「あら、もう元気になったの?」
欧我の顔を見て、長い銀髪で赤と青に分かれた不思議な服を着た女性が話しかけてきた。
欧我
「はい、永琳さんの薬のおかげで。」
「また変なものでも飲まされたの?」
すると、癖っ毛のショートヘアにふわふわのウサ耳を持つ少女が笑いながら言った。
欧我
「確かに変なものばかりでしたが、その薬のおかげで今は気分がいいです。どうです?てゐちゃんも飲んでみたら?」
てゐ
「私は遠慮しておくよ。」
欧我
「えー、効果てき面なのに。」
「まあまあ、お話はご飯を食べながらしましょう。ちょうど全員揃いましたし。」
欧我とてゐのやり取りを見て、長いストレートの黒髪をした女性が2人をなだめた。
欧我
「そうですね、輝夜(かぐや)さん。もうお腹ペコペコです。」
ちなみにこの人、みんなも知っている『竹取物語』に登場するかぐや姫その人だからね。
俺もそれを知った時非常に驚いた。
授業で習った物語のその人が目の前にいるなんて。
全部覚えさせられたのはいい思い出だった。
俺?もちろん今でも暗唱できるよ?
ちゃぶ台の上には5人分の朝食が用意されていた。
ご飯に豆腐の味噌汁、タケノコの煮物にゆで卵と、体によさそうなメニューがそろっていた。
「頂きます」という合図とともに食事を始める。
以前文さんと取材に訪れた時も、このような美味しい食事を用意してくれた。
またこのような料理を食べることができて幸せな気分だ。
欧我
「おいしいですよ、輝夜さん。また腕をあげましたね。」
輝夜
「それは良かったです。最近凝っていまして。」
てゐ
「ま、誰かの作る料理よりは美味しいよね。」
そう言うてゐちゃんの目線の先には鈴仙さんの姿が。
鈴仙
「何よ、私が作る料理もおいしいんだから。」
欧我
「そうですか?では、今度は鈴仙さんのご飯も食べてみたいです。」
てゐ
「止めときなって。」
鈴仙
「なによ!」
永琳
「こらこら、落ち着いて二人とも。」
こんな感じの会話を続けながら、5人で楽しく食事を続ける。
この人たちを見ていると、仲の良い家族を見ているようでほほえましくなってくる。
あとでこの人たちの写真を撮っておこう。
朝食を食べ終わり、永遠亭自慢のタケノコ饅頭を食べながらくつろいでいる。
その名の通りタケノコの形をしており、中にこしあんが詰まっている。もちろん、生地にはタケノコが練りこまれていて、タケノコの風味が口いっぱいに広がる。
もちろんこれも輝夜さんの手作り。
っていうか、このクオリティ半端ない。
欧我
「あの…。」
永琳
「なにかしら?」
欧我は今まで気になっていたことを永琳さんたちに聞いた。
俺が気を失ってから目を覚ますまでの事、2週間も続いていた嵐の事、異変のこと、そして、文さんのこと…。
欧我の質問を黙って聞いていた永琳さんは、少し考えた後こう切り出した。
永琳
「そうね、今ここに入ってきた情報はまだ少ないけど、順を追って説明するわ。」