温かい目で見てください。
第1話
遥か昔、惑星ベジータと呼ばれる星があった。そこにはサイヤ人と呼ばれる戦闘民族が暮らしていた。
サイヤ人は他惑星に攻め込みその星を制圧して異星人に売りつけることを生業とする、言わば宇宙規模の地上げ屋。
しかし、そんな惑星ベジータのサイヤ人達はコルド大王により強引に力でねじ伏せられ配下にされてしまう。
その後、コルド大王に代わって彼の息子のフリーザが彼の跡を継ぐことになる。
時間が経つにつれてフリーザ軍は次第に大きな組織となっていき、フリーザは"超サイヤ人"と"超サイヤ人ゴッド"の存在を恐れて惑星ベジータごと殆どのサイヤ人を消滅させたのだった。
消滅を免れたサイヤ人の中に『カカロット』と名付けられた子供が飛ばし子として父親であるバーダックと母親であるギネに見守られながら地球という惑星に飛ばされた。
そして『カカロット』は『孫悟空』という新たな名前を得て地球でたくさんのライバル達と出会い、果てしない強さを求めて日々修行に励んでいた。
それから約数千年後。物語はここから始まる。
□
とある研究所。一人の女性科学者がある研究をしていた。
「さぁ、どんどん成長しなさい。あなた達は私の最高傑作になるやもしれない生体兵器になるはずよ」
科学者が見つめる大きなカプセルには液体の中に目を閉じた一人の少年と少女がいた。
「あなた達は各次元の"孫悟空"の遺伝子を利用して造られた人造生命体。あなた達なら必ず私の目的を果たしてくれる」
科学者はニヤリと笑みを浮かべた後、一枚の写真を手に取る。
「待っていなさい、クロノア。私は必ず貴女の元へ……ふっふふ」
ドラゴンボールゼノクロニクル
第1話
「謎の魔神現る」
ここはトキトキ都。ここには“刻蔵庫”と呼ばれる場所があり、そこには時の界王神と呼ばれる時を司る界王神がいる。そして時の界王神は歴史改変を食い止めるタイムパトロールを結成し、これまでにもいくつもの歴史改変を防いできた。
そんなタイムパトロールに一人の若き戦士がいた。
「時の界王神様!パトロールから帰ってきました」
「お疲れ様ロータス。何か変わった事はあった?」
「いえ、特には何も」
今、時の界王神と話しているこの青年こそこの物語の主人公"ロータス"。
彼は10年前に時の界王神がある場所から助け出した青年で、数千年経った今では珍しく尻尾の生えたサイヤ人である。
20歳とまだまだ若いが時の界王神が与えた仕事を的確に熟す。
そんなロータスが少し表情を固くして時の界王神に言う。
「ただ、暗黒魔界軍の残党がまだ居たので一様連れてきたんですが…
…」
ロータスは縄で縛られている三人の暗黒魔界軍の残党兵を引っ張って時の界王神の目の前に差し出す。
「ご苦労さま。それにしてもまだ残党がいたなんてね……」
「確か時の界王神様が数千年も前に封印したんですよね?」
「えぇ、トランクスや悟空くん達と一緒にね。とにかく今回の仕事はもうおしまいよ。ゆっくり休んで」
ロータスは「はい!」と返事をした後に舞空術で何処かへと飛び去った。
それを見送った時の界王神はロータスに捕まった暗黒魔界軍の兵士にあることを質問する。
「あなた達、今までどうやって生きてきたの?」
「青い服を着た魔女に助けられた」
「でもおれ達その魔女に何か人体実験みたいなのされそうになって逃げてきたんだ!!」
それを聞いた時の界王神の表情が少し曇る。
『青い服を着た魔女……?それに人体実験……まさか』
何か不安を感じた時の界王神はそのまま暗黒魔界軍の兵士を牢屋へと連れて行く。
その頃、ロータスは舞空術でトキトキ都にある有名な料理店へと向かっていた。
その時だった。
ドゴォォンと何かが壊される大きな音が響く。その衝撃で地震が起きる。
「何だ!?」
ロータスは止まって辺りを見渡す。
すると、ある場所から煙が出ていた。
『何だか嫌な感じがするな……』
嫌な予感を感じ取ったロータスは直ぐ様現場へと向かった。
ロータスは煙が出ていた場所へとたどり着き、地上へ降りてみるとそこには一人の赤い髪の毛をした美女がいた。
美女の周りにはタイムパトロール隊員が四名気を失って倒れていた。
「お前……タイムパトロール隊員じゃないな、一体何者だ!」
美女は振り返り彼に言う。
「わたし?さぁ〜?誰でしょ?」
美女は名乗ることなく、ロータスを煽るような態度を取った。
「ちっ。ナメやがって……」
「あなたその尻尾があるってことはサイヤ人よね?」
「だったら何だ」
サイヤ人だと確信すると美女は笑みを浮かべる。
「楽しませてよ、サイヤ人」
そう言うと美女は左手を出し、そこからエネルギー波を無数に放つ。
「コイツこんな場所で!!」
ロータスは腕をクロスして無数の気功波を受け止める。
数秒でエネルギー波による攻撃が止む。
彼の両手から黒い煙が出る。
「てめぇ……場所を考えて攻撃しやがれぇぇ!!」
ロータスがその言葉と共に気合を入れると彼の体の周りから白いオーラが現れる。
そして美女目掛けて突撃していき、拳によるラッシュをする。
美女はロータスのラッシュを余裕の笑みを浮かべながら交わしていく。
「ちっ……!なんで当たんねぇんだ!」
「まだまだ荒いわね〜」
そう言うと美女はロータスの両手を掴み、そのまま彼を空へ投げ飛ばす。
そして一瞬で彼の背後に回り込み、片足で彼の背中に強烈なかかと落としをする。
その勢いで地面に叩きつけられるロータス。
彼は何とか起き上がる。
「っ……いってぇ……。なんて力でだ。女とは思えない力だな」
「どうしたのサイヤ人。あなたの力はこの程度?もっと真面目にやってほしいわ」
彼の近くで宙に浮かびながら再び煽り始める美女。
その美女の言葉に右手を握りしめるロータス。
「あの野郎〜……。目にもの見せてやる!!」
ロータスは足を広げ、気合を再び入れ始める。
「はぁぁ〜〜……!!!!」
彼の気合によりオーラは白から段々金色へ変化し、周囲に散らばった石が宙に浮かぶ。
「だぁぁ!!!!」
その掛け声と共に石は弾き飛ばされ、ロータスの髪は金色へ変化した。
「へぇ〜……。それが超サイヤ人ってやつなの?」
「なんだ。知ってたのか。だったらその強さもわかるよな?」
「そうね〜。ま、とにかく試してみなさい」
「お望み通り試してやるよ!!」
ロータスはその言葉の後、美女の視界から消える
彼女もそのことに驚いた途端、ロータスは彼女の背後に回っていた。
背後に居ることを感知した美女は振り返るもその前にロータスのダブルスレッジハンマーが彼女の頭に炸裂する。
その勢いで美女は地面に叩きつけられる。
頭を横に数回振ったあと、ロータスを方を向いて言う。
「流石に今のは痛かったわよ」
その言葉の後、ロータスは小声で言う。
「ざまあみろ……」
「ルクス。魔神ルクス」
美女が突如、自分の名を名乗った。
ルクスはロータスにある質問をした。
「暗黒魔界軍ってご存知?」
「知ってるさ。数千年も昔に封印された邪悪な存在だろ?」
その返答にルクスはうなずいた後、彼に言う。
「そうね〜。わたしはその暗黒魔界軍に居たある魔神の娘よ」
「何だと!?」
あまりのことに驚きを隠せないロータス。
ルクスは続けて言う。
「と言っても、私の父さんは暗黒王のことはめちゃくちゃ嫌ってたらしいけどね。それに母さんは父さんの秘書だったらしいし」
「で、何でそんなことオレに言う?」
ルクスは後ろの髪の毛を触ったあとロータスに言う。
「自己紹介ってやつよ。私はこう言う魔神ですよってことを教えただけよ」
「……何が目的だ?」
「まぁまぁ。とりあえずもうわたしは戦う気はないわ。降りてゆっくり話しましょ?」
ロータスは少し考えたあと、敵意がないことを感じると超サイヤ人を解除し、地上へ降りる。
そして彼女の前へ立つ。
「わたしの目的だったかしら?それは時の界王神に用があるの」
「時の界王神様に?」
「えぇ。ちょっと協力してほしいことがあってね。だから刻蔵庫まで連れて行ってほしいんだけど」
「……。ちょっと待て時の界王神様に聞いてみる」
ロータスはポケットからガラスの破片に似た通信機を取り出す。
そこに時の界王神の顔が浮かび上がる。
〘ロータス?さっきの地震は?一体そっちで何があったの!?〙
「その事でお話が」
ロータスは時の界王神に魔神ルクスのことやトキトキ都で起こったことを全て話した。
〘なるほど。わかったわ。話だけなら聞いてあげるって伝えておいてくれる?〙
「大丈夫なんですか?信用できるとは思えないんですが」
〘大丈夫大丈夫。念の為、あなたも一緒に来てちょうだい〙
「了解です」
ロータスは通信機をポケットへしまい、ルクスに言う。
「一緒に来い。案内してやる」
「話がわかって助かるわ」
「ただし、オレも話を聞く。いいな?」
「えぇ、もちろん」
ロータスは舞空術で刻蔵庫へ飛び立つ。ルクスもそれを追っていく。
刻蔵庫へたどり着くと時の界王神が二人を出迎える。
「貴女もしかして……」
魔神ルクスを見た時の界王神は驚いた表情になる。
「はじめまして、時の界王神。わたしは魔神ルクス。以後お見知りおきを。お気づきのようにわたしは魔神ドミグラとロベルの娘です」
何と、魔神ドミグラとロベルの娘と言い放つ魔神ルクス。
一体彼女は時の界王神に何を協力してもらうつもりなのか?