幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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あややややな文々。新聞

~後日~

 

 

欧我

「なんじゃこりゃあ!?」

 

 

妖怪の山、文の家。

その中の一部屋から、欧我の大声が響き渡る。

 

欧我の目の前には、1部の文々。新聞がある。

 

その新聞の見開きにでかでかとこういう見出しが載っていた。

 

 

『話題の写真屋 欧我と小傘のデートシーンを独占取材』

 

 

記事には先日小傘ちゃんと一緒に見て回った場所や出来事の内容が事細かに書かれていた。

 

さらに欧我と小傘ちゃんが一緒に空を飛んでいる写真や、わかさぎ姫と一緒に写っている写真。向日葵の絨毯の中にいる2人や3妖精と一緒に遊んでいる時の写真が載っていた。

 

 

一体文さんはいつの間にこんな写真を撮っていたのか。

 

 

欧我

「まさか!?」

 

 

スターちゃんがときどき一点を凝視していたのって、そこに文さんがいたからなのか!

 

あの時は遊びに夢中で気にも留めなかったが、よく考えればスターちゃんの能力からしてそこに誰かがいたことになる。

 

 

 

 

「ただいま帰りました。」

 

 

そんな欧我のもとに、文さんが帰ってきた。

 

 

欧我

「文さん、この新聞は!?」

 

 

「ああ、もう幻想郷中に配り終わりました。よく書けているでしょ?」

 

 

欧我

「いや、そうじゃなくて!なんでいつの間にこんな写真を撮っていたの!?」

 

 

「あやややや?気付いていませんか?私はずっとあなたたちに付いていましたよ?」

 

 

欧我

「でも、文さんの姿なんかどこにも見えませんでしたよ!」

 

 

「ああ、それはね。」

 

 

文さんは笑顔になると種明かしを始めた。

 

 

「にとりさんから光学迷彩スーツを借りたのです。サイズがきつくて苦しかったけれど。」

 

 

欧我

「にとりさんの!?じゃあシャッター音は?」

 

 

「これもにとりさん発明の消音装置付きカメラで撮りました。」

 

 

欧我

「科学の力ってスゲー。」

 

 

って、なに感心しているんだ!?

 

そうじゃなくて、それ以上に大きな問題が。

 

 

欧我

「デートって何?デートって!」

 

 

「ああ、それですか。お二人の後をついて行ったのですが、あまりにも仲が良かったので、もうこれは既成事実を作っちゃえと思いまして。」

 

 

はぁ~。

そっかぁ…。

 

 

小傘

「欧我ー!またデートに行きましょ!」

 

 

欧我

「え、小傘ちゃん!?」

 

 

そんな欧我のもとに現れる小傘ちゃん。

 

デートでいいの?

 

 

…もういいか。

 

しかたない。

 

 

小傘

「ごめんね、欧我。本当は快く譲ってはくれなかったんだ。」

 

 

へ?

何言いだしちゃっているの?

 

 

小傘

「譲る条件として、デートの内容を記事にするって言われて。だから仕方なくその条件を承諾したの。」

 

 

欧我

「そっか…。」

 

 

 

 

 

その後、その新聞を読んだ幻想郷の住人から手紙が殺到した。

 

外から来た期待の人間として注目されていただけに、「どうやって彼女を作ったのか」とか、「妖怪と付き合う秘訣は」とか、「ぜひうちで講演を!」といった内容がほとんどだ。

 

本業の写真屋としての依頼よりもこちらの方が多くなってしまった。

 

 

俺自身としては、手紙が来るのはうれしかったが、本業の依頼がないのは困りものだった。

 

 

でも、まあいっかと思うようになっている自分もいる。

 

小傘ちゃんと行動を共にしていると、だんだんと気になってくるようになった。

ずっと一緒にいたいと思うことも。

 

小傘ちゃんもそれらの手紙を見てうれしそうにしているし。

 

 

小傘ちゃん、また行こうか。デートに。

 

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