ズゾゾゾゾ…
欧我
「ん~、やっぱり焼きそばは美味い!」
濃厚なソースと程よい辛み、そして野菜や肉のうまさが口いっぱいに広がる。
やっぱり自分で作ったものよりも美味いな。
俺もこんなの作ってみたいな。
ってか、文さん、その綿あめは2つ目だよな?
俺の分の綿あめを食べておいてもう1つかよ…。
まったく、女の子の甘いもの好きは理解できないよ。
俺達は今命蓮寺を目指して道を歩いている。
命蓮寺メンバー総出で面白い出し物を行っているという情報をキャッチしたからだ。
そう言えば、小傘ちゃんはこの準備があるとかで1週間前から命蓮寺に帰っていたな。一体何をするのか、楽しみだ。
命蓮寺の門を抜けると、境内には白蓮さんの姿があった。
白蓮
「あら、欧我さんに文さん。ようこそ命蓮寺へ。」
文
「こんばんは。こちらで面白い出し物を行っていると聞きましたが。」
文さんの質問に、白蓮さんはにっこりと笑顔になった。
白蓮
「ええ。この日のために一同準備を行ってきました。」
文
「それで、その出し物とはなんですか?」
白蓮
「それはですね…。」
なんだろう、いやな予感しかしないのだが…。
白蓮
「肝試しです。」
ああ、肝試し…え?
ちょ、おま!
マジで!?
マジで妖怪から驚かされるの!?
文
「そうですか、面白そうですね!」
いやいや、面白くないよ!!
欧我
「まさかそれって、小傘ちゃんが…。」
白蓮
「ええ、そうです。小傘ちゃんの提案で、たまには人を驚かすのもいいかなと思いまして。それに…。」
そう言うと白蓮さんは両手を頬に当てた。
白蓮
「私も、小傘ちゃんに驚かされちゃいましたから。」
そうなの!?
一体どんな方法で?
で、その時に驚かしたいと思ったの?
白蓮
「命蓮寺の皆さんに、小傘ちゃんが驚かし方を紹介する映像の中で驚かされました。映像の名前は、『多々良小傘のドキドキドッキリアワー!』です。」
なにそれ!?
そんなもので驚かされたの?
ってか、撮影者は誰だよ。
ふと文さんの方を見ると、ウィンクとピースを繰り出された。
お前かー!!
白蓮
「では、肝試しは1人ずつなので、どちらかはお墓の方に向かってください。」
え?1人ずつ?
文
「欧我。」
欧我
「なんですか?」
文
「がんばって。」
はい!
…ん?
欧我
「えぇーーーー!!文さんは!?」
文
「私は白蓮さんへの取材よ。」
欧我
「まさか、怖いのが嫌なんですか?」
文
「そっ、そそそんなわけないわよ!ほら、行ってきなさい!ねー?」
白蓮
「ねー。」
・・・おい。
もういいや、行こう。
勇気を振り絞り、命蓮寺の裏にあるお墓の方へと向かった。
お墓に足を踏み入れた。
やっぱり、夜のお墓は怖い。
「お、欧我か。」
欧我
「ひゃい!?…なんだ、ナズーリンちゃんか。」
びっくりした。
ナズーリン
「なぜ驚かれたのかはわからないが…まあいい。説明を始めます。進むルートはこの地図に書かれているのでこの通りに進んでください。」
そう言って手渡されたのは、お墓を記した地図だ。
その地図上に赤い線が引かれている。これがルートなのかな?
ナズーリン
「そして、この提灯を持って進んでくれ。道中にはみんなが様々な仮装をして待ち構えている。くれぐれも死なないように。」
いや、妖怪が行う肝試しってかなりやばいだろう。
普通の人間が行うならまだしも。
ナズーリン
「待ち構えているのは私と聖、響子以外のメンバー、そして飛び入り参加した2人の計8人だ。」
8人?
小傘ちゃんに一輪さん、ムラサさんに星さん。
ぬえさんにマミゾウさん。
…で、後の2人って誰だろう。
ナズーリン
「じゃあ、がんばって驚いてくれよ。ご主人なんか特に張り切っちゃっているからさ。」
もう、星さんったら…。
欧我
「はい、がんばります…。」