「オシオキですか、それは困ります。」
「それじゃ教えてくれてくれないかしら」
「…………………」
「だんまりってわけね
なら……オシオキよお☆」
食蜂の背後にいた数人から何が放たれた
それは炎だったり電撃だったりテーブルだったり
様々な能力が一斉に時崎に向けられた
物凄い音と振動が辺りに広がり
土煙で時崎がどうなったのか見えない状況
だが食蜂には分かっていた
あれぐらいでは、
「危ないですよ」
「そういうことをしているのよ」
時崎はいつのまにか食蜂達の背後にいた
確かにさっきまでは目の前にいたのに
これを瞬間移動ではないとするなら
それに近い能力なのかと頭に過る
だがそれだと説明が付かない
実際に経験したからだ
あの場から逃げるとき不良達は
放心状態で突っ立ていたことを
つまりは視覚や聴覚などの五感から
催眠的な能力により意識を無くし
ふたたび意識を戻せば瞬間移動の出来上がり
正直精神的能力においてトップクラスであり
level5の心理掌握と言われている私に
催眠能力を仕掛けるなんて…
どうやらそれだけは格上だと思うしかない
「まさか催眠能力で負けちゃうなんて
その能力、level4くらいかしら」
「……すみません
さっきからlevelとか言われても
あまりピンとこないんですが……」
「あくまでもシラを切るつもりね」
「いえ、そういうわけではなく…」
「なら、こっちだって対策力はあるんだぞお☆」
そういってリモコンをピッと押すと
操られているもの全員が目をつぶり
一斉に四方八方へと能力を放出し始めた
無差別攻撃により周りにあるお店や自動販売機
街灯や車や道路や看板など次々破壊されていく
目を閉じることにより視覚の遮断
攻撃による大きな音により聴覚の遮断
もちろんテレパスのように催眠能力をかけられたら
こんな攻撃は無意味かも知れないが
攻撃がなりやまないところを見ると違うようだ
それにこれだけの無差別攻撃
すでに一発や二発ぐらい当たって…
ギィッギィ!!!!
なにか鉄の、それも擦れて
それも何か崩れていくような……
食蜂はフッと音のなる方へ向くと
街灯がこちらに音をたてながら傾いている
どうやら無差別攻撃により当たったようだ
だがこれくらいのことでは動揺しない
これだけ人がいるのだ
一人二人盾にすればこれくらい問題ない
食蜂は直ぐ様リモコンで近くにいた男性を
と、リモコンを男性に向けようとしたとき
流れ弾が、水の塊が、そのリモコンを弾いた
「えっ!!!!」
まさか自分の仕掛けた攻撃が
またしても自分の身に降りかかるなんて
弾かれたリモコンは最悪にも
破壊された車の中へ
取りに行こうにも食蜂が操っている者達が邪魔をし
それを操ろうにもリモコンもない
リモコン無しでもできないことはないが
その前に……最悪がもうひとつ、落ちてくる
ギィィィッと高い音の後に
ボキッと折れた音が鳴り響いた
思い出したようにその音の方へ向くと
折れた街灯が食蜂に向かって倒れてくる
逃げようにも逃げられず
もう座り込み他者との高さを利用して
最小限にこの身を守るしか…
「無茶をするからですよ」
その声に恐る恐る顔をあげると
そこにはさっきまで無差別攻撃を
喰らっていたはずの男がそこに
片手で倒れてきた街灯を支えている
どう考えて細い体であんな街灯を支えているなんて…
「僕はこの学園都市に来たばかりなので
そのlevelとかよく分かりませんが
貴女がいっている能力なら説明しますよ」
「えっ……えっ??」
「僕はあまりこの能力は好きではないです
でもそれが原因で誰かが傷つくなら
教えるぐらい簡単なことです
それとその…あの人達は止められないんですか??」
「…リモコンもないし…それにこれじゃ…」
予想外の出来事やリモコンや
さらに街灯が倒れてきたりなど
すでに食蜂は演算で来ないほど困惑している
コントロールを失った人達は
もう身栄えなく周りを破壊している
このままだと、いや、もう警備員が向かってるはず
それにいつまでもここにいたら
いつ攻撃の巻き添えを喰らうか分からない
早く状況を収拾しないといけない
「分かりました
それならちょっとすみません」
「えっ、ちょっ、ちょっと!!!!」
突然に食蜂は強制的に顔の方向を変えられ
その目の先には時崎の顔がある
距離にして30㎝、近いってものじゃない
それもその強制は時崎の両手が
食蜂の頬を挟んで離さない
もう完全に予定外、想像外
目の前にじっと見つめてくる男性
それもそこそこ顔が整っており
別に嫌な気持ちにはならなかった
いやむしろ顔が熱くなってくるのが分かる
これは恥ずかしくてたまらない
ここから逃げ出そうとするのだが
ガッチリと頬を押さえられて逃げ出せない
「動かないでください、目をつぶらないでください」
「ちょっ、そんなのムリよお!!!!」
自分が激しく動揺しているのが分かる
こんな風に男性と見つめあうなんて
それもこんな至近距離で
じたばたしようとするが
今度はどういうわけだか体の自由が
頭から爪先まで動かなくなったのだ
まるで洗脳され自由が効かない
そしてその間にも時崎が
食蜂の瞳を、☆が見えるその瞳を
ジィ~と表情を変えずに見つめてくる
(こ、こんなの卑怯よ!!!!
体も動かないし目を閉じれないし
このまま見つめられると……)
もうどうにでもなれと気持ちを固めたとき
フッと頬から手が離れたのを感じた
すると体も自由に動くのが分かった
それだけではなく周りも静かになっている
見渡すとさっきまで操っていた人達が
全員正気に、もとに戻っているのだ
食蜂はまだ解除してないのに
全員が元通りになっている
「な、何を…」
「貴女の能力を止めさせてもらいました」
「止めたって…どういう……」
「それは僕が
一時停止だからです」
「ねえどう御坂さん!!!!
時崎さんってカッコi」
「本当にあんたと時崎の話だけかい!!!
妹達の話はどこにいったのよ!!!!
真面目に話なさい!!!!!」
「せっかちね、短気は損気よお☆」