一方通行に攻撃してきたものは
垣根の背中から生えている「発光している翼」だった
ただの小手調べだったのか
片翼しか出現させておらず、また攻撃してこない
いったい何を考えているか分からないが
「未元物質(ダークマター)」は
この世に存在しない
新しい物質(素粒子)を作り出す能力で
それを活用することで既存の物理法則を
塗り替えることも可能…だッたかァ……
……アイツの話もバカにはできねェなァ……」
何時のことだったか
時崎が学園都市のlevel5に興味を持ったことがある
その時は一方通行から第三位の超電磁砲までの
一般人なら知ることの出来ないことを
まるで世間話をするような感じで話していた
一方通行自身の話もまるで
自慢するかのように話していたため
右から左へ話が流れていくように聞いていたが
まさかこんな時に役立てるなんて思わなかった
(物理法則の変換かァ…
なら俺が設定している無害のベクトルを
利用しているッてわけかァ…
……クソが、メンドクセェ相手だなァ……)
一方通行のベクトル操作は
運動量・熱量・光量・電気量など、
体表面に触れたあらゆる力の向き(ベクトル)を
任意に操作(変 換)する能力。
デフォルトでは重力や酸素などの生活に
必要最低限の無害な力を除いた
全てのベクトル を「反射(ベクトルの反転)」
するよう無意識下 で設定している。
つまりはあの翼が一方通行が設定している
無害のベクトルを利用して攻撃をしいる
ならそのベクトルを有害にすればいいが
(どうせ、そのベクトルは複数あるだろうな
それを分析する必要があるが……
つまりそれはアイツの攻撃を受ける必要がある…)
そこが問題である
分析すればあとは反射して勝てるだろうが
そんな簡単な話ではないだろう
ましてや「分析」したくると向こうも分かっている
どうやって攻撃から分析するか……
「そう身構えるなよ第一位
今回は挨拶に来ただけだ」
「アァ??」
「まさかこんな所でやると思うか??
やるにしても順番ってものがあるだろうが」
「攻撃しておいて何を言ッてやがる
……だッたらさッさと消えろ」
「そう焦るな
まだいうことがあるんだよ」
そういって垣根は片翼を引き戻しそれを消した
あくまでも話だけだと主張するためだろう
それでも一方通行は警戒は解かずにいる
「絶対能力進化(レベル6)実験をやめたんだってな」
「テメェには関係ねェ…」
「まぁ、聞けよ
闇から第一位がやめた穴を
実験の穴を埋めろって依頼がきていてな
こっちとしては願ってもない依頼なんでね
どんな「実験」かは知らねぇが張り切ってぶち…」
すると有無も言わさずに一方通行は足元を踏みつけ
そのベクトルを操作し衝撃を倍増させた
まるで地下の配管が破裂し爆発したような衝撃が
一方通行の足元から垣根に向かって
蛇が移動するように亀裂と爆発が重なりぶつかった
粉塵が立ち込めているが結果は分かっている
あれくらいで倒れるわけがないと
「なんだ、なんだ、やっぱり実験台(モルモット)を
助けたってのは本当だったか」
「……テメェ……」
垣根はその片翼をで自分を守るように
爆発と自分との間に割り込ませた
それにより無傷ではあるが
更なる一言が一方通行の怒りに触れた
明らかに目付きが変わっており
いつでも攻撃出来る体勢にいる
「落ち着けよ第一位
いったはずだ「挨拶」だってな
こっちはまだやることがあるんだよ
それが終わり次第来てやるよ」
「……何がしてェンテメェ…」
「教えるかよ、悩んでやがれ
気づいたときに何かを「失って」いなかったらいいな」
破壊された道路、そのコンクリートの破片が
足元に散乱しておりそれを一方通行は蹴った
もちろんただの蹴りではなくベクトル操作したもの
まるで散弾銃のように飛び垣根の方へと
しかしそれが届く前に垣根は
片翼から六本の翼を出現させ
悠々と空へと飛び去った
それを一方通行は追いかけない
たかが空を「飛んだ」程度では逃がさない
しかし一方通行は追いかけない
実験が、妹達が再び危険にさらされたのに
どうして動こうとしない??
(実験を再稼働するだァ…
あり得ねェ、それはあのバカが「完全凍結」させた
となるとだ、アイツのハッタリか
もしくはそれに似たことをやるかだァ…
………ハッ、ならアイツ、詰んだな
俺が勝てないバカを、どうしてテメェが勝てる??)
まだ空の向こう側へ消えず目視できる垣根に
最後の一口を飲み干したコーヒー缶を
ベクトル操作により確実に致命傷を受けるだろう
高速による擬似弾丸を放った
数秒後、羽ばたいていた「天使」は墜落した
(とりあえず連絡はしておくか………)
「すみませんがいまここから
離れるわけにはいかないんです」
「……何があッた…」
「友達が、ある子を守ろうとしてるんです
そしてその子の脅威は「組織ぐるみ」です
僕はそれと戦おうと思ってます」
「ならその組織、潰れたな」
あまりにも生活感のないリビングで
ソファの上で寝そべった状態で電話している
もちろん片手にはコーヒーを持っている
第二位、垣根の出現と実験の再稼働
それを時崎に話しておかなければいけなかった
いまは妹達に関してほぼ一任している
時崎の始めた実験により妹達は確実に良くなっている
さらに一方通行に負けない人物
誰もが妹達を任せてもいいと思うだろう
「………ずいぶんと信頼してくれるんですね」
「テメェじャねェ、「一時停止」にだ」
「それ、僕の能力ですけど」
「ウルセェよ
なら、アイツらはしばらく外出禁止だな」
「いえ、いままで通りに過ごさせてあげてください
実験が再稼働するかもしれないと分かったら
あの子達はまた自分を犠牲にするかもしれません」
実験が終わり、いまやっと思い思いの人生を
一歩一歩と踏み始めた妹達
一人は可愛いものを集め
一人はゆっくりとした散歩することが楽しみで
一人は雑誌を見ながら女子力を磨いている
同じ顔でも考え方も過ごし方も違う
記憶を共有出来ても個人として生きている
そんな妹達に再びあの実験に戻すなんて……
「だがどうするンだ??
学園都市には五人もいるンだぞ
バレずにするならあと四人どうするつもりだ??」
「五人まとめてお願いします」
「ふざけンな!!!!
アイツらを五人も見てられるか!!!!!」
「明日からお願いします
最高でも一週間後には帰ってきますので
あっ、明後日はこちらから
「友達」を呼んでおきますのでよろしくお願いします」
「なに勝手に決めて…オイコラッアァ!!!!!!」
叫ぶがもう電話は切れていた
こうなったら再び電話を繋ぐのは難しいだろう
こうして強制的な時のあとは
しばらくは電話は繋がらないのだ
これも時崎の能力のせいだろう……
「ということで明後日、お願いします」
「いやいやいやいや、ハジメ、いきなり過ぎですよ
こっちは仕事があるって知ってますよね
それに僕が人前に出たらどんなことになるかも」
ある個室
そこには大きな鑑があり、その前には化粧品
そして向かい側には衣装がたくさんあり
その間に囲まれて電話しているのは
誰もが「美男子」と呼ぶだろう人物
「人を隠すには人です」
「理屈は分かるんですけどね、どうして僕なんですか??
こういうのは「不二(フジ)」に任せるべきでしょう」
「三日後に頼んでます
ですので明後日はお願いしますね」
「勝手に決めないで…って、ハジメ!!!!!
………もう、いつも勝手なんですから……」
その男の前のテーブルに置いてあったのは
いま出演しているドラマの台本
仕事とはアイドル兼俳優をしているのだが
そんなこと時崎にはもちろん関係ない
だから頼まれたこの件に関して無視してもいいのだが
その男は目の前の、開かれている台本を閉じた
するとタイミングよくマネージャーが現れ
「甲斐さん、これから打ち合わせを」
「マネージャー、ちょっとお願いがあるんですけど
明後日の仕事、丸々休んだらダメですか??」
その台本の主役の名前にこう書かれてある
「主役 甲斐 幹也(カイ ミキヤ)」と、
すみません、しばらく更新が遅れるかも
7月上旬まで忙しくて
もしかしたら一週間以上も更新出来ないときも…
出来るだけ頑張りますのでよろしくどうぞ♪