幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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霊夢からの告白

 

欧我

「うう…」

 

 

体を揺すられているのを感じる。

自分の名前を呼ぶ声も。

 

目を開けると、小傘ちゃんが心配そうに顔を覗き込んでいた。

 

 

かすむ目で辺りを見回す。

ここは滝のそばの川岸。霊夢たち3人の姿もある。

 

そして右手には、テレビの写真が握られていた。

 

 

そっか…。

あの時寸前のところで立方体の光弾を出して防御していたのか。

遅れていたら、命はなかったかもしれない。

 

 

小傘

「もう!心配させないでって言ったのに!!」

 

 

欧我

「ごめん。…でも、文さんの頼みは達成できなかったな。この命を失っても戦い抜くって誓ったのに。」

 

 

霊夢

「欧我、それは間違っているわ。」

 

 

欧我の発言を聞き、霊夢が話し出した。

 

 

霊夢

「文は、あなたがここで戦って、万が一命を落としたら笑顔でいてくれるのかしら?」

 

 

欧我

「それは…。」

 

 

もしここで俺が命を失ったら…。

文さんは、笑顔にはならない。

 

せっかく助けてくれた命なのに…俺はどうしてこんなことを。

 

 

霊夢

「それに、文のことが好きなんでしょ?だったらずっと一緒にいてあげなさいよ。」

 

 

欧我

「でも、文さんは俺のことを…。」

 

 

霊夢

「あら、小傘の言ったこと聞いてなかったの?安心して、文はあなたのことが好きなんだから。」

 

 

そして、霊夢さんは文さんにされた相談について教えてくれた。

 

 

~~~~~

 

 

「あの、霊夢さん。」

 

 

霊夢

「どうしたの?そんな顔をして。」

 

 

「実は、人間の男の子を好きになってしまいまして。」

 

 

霊夢

「ぶっ!!」

 

 

思わず口に含んだお茶を吹き出す霊夢。

 

 

霊夢

「文が?意外ね、あんたも人を好きになることがあるなんて。」

 

 

「心外ですね!私だって少女ですよ。恋ぐらいします。でも、どうすればいいか分からなくて。霊夢さんはどうすればいいと思いますか?」

 

 

霊夢

「別に、どうでもいいわ。自分で考えなさい。」

 

 

「あやややや…。そうですか。」

 

 

文は立ち上がると、賽銭箱の方に向かって歩いて行った。

 

チャリン!

 

 

霊夢

「!!」

 

 

そして、賽銭箱に小銭を入れた。

 

 

「霊夢さん、教えていただけませんか?」

 

 

霊夢

「わかったわ、よく聞きなさい!」

 

 

その後、文は霊夢から色々な方法や情報を聞き出した。

 

~~~~~

 

 

霊夢

「お賽銭に釣られていろいろと教えちゃったわ。その中で私が提案したのは『時間を作って長い時間を一緒に過ごす』ことと、『お弁当を作ってあげる』ことよ。」

 

 

欧我

「そんなことが…。」

 

 

霊夢さんからの告白を受け、思わず赤面する欧我。

 

まさか、文さんがそんなことを。

だから俺のためにゆっくりと飛ぶ方法を教えてくれたり、弁当を作ってくれたりしたんだ。ちょっとした取材にも連れて行ってくれたり。

 

それも、文さんなりの一緒に過ごす時間を作るための方法だったんだね。

 

 

魔理沙

「ちなみに、ハート形の玉子焼きの作り方を教えたのは私だぜ。」

 

 

欧我

「そうですか…。」

 

 

それを聞けて安心した。

文さんも、俺のことを好きでいてくれる。

それが分かっただけでも良かった。

 

 

それと同時に、再び視界がかすんできた。

 

意識も朦朧とする…。

 

 

欧我

「文さ…ん…」

 

 

そう言い残し、欧我は気を失った。

 

 

小傘

「欧我!死なないで!!」

 

 

幽香

「大丈夫、気を失っているだけよ。」

 

 

霊夢は大きくため息をつくと、立ち上がって山頂を見上げた。

 

 

霊夢

「幽香、小傘と一緒に欧我を永遠亭に連れて行って。後は私たちが行く。」

 

 

幽香

「ええ、わかった。」

 

 

霊夢

「待っていてね、欧我。今、文の目を覚まさせてあげるから。」

 

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