幻想郷文写帳   作:戌眞呂☆

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肝試し 前半戦

 

うう、怖い…。

 

地図に従い、墓地を進む。

いつ、誰が、どこから現れるのかわからない。

 

張り切っていた星さんはどこで出てくるのか。

助手の小傘ちゃんはどこで飛び出してくるのか。

 

楽しみだ…

 

 

 

がしゃん!

 

 

欧我

「うわ!?」

 

 

今、音が聞こえなかったか?

 

 

がたがた…

 

左!?

音のする方を向くと、卒塔婆ががたがたと揺れている。

 

次の瞬間、墓の後ろから耳元まで口が裂けた顔がにゅっと現れた!

 

 

「にゃおおおおおお!!」

 

 

欧我

「でたー!!」

 

 

お決まりの言葉を叫び、慌てて走り出す。

初っ端からこれかよ!?

 

 

 

(よくやった、橙!)

 

 

(はい、らんしゃま!)

 

 

飛び入り参加1人目…橙

仮装…藍渾身のメイク(口裂け女)

 

 

 

 

 

 

はぁ、はぁ…

 

身が持つかなぁ。

いきなりあの顔は怖いよ。

 

 

でも、なぜか叫び声が「にゃおお!」だったな。

今考えてみれば、それ自体は怖くない。

 

 

 

…ん?

 

井戸?

墓地に井戸なんてあったか?

 

井戸のそばに立札がある。

近づいて読んでみよう。

 

 

ん!?

え、これは?

 

井戸に近づくにつれ、青白く光る物体が宙を漂い始めた。

これ、人魂!?

 

しかも、数がどんどん増えていくような…。

 

 

ゆっくりだが、ようやく立札の前にたどり着いた。

立札には、『提灯を置いて井戸の中を覗け』と書いてあった。

マジかよ…。

 

地面に提灯を置き、恐る恐る井戸の中を覗く。

…良かった、真っ暗で何も見えない。

 

 

すると、人魂の一つがふらーっと井戸に近づいてきた。

 

 

欧我

「!?」

 

 

その人魂に照らされ、井戸の中にいるおぞましいものの姿が見えた。

髪が濡れ、顔中から流血した女性が目の前にいる!

 

 

「タス…ヶ…テ…」

 

 

欧我

「ぎゃああ!?」

 

 

地面に尻餅をつく。

そして井戸から後ずさって離れた。

 

 

「ウウ・・・」

 

 

井戸の縁に手をかけ、その女性がにゅっと顔を出した。そして、こちらに向かって手を伸ばす。

 

そのあまりの恐怖に、叫ぶことも忘れて駆け出した。

 

 

 

ムラサ

(ふふっ、一丁上がり!)

 

 

ぬえ

(いい反応をするねぇ。)

 

 

井戸の怪…村紗水蜜

人魂全般…封獣ぬえ(UFO)

 

 

 

 

 

 

はぁ、はぁ…

 

一体どれくらい走ったのだろうか。

まだ始まったばかりなのに、こんなに驚かされてもいいのだろうか。

 

流血や裂けた口がメイクだとしても、かなりクオリティが高すぎるよ。

一体だれがメイクを施したのだろうか。

 

 

地図と今いる場所とを照らし合わせてみる。

あれ、早くも半分以上行っている。

 

意外と短いのかな?

 

 

まあいや。

あと半分、絶対に気を失わないように全クリを目指そう!

 

一体だれが待ち受けているのだろうか。

それが楽しみでもあるからな。

 

 

 

 

一方そのころ…。

 

 

(いざ驚かそうとしたら、欧我さん目の前を走り抜けていきました。)

 

 

墓にもたれかかり、大きくため息をつく。

あんなに張り切っていたのに…。

 

 

(ムラサ、もう少し控えめにしてほしいです。でないと、私の出番がありません。せっかくカツラもつけたし、白装束に身を包んだというのに。登場の仕方も練習したのに。)

 

 

貞子…寅丸星

 

 

 

 

 

 

さて、あと半分!

 

もうここは無理にでもテンションを上げていかないと身が持たないように感じる。

全力で挑み、全力で驚こう。

 

さあ来い!

墓の陰から現れたって全力で驚いてやる!

 

 

とんとん…

 

 

欧我

「ん?」

 

 

後ろから肩を叩かれた。

これ、絶対後ろに何かいるパターンじゃないか!

 

恐る恐る振り返る。

すると目の前には、骸骨が上下逆さまで浮かんでいた。

 

カタカタカタカタ…

 

 

欧我

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

一輪

(ふふふ、この仮面が役に立つ時が来たなんてね。雲山、上げて。)

 

 

雲山

(よしきた!)

 

 

上空から現れる骸骨…雲居一輪

サポート…雲山

 

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