如何なる場所でも水難事故を引き起こせます!」

 

 

うわぁ…

 

 

ムラサ

「だから、欧我さんも水のある場所へ行ったら気を付けてくださいね!」

 

 

いやいや、なに笑顔でさらっととんでもないことを言っているんだよ…

  

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