幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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第9章 地霊温泉の取材
いざ、地霊殿の中へ


 

欧我

「すげぇ…。」

 

 

まさか地下にこんな豪華な洋館が立っているなんて…。

 

思わずカメラを構える。

 

 

にとり

「欧我って、本当に写真を撮るのが好きなんだねえ。さっきから撮りまくって。」

 

 

欧我

「まあね。」

 

 

そう言うとそばにあった生垣にカメラを向けた。

もちろん、ただ珍しいからではない。

これは普通の生け垣だ。

 

しかし、さっきから何かの気配を感じる。

上手く言えないけど、何もいないのに何かがいる。

視線を感じるのだ。

勇儀さんたちと別れた後から、ずっと…。

 

 

現像した写真には、やっぱり何も写っていなかった。

 

 

欧我

「まあいっか。えーと、メモメモ…。」

 

 

そう言ってメモを取り出そうとした途端、文さんが説明を始めてしまった。

 

 

「ここ、地霊殿は地獄の中心にある灼熱地獄の真上に、まるで蓋をするかのように建てられた洋館です。ここの中庭には灼熱地獄へ通じる穴があります。ちなみに、ここの主人はサトリ妖怪の古明地(こめいじ)さとりさんです。そして館の中にはさとりさんのペットがたくさん住んでいます。」

 

 

小傘

「ペット?それって犬とか猫とか?」

 

 

「はい。それ以外にもカラスやライオン、ハシビロコウやコモドドラゴンなど様々ですね。」

 

 

欧我

「それってもはや動物園じゃ?」

 

 

「そうですね。それらが館の中で放し飼いにされています。」

 

 

欧我

「放し飼い!?」

 

 

マジかよ…。

さっき文さんが出した動物の中に肉食動物がいたぞ。

 

もしかして、襲われて食べられたりするんじゃ…。

 

 

 

「おや、お客さんかい?」

 

 

そんな4人の前に、1人の女性が現れた。

 

真紅の髪を両サイドで三つ編みにし、根本と先を黒いリボンで結んでいる。

それよりも目を引くのは、頭にある大きな猫耳。

 

椛さんや響子ちゃんみたいに、どうしてこんなにかわいい耳を持った妖怪がいるんだ。

 

 

「この人はさとりさんのペットの一人、火焔猫燐(かえんびょうりん)さんです。」

 

 

欧我・小傘

「「ペット!?」」

 

 

いやいや、ペットって動物とかだろ?

なのに、妖怪がペットとか。

さとりさんってそんな趣味が?

 

 

「そんなに驚かなくてもいいよ。あたいはもともと猫さ。でも、怨霊や魑魅魍魎を食べ続けた結果今の姿を手に入れたの。後、呼びにくいからあたいの事はお燐って呼んでください。」

 

 

なんだ、そっか…。

そう言えば常識に囚われてはいけないんだった。

 

いけないいけない。

 

 

お燐

「さあ、さとり様のところまで案内します。心の奥深くまで読まれる覚悟があれば、着いて来てね。」

 

 

そう言うとお燐さんは地霊殿の入り口まで歩いて行った。

その後に続く欧我達。

 

心が読まれるって、かなり不安だ…。

もしかしたらこの取材を断られるかもしれない。

 

 

でも、文さんから教えられた秘策がある。

それをうまく活用しないと…。

 

 

お燐

「それにしても、あなた人間でしょ?」

 

 

欧我

「え?あ、はい。」

 

 

お燐

「そっかぁ。ここに人間が来るなんて珍しいね。旧都はどうだった?お団子は食べたかい?」

 

 

欧我

「いいところですね。まさか地下にこのような場所があったなんて知りませんでした。お団子ですか?実はまだ食べたことなくて。」

 

 

なんか、ずいぶん気さくな方なんだね。

 

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