幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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決着

 

欧我

「はぁ…。」

 

 

何とか勝てた。

大技を使い続け、体力も限界だ。

 

でも、これで…

 

 

「終わったと思いましたか?」

 

 

欧我

「なに!?」

 

 

慌てて上空へと飛びあがる欧我。

その足元ギリギリのところを通過していく風の刃。

 

反応が遅れていたら間違いなく命中していた。

 

 

欧我

「文さん!?そんな、当たったはずじゃ。」

 

 

「危ないところでしたよ。まさか上空から攻撃してくるとは。」

 

 

ギリギリでよけたのか!?

あの攻撃を?

 

くそっ、じゃあこれならどうだ!?

 

 

欧我

「まだまだ行きますよ!」

 

 

欧我は両手を構えるとそこから水の弾幕を放つ。

 

その直後、もう1人の欧我が広範囲に闇を展開した。

これはルーミアちゃんから真似た能力だ。

 

 

今は夜。

濃い闇は文さんの視界を奪うことができる。

 

しかし、欧我の視界も同時に奪われた。

自分の手の平さえも見えない。

 

 

しかし、俺には文さんの位置が手に取るようにわかる。

もう手は打っておいた。

 

 

(これでは欧我の位置が分かりません。一体どこにいるのでしょうか。ん?)

 

 

風を感じる。

欧我が高速で飛び回っている。

 

欧我、それで隠れたつもり?

風は嘘をつかないわ。

 

1人は闇の維持で動けないはず。

つまり、今動いているのは1人だけ。

 

確かに、今動いている風は1つ。

これなら攻撃を当てることもできる!

 

 

文は十分に狙いを定め、風の刃を放った。

 

 

欧我

「ぐあっ!?」

 

 

見事命中したようだ。

 

これで欧我の分身はいなくなった。

後はオリジナルが1人だけ。

 

 

 

 

だんだんと闇が晴れていく。

 

晴れていくにつれて、文さんの姿が見えてきた。

 

 

欧我

(準備完了。)

 

 

文さんは何も気づいていないようだ。

これで勝てる。

 

 

「欧我、もう終わりかしら?」

 

 

欧我

「ええ、これで決着です。」

 

 

欧我はそう言うと指を鳴らす。

 

次の瞬間、文さんの背中からロープ状の光弾が現れ、文さんの体を縛り、自由を奪った。

 

 

「あやややや!?これは一体!?」

 

 

欧我

「香霖堂にあったロープを写した写真さ。これを文さんの背中に張り付けておいた。」

 

 

「いつの間に?」

 

 

欧我

「文さんの攻撃で分身がやられたろ?その時さ。」

 

 

「でも、闇の中で私の位置が分かるわけが…」

 

 

欧我

「分かるよ。闇を展開する前に放った水の弾幕、あれは攻撃目的じゃない。霧のように展開させて文さんの動きを探るためのものさ。水の動きを感じ取ることで、文さんの居場所から動きまでを知ることができる。名づけて、水符『ウォーターレーダー』。」

 

 

ネーミングはそのままだけどな。

 

そして枝の写真を取り出した。今の文さんは思うように動けないはず。

これで決める!

 

 

欧我

「うっ!?」

 

 

揺らぐ視界。

 

くそ、体力が。

無茶を、し過ぎた…。

 

 

もう空に留まることさえもできない。

体中から力が抜け、地面に落ちていく。

 

視界が暗転する瞬間に見たものは、慌ててこちらに駆け寄ろうとする文さんの顔だった。

 

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